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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「おかしな転生」 4→4

 面白くなかったです(素直)。面白くなかった理由は「なろうだから」と言えば話は早いのだが、もう「なろう」という一言で作品をくくるにはジャンルとして大きくなり過ぎているのが悩ましいところだ。

 先に悩みを打ち明けておくと、今期なろう作品群の中では多分トップクラスに作画は良い。大崩れもなかったし、パリッとしたキャラデザは可愛い部分も多く、正直言えば画面を見ていて不快感が少ないだけでもなろう枠としてはだいぶマシな方。今後ポロポロ出てくるが、今期はとにかく「見てるだけでなんか不快」というアニメがちらほらあったので、視覚的な不快感が無かったというのは相対的にプラスである。そこに配慮しての点数維持だが……「まぁ、作画がいいから」だけで評価してると、もうつまらなさの下限がわからなくなっちゃう気がするんだよな。今後の配点基準はまた悩むことにするが、こちらの作品は「スタート時の(さして大きくもない)期待に応えられず、ただ尻すぼみになろう魔道に堕ちただけ」ということを考えると評価は下げたかったです。

 もうちょい具体的に嫌だった部分を切り出すと、「タイトルに冠された『お菓子』要素が全然なろう展開と結びつかない」という部分。いや、そりゃお菓子作りがそのままなろう的無双要素に繋がる方が難しいとは思うのだが、わざわざお菓子というテーマを看板として掲げたのだから、多少無理してでも「お菓子で無双」してもらわないと他作品との差別化は図れない。かの有名な「美味しんぼ」の中で私が大好きな台詞に「株主総会はチーズで勝てる!」というものがあり、「んなわけあるか!」と思ったとしても、1ネタで作品を作るってのはそれくらいの思い切りがあった方がいい。その点、こちらの作品は「単に主人公がお菓子作り好きの元パティシエ」というだけで、その事実と「異世界で無双する」ことに何一つ因果関係がない。単にショタなのに不相応に大人びていること、そしてよく分からん魔力が使えることでチートを引き起こし、その頭の中を覗くと割とお菓子のことを考えがち、という程度の主人公では、わざわざ数多あるなろう地獄の中でこいつを見る必要がないのだ。命懸けで本のことしか考えてなかったマインくらいまでいけば説得力も出てくるのだが。

 まぁ、結局「なろうに何ムキになっちゃってんの」で終わる話なのだが……これが異世界転生ものを名乗れるのだとしたら、同様に菓子類を提供して謎の街を舞台にした「ごちうさ」の方がよっぽど濃密なファンタジーである。

 

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「政宗くんのリベンジR」 ―→5

 僕ぁ個人的に師匠エンドでも良かったんですけどね。確認したら1期感想も結局「師匠は可愛い」で終わってた。

 ぶっちゃけ、放送開始時には全く期待してなかったというか、興味がなかった。5年もの時を経て復活されても1期のことなんてさっぱり覚えてないし、その1期についてもさしたる思い入れも無い。そんな作品を今更まともに追いかけられる気はしなかった。「忘れてたら放置してまお」くらいの感覚での視聴開始。

 おかげで序盤は本当にダラダラしてて、修学旅行からのフランス人娘とのくだりなんて普通に「くだらね〜」って思いながら流し見してたんだけど、そこからライバルキャラとの絡みが次第に加速し、「過去の謎」についての再提示、そして解決へと至る流れは、ちゃんと「お話」になっていた。5年前に何やってたかなんて覚えてなかったけど、改めて「ここがこの作品の大事なところなんです」と提示され、そこに真っ当な結論を出されれば、そりゃ納得するしかないし、ちゃんと面白いとも思えた。異質なダブルヒロイン体制からの三角関係、2人のヒロイン像がきちんと立っていたのは大きなプラス要素だったね。

