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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<赤>

 

 

Ahn-Crop Crasher アン一門の壊し屋 (2)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

3/2 速攻

督励 - 対象のクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 名前の読み方は「あん〜もん」ではなく「あんいちもん」なのでご注意。英語名を見れば分かるだろうが「アン」という何らかのコミュニティの一員という意味なのだが、日本語版だと絶妙に分かりにくいな。さておき、アンコモンに与えられた督励の入門編。3マナ3/2速攻というナイスバディに、相手クリーチャーのブロック制限まで持っている。なんかどこかで見た気がする、という人はなかなかの記憶力を持つ人で、実はこれ、「ヴォルダーレンの決闘者(SOI)」の焼き直しと言える能力だ。「決闘者」の方は187能力でブロックを制御してワンパン入れる。こちらのクリーチャーは1マナ軽くなり、攻撃のたびに何度も利用可能になったが、その分督励で使用制限がかかったというわけだ。「決闘者」は当時の環境でも充分決定力になるダメージメイカーだったわけで、1マナ軽くなり、再利用可能なこの牛はダメージレースを大きく左右する強烈な存在。攻めのデッキならば確保必須。そうでなくともこのステータスなら文句無しで一線級だ。

 

Battlefield Scavenger 戦場のゴミあさり (1)(R) U

クリーチャー・ジャッカル、ならず者

2/2

あなたは、〜が攻撃するたびにこれを督励しても良い。

あなたがクリーチャーを督励するたび、手札を1枚捨てても良い。そうしたなら、カードを1枚引く。

 なかなか面白いデザイン。当ブログでは文字数削減のために勝手に督励のフォーマットを省略していたのだが、こいつはそのフォーマットで書けないという悩ましいクリーチャーだったのでテキストは割とそのままになっている。「クリーチャーを督励する」というのはキーワード能力となった督励に定義された効果であり、これを行うことで、こいつの誘発型能力が誘発するという2段構えの能力。これにより、自身だけでなく他のクリーチャーの督励でもルーター能力が起動出来るようになった。こいつ自身は2マナ2/2と普通のステータスなので、あんまり督励をトリガーすることは出来ない。督励デッキに組み込んで周りのお友達に頑張ってもらい、こいつは脇でのんびり見ているのが主な仕事になるだろう。そう考えると、単体では活用しにくいからそこまで使いやすくもないのかね。督励が多いのは白、赤、緑。手札を捨てた時の誘発能力が多いのが黒、青。うーん。

 

Blazing Volley 猛火の斉射 (R) C

ソーサリー

〜はあなたの対戦相手がコントロールする各クリーチャーにそれぞれ1点のダメージをあたえる。

 ありそうで無かった呪文。「相手のクリーチャーにだけ1点」は「サイムーン(INV)」とほぼ同じだが、あちらはマルチカラーのインスタント、そこを赤単色だけで処理出来るように調整し、結果的に1マナのソーサリーになった。基本的な使い方は「微震(8ED)」と同じだが、自軍に被害が及ばなくなったおかげでかなり使いやすくなったし、戦闘後に追加で打ち込むことで案外馬鹿に出来ない効力を発揮する。ただ、今回は−1/−1カウンターとの絡みのせいなのか、タフネス1のクリーチャーというのが他の環境よりもかなり少ないため、単体でごっそりアドバンテージを得るような使い方は難しいかもしれない。苗木とか霊気装置みたいなトークンも少ないからねぇ。白が相手の時だけは戦士トークンがそこそこ見込めるので、サイドインが基本になるかな。もし3枚くらい引いた場合は、一気にまとめて撃つモードも視野に入れれば面白くはなるかも。

 

