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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 やっぱいい話だなぁ……第28話。これだけきちんと送られたジョジョキャラって、実は案外少ないんだよな。ツェペリの家のものを除くと、ここまでなら杉本鈴美くらいな気がする。

 アバッキオの最期。このエピソードは本当に強く心に残るものになっている。というのも、上述の通り、ジョジョという作品において、「味方の死」が描かれる機会は少なくないのだが、ここまでしっかりと仲間だと認識されたメインキャラクターが劇的に退場するシーンってのはそこまで多くない。以前書いた通り、私が少年時代にジョジョをリアルタイムで読み始めたのは3部の中盤から。その後こうした死と巡り合ったのはアブドゥル・花京院・イギーの3名に、4部だと重ちーくらい(あと一応虹村形兆もかな)。このうち、3部の3名は激戦のうちに死んだのでその後に死を悼むパートがあまり長く取られてはいない。アヴドゥルはヴァニラアイスがいうように「あっけなく」死んだし、その後のポルナレフの活躍が印象深いがそこにアヴドゥルの姿は無い。イギーも「末期の活躍」の印象が強いが、死んだあとの描写は多くない。花京院も同様だろう。そして4部の場合、重ちーは仲間といっても変則的な地位にあるし、むしろあのエピソードでスポットが当たったのは重ちーよりも吉良の方だっただろう。

 そうしてジョジョを読んできた私にとって、ある意味でこのアバッキオの死は「初めて直面した悼むべき死」だったのである。その死に方も本当にあっけないもので、イギーや花京院のような「戦いの中での姿」が描かれていない。必ず「何かを残して死ぬ」というのがジョジョキャラの矜持ではあるのだが(アブドゥルはポルナレフたちを生き残らせ、重ちーはボタンを残した)、アバッキオは期待されていた成果に比して残したものが小さく、やはり「無念」の方が強く印象に残る死に様になっている。そうした悲壮感というか、「死は平等に訪れるのだ」という残酷さみたいなものが、思春期だった私の胸に強く残っているのは当たり前の話なのかもしれない(この後に死ぬ某キャラの死に方があまりにあっけなかったので対比的に記憶に残りやすかったというのもあるかもしれない)。

 たっぷり残された死を示すアバッキオの回想(走馬灯?)、激闘の最中だというのにあまりに穏やかな死に顔など、彼の死を示す様々なものが特徴的に彩られており、原作では彼が無音の中で命の火を消していくシーンから回想につながり、さらにその直後にナランチャたちが大騒ぎする激しいシーンへと接続するメリハリの強弱もかなり印象的な要素だった。そうした作劇の部分も含めて、様々な「死」を描いてきた荒木先生の生死感を語る上で、外すことができない名エピソードになっているのが、この「今にも落ちてきそうな空の下で」なのである。

 まぁ、ぶっちゃけ冷静にアニメで観ると色々と妙な部分も浮き彫りにはなるのだけども。あの場面、おそらくミスタとジョルノはトリッシュの護衛のために亀に残っていたのだろうが、やっぱり最重要任務を任されたアバッキオが単独行動になってしまったのは大きなミスだろう。ただでさえ「ムーディーブルースは起動時には無防備になるんだ」って言ってたわけで、事実上スタンドすら使えないはずのアバッキオをあそこに1人残してしまったことは、聡明なブチャラティにしては致命的なミスだ。もちろんちゃんとその後に素直に「俺のミスだ」って認めてはいるんだけど、他のメンバーももうちょっと考えてフォーメーションを組むべきだったかもしれない。まぁ、あの時点ではすでに暗殺者チームもほとんど残っておらず、自分たちは追っ手をまいたと思っていたのだから多少の緩みがあったのはしょうがないのだろうが。

 そうして「作戦立案に責任があった」ことを考えると、アバッキオを見つけた後の4人の反応にもまた別な見え方がある気がする。ブチャラティ・ジョルノの2人は特に「防げたかもしれないミス」だと自覚すればこそ、あんな表情にもなる。誰を責めていいかわからないナランチャが暴れてしまうのも無理もないことだ。普段から誰かに依存して生きてきたナランチャは、そうして「信頼した者が失敗してしまう」ことについての免疫が無いのだ。直前まで自分の任務がしっかり果たされていることに満足していただけに、その喪失感は想像以上のものになっただろう。他のみんなも、そんなナランチャの気持ちが痛いほど分かるからこそ、かえって何もできないのである。こういう時に「任務が第一」という大義名分で動いてきたギャング団というスタンスはごまかしが効かないのでキツい。

 ともあれ、アバッキオの残した手がかりがまた1つ。物語はここからいよいよクライマックスへと加速する……のだが、次回は総集編かぁ。まぁ、ここで入れないとあとはもう一気にいくしかないのでね。いよいよ最終決戦、そして放送コードにチャレンジするあの2人組の登場……さて、最後にあの2人のCVが一体誰になるやら……(どっちを担当する人も相当な負担だろうな……)。

 

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