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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
「その着せ替え人形は恋をする Season2」 ―→7 「まぁ、1期と同じ6点ゴールで問題ないやろ」と思ってたんだけど、最終話が良すぎたので衝動的に加点。まぁ、全体を通してもなおざりにすべき作品ではないのでこれでいいと思っている。 1期と変わらぬ良さを持ち続けてさらに発展を加えた2期目。今作のスタート地点って、普通に考えたらやっぱり「オタクに優しいギャル」からだったとは思うんだけど、そうした表層部分のお約束加減は次第に重要度を下げていく。元々五条が「オタク」ではなかったということで第一印象にも語弊があったわけだし、テンプレ設定で適当に描かれたお話ではなかった。今作において最も重要なのは「好きって、いいよね!」である。 「推し」という言葉は近年乱用されている言葉の1つであり、私も便利な上に魂レベルで理解できるので多用しているのだが、どこぞでこの言葉がよろしくない、みたいな言説を見たことがある。曰く、「かつてのオタクは「萌え」であった。自分の心の内より湧き出でる感情を対象に向ける自律的意識があった。それに対して今はどうだ、推しという言動は対象に全てを依拠して思考を放棄した、依存心の表れではないか」と。色々と曲解はあるかもしれないが大筋はそんな論旨であった。言わんとすることは分からないではないが、私は「推し」は悪いものだとは思っていない。結局、今も昔も好きなものに好きと言いたい感情は変わらない。時代が移り変わり、より積極的にその対象に関わる手段が増え、接触している感覚が増えたからこそ「押し」、ひいては「推し」という言葉が適合するようになったのだと考えている。 本作はそんな「推し」という感覚の良さを余すことなく表現してくれている。元々「人形の顔推し」であった五条と「キャラ推しをコスプレで表現する」海夢がつながった。2人は互いの熱量を認め合い、リスペクトし合う関係を築く中で次第にそれぞれも「推し」になっていく。そしてその過程で、お互いのたくさんの「好き」を共有できるのだ。オタクだろうがギャルだろうが、そんなことは瑣末な問題、互いに最高の「好き」を共有できる関係性とは、なんと素晴らしいことだろう。 そして最高にイカしていた最終話ではそこに旭さんという七面倒くさい「推し活」キャラが正体を表す。その切実な感情、常日頃「推し活」を生きる者にとってはあまりに共感性が高く、そのどうしようもない感情のぐちゃぐちゃがあまりに切実であった。めっちゃコメディテイストの話だったくせに、俺ちょっと泣きそうになったもん。分かるよ旭さん。そうだよね、推しには近づいてほしくないよ。自分ごとき卑賤の民のみっともない姿を晒したくないよ。これもまた立派な推し活。尊み万歳晴れて太平。 という素敵なお話にゴリゴリのラブ、そして適度なエロを添えて、CloverWorksのハイクオリティ映像でお届けするアニメに何の不備があろうものか。Cloverは今期の3作同時展開を危なげなく渡り切ったのほんとに凄まじい。これだけの期待作、入念に準備を重ねての3年間だったんだろうなぁ。本当に幸せな作品だと思います。 追伸:乾家、「姉:種﨑敦美」「妹:羊宮妃那」までは知ってたんですが、「母:大原さやか」って何なん。ここが煉獄か。 PR ○「永久のユウグレ」 6 さぁ、一足早く新番期、元気出していきましょう、P.A.WORKS大好きおじさんだよ! こないだの「アリス」が刺さってないのによく名乗れたもんだとは思うけど、地上波で改めて頑張るよ。 とはいえ、実際には新番が始まっていないとも言えるのでここで点数をつけるかどうかは難しいところで、今回放送されたストーリーも公式に「第0話」とクレジットされており、内容も確かに「前日譚」っぽい。あんまりこっから先のストーリーを追う参考にはならないかもしれないので、ガワだけなんとなく掴んでおくことにしよう。 P.A.作品ということで一番の興味対象はやっぱり映像。実は、これに関してはそこまで評価しているもんじゃない。別に綺麗とか汚いとかじゃなくて、なんかこぅ、キャラデザがあんまり合わないからだ。不快感とかはないんだけど……輪郭のラインとかが妙にかくついてて、微妙に飲み込みづらい。いや、でもヒロインポジだったトワサさんは可愛かったけどな……ま、こんだけ全力でラブに振られた上にCVかやのんだったら可愛く見えるのは必然か。 