 ラブコメとしての「オチ」はそこまで突飛なものでもないと思うのだが、タイトルにある「リベンジ」の精神を決して蔑ろにすることなく、「この出会いだからこそ、捻れて遠回りしたけど、そんな2人だからこそ作れる関係性があるんだよね」ってのは納得感のあるストーリー構造だったよ。映像部分は可もなく不可もないレベルだけど、決してヒロイン勢がぐちゃぐちゃになったりせず、可愛いシーンは可愛く、エロいシーンはエロく描けていたんじゃなかろうか。もちろん、最近では貴重なへごヒロインや暴力的なまでの水瀬ヒロイン像、そして取り巻き連中の贅沢なキャスティングなどは時代を飛び越えたからこそ得られるお得感ではある。まさか最終回の「ワガママMIRROR HEART」でちょっとグッとくるなんて、5年前には思いもしなかったものね。

 そうしてトータルでのクオリティには一定の評価ができるだけに、本当に惜しいのは「やっぱこれだけまとまった内容があったなら一気にやれよ……」という部分。頑張って「5年空けたことによるうまみ」を捻り出してはみたものの、どう考えても一気に見てもらった方が盛り上がりは大きかったはずだ。このブランクで作品から離れてしまった人、そしてアニメ自体から離れてしまった人も少なくないはず。原作ファン泣かせだし、届けるべき人に届かなかったとしたら実に勿体無い。……我が国のアニメ制作体制、なかなか理想通りにはいかないものである。

 

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「もののがたり 第二章」 ―→6

 良き少年漫画だったんじゃないでしょうか。割と好きだったので、続編の報が無いなら原作漫画を追いかけちゃってもいいかな、と思える作品。類例でいえば同じくジャンプ系の「怪物事変」に近い立ち位置(結局あっちの原作もまだ追えてないけど)。

 映像部分で言えば並程度のアニメ化。決して大崩れしない安心感こそあれ、バトルも含めてそこまで超絶作画ということもなく、とにかく「原作を追う」ことを最優先に作られたような印象のアニメ化だった。そういう意味で原作ファンからどう受け取られたかは定かじゃないのだが、何も知らずに見ている組としては、ふつーにシナリオラインの魅力だけで引っ張ってくれていたので不満がない。モチーフである「付喪神」のおかげで用語とか世界観にちょいレトロを感じさせる部分はあるが、そこで余計な小難しさを出すわけでもなく、シンプルな能力バトル、そしてボーイミーツガール。最後まで主人公の兵馬の軸がぶれず、真っ直ぐなバトルアニメのアツさを見せてくれたし、2期目ということもあり、確実な精神の成長がわかるのが良い。

 そしてまっすぐな主人公をフォローする味方陣営の頼りになる様子。やっぱりクライマックスでの婚礼調度の帰還シーンとか、分かってても無条件で盛り上がる展開だし、1期感想でも書いた通り、門守のおっさんみたいな強かな「大人」の立ち回りも一癖あって面白い。そうして1期で「悪そうな大人もちゃんと理知的な味方なんだな」というフリを持ってきておいて、そこからの雅楽寮のとち狂った展開に持ってきたのも憎らしい配置。雅楽寮の3人、悪いやつといえば悪いやつらだったのに、3人が3人ともちゃんと魅力を残しながら退場していくのがズルくていいよね。もちろん、そうして「悪いけど憎めない奴」が成立するのは、その背後にある巨悪の存在が明らかになったからだけども。唐傘連中の配置も王道と言えば王道だが、代表役だった日笠の存在感が強烈だったので1期から地続きでインパクトがあったよね。

 トータルで言えばほんとに減点要素がなく、ちょいちょい加点してくれる部分があった、という評価になるかな。3期が無いと流石に勿体無いと思うのだが……どうなりますかね。「大塚明夫にこれ以上ギャラを払いたくない」とかで続編がなかったらどうしよう(もうしゃべらんやろ)。

 

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BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」 6→7