Bloodlust Inciter 血に飢えた振起者 (R) C

クリーチャー・人間、戦士

1/1

(T):対象のクリーチャーは、ターン終了時まで速攻を得る。

 「戦闘塁壁(ROE)」と同じ起動型能力を持った小兵。速攻を与える能力は過去にもいくつか作られているが、こうしてタップだけで起動出来る例は意外に少なく、制限無しだと「戦闘塁壁」「悪忌の教練官(SOK)」の2枚だけ。起動にマナがかからないことにより、後続クリーチャーをマナの負担無しに支援出来るのがこの手の能力の強みだ。そして、過去の先輩に比べてこいつがすぐれているのは、1マナととにかく軽いこと。これさえ置ければ2ターン目以降のクリーチャーが全て速攻になるわけで、先手で始められれば相手を2ターン先んじる計算になる。2ターン目、3ターン目の攻防を考えれば与えられるダメージのトータルは5点6点も期待出来るわけで、1マナのカードとしては申し分ない。また、今回の赤は督励能力者が多く、殴り始めまでの速度は大きな意味を持つ。相手も督励持ちが出たら殴る前に処理しようとするはずで、1ターンの差が戦況を大きく変える可能性があるのだ。今まであまり注目されなかった能力だが、ここに来て注目される役割になるかもしれない。

 

Bloodrage brawler 血怒りの喧嘩屋 (1)(R) U

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

4/3

〜が戦場に出たとき、手札を1枚捨てる。

 ふぁーーー。2マナ4/3。そんなカードを赤に与えてしまっていいものか。そりゃもちろんデメリットはあるが、こんなもん……いくらでも使い方はあるじゃんよ。戦場に出たときに手札を捨てるクリーチャーというと、どちらかというと黒の系譜。クリーチャーカードしか受け付けないというベテランのグルメさん「隠された恐怖(10ED)」は時代によっては構築でも駆け回った名カードであるし、2マナという軽さを活かした「ドレカヴァク(DIS)」や「トロスタッドの死騎手(SOI)」は、それぞれ暴勇・マッドネスというブロック・ギミックと噛み合わせてリミテッドを賑わせたカードだ。そして、「トロスタッドの死騎手」たちはまだ3/3どまりだったにも関わらず、今回はなんと4/3。しかも赤だ。一応赤も手札を捨てる系譜があるにはあるのだが、部族も考えると直接の先輩になるのは「ミノタウルスの探検者(ODY)」なのかな? どんだけパワーアップしてるんだよ。白と組み合わせれば不朽クリーチャーを墓地に送りながら攻められるし、黒と組み合わせればミノタウルスギミックを活かしながら手札枚数を減らして前のめりに。構築まで見れば未だマッドネスは現役ときている。この1枚の存在で、「回転翼機」を失って死に絶えた赤黒マッドネスが息を吹き返す期待もないではないぞ。

 




Brute Strength/凶暴な力(OGW)」 C

 割と最近のカードからの再録。最大の特徴はパワー修正の大きさとトランプル付与による殺意の高さ。事実上の本体火力として機能するあたり、増強呪文なのに赤らしさを維持しているのは良いデザインだ。今回赤の軽量火力は1マナ2点の「マグマのしぶき」。先に除去を撃たずに突っ込んできた不自然なアタックは、これを警戒してタフネス+1までを視野に入れよう。

 

By Force 力ずく (X)(R) U

ソーサリー

X個の対象のアーティファクトを破壊する。

 シンプルにして圧倒的なアーティファクト破壊。要約すると「カラデシュ死ね」と書かれており、これが開発チームの生み出す「打倒機体」最右翼であることは想像に難くない。最低限のコストでアーティファクトをまとめてなぎ倒す見事な赤っぷりは最近では珍しいレベルで、かかるコストは「グレムリン解放」の約半分。1ターン目「スレイベンの検査官」2ターン目「キランの真意号」と展開した相手にも、3ターン目に真意号と手掛かりトークンをぶち壊すことでしっかり対処出来るのだから見上げたものだ。これで多少は環境も大人しく……なるかなぁ。ちなみに統率者戦など、下や他の環境でもなかなか有用な呪文だが、まずはマナベースを考えて「破壊放題(GPT)」が使えるかどうかを確認してからだろう。安定感ではあっちの方が上だし。

 

Cartouche of Zeal 激情のカルトーシュ (R) C

エンチャント・オーラ、カルトーシュ

エンチャント(あなたのコントロールするクリーチャー)