でもまぁ、何かしらおっきな新しいアニメを始めようという意欲は汲み取れたのでとりあえず一発目ということでご祝儀点をつけておいた。ストーリーテリングはサクサク進んだ割には掴みやすいものになっていたし、シンプルな「近未来SF」設定にも現時点ではあんまりツッコミポイントもない。なんとなく「こういう設定のオリジナルアニメって、劇場作品っぽいよな」と思った程度である。そうなのよね、「近未来SF映画」って、「アイ歌」「メイクアガール」「ハローワールド」とかやたらいっぱいあるのよ。オリジナルでストーリー作りやすいのかな。こうして並べて見てると、「少し前の時代に思い描いた近未来」ってほんとに実現してることが多くて結構びびる。今作ではもはや当たり前のように描かれている情景、例えばWebを通じての会議とかAIアシスタントによる生活サポートとか、多分20年前だったらそれこそ典型的な「近未来」像だったのに、今や当たり前だもんな。そう考えると本作で描いていた2039年はもう少し予想を上回る何かが起こってるかもしれませんね。 そんなわかりやすい世界設定の中で、わざわざ1話目(0話目)を使って描かれたのは甘々イチャイチャストーリー。ほんとに腹立つくらいに両思いだし、爆発を願おうにも「若き天才女史」も「それを支えようとする誠実な弟」も、人間的に嫌味な部分が無いからヘイトも抱けないし。さらに事前の宣伝とかから「まー、こんだけ引っ張ってるけどどうせ悲劇になるんやけどな」はなんとなく分かった上で見てたもんだから爆発を願うのも申し訳ない。ほんでこのオチ。うーん、第0話。 ま、何も始まってないものだと割り切って、次回から改めてP.A.を応援していきましょうね。映像クオリティだけは絶対崩れないだろうっていうのは安心感があるな。 追伸:絶対気になった人がいると信じて書くんだけど、序盤のトワ姉が自分の部屋でアキラへの思いをAIにぶちまけて勝手に照れて、その後でAIのスイッチ切ってベットに倒れて……次のカットでは洗面所で手ェ洗ってるシーンつなぎってさ、……絶対シてることを示唆してるよね。……いや、単にトイレ行っただけかもしれないけどさ。そうとしか見えない描写だけど、これって私の心が汚れすぎてるだけですか? 大丈夫ですか?
はやくこいこい11月。……今の若い人には分からんネタや(いや、お正月だろ)。 はい、面白かったです。かっ飛ばしてました。毎週その旨つらつらと吐き出していたので劇場公開を控えた現段階で取り立てて追記することもないのですが、多分百合フィルターがかかってなくてもこの作品のテイストは割と評価されるレベルになってたと思いますよ。それが百合だったもんで追加でドンというだけの話で。 ラノベにおける恋愛ものの設定なんてあらかた食い尽くされた真っ赤な海だと思っていたのが、それでもまだまだ新鮮なプロットは出てくるもので。そんなことを昨年は「負けイン」で思い知らされたが、今作はあそこまで徹底的に技巧的な筆致でこそないものの、「その発想はありそうでなかった」を繰り出してくれたいい具合に視点更新してくれた作品。百合における王子様キャラなんてのはモテてモテてモテまくるのが当たり前だし、そんな奴に告白された主人公は一生ドキドキしながら楽しい恋を満喫するものだが……ムリムリ。 そっかぁ、無理なやつもおるわなぁ……れな子の「陰キャを自称してるけど陰キャじゃない、ちょっとだけ陰キャ」という設定はいいとこ取りのズルい設定で、真唯にブレーキをかけることを最大目標に設定しながら、それでもいいところでは誘い受けに転じ、さらにはハーレムを実現させるための優柔不断さにも大義名分を与えて作中最大のモテ女を仕立て上げる。「自己評価の低い女のモテ話」といえば今期なら「ブスに花束を」があるように古来より少女漫画的なお約束であるものの、れな子さんはそんな「あまりにフィクションでずっこい夢設定」に斜め下からの肯定感を生み出している。……そんな便利な女になれるわけないじゃん。 そうして生み出された珍獣れな子をめぐってドタバタが繰り広げられ、れな子以上にありえない存在である真唯、テンプレじみたところからちょっとずつハズれて最終的にトンチキになっちゃう紗月、そしてスーパーエンジェル紫陽花さんなど、リング上に上がる女がいちいちおもしれー。もはや百合作品っていうか「変な女鑑賞アニメ」っていうだけでも文句はないのである。しかも公式に設定として「全員顔がいい」って言われてるのでバッキバキの映像で描かれる美少女たちの饗宴ですからね。