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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 コロナに負けるな! というわけで見てきました。下手したら映画館そのものが機能不全を起こしてるところすらあるので、この時期に公開になっちゃったのは本当に運がないな……という思いですが、なんとか観にいくことができてよかったですよ。案の定、映画館自体に人があんまりいなかったけども……(辛い)。とりあえず、なんとも久しぶりの「SHIROBAKO」ワールド。流石に忘れている部分も多かったけど、まさかの劇場版、どんな展開を見せてくれるものやら。

 

<以下、一応ネタバレ注意>

 




 2時間の劇場アニメの中で2時間の劇場アニメを作っていくという、おっそろしく自己言及的な作品である。まぁ、実際は作中で言われている通りに「2時間の劇場アニメを作るには2年かかる」わけで、それだけの内容を2時間に押し込めることなんて出来るわけがないんだけど。なんとなく予想はしていたことだが、かなり駆け足で、とにかくエッセンスだけを拾っていくような感覚の映画でしたね。先に素直な感想を言うなら、出来たらこれを第2期としてテレビシリーズで作って欲しかったですね……この映画だけならせいぜい6〜7話分といったところだろうが、かなり駆け足で詰め込みすぎの印象があったし、もうちょい薄めて伸ばして、ただでさえキャラクターが多いのだから、任意のキャラにスポットを当てたサイドストーリーなんかも挟めば割と簡単に1クール分のシナリオは作れたはずなんだよ。あえてそれをやらずに劇場版にしたのは……まぁ、世間的な要請なんでしょうね。昨今はテレビシリーズで採算が合わない作品でも映画一発で展開すればそこまで無理はしないですむらしいので。

 冷静に判断するに、確かに「SHIROBAKO アニメ第2期」をテレビシリーズとして放送するのはあまり現実的ではなかったのかもしれない。ただでさえスパンが空いてしまったので、せっかく良作だった1期目で獲得したファンも随分遠く離れてしまっただろうし(現代アニメファンはただでさえ移り気で1つのアニメに執着しないからな……)、純粋に経済的な問題もあっただろう。P.A.WORKSの仕事量を考えるに、なかなか新しいシリーズ作品を切り出すのも大変だったはず(今期の「A3!」の惨状はどこに原因が有るのかわかりませんが)。そして最大の原因として、作中の木下監督同様に、水島努という男の存在が……ねぇ……。3章はよ!!!!

 まー、そんなわけで「ベストな方法」として採用されたわけではないだろうと思われる劇場版であるが、好意的に見ればしょうがない部分もある気がする。端的な要素としては、「4年後のムサニ」のスタート地点がとにかく暗い。テレビシリーズでは辛くも成功をおさめてハッピーエンドになったはずのムサニだったが、その後「タイマス事変」と呼ばれる業界のトラブルに巻き込まれて事実上の倒産みたいな状態。社長の尽力で会社の看板自体は守れたものの、財政的にも、業界の信用的にも再起不能の一歩手前といった印象。そんな状態から物語がスタートして、鬱々としたそれぞれのキャラクターの現在を描くパートから始まってしまうので、テレビシリーズだとかなりキツそうなんだ。それこそ現代アニメファンは、1話2話あたりで「ボロボロになっちゃったあの時の若者たち」を描かれるだけでもしんどくて離れていきそう。ドラマ作りのためにはしょうがない措置なのだが、そうしてやらなきゃいけないくだりをきちんと描けたってのは劇場版の特権であろう(流石に劇場版なら、冒頭だけ観て耐えられなくて逃げ出すお客さんはおるまい)。

 「再起の物語」として展開される新たなムサニの物語。内容は本当にシンプルで、一発逆転の劇場作品の話がひょんなことから降ってきて、持てる人脈と情熱をフル回転させてなんとか元請け作品として成功させるというお話。ゴタゴタのせいで離れてしまった元スタッフたちを一人ずつ招集して最後には「在りし日のムサニ」の思い出が蘇るようになる流れは、王道には違いないがやはり胸が熱いものである。それこそ、ガルパン劇場版での全校集結シーンの胸の高鳴りに近い。いや、流石にあそこまでの感動は無かったけども。丁寧に復帰が描かれたキャラクターはそれぞれに良いドラマになっており、遠藤さんのお話なんかは「作り手の情熱」を確認できる真っ当なストーリーになっていたんじゃなかろうか。

 ただ、元が2クール作品で、キャラの数が非常に多いデザインであるがゆえに、どのキャラにも活躍の場を与えるというのはなかなか難しい。個人的には小笠原さんや瀬川さんといったナイスおねーさま方の活躍シーンがもっと観たかったのだが、まぁ、どうしたってサイドに回ってもらう他はないのでねぇ。なんならチームみゃーもりの他の4人のメンバーだって大して出番なかったしな。ディーゼルさんことりーちゃんの活躍ももっと観たかったんだけどなぁ。まぁ、あの野球のシーンだけでもそれなりにパーソナリティは発揮されていたからよしとするべきか。一人一人に短いシーンしかあてがわれないために、その中で最大限にキャラを掘り下げようと演出が色々と凝っているのは素直に見どころだと思う。

 まぁ、それだけキャラの掘り下げに時間が足りない状態で、じゃぁ何が描かれていたのかと言われれば、やはり中心にあったのは宮森だろう。改めてみて、やっぱりみゃーもりは格好良いのである。4年の歳月を経て「制作進行」の肩書から「プロデューサー」と呼ばれるまでになり、彼女が持ち前の根性で乗り切った今回の顛末は、隅から隅まで「みゃーもりの物語」である。そういう意味では、冒頭のアニメを作ろうミュージカル、そしてクライマックス(?)となるげ〜ぺ〜う〜決戦でのファンタジックな大立ち回りあたりが今作最大の見どころといえるのかもしれない。まぁ、ああいうシーンを観てるとどうしても「全力でやりたいことをやってる水島努だ……」という印象が先にくるんだけど。案の定、劇中歌の作詞は全部監督がやってたしなぁ。なんやねん、なめろうくんって。

 そして、作中きってのヒーローがみゃーもりであるなら、多分ヒロイン枠は木下監督だ。おそらくサブキャラの中では一番気合を入れて描写されていたのが木下監督なのだ。そりゃまぁ、作品作ってる側が一番動かしやすいのが彼だからね。全国の木下監督ファン(いるか?)にとってはご褒美要素の多い映画でございます。あとはこっそり同居生活が板についてるエマ&アイとか、同じように不思議なバディ感を出してるタロー&平岡あたりが見どころという話もあるな。えっ? 小笠原さんのバッティングフォームだって? あれももっと観ていたかったのだ……。総合すると、一番の不満点は「矢野さんの出番増やせよこのやろう」ですかね。帰ってきかたが雑だよぅ。本当にみゃーもりが絶望したところに天女のように現れて現場の混乱を解決する矢野エリカを見せてくれよう(4年前に観たわ)。

 まぁ、そんなわけで、「シリーズファンだったら懐かしさも相まって、観たいものが観られる作品」ではあるのだが、やっぱり「劇場版か?」と言われると疑問が残るくらいの作品。元のテレビシリーズの出来がよかっただけに、差別化を図るのはなかなか難しかったわね。でもまぁ、改めて、やはりベストオブ木村珠莉は文句なしでみゃーもりなんだよな、ってことが確認できただけでもよかったです。ほんとかわいい。

 

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