〜が戦場に出たとき、対象のクリーチャーではこのターンブロック出来ない。

エンチャントされたクリーチャーは+1/+1の修正を受けるとともに速攻を持つ。

 赤のカルトーシュは「槌手(M15)」とほぼ同じ。何らかのクリーチャーを出すのに合わせてエンチャント出来ればこちらは速攻アタッカーが1体増えて、相手はブロッカーが1体減るので、1マナとは思えないダメージ効率をたたき出す。その後も+1のオーラとして最低限の仕事は出来るので、速いデッキでは優秀な「火力」として、なんと構築デッキでも活躍した実績を持つカードである。今回はそんな「槌手」に更にカルトーシュというメリットもつけて再登場。赤の「試練」は火力なので、方向性は明確。揃ってかき集めれば相手を焼き尽くす無情のビートを形成することが可能だ。また、全体増強の白試練との相性の良さも見逃せない。一度展開した白試練をこれで回収し、リキャストしてもわずか4マナ、2マナくらいのクリーチャーを展開しても6マナなら割と現実的な数字。相手はブロッカーが減り、こちらはクリーチャーが増え、全軍増強と警戒。ね、人が死ぬ。

 

Combat Celebrant 戦闘の祝賀者 (2)(R) M

クリーチャー・人間、戦士

4/1

督励 - あなたのコントロールする他の全てのクリーチャーをアンタップし、その後、追加の戦闘フェイズを得る。この能力は、〜がこのターン督励していない時にのみ使用出来る。

 攻撃時誘発の督励能力に「連続突撃(10ED)」効果を施して積極的に面倒臭くしていく神話。上述の表記はいつも以上にテンプレをいじって書かせてもらっているが、まぁ、大体これであってるはず。普通に使う分にはこいつ自身はアンタップしないから問題無いんだけど、制限しとかないと例えばこれを2体並べるだけで無限戦闘に突入したりするのでね。赤は毎度のこだわりでこの「連続突撃」効果をねじ込んでくるのだが、過去の歴史で活躍したカードというと「山賊の頭、悟堂(CHK)」くらいしか思いつかず、直近の神話で登場した「稲妻駆け」もどこかで活躍したという話は聞いたことがない。今回の特徴は3マナという史上初の軽さなので、これが噛み合えばワンチャンあるのだろうか。こいつ自身のタフネスが1なので全く次の戦闘まで生存する気配はないのだが、先制攻撃などでその点をフォローしてやれば化ける可能性はある。何よりも他の督励能力持ちとの相性が抜群なので、もしリミテッドで見かけたら溢れる督励魂を見せつけるボロスデッキを狙おう。

 

Consuming Fervor 焼き尽くす熱情 (R) U

エンチャント

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+3/+3の修正を受けるとともに、「あなたのアップキープの開始時に、このクリーチャーの上に−1/−1カウンターを1つ置く」を持つ。

 あの「不安定性突然変異(TSB)」が色を変えて帰ってきた! かつては「青ウィニー」という謎のデッキを成立させた、カラーパイが安定していなかった時代の徒花である。かくいう私も、「時のらせん」時代にこのオーラを使った黒青のゾンビビートで試合に出たことがあり、デッキの青い要素は他に「心霊破(TSB)」だけで、一切青らしさが求められてなかったという。流石にそんな歪んだカードは現代に帰ってこられないが、不安定さや一時的な激情を生業とする赤にカラーシフトして新たなカードが定義された。うむ、色が変わるだけでだいぶしっくりくるね。カードの強さは時代が証明済み。1マナのオーラで3ターン分(6点)のダメージ増量が見込めるなら充分過ぎる成果であり、今回は1マナ枠に威迫持ちの「炎刃の達人」もいる。黒や緑と組み合わせれば、デメリットであるはずのカウンターをそのままメリットに変換することも出来る。いいねぇ、綺麗にはまったねぇ。

 

Deem Worthy 蓋世の誉れ (4)(R) U

インスタント

〜は対象のクリーチャーに7点のダメージをあたえる。

サイクリング(3)(R)