……多分作中で「美人だ」と明言されてないのはれな子だけだと思うんですが、れな子さんもちゃんと可愛いし、屈指のおっぱい持ちなのズルいですよね。なんだろ、アニメ次元では引きこもってればおっぱいは大きくなるもんなんですかね(どこぞの押入れギタリストを思い出しながら)。 とにかく、そんなクレイジーファニーストーリーもまだまだ佳境。どこに転がっても、多分美味しい。 「Turkey!」 5→6 評価をどうするかはめっちゃ悩んだ。ただ、最終的に今作のコンセプトを評価しないことには軸がブレるな、と思って加点している。まぁ、色んな意味で歴史に爪痕を残した作品ではあると思う。 正直、気に入らない部分はいっぱいある。あまりに設定が場当たり的で「何が起こってんねん」というツッコミ待ちの状態でぬけぬけと話を進める姿勢が一番の問題点で、多分その1点だけで駄作認定する人もいるだろうというレベル。そして、個人的にはその判断でも別に間違ってないと思う。タイムスリップものにしたのにそのタイムスリップの条件がぐずぐずだし、タイムパラドクスを扱ったくせしてオチは「その展開はパラドクしすぎでは?」と首を傾げる部分しかない。人気のある時間跳躍設定を借りてきてうわべの刺激だけを狙った適当作品だと思われても致し方あるまい。 ただ、常々書いている通り、「やりたいことが分かる」は評価ポイントにするべきだとは思っていて……まぁ、「無茶苦茶したかったんやろな」ということは理解できるわけですよ。なんでタイムスリップしたかはどうでもいいんですよ。とにかく「ボウリングで命の取り合いをする展開」まで行きたかったので、人の命をボールで奪える世界に飛んでもらって、わざわざ時間を跨ぐ設定にしたなら、そりゃオチでパラドキシカルなどんでん返しもみせたいじゃないですか。そのための設定を、1クール使って必死に取り繕おうとしてたんですよ。 この取り繕い方もまたこざかしくてね。5人チームを扱う作品で個々のメンバーにスポットを当てたいってんで転移先の世界にも異なるスタンスの5人の「姫」を用意し、それぞれのペアで話を掘り下げていく形とか、教科書通りのお行儀のいい脚本なんですよ。中盤のダラダラした展開見てて「こんなトンチキ作品のくせしてそこだけマニュアル通りに進めてんじゃねぇよ」とか思っちゃいますよね。でも、そんな展開でもなんとか視聴者の興味を惹き続けようとキャスティングをとんでもないことにしてみたり、挙句そのキャストでオープニングやらせたり……てか、今確認したらこのオープニングにゴリゴリ伏線仕込んでんのかよ。なんかね、このなりふり構ってない姿勢については、評価しないと嘘だな、と最終的には思っちゃいました。 映像部分にしても、最初は「ボウリングシーンがCGでお堅いのがなぁ」とかいうてたけど、すぐに正規のボウリング場じゃなくて野っ原で始めちゃったから「こんな無茶するならしゃーないか」になるし、青春スポ根アニメだと思ってのに散々人が死ぬシーン描かなきゃいけないしで、雰囲気の統制だけでも相当な苦労があったことが伺えて許せてしまったし。フラットに見たら最後まで作画は安定してたからそこで減点はないのよ。 ほんと、「深夜の居酒屋で思いついたアイディアをそのまま世に出した」みたいなとんでもねぇ作品ではあったが、形にするためのあれこれは案外真っ当な試行錯誤があった気がする。細かい部分よりもとりあえずのインパクト重視。こういう作品はちょっとずつ出てくる分にはありなんじゃないかな(全部が全部ここまでイカレてると許容しきれないが)。 9/27はるみるみすら前座にしてしまう怪物が控えていた。もうお分かりだろう。現代声優界のまごうことなきセンター。「天才」の名をほしいままにする種﨑敦美の登場だ。最大の問題は、もはや種さんの偉業を言語化することなど人類には難しいという点である。なお、以前も言及したが私のブログ内では「種さん」といえば種﨑敦美のことを、「種ちゃん」といえば種田梨沙のことを指す。……一応年齢非公表なので確定ではないですが、種ちゃんの方が年上らしいんですけどね。そんなの関係ねぇよなぁ。
