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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。普段使ってるWordにほったらかしだったアプデかましたらフォントやスタイルがよくわからんようになった。
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「宝石の国」 7→8

 毎週とにかく盛り上がっていたので今更まとめる必要もない作品。一応、今年の締めくくりにもう一度その良さを確認しよう。

 大きく分けて本作について特筆すべきポイントは3つある。1つは、その新奇な設定から描かれる幻想的なストーリー。「人類が滅びて幾年月、宝石たちが意思を持って動き出した世界」というだけでもSF設定としては興味を惹かれるが、たくさんの種類の個性的な宝石たちが、それらの特質を保持したままに生命体として活動し、「宝石ならでは」の人生観・価値観を持って荒廃した地球上で動くという「見たことのないもの」を、常に興味を引き続ける形で紡ぎあげるシナリオラインはお見事の一言。人間と違う部分が多いので突拍子も無い発言なんかもちょこちょこ飛び出すわりに、どこか親しみがあり、憎めない「温かい宝石」の姿は、ただ大勢でわちゃわちゃしているのを見ているだけでも楽しい。そして、そんな宝石たちに刺激を与える月人たちの存在と、さらに背後にうごめく金剛先生との怪しい関係性。「進撃の巨人」などに代表される絶望的で猟奇的な設定を混ぜ込みつつ、はっきりと他作品とは差別化をはかり、SF設定を少しずつ掘り下げながら世界を広げていく様は、本当に毎回退屈せずに見守ることができた。これまであらゆるジャンルに「擬人化」という処置は施されてきたわけだが、ここまで本気で「石が動き出したら?」という部分を突き詰め、「ものの魅力」と「キャラの魅力」を直結させた作品というのは初めてなのではなかろうか。

 2つ目のポイントは、そんな斬新な設定から生み出された何とも珍妙な世界を見事なアニメーションに仕上げた映像部分でのお仕事。何度も名前が上がるのは制作スタジオ・オレンジの功績だろう。ただ振りかざしただけでは「やっぱりCGは硬さが残る」というネガティブな評価につながりかねないスタジオの作風を、「だったら最初から硬いものを描けばより真に迫ったものが描けるのでは?」と逆手にとって見せたCGワークは、本当にこのために生み出された技術なのではないかと勘ぐってしまうくらいに見事にハマっていた。簡単に割れてしまうフォスのひび割れと断片。風に揺らめきながらも、しっかりと硬さを残して幻想的に反射するダイヤモンドの髪の毛。最も忌まわしいはずなのに、月明かりに照らされて無視できない蠱惑的な光を放つシンシャの毒液などなど。とにかくどのカットをとっても圧倒的なこだわりに支えられた見事な映像美術がそこにはある。「宝石」というテーマを扱う時、そこに必要な大前提はやはり「美しさ」であろう。それも、生半可なものではなく、人類がどれだけ足掻いても、繕ってもたどり着けない、悠久の時を超えた鉱物の美しさ。それを表現するときに、ここまで真に迫ったアニメーションは他に無いだろう。もちろん、そうした映像特性を全て把握し、様々なアクションシーンや「萌え」(?)シーンに適用させ、刺激的な場面を作り続けた映像スタッフの手腕は言わずもがなのことである。やはり京極監督の映像センスってのは広く万人に働きかけるだけの普遍性がある。

 そして、3つ目のポイントは、シナリオ・映像で生み出されたこの世界に最後に命を吹き込む音響面の充実である。生き物の気配がほとんどない、打ち捨てられたような草原でのキシキシと風の鳴り響く音。月人が現れる時の、何とも不穏で、それでいてどこか神聖さを感じさせるような音響。そしてシャラシャラと宝石たちの髪がざわめき、パリンと割れるときにはあっけないほどに儚く散る音が漏れる。そうした音の部分も、また「鉱物」というテーマを扱うときには注目すべき部分であっただろう。

 そして、音といえばこれも当然、中の人たちの話にならざるを得ない。性別が存在しない宝石たちの「個性」。その発声が男性的になるか女性的になるかは議論のあるところだったようだが、最終的には基本線を女性キャストに統一し、その中でも、「宝石の声」をいう土台無茶なリクエストに応えられるような、十分な実力、声質を持ったキャスト陣が集められたのである。特に性別が定かでないという「不詳」の部分と、一体どうやって宝石たちが声を出しているのかも定かでないという「不明」の部分。これを意識しつつも「音」を作っていくキャスト陣のプロ根性は、長年声優というジャンルを追い求め続けている私もやはり頭がさがる思いだ。あとはまぁ、単に私はこの辺りの音域の声優が大好きっていう好みの問題もあるんですけどね。いわゆるアイドル的な高い音域って、一同の中でもカッ飛んで活動的なレッドベリルの中の人・内田真礼くらいだったんじゃなかろうか。残りのキャストがどこまで意図的に選ばれたかは定かでないが、どこか「軋み」のような、個性的な部分を持っているキャストばかりなのが本当に素敵。朴璐美・皆川純子・三瓶由布子・田村睦心が全員配役されてる作品って、もう金輪際現れないんじゃなかろうか。

 あまりにも素晴らしすぎてどのキャストを手放しで褒めればいいのか目移りしてしまうが、それでもなお、今作ではフォス役の黒沢ともよであろう。感想で何度も何度も取り上げているので今更確認もしないが、彼女が「座長」としてこの世界を作り上げたからこそ、この世界は完成したのだと思う。改めて、見事なお仕事に賞賛と、最大級の感謝を。

 さて、2期は作られるのかどうか……。もう、最悪本編は置いといてもいいから、5分アニメとかで「フォスと愉快な仲間たち」っていう日常ものでも観たいわ。

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