あなたが〜をサイクリングしたとき、あなたは、〜が対象のクリーチャーに2点のダメージをあたえることを選んでも良い。

 どかっと一発確定除去か、サクっと堅実にアドバンテージ狙いか。サイクリングによって器用さを身につけた気遣い屋さんの火力。サイクリング付きのコモン火力といえば、これの縮小版である「陽光の突風(ONS)」がベースだろうか。あっちはプレイヤーも狙える部分が異なるが、クリーチャー除去としての性能はこちらの方が上だろう。2点のキャントリップ火力(しかもカウンターされないおまけ付き)となれば、よほどのことが無い限りは腐る心配も無い。そして、もう1マナ足すと7点と突然大雑把になるのもありがたいところ。5マナも払うんだからそりゃぁ確定除去じゃないと困るが、火力の場合は案外増強呪文なんかで逃げられてしまうこともあったのだ。これなら、流石に大丈夫なはず。無難にスペックアップしてしまったせいでアンコモン認定されてしまったが、これだけの利便性があるならやむなしか。

 

Desert Cerodon 砂漠セロドン (5)(R) C

クリーチャー・ビースト

6/4 サイクリング(R)

 セロドンはアラーラに存在していた大型のビースト種族。その名を冠したカードはまだ2枚しか存在しておらず、「セロドンの一年仔(ARB)」と「猛きセロドン(ALA)」が確認されるだけ。そして、10年近くの時を経てついに3体目のセロドンが登場。その実体は……単なるデカブツだった。まぁ、悪くはないよね。サイクリング出来るしね。「サイクリングがついてるだけのでかいヤツ」の系譜はこの手のセットには必ず存在しており、赤だけに絞っても「槌鉾尾のヒストロドン(LGN)」「峠のラネット(ALA)」などが存在している。このカードは、そんな先輩である「峠のラネット」を徹底的にアップグレードした隠れた優良児。何しろ素のコストもサイクリングコストも1マナ軽くなっているのだ。クリーチャーのアップデートも着実に進んでいるのである。まぁ、だからってこの環境で使えるかどうかは未知数ですけどね。とりあえず数合わせに入れておけ。どうせサイクリングするんだから。

 

Electrify 感電 (3)(R) C

インスタント

〜は対象のクリーチャーに4点のダメージをあたえる。

 似たような名前の「電撃破(8ED)」から本体を焼く機能を取り除いた完全下位互換呪文。まぁ、火力ってのはその環境のクリーチャーと除去の関係性を計るバロメータの役割を果たしているため、世界によって性能が上下することにも最近は慣れてきたが……それでも、ここまで露骨に差をつけられるとちょっと寂しくなる。まぁ、「電撃破」先輩は気付いたらアンコモンに格上げされていた出世頭だから……。「今の環境で4点火力ならこれしかないだろ!」と思いきや、実はカラデシュのPWデッキに「電撃破」と全く同じ性能の「炎の鞭打ち」っていうカードがあるんだ。もちろんスタンダードリーガルだ。つまり、この火力の出番は……いや、無いのはハナから知ってるけども……可哀相な子……。大丈夫、リミテッドなら花丸な安心感だ。細かいことは考えず、とりあえず目の前の肉を焼け。

 

Emberhorn Minotaur 燃えさし角のミノタウルス (3)(R) C

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

4/3

督励 - 〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受けるとともに威迫を得る。

 なんか似たような名前のカードがいたはず、と思って確認したら「血まみれ角のミノタウルス(M12)」だった。まぁ、似たようなもんやで。4マナ4/3は赤の基本ボディ。環境次第ではこのサイズのバニラでも充分採用実績があったのだから、そこにボーナスがついたら一気に格も上がる。タフネス3のボディと4のボディでは相打ちの取りやすさに大きな差が出てくる。督励したら1回休みとはいえ、ワンパンチで息絶えることに比べれば圧倒的にありがたい。5/4威迫を1対1交換に持ち込むのはかなりの困難を伴うし、これに火力や増強呪文の後押しの可能性まで含めたら、とても4マナとは思えない突破力になるだろう。督励の良いところは、必要なければ起動しなくていいところ。元気に毎日出勤しても4/3は本当に偉い。赤の速攻デッキなら締めの1枚にぴったりだ。3/4のくせにダブルシンボルの「ハイエナの群れ」が何故同じセットにいるのかはよく分からない。やはりタフネス4に大事な意味が?