 さて総括しようか。今期も容赦なく最終回シーズン(新番組シーズン)が訪れたが、最初に幕を下ろしたのはこちらの作品だった。「毎回感想を書いているから書くことがない」ってのがお約束のフレーズなのだが、今作については総括すべきことは色々とあるので、今回は大きく2つのセクションに分けて触れていこう。

 まず1つ目は他作品同様、純然たるアニメとしてどうだったのかという部分。ここについては「サンジゲンの人、いつもお疲れ様」というのが第一。流石にサンジゲンのCGワークにもすっかり慣れ、このデザインの良し悪しを評するのもあまり意味がない時代にはなりつつあると思うが、相変わらず安心して見ていられるクオリティに仕上がっている。バンドリ&D4DJという2軸のアニメ制作によってサンジゲンCGもちょっとずつ進歩を重ねており、特にD4DJシリーズでは表情の付け方など、心情描写に必要な細かいツール類が着実にノウハウを重ねてバリエーションを増やしていることを示してくれた。今作においてはそうした人情芝居がより一層キーとなるデザインだったため、本当に細かい目線の向き、口角や目につける角度などなど、いくらでも情報を盛り込める部分があった。ある程度制作の(時間的)コストを抑える目的であろうCG作画という手法で、どこまで細部にこだわって色をつけていくかというのはあくまでトレードオフの関係だとは思うが、その辺りの模索は今後も続けていってほしいところ。もちろん、「それでもCGはやっぱり薄っぺらい」という意見が出そうなのも理解は及ぶ部分で、例えば今作において表情芝居や細かい仕草に意味付けしていく部分は確実にレベルアップしているとは思うが、例えば楽器演奏シーンでの手の動きなんかについてはどうしたって限界はある。ちょうど同じタイミングで「ユーフォ」の映像を見てしまったため、「楽器を演奏する時の指の動きって作れば作るほどに綺麗すぎて怖い」ということが分かっており、そうした作品と並べて「ショボい」と感じるのも評価軸として間違ってはいないだろう。今後そうした描写力についてサンジゲンが向上させる意識があるかは分からないが、まだまだ伸び代がある部分だとポジティブにとらえておけばいい。逆に言えば、そうした映像での「まだやれる部分」があるからこその7点止まりである。

 そうしていつもながらの映像を用いて今回描かれたのは、1つのバンドが出来上がるまでの紆余曲折、合縁奇縁、悲喜交々、地獄絵図。世間ではギスドリだのなんだのと盛大に話題になっていたわけだが、この解像度の高さと執拗さはバンドリプロジェクトの最大の武器。この度メインライターの綾奈ゆにこが荒ぶった結果、そうした「生のバンドリスピリット」が実に鮮烈な形でアニメシリーズの魅力として発揮された。この点についてはもう、手放しで評価してしまって良い部分だろう。「世はまさに大バンド時代」のこの世界で、女子高生となれば誰もが皆バンドをやっているという状況。そんな中ではバンドの数だけドラマがあるはずだが、流石にシリーズ中「8つ目」ともなればドラマの類型だって限られてくる。そうしてマンネリズムと向き合わねばならぬ「新プロジェクト」に真っ向から立ち向かい、見事に「新しいドラマ」を紡いでくれた功績は非常に大きい。ソシャゲアニメの難点の1つに「アニメだけでは完結しないので終わった感がない」部分が挙げられるが、今作では意図的にMyGO!!!!!というバンドの完成形をかなり不完全なものとして残しておきつつ、間違いなく1つの「始まりの物語」が終わったという達成感も与えている。アニメ視聴者にも充分な満足感を与え、その上で「それじゃ、彼女たちの物語の続きはゲームで確認してね!」というデザインとしても成立しているわけだ。そういう意味では理想的な「ソシャゲアニメ」になったんじゃなかろうか。

