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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ○「世紀末オカルト学院」 6

 「ソ・ラ・ノ・ヲ・ト」、「閃光のナイトレイド」と続いた「アニメノチカラ」枠が送る完全オリジナルアニメの第3弾。「ソラヲト」は充実したスタッフ陣からそこそこの成績を残したものの、「ナイトレイド」はあまりにぼんやりした設定と目的意識のために最終話まで視聴を継続できずにリタイア。個人的には不安な時間帯だ。ここでプロジェクトの命運を握るであろう第3弾は、何とも怪しげな路線から攻め入った、今まで以上の挑戦作となった。

 何ともB級臭いタイトルで、その名の通りに怪しげなスタートを切ったわけだが、第1話の印象は予想外に良い。視聴後に考えてみると「悪霊に取り憑かれた父を娘が追いかけ回してぶった切る」というだけの話なのだが、そんな平坦さを全く感じさせずに、一気に導入としての1話目を終えてしまったような感じ。実にテンポが良く、スルスルと見ることが出来てしまった。あれ? これってひょっとしていい出だし?

 評価のポイントは主に2つ。1つは、「オカルト」というテーマとしても微妙なものを扱いながらも、何故かグロやナンセンス、上っ面のSF描写などに走らずにどこか取っつきやすさを残した、軽妙なシナリオ。やってることはそうとうグロいし、女生徒が悪霊に取り憑かれたり、肉親の首をためらいなく切ったりといったシナリオは本当に「オカルト」という素材の中で結構キツい内容をやっているはずで、見方によっては「学園黙示録」のような精神的にクるしんどさをもたらすはずなのだが、合間合間にギャグが入っているおかげで一本調子にならず、肩の力を抜きながら見ることが出来る。具体的にはどこかすっとぼけた教頭のキャラクターや、主人公の一本気なのに空回りしている立ち振る舞い、更に取り憑かれた女生徒の緊張感のない憑依っぷりなど、作中のキャラクターたちは大まじめにやっているだけに、何とも滑稽で視聴者も振り回されてしまう。

 そしてもう1つのポイントは、「オカルト」という題材そのものと、「世紀末」という微妙な年代の複合技。画面上にはいわゆる「オカルト」と呼ばれるカテゴリに含まれるようなものの要素がポロポロと登場し、主人公も色々と蘊蓄を語っているのだが、このオカルト独特の胡散臭さが、かつて日本が通過した世紀末という「今より雑多で、どこか賑やかな時代」の昔日感や郷愁みたいなものと不思議なマッチングを見せている。次回予告で流れる曲が「LOVEマシーン」ってのも、オカルトとか名乗ってる作品のテーマそのものを完全に無視したチョイスになっているので無闇に浮いていて、それが面白い。どこに向かって餌針を投げているのか分からない部分もあるのだが、意図が読み切れないだけに、どうしても気になってついて行ってしまうパワーがある。

 ラストは、突如後光に照らされた全裸の男が登場するという、これまたギャグにしか見えない引きを見せているが、果たしてこの後正真正銘の「オカルト」の要素と、主人公が力説するような「やらせ」の嘘くささが、どういった展開を見せてくれるのか。1話の作り込みだけでもスタッフの本気加減は伺えたので、ちょっと予想外の興味が湧いてきました。さぁ、1話のクオリティを維持出来るかな?

 こうしたノリの良さ、力強さみたいなものをサポートするのは、当然のことながらキャストの力。今期すでに2本目のメインを勝ち取った日笠陽子は、ここでも存分に中の人のふざけたパワーを発揮してくれている。なんだろう、ぴかしゃがやると、キャラクターの大まじめな様子までどこかコミカルに見えてしまうのは不思議なところだ。もちろん、締めるところはがっちり締めてくれる安定感もあるしね。その他若手陣では、お友達コンビが花澤香菜・高垣彩陽という最高の配置。特に1話では、霊に憑依された花澤の「あ、顔はぁやめて!」って台詞が無闇に面白かった。「ちょっと霊に取り憑かれてるからって調子にのってんじゃねぇ!」って、どんな台詞だよ。脇を固めてるのが高橋広樹と子安ってのが贅沢でいいですね。ほんと、子安ってどこにでも入り込むことが出来るな。画伯は……まぁ、飛び道具ってコトで。

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