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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 その関係性にどんな名前をつけていくのか、最終話。2つの明日は同じものになるのかどうかはまだ分かりませんが、改めて「赤の他人だった2人が、本当の家族になる物語」って書き方は上手い。

 意外にも最終話できっちり落とし前つけてくれましたね。今作のテイストで言うならそこまでも辿りつかないんじゃないかと思ったんだが、ラストは一気に距離を詰めて2人のとりあえずの「ゴール」にたどり着けた。まぁ、この形がベターでしょうね(ベストかどうかはまだ分からないけど)。今回のお話で強いて気になった点を挙げるとするなら、悠太が出会った謎の賢者・藤浪さんがあまりにも賢者すぎたところだろうか。彼女が今いくつなのかすら定かでないのだが、逆境を生き抜いて強くなったその人生訓を、出会って間もない悠太に遠慮会釈なくぶつけてきやがった。藤浪がそうした人生訓を得ていること自体が歳にそぐわぬとんでもポイントだが、それが悠太にとって必要な訓話であるということも理解した上で、わざわざ場をセッティングして下賜している状態。あまりにも導き手として手慣れすぎている。これで種﨑ボイスじゃなかったら流石に違和感があったところだが、種﨑ボイスのせいで違和感がなさすぎてかえって困ってしまうくらいである。「フリーレン様、ようやく人間への理解も深まってきましたね」くらいのもんである。過去に種﨑ボイスの愚者って存在したっけ?(アーニャかな……)

 閑話休題、そんな賢者の導きにより、ついに真理へと辿り着いた悠太。放っておいてもこの2人だったらいつかは辿り着いてしまう結論だったと思うのだが、今回はわざわざ2人して同時に「現状じゃダメなんだ、もっと外を向いていかないと」って違う相手をあてがったと見せかけて、わずか1、2週で「君じゃなきゃダメみたい」に戻ってくるというスピード処理。まぁ、すでに答えは分かってたってことなんだろうけど。可哀想なのは沙季にあてがわれた方の男で、あいつは純粋にフラれた。理由もよく分からず、単に「生理的に無理」という理由で(そんな失礼なこと言ってない)。それくらいのショック療法がないと臆病な沙季は自分と向き合えなかっただろうからしょうがない。先週のヘンテコ教授が予言を残し、実際に今週その通りになった。そのセットがあって初めて、沙季は自分の心と向き合うことになった。

 そして悠太に至っては藤浪さんが当て馬ですらなかった。「おっ、互いに違う異性に興味を持って別々な道を歩むんやな」と思ってたら、むしろ強引にルート修正するガイドだった。なんか、翌週に実習室に行ったら藤浪さんが影も形もなくなってて「もしかして中秋の名月が生み出した幻影だったのでは……」くらいの処理になりそうで怖い。まぁ、そこはシンプルで明確な外付け倫理(逸脱)装置として出てきたと割り切っておこう。

 そうして悠太は結論を出し、沙季との「すり合わせ」に臨む。ことここに至っては予防線もガードも何もない。ただ本心を打ち明けて結果を待つしかない。毎度お馴染みリビングのシーン、今回は朝食時だったので画面全体が比較的明るく照らされているが、今までになかった要素として「家の外、ベランダに置かれた鉢の樹木」がはっきりと見えている。過去にリビングのシーンといえばカウンターの上の花瓶がこの場を支配していたが、それまで窓の外、カーテンの向こう側にひっそりと隠れていた植木が、堂々と顔を出したのだ。陽光に照らされて存在感を放つ植木は当然悠太の象徴。これまでと違って本心を包み隠さなくなり、はっきりとこのリビングにある「2つの心」の存在を示している。そして対比的にカウンターの上の花瓶は直射日光を浴びていないのでやや暗めのライティング。沙季の心がまだこの時点では打ち明けられないことを含意する。

 しかしまぁ、お互いの心は結局結ばれているのだ。私室のドアを挟んでのやり取りに昨日見た「ルックバック」の光景が重なって一瞬ドキッとしたが、このドアを巡るシーケンスのカット割りも実に興味深い。今作最大の特徴であるカメラの押し引きがここでも遺憾無く発揮されており、珍しく躍動感のある立ち回りを際立たせた。

 そして沙季が悠太を部屋に招き入れ、「一線を超えて」からは話が早い。お互いに自分の感情と向き合えたとはいえ、2人して余計なまでに理知的な性格。「擦り合わせ」は万事滞りなく進むのである。こちらのカットでも印象的だったカメラワークがあり、それは露骨なイマジナリーラインの越境。いや、わたしゃ専門家でも何でもないのでイマジナリーラインの何たるかをよく分かってないんだが(「パプリカ」で見聞きした程度だが)、今回は沙季が悠太を抱きしめるシーンで思い切り視界が反転し、通常なら超えないと言われるラインを軽々と超えた。確かに、実際にそうして「ラインを越える」カット割を見るとその印象は強烈。それまでずっと「悠太が前に出る」シーンだったところを、一気に「沙季が迎え入れる」構図に早変わりする。たったこれだけの演出で沙季の決意がはっきりと分かる。お見事。

 無事に結論に辿り着いた2人。しかしまだまだこれからの課題も多いし、ラブストーリーとして見るなら、ここから先も刺激は多いことだろう。原作はまだ未完のようだが、この先の展開はどうなるんでしょうかね。だいぶ気になります。

 
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 全容解明……か? 第19話。いつの時代も井戸ってぇのは異界への接続口を果たすものでございますが……割と近いとこにダイレクトにあったな。

 というわけで、前回クエスチョンマークが浮かんだところはだいたいが「犯人の手記」という定番形式で語られました。この世界における識字率がどの程度か分からんし、紙とか墨とかも貴重な気もしないでもないが……あれだけの内容をつらつらと書き連ねた治平(小梅の親父)もなかなかの筆まめである。ざっくりまとめると、「猿と接続したのは偶然でした。相手は人語を解する老猿だったもんで知謀知略の部分でも1枚も2枚も上手でした。仙人蓋(人骨)をもらう代わりに色んな要望に応えてました。次第に要望がエスカレートして、人肉の次はいよいよ猿が表に出てくる手伝いをさせられました。そのタイミングで若君連中にバレて万事窮しました」という話。時系列だけでいうと割と短期間で行われてたこと……なんでしょうかね?

 最大のキーとなるのは当然「人語を解する老猿」である。CV中尾隆聖というとんでもない猿は言葉巧みに治平を引き込み、猿に都合のいい世を作り上げる準備をしていたように見える。残念ながら途中でその企みは露見したわけだが、彼曰く、「烏どもは都合の悪いことは忘れちゃうから昔のこととか大事なこと覚えてないね」「俺はお前らがカーカー鳴いてる時分から全部知ってるぜ」とのことで、どうやらマジで山内の成り立ちとか烏の進化と繁栄の過程まで、全部把握してるっぽい。ここまででなんとなく「烏の世」の成り立ちはイメージできるような気もしているのだが、まだそこは漠然としている。この裏に何かもうひとネタあったりするんでしょうか。唯一この老猿についての疑問は「随分芸達者なようだし、本人が涸れ井戸から出てきて悪さもできたんじゃないの?」ということだが(実際その後に仲間連中は出てきてるわけで)、その辺りの「山内に今まで猿が出てこなかった理由」は説明されるのかしら。あの井戸も「涸れて」