 こうしてアニメ作品として間違いなく質が高かった、というのが客観的な視点からの評価だと思うのだが、そこにもう1点、「バンドリファン」という極めて主観的な視点からも、大きく今作を評価できる点がある。それは、「バンドリってのはこういう作品なんやで」という宣伝をあまりに見事にこなしてくれたこと。ギスドリ、ドロドリ、色んな表現はあるだろうが、そりゃ「バンドやろうぜ!」の人間関係にギスギスドロドロがあるのは当たり前。バンドアニメ・バンドゲームであるなら、それを掘り下げるのが正しい姿であり、ユーザーが望むものであるはずなのだ。私のようなユーザーはその辺りについては百も承知で、数あるバンドストーリーを通してこのバンドリ世界が「いちいちエグいし、それだけに刺さるシーンがいっぱいある」ことを知っている。それが故に惹きつけられている。ただ、残念ながらそうした認識ってのは、ユーザー外にはなかなか届かないものである。「可愛い女の子がいっぱい出てくる音ゲー」なんてものは掃いて捨てるほどあるわけで、その他のゲームユーザーからしたら、バンドリもそんな有象無象の1つにすぎず、ただぽちぽちやってるだけの美少女動物園。そう思われてもしょうがないわけだが、実際には今作にしかない魅力がこんなにもあるんですよ、という一端が、今回のアニメによってかなり大っぴらに世間に知らしめられたと思うのだ。そこがユーザーとしては嬉しかったところ。

 どうやら制作側も「関係性の物語を徹底的に掘り下げた方がファンは喜ぶ」ということをこれまでの経緯から理解しており、(ゲーム中の時間軸で)3年目に入った新たなシーズンから、もう、あらゆるバンドがそうした「いちいちキツい」ドラマ要素を盛り込んできている。特に立て続けに打ち込まれた「パスパレのあの流れ」「アフロのあの展開」、そして「ハロハピのあいつ」などなど、今後が気になる要素が目白押し。まさかこれまでの展開から一番平和で心穏やかなバンドがRoseliaになろうとは、誰が想像できたであろうか(RASも今のところ平和ではあるが)。このバンドリ世界の魅力発信をアニメが務めてくれたことは最大の評価点だし、極々自然に新たな火種であるMyGO!!!!!という新バンドを導入し、きちんとそちらに興味が向くようにしてくれたのも嬉しい誤算。8バンド全部が均等に重い、そんなコンテンツを追うのは本当に大変だが、楽しいですよ。

 というわけで、「今のところ」8バンド。でもすぐ後ろに9つ目の影は迫っている。頼むぜ豊川祥子。お前の人生も、さぞかし愉快なドラマを我々に提供してくれるのだろうな。

 

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「トニカクカワイイ 女子高編」 ―→5

 4話でおしまい。テレビ放送はあったけど、まぁちょっと長いOVA程度のもんでしたね……。なんで本編とは別タイトルでわざわざ区分けしたのかはよく分からんのだけど、単に放送枠が確保できなかっただけなのかもしれない。これでふつーに第3期が続きからだと、この4話分だけ観られなかった、みたいな人が出てくる可能性が割と高い。まぁ、過去にもそういう事例がないわけじゃないからなぁ。

 というわけであまり触れるべきポイントもなく、単に2期の延長線上のお話ではあるのだが、タイトル通りにナサの勤め先が増えたので結構雰囲気は変わったかな。こんなに分かりやすくハーレム要素をプラスする方法を使ってくるとは……いや、「ハヤテのごとく」の時と似たようなもんか。それでもちゃんと中心にはナサ×司のイチャイチャを中心に据えている部分は軸がぶれてないので安心するような、ムカつくような。その上で微妙に核心に迫るような話も増えてきてるし、インタールードというには大事な話だった気もする。

 で、3期あるんですかね?