 

Flameblade Adept 炎刃の達人 (R) U

クリーチャー・ジャッカル、戦士

1/2 威迫

あなたがカードを1枚サイクリングするか捨てるたび、〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 すげぇ普通の名前なのでひょっとして今後のセットで再録でも狙うつもりか? と思ったが、クリーチャータイプがジャッカル戦士とかいうこだわりの品なので、アモンケット以外で登場することはないな。ちなみに「炎刃/Flameblade」という名前が使われたカードは意外なことに過去に「炎刃の天使(SOI)」だけである。セットギミックを振り回すとパワーが上がる、というのは赤の定番設定で、トリガーが使いやすかった「僧院の速槍(KTK)」は速攻も相まって多くの環境で天下を取った逸品。このカードは流石に速攻は無いが、代わりに威迫という更なるダメージ促進能力を獲得し、トリガーも比較的一般性の高いものをあてられているのは要注目。サイクリングを使いたいならある程度合わせるカードは限定されるが、ディスカードでいいなら過去のカードとの組み合わせも豊富だろう。極端な話、2ターン目に「朽ちゆくインプ(TOR)」を出せばそのまま5〜6点をたたき込むことも可能なのだ(捨てるカードが「癇しゃく」ならなお良い)。今後の環境次第で大きく化ける可能性を持った注目の1マナ枠である。

 

Fling/投げ飛ばし(DKA)」 C

 これまでの「投げ飛ばし」っていうと、イラストでは無理矢理ぶん投げられてる系ばっかりだったんですよね。元祖のイラストはゴブリンがぶん投げられてるし、「闇の隆盛」版に至っては首チョンパですからね。大体は被害者意識満載のカードだったわけですよ。それに比べて、今回のイラストの勇ましいこと。もう、迷いゼロですよね。どこへなりとも投げてくれって感じですよね。一億総火の玉、玉砕精神ですよね。ここまで肝が据わってれば、投げる方も多少は罪の意識もなくなるってもんです。まぁ、相手クリーチャーパクって投げるんですけどね。

 

Glorious End 栄光の幕切れ (2)(R) M

インスタント

ターンを終了する。

次のあなたの終了ステップの開始時に、あなたはゲームに敗北する。

 久しぶりに登場した、特大デメリット持ちの一発逆転カード。ベースとなるのは同様の大ばくちカードだった「最後の賭け(7ED)」だろう。あちらはシンプルに追加ターンがもらえる呪文で、こちらは相手ターンを即座に終わらせることによって結果的に似たような効果をもたらすことが出来る。ただし相手にターンが回るのは事実なので、アップキープに唱えた場合でも土地がアンタップするのは避けられないというのが大きな変更点か。「あと1ターンで確実に勝てる」という状況であればもちろん一撃必殺のカードになりうるわけだが、そんな状況がピンポイントで訪れることはほとんど無いわけで、なかなか使う理由が見つけにくいカードである。リミテッドの場合、たとえば「鼓舞する突撃」を持ってる相手なんかはクリーチャーがダラダラ並んで戦線が伸びきった状態から万歳アタックを仕掛けてくる場合もあるので、そうしたシチュエーションが期待出来るなら理想のカウンターパンチがたたき込める可能性もあるが……。最悪、「負けを1ターン先延ばしする」効果くらいはあるので、相手が予想もしないことをやりたい、っていう人は御守り代わりに入れておいてもいいかもしれない。あとはまぁ、誘発型能力を打ち消す呪文と併用するとか、「天使の嗜み(TSP)」を重ねるとか……いや、流石になぁ。

 