「Dr.STONE SCIENCE FUTURE(第2クール)」 ―→6 こんだけ長期シリーズになったらいちいち評価とか変わらんやろ、と思ってたんですが、今回はちょっと違いました。ふつーに、シナリオ的に面白かったですね。 激化するゼノとの対立構図、追いつ追われつで展開していく「科学合戦」には相変わらず「どないやねん」みたいな部分は多いんですよ。細かいところまで詰めていけばそりゃまぁご都合主義のラッシュなのは間違いなくて、今期でいうなら一番「どないやねん」だったのはポッと出の地理学者チェルシーの存在。いないと困るのはわかるけど、どうやってこいつが今まで1人で生きてきたんだよ、広大な南米の地でたまたま遭遇するとかどんな確率だよ、みたいな文句はなんぼでもある。でもまぁ、そういうところを気にする作品でもないし、ゼノ・スタンリーの「もう1つの科学王国」トップの関係性とか、色々と味がする部分が多く、道中でのゼノの扱い方も単なる「敵役」に終わらないひりつくような緊張感があった。 そしてなんと言っても最終決戦。これだって「メデューサが運用可能」という最大級のチートにどうやって辿り着いたかは分かんないっちゃぁ分かんないんだけど、考えてみれば今作は全てがメデューサ(Dr. STONE)から始まったフィクション、特殊設定ものである。つまり、何を描くにしてもメデューサの存在は「前提に考慮してよい」っていう世界なのだよね。それなら、クライマックスでザクザクメデューサを使い倒すのは当然の戦略なわけで。ちょっと前のイバラ戦でのテクを一気に世界規模まで展開させての壮大すぎる勝利の方程式ははかったように伏線回収していく様子が実にクールであった。いや、これもみようによっては「どないやねん」の範疇なんだけどさ。それもこれも見せ方次第なのよ。 ほんで、そこから描かれたスイカの苦闘ね。……正直、評価点の大半が「スイカ美少女すぎやろ」で埋め尽くされている気もする。ほんと、「ひとりぼっちのサイエンティスト」は名エピソードっすわ。この役割を担わせるためにずっと幼女をメインキャラとして使い続けてきたんかよ、っていう。最後まできちんと責任取ってくれる脚本ですなぁ。 いや、まだ最後じゃないのか。次がいよいよラストになるっぽい。全ての謎をすっきり解決できるかどうかはもうそこまで問題じゃないかも。今回同様、「この作品の落とし前」がつけられるなら文句はない。楽しみに待ってます。 モブに存在感がありすぎるアニメ、第12話。ホームセンター物色してるモブとか、カフェでスマホいじってるモブとか、造形が「2期からレギュラーになりますが?」みたいなツラしてるんだよな。いや、多分2期とかないけども。 石をテーマにした作品だが、石にも色んな使い道がありますよ、というお話。今回のテーマはその名前くらいは聞いたことがあるが、実態はよく分からない代物、鉱石ラジオである。改めて説明されても、なんでそんなんで電波から音が拾えるのか、私程度の知識ではよく分からないのである。まぁ、多分瑠璃たちもよく分かってなかったとは思うが……「じいちゃんの形見だった」というだけのモチベであの瑠璃ががっつり図書館で調べ物までしてラジオに取り組むっていうのは……ほんとにもう、気質が変わったとしか言いようがないね。これまでの凪さんとの地道な調査研究の下地のおかげで、どんな物事についても「調べて、探す」という行動モデルが身についてきたということ。こういう習慣というか、考え方の基盤ってのはとにかく習うより慣れるしかない部分なので、瑠璃の成長が垣間見える部分である。あとはまぁ、これまで採集・保管してた石を一気に使うチャンスでもあったので、なんかアニメ終盤のお話としてもしっくりくるし。なんなら最終話でもよかったけどね。 しかし、そうして瑠璃が独り立ちできるようになってくると相対的に出番が減るのが保護者側。なんと凪さんは3週続けて「仕事が忙しくてあまり手伝えない」という立場。今作序盤では「凪が導いて瑠璃がついていく」というフォーマットが鉄板だと思っていたので、こうして凪がそっと手を添えるだけみたいな展開でも充分に活動できているのが感無量である。この流れには当然硝子ちゃんの存在が大きく、わざわざ大学まで行かずとも相談したり、一緒に活動したり出来る仲間が増えたことで瑠璃のフットワークがさらに軽くなっているのだね。そして今回はついに「友達その2」である笠丸までもが調査に参加。まぁ、彼女は別に鉱石に興味があるわけじゃないので今回限りの付き合いではあるだろうが、おそらくどちらかといえば初期の瑠璃と同じちゃらんぽらん系のお友達でも、瑠璃のひたむきな様子を見れば引き込まれてしまう部分があったのだろう。おかげで、瑠璃は最終的に3つのおっぱいに包囲される形になってしまったが……神社で登山中の「胸だけ映して5人の差が明確になるカット」があまりにも容赦なくて笑ってしまった。 分からない部分について、古い文献にあたって当時の真実を探るという姿勢は青龍神社の時と同じ。祖父の形見の数少ない情報から神社を導き出し(奇しくも今回も神社である)、瑠璃はおそらく当時の祖父と同じ場所にたどり着けた。