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「君は放課後インソムニア」 6→6

 これもいい作品だったよねぇ。春クールはじっくりゆっくり見られる恋愛ものが多かった、なんか不思議なシーズンだった気がします。実は最後にもう1作品残ってるのだが、現時点でまとめておくと順不同でよかったと思えた作品が「スキップとローファー」「山田くんとLV999の恋をする」「おとなりに銀河」と並び、さらに「僕ヤバ」とか「トニカクカワイイ」とか「久保さん」とかも含めるとかなりの数のにやにや系作品が一挙放送されていた。「恋愛ものなんてド定番テーマなんだから50本もアニメ見てたらそれくらいあるんじゃねぇの?」と思われるかもしれないが、文句なしで視聴に耐えるクオリティの作品が並んでいたクールってのはあんまり記憶にない。

 こちらの作品は高校生カップルの純愛を描くという意味では「スキロー」に近くもあり、ダイレクトな距離感を対比するなら「おとなりに銀河」が近くもあり。ただ、高校生カップルのくせして容赦無く距離を縮めて最終的に熟年カップルみたいな静かな空気の中で満ち足りていく感覚は非常に新鮮。伊咲は元気っ子キャラのくせに病気の履歴があるのでいくらかブレーキをかけつつ陰キャ寄りの丸太に寄り添ってくれるし、丸太も最初は「不眠という病気持ちの暗いやつ」みたいなイメージだったのに、伊咲に引っ張られる形でどんどん自主性も積極性も育まれていく。観測会の失敗に本気で悔しがる丸太を見て誰もがその成長を実感できたし、2人きりでの合宿計画を立て、ほぼ完璧にそれを遂行した実行力も評価できる部分。本当にたった数ヶ月の物語の中で、「青年」が大きく成長する姿を見守ることができる。

 「天体写真」と「不眠」という2つのテーマ設定も非常に興味深く、例えば「天体写真」なんて部活動にしたところでドラマ作りに非常に絡めづらそうな設定。動きが地味だし、専門的すぎるし、その良さを評価するのも素人には困難だ。しかし本作は元々素人だった丸太と一緒に少しずつ視聴者も天体写真のノウハウを感じ取れるようになっていくことに加え、恋愛事情に絡めた適切なタイミングで見せる「満点の星空」が画の力でねじ伏せにくるので思わず引き込まれてしまう。林間学校の夜に浜辺で見た星空、そして遺跡から見上げた満天の星。どれもこれも「高校時代にこんなシチュエーションがぁぁぁぁ」と悔し涙で前が見えなくなるくらいに青春がキマりすぎていて昇天しそうになる。星空ってものは我々素人でも本能的に「綺麗だよなぁ」と思える対象であり、その「元々綺麗だと思っている物」を純然たる「青春の象徴」として見せつけられたら、そりゃどちらも目を覆いたくなるくらいに眩しく映るものだ。

 そんな「夜の景色」にいいアクセントを加えるのがタイトルにもなっている「不眠」というテーマで、元々2人が「同病相憐む」ためにつけられた設定だったとは思うのだが、最初はとにかくネガティブな意味しかもたず、その切実さで胃がキリキリするほどだった「眠れない」という世界が、2人の関係が深まるにつれ、少しずつ「2人だけが見える新しい世界」へと接続していく。押し付けられた「義務」だった「寝てはいけないこと」が、いつの間にか「寝なくてもいい、2人だけで起きていていい」という「権利」へとすり替わり、2人だけの世界の説得力が増していく。決して縁遠い話ではない「眠れない」という分かりやすいシチュエーションが、2人の恋愛の近しさを演出してくれているのである。さまざまなツールを駆使して描いた「夜」の情景描写もお見事だった。

 良い物を見せてもらいました。ちなみに実写映画もアニメと同時期に上映されていたようだが……そっちはどうだったんでしょうね。いや、観にいく気はないが。

 