Glorybringer 栄光をもたらすもの (3)(R)(R) R

クリーチャー・ドラゴン

4/4 飛行 速攻

督励 - 〜は対象の、対戦相手のコントロールするドラゴンでないクリーチャーに4点のダメージをあたえる。

 督励の顔見せとなったプロモドラゴン。5マナで速攻持ちの基本ボディということで、ドラゴン業界ではそこそこ当たりの部類ではなかろうか。リミテなら「航空船に忍び寄るもの」同様にこれだけでもエンドカードになりうる。そして注目は督励による焼却機構。頑張ると一回休みになってしまうとはいうものの、2ターン殴って稼ぐダメージは8点なわけで、量で見たら決して損はしていない。フライヤーを焼き払いながら進めば確実に盤面を押しながら後のクロックの保証が作れるのだし、よほどボディががら空きの相手でもない場合は使わない理由は無いだろう。速攻持ちが上手く効いており、出して殴って地上ブロッカーを1体潰せば、先発隊のサポートとしてもぱっちり。言わば「火炎舌のカヴー(PLS)」のデラックス版みたいなもんである。流石レア、流石ドラゴン。今後は督励能力を活用するために、警戒を与えるカードを注意して見てみよう。

 

Harsh Mentor 過酷な指導者 (1)(R) R

クリーチャー・人間、クレリック

2/2

いずれかの対戦相手が、戦場にあるアーティファクトか、クリーチャーか、土地のマナ能力ではない起動型能力を起動するたび、〜はそのプレイヤーに2点のダメージをあたえる。

 クリーチャーなら肉体で語れ! ちまちま能力の起動なんて男らしくねぇんだよ! というのが赤のアニキたちの主張。この手の作品で傑作と呼べるのは何と言っても「炎樹族のシャーマン(GPT)」だろう。能力だったらどんなパーマネントだろうが容赦無し。おりしも「師範の占い独楽(CHK)」の全盛期だったこともあり、グルールビートはこれにより大きな力を得たものだ。このクリーチャーは、そんなシャーマン先輩のダメージ能力を大胆にも2倍に拡大し、なおかつ自分は罰せず相手だけを叩くという、徹底したえこひいきの精神でデザインされている。あらゆる能力起動で2点も喰らっていてはたまったもんじゃない。忘れちゃいけないのは機体の搭乗能力だって文句無しの起動型能力って部分だ。誰かが機体に乗り込もうとするたびにこのおっさんが「メッ!」ってんで2点も殴ってくる。流石の機体もこれでは成立しないはず。残念ながらPWの起動だけは見て見ぬふり。まぁ、そこもチェックしちゃうとダメージを全部PWにまわすことで存在意義が完全消滅する場合もあるので致し方ないところだが、個人的にはこいつがギデオンの顔面を思い切りしばき倒す姿も見てみたかった気もする。さぁ、メタを読め。

 

Hazoret the Fervent 熱烈の神ハゾレト (3)(R) M

伝説のクリーチャー・神

5/4 破壊不能 速攻

〜はあなたの手札が1枚以下でない限り攻撃もブロックも出来ない。

(2)(R)、手札を1枚捨てる:〜は各対戦相手に2点のダメージをあたえる。

 この世界の神の姿をお披露目したカード。赤の神様はプチ暴勇が顕現条件となっており、赤単超速攻デッキとかなら4ターン目にさっさと5/4破壊不能が突っ込むことが可能だ。一見使いづらい条件に見えるが、この条件なら白や緑と違って「相手に邪魔されることがほとんど無い」という利点がある。流石に、相手もこれを止めたいがためにわざわざカードを引かせるなんてことはしてこないだろう(されたら捨てるだけだし)。デッキデザインさえ間違わなければかなりの安定感でクリーチャーとして活躍してくれる、何ともフレンドリーで庶民派の神様である。まぁ、能力は全然庶民派じゃないんだけどな。プレインズウォーカーにも睨みを利かせつつ、自在にマッドネスを操るその姿は、今後色々とデッキを生み出す原動力になってくれるんじゃなかろうか。

 

Hazoret’s Favor ハゾレドの指名 (2)(R) R

エンチャント

あなたのターンの戦闘開始時に、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーがターン終了時まで+2/+0の修正を受け、速攻を得ることを選んでも良い。そうしたなら、次の終了ステップの開始時にそれを生け贄に捧げる。