これまでも散々「石が時代を語り、時代を繋ぐ」という話は出てきたが、こうして狭い範囲でもその話は通用するものである。流れてくる電波はあくまで現代のものだが、何かを探究し、たどり着くまでの熱意は今も昔も変わりませんよ、というお話でした。電波が入った時にオープニングテーマが耳に飛び込んでくる演出、あまりにオシャレすぎてびっくりしちゃったわ。 「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます 第2期」 ―→5 シロが幸せそうだったらそれでいいです。一時的にやたら世界に溢れていた「カッター犬」もこれで一旦見納めかぁ。 まっすぐになろうを生き抜いているくせに、なんか憎めない小癪な作品。あんまヘイトが湧かない理由を探すと案外難しいのだが、「そういうフォーマットをちゃんと心得ているから」というのが端的な説明になるのかな。まず、なろうフォーマットとは言っているが、より近いのは多分「ワンパンマン」あたりだと思われる。主人公が最強チートすぎて敵が存在しないってのは大前提で、「ほんならどうやってバトルものの面白さを出したらええねん」という問題を「周りにいる連中が苦闘を繰り広げればよくない?」という方法で解決。あくまでこの世界でチートを持つのは主人公・ロイドだけであり、そのロイドを慕って集まった仲間たちにはそれぞれの生き様も戦いもある。その部分を掘り下げれば、ジャンプ漫画的正統バトル展開が成立する。これが主人公チートだけに依存しようとすると、半端にピンチの展開とかを作らなきゃいけなくなって「チート言うてたやんけ、嘘やないか」と設定のブレに繋がってしまうところだが、本作におけるロイドはそのチートっぷりを1ミリもブラす気配はなく、まっすぐな芯が形成されている。 その上で、「じゃぁなんでそんなチートが真ん中にいるのに、それなりに世界のピンチが演出されてるんだよ」という疑問をどう解消するか。ワンパンマンの場合はサイタマの無関心がこれを引き起こしている。自己肯定感があまり高くないサイタマは、その強さのあまり危機を危機とすら認識できないため、周りが勝手にピンチになってもなかなか解決してくれない。そしてロイドの場合は、自分のチートも、世界の危機も認識はしているが、その全能感から「おちょくって」いるが故に世界の危機が演出される。自分の技能があればいざという時も持ち直せるという絶対の自信があり、さらにより根深いモチベーションとして「魔術への好奇心」がある。これがまさにタイトルの通りで、世界の危機レベルでなければ「試せない」魔術があるため、危機への対策よりもまず「魔術の試行」へ神経が向くのである。冷静に考えれば迷惑極まりない性格だが、これもブレることがないので芯は動かないし、今作は映像部分をメインに「おちょくり」を完全にネタとして昇華しているので、ここもヘイト管理が可能。なかなか上手いデザインである。 まぁ、いうてなろうが培ってきたフォーマットの形態としては一般的なものであろうし、今作オリジナルだなんてことは全く思わないのだが、作者のバランス感覚がちょうどいいおかげでこのテイストが成立しているのだろう。また、普通に「周りの苦闘」を描く時の手つきは手慣れており、ふつーの「ラノベ描き」としてのスキルも高い感覚はある。ほんのちょっとの気遣いで、なろう展開も一気に面白くなったり、陳腐になったりするんだろうなぁ。 結論:まぁ、シロが可愛いから。 るみるみだぁぁあぁ!(紅だぁ! と同じテンションで) るみるみはいつの間にやらるみるみ。愛称で呼ばなければならないと思わせるこの圧倒的強制力。可愛いの権化として立ちはだかる、私としては割と珍しい「理屈抜きで惚れちゃった声優」の1人。何が恐ろしいって、本日9月27日は2人の声優がエントリーする日なんですが、まさかのるみるみが前座扱いっていう……絶対あり得ない所業ぞ?
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HN:
Thraxi
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男性
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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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