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「神無き世界のカミサマ活動」 5→4

 これが今期ラスト小清水である。……神様エルフ、爆裂四天王、そして破滅思考の亜神。どうにも人ならざる存在であるようだ……。

 とてもとても残念な作品。筋立ては、ぶっちゃけ割と面白かった。異世界転生ものの1つではあるが、その「異世界」が実は○○で、というのは軽いフックになっているし、そこで展開される「信者争奪神様バトル」という発想も悪くない。ミタマ様は可愛かったし、相対するアルコーンの面々もキャラが強烈。誰一人とっても捨てキャラがなく、いちいち濃い変態が濃いバトルを繰り広げてくれる。あけすけなエロの描写もいっそ清々しく、エロバカギャグとしては割と上位に食い込めそうなポテンシャルを持った作品だったと思う。もちろん、受け入れる人を選ぶのは間違いなかろうが。

 そうして「なんかしら引っかかる要素」を多分にはらみながら、残念ながら致命的にアニメとして杜撰である。いや、杜撰という以前に製品として成立しなかったレベルでの発表になってしまったのが……これはもう、原作の責任じゃなくて完全にアニメ制作側の事情。作者は泣いていいやつ。フルCGでグロキモい外獣の様子とか、序盤だけなら一応「ネタ」と言い張れるくらいのレベルだったかもしれないが、途中で製作遅延が発表されてからの画面の適当さは流石に目を覆いたくなるもの。ドット絵風にしてなんとかキャッチーなままで誤魔化そうとしたが静止画のあまりの多さにその言い訳も虚しくなり、実写取り込みのあまりの雑さに「MADレベル」の烙印を押される始末。あの手この手でなんとか12話分の放送は終えたものの、まさに突貫工事。後に残されたのは累々たる屍の山であった。

 ほんと、このプロット、このキャラでガッツリ映像を伴った「エロバカ」をフル回転でやれていれば、もしかしたら「このすば」級も狙えたかもしれないと思ってる。それくらいにキャラの立ち方は面白かったんよ。ダキニ編の開き直ったような徹底したエロへの振り切りとか、少しでも保身を考えたらできないようなこともやり切ってくれてるし、ノリノリのキャストの力もあって、ドタバタが一層引き立つ展開も笑えた。ほんと、いちいち水を差すような画さえなければ……。こればかりは製作ガチャ次第なのでいかんともしがたいな……。

 

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「機動戦士ガンダム 水星の魔女 Season2」 ―→6

 祝・俺氏、人生でほぼ初めてガンダム作品を最初から最後まで切れずに観終える!!!

 ……いや、過去にもちゃんとたくさんありますよ。最後まで見るだけ見たガンダムは。人生初のリアタイはSEEDから始まって、その後の00だってAGEだってGレコだってオルフェンズだって、形の上では最後まで観てるのは事実。でも、だいたいの作品は途中で「なんか切れたわ……」ってプツリと集中力が途絶えたのを感じていた。一番惜しかったのは鉄血で、あれも2期でグダるまではいい具合に見られたと思うのだが……。あ、ビルドシリーズは外して考えてます。ビルドなら1期は文句なく最後まではまりこんでいたので。

 さておき、こうして無事にエンディングまで見届けられたのはひとえに「女の子可愛いガンダム」だったからというのは素直に認めよう。そりゃそうよ。他のアニメだって女の子が主人公で女の子とイチャイチャしてる方が俄然モチベは上がるんだから、ガンダムだってその条件は変わらない。これまでに存在しなかった女の子イチャイチャガンダムという新機軸だったからこそ、僕の脳にも毎週優しく接してくれていたのは否定してもしょうがない。僕は女の子イチャイチャガンダムが好きでした。

 他の新機軸については……そこまで大きな影響はないかな? 「学園ガンダム」っていう設定も導入の見やすさはプラス要素だったけど、最終的に世界の大きさを表示するためにはなんか余計な足枷になってた気もするし。これでスレッタとミオリネが普通にどこぞの軍の兵士っていう設定で始まってたらモチベが下がったかどうかは微妙なところ。でも、結局わたしゃ「壮大な戦記もの」っていうのを見るのに慣れてないだけなのかもしれませんね。振り返れば「アルスラーン戦記」にしろ「銀英伝」にしろ、なんか途中で方向を見失って視聴モチベが下がる現象は常に観測されてるし……あれ、でも「うたわれるもの」は平気だったな。ん〜〜、「何故私はガンダムが苦手なのか」問題については、今後も要検討ということで。1期ラストに比べてやや穏当な評価に落ち着いたのは、もしかしたらどこかでやっぱり「戦記ものの大きさ」への疑問が残ったからかしら。