 刹那を生きる激情の神、ハゾレドさんからの直々のご指名。召集令状には一言「心臓を捧げよ」とだけ書かれているとかいないとか(いないです)。毎ターン任意の1体を強化して突っ込ませることができるが、選ばれた方は肉体の限界を超えているために代償として命を失う。この特攻精神は「殉教の鐘(CHK)」とほぼ同じニュアンスで、いつの時代も神にご指名されるとろくでもない結果になるということがよく分かる。ハゾレドさんの特徴は速攻を与えてくれるところで、例えばそのターンに生成した適当なトークンなんかでもあっさりと決戦兵器に変えることが出来るのは注目点。単なる戦士トークンなら数合わせでも、3/1速攻「火花の精霊(10ED)」が手軽に出てくる世界になればだいぶ殺伐としてくるはずだ。わざわざエンチャントを設置してまで狙う効果なのだから、しっかりハマる構築を狙いたいところ。不朽なんかでトークン多めの白、トランプル多めの緑あたりとの組み合わせで一億総火の玉な勝利を目指そう。

 

Heart-Piercer Manticore 心臓貫きのマンティコア (2)(R)(R) R

クリーチャー・マンティコア

4/3 不朽(5)(R)

〜が戦場に出たとき、あなたは他のクリーチャーを1体生け贄に捧げても良い。そうしたなら、〜は対象のクリーチャーかプレイヤーに、生け贄に捧げたクリーチャーのパワーに等しい値のダメージをあたえる。

 彩色マンティコア(BNG)」以来、3年ぶりの登場となるマンティコア。ちなみにその前に遡ろうとすると7年前の「征服するマンティコア(ROE)」になるという。日暮熟睡男か。余談だが、Magicのややこしいところは「マンティコア」と「マスティコア」が違うクリーチャータイプとして登録されているということ。初代「マスティコア(UDS)」さんがあまりにも大活躍してしまったため、独自の屋号として分家を認められてしまったという経緯があるのだ。ちなみに現在クリーチャータイプ「マスティコア」を持つカードは3枚のみ。統合しちゃえよ、って思うんだけど、実は「マンティコア」もこれを含めてまだ7体しかいないのだ。マイナー種族の家督争いはしばらく続きそうだ。さておき、そんなマイナー種族の威信を賭けた新作レアは、仲間の命をまったく尊ばない「投げ飛ばし」内蔵クリーチャーとして登場。「投げ飛ばし」は今回個別のカードとしても再録されており、何でそんなにフィーチャーされているのかはよく分からないのだが、一応「死ぬ」という行為に意味を持たせる動きだろうか。直接火力内蔵でそこそこのサイズを持つクリーチャーなので弱くはないが、質的にも量的にもアドバンテージとは言い難いため、レアかと言われるとちょっと微妙かもしれない。まぁ、「投げ飛ばし」にカードを1枚割くのは嫌だ、という人にはありがたい選択肢か。レアのプライドを守るために、赤には珍しい不朽能力で再びの投げ飛ばしチャレンジ。リソースは消費するが、相手クリーチャーを2体屠れると言われれば確かにレアっぽくはある。もちろん、2球とも全力で本体に飛ばすという選択肢もありといえばありだろう。ちなみに、187能力なので「場に出る」→「機体に乗る」→「その機体を投げる」というアクションは当然可能。手札にだぶついた「真理号」を処理する動きとしてありといえばあり……か?

 

Hyena Pack ハイエナの群れ (2)(R)(R) C

クリーチャー・ハイエナ

3/4

 ザ・バニラ。赤の4マナバニラといえば多数の同型が存在する4/3が定番だったのだが、今回は何故かタフネスに寄せている。最近だと一応「エムラクールの名残(BFZ)」がいたが、あれは「エルドラージなので多少の奇異さは認められる」という特別枠だったはず。それ以前でバニラの歴史を遡ると、なんと同型はポータルの「ハイランドの巨人(POR)」まで遡る必要がある。赤までタフネス寄せってことで、かなりのタフネス環境になることが予想されるのである。なお、「エムラクールの名残」と比べると、ダブルシンボルになり、トランプルを失い(ついでに欠色も失い)、色々とスペックダウンしている。まぁ、しょせんハイエナですからね。

 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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