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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「異世界薬局」 4→4

 まだあったわ、なろう。まー、これも結局使ってる道具が違うだけでネイキッドなろうに近い作品だよなぁ。

 ごめんね、とにかく気になってしょうがなかったところから入るんだけど、全く違う世界に転移したら、まず「薬物の化合式を知っている」って割と役に立たない知識だよね。「こちらの世界と人間の組成が全く同じ」という条件があればある程度原始的な薬効、漢方とかなら意味はあるのかもしれないけど、抗生物質以上になったら、あとは「その世界の細菌」「その世界のウィルス」に効果がある物質を見つけなければいけなくて、「地球上の細菌に効く薬」は意味がないはずなんだよ。これが「なんで異世界人が日本語喋ってるんだよwww」とか「古事成語があるのはおかしいだろ……」みたいなツッコミなら「主人公に与えられた翻訳能力が優秀だから、こっちの世界で近い概念を通訳してるだけだぞ」みたいな言い訳ができるのだが(それでも「現実主義勇者」における言語の概念はおかしかったが)、「薬効」においてはそうはいかないはず。元々人体に害をなす細菌やウィルスは突然変異的に生まれてきた偶然の産物であり、それは世界が異なれば全く違った姿を持つはずだからだ。そこに「地球でたまたま意味があった合成式」を覚えている人間がいたところで意味はない。翻訳で済む問題ではなく、厳然たる「違うもの」を作らなければ解決しないはずの問題なのだ。

 実際、私が読んだことがあるとある異世界(?)漫画では、地球に転生してきた女騎士が「もしかしたら未知のウイルスなどを抱えている可能性があり、疫学上の問題がある」として保健所に連れていかれるという描写があった。本当に「異世界」が「異なる世界」であるなら、そうして「違う病気の体系」を危惧するのが当然であって、蓄えた知識でマウント取ることに夢中になっている場合ではない。今作は「マウントを取るにしてもマヨネーズやリンスでドヤるのは流石に恥ずかしい。黒死病の特効薬を知っている専門性の高い主人公ならマウントを取る権利があるでしょ」という発想から出来ていると思うのだが、そもそもそのジャンルはマウントを取ることができないのだ。もし「いや、そこも異世界とのつながりがうまいこといって……」という理由づけがあるなら、「科学マウント」をする上での前提条件なのだから、そこも厳密に描写する必要がある。そこまでやらないのなら、わざわざ「薬局」をテーマにする意味はないだろう。どこぞのチート薬師のように「なんかよく分からんけどドラえもんと似たような演出で便利ポーションをいっぱい作る話にするよ」という方がよっぽど潔いファンタジーになるだろう。

 また、今作はそうして「科学マウント」を取ろうとしているのに、主人公が別次元でのチート能力を手に入れ、結局は魔法でドッカンドッカンすることでマウントを確定させてしまっているのも問題だ。魔法がここまで力を持つ時点で、地球上の科学体系がそのまま持ち込めると思える方が科学者としておかしいだろ。本当にこの世界の分子は分子なのか? そこから考えなきゃいけないのに「あ、全部同じだ。ラッキー」で終わっちゃうのは、どこかで致命的な失敗を犯すフラグにしかみえないのに、そこは「神の御業です」で片付けちゃうんだから、結局なろうはどこまで行ってもなろうである。

 まー、一応「見せようとしたもの」にそれなりの力を入れているのはわかるので、余計な茶々を入れずに「まだ独自の物語を作ろうとしている」という部分を評価すべきだとも思うのだが……いっぺん気になっちゃうとどうしてもなぁ……。あと途中から上しゃまの出番が減った。多分それが一番の減点要因。

 

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