 ガンダムなので画面のクオリティなどが維持されているという前提条件は有り難く、あとはそこでちゃんと学園ドラマが掘り下げられることが肝要。戦記ものが苦手な理由の1つとして(考えら得るのは)キャラが多すぎて視点が散ってしまうことが挙げられるが、今作は確かにキャラの数こそめちゃめちゃ多くはなったが、たとえばシャディクガールズの1人1人とかは別に覚える必要もなかったし、なんなら地球寮メンバーすら全員の顔と名前を一致させる必要もない。ただひたすらにスレッタとミオリネにだけ視線を向け続け、彼女らの周りに近寄ってきたキャラにだけ改めて注意を向ければそれでお話が成立したのだ。もしかしたら他のガンダムだってそうやって見続けていれば話を追えたのかもしれないが……あとはどれくらいその「焦点」に目を向ける気力を維持できるかですよね。そういう意味で、ほら、やっぱり可愛い女の子は大事なわけさ。

 今作を曲がりなりにも綺麗に収めたことで脚本家・大河内一楼は改めて評価されることになるだろう。個人的にはギアスしかりヴァルヴレイヴしかり、ある程度の評価はしてたつもりだったけど、こういう虚飾混じりでの派手さの演出の上手い人だよな、という評価が上がったかも。そしてなんといっても監督の小林寛氏であろう。以前から注目していた人だったが、まさかガンダムで結果を残すことになるとは思ってもみなかった……おかげで無駄にネームバリューが上がっちゃって当人からしたら余計なプレッシャーかもしれないが、また「ひそねとまそたん」みたいな無茶苦茶な作品でそのクリエイティビティを発揮してほしいですね。

 

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 憎らしいほど美しい、最終話。こんなんされたら、もうただ見守るしかないですやん。

 本当に美しいものが見られた大団円だったもんで、何を書いても総評になってしまいそうではあるが……とりあえず最終話単発だけでの話を切り取っていくと、丸太と伊咲の逃避行はほんの一晩程度のもの。まだ若いお二人のことですんで、これだけでもそこそこ大冒険だったりはするかもしれないけど、切り取られた時間は本当に一瞬。考えてみりゃ、この2人の付き合いもまだせいぜい3ヶ月程度なんだよな。このスピード感ったら、本当に若さよねぇ。

 「青春」という言葉は、人生の若い時期を「春」と捉えたことによる言葉らしいが、2人にとって永遠に思い出に残ることになった季節は間違いなく夏。青い夏とは決して書くまいが、暗闇に浮かぶ天の川に照らされたこの夏の夜は、きっと2人の長い長い人生をこれから先ずっと支えていくものになるのだろう。青春の下での1ページって、それくらいに意味があるもの。いい思い出に恵まれた2人は本当に幸せ者である。いや、分からんけどね。もしかしたらこの後こっぴどく叱られた時の思い出の方が強く残ってるかもしれないけどね。

 もちろん、夏はまだ終わっちゃいない。友達連中も宿題でヒーヒー言ってるし(主に穴水)、バイトもしなきゃ合宿で費やしたお金は戻ってこない。やらなきゃいけないことが山積みだからこそ、青春は楽しい。2人にはそのための時間はまだたくさんある。何しろ、2人は夜に寝付けない。その分、長い夜の時間が他人よりも多く与えられているのだから。「朝を迎える絶望」も、2人ならばさして問題ではない。連絡手段を取り上げられようが、空に向かって発信するラジオの届く距離に制限はない。あれだけ広大な星空を分かち合った2人なら、いつでも、どこでも繋がることができるのだ。

 いいなぁ、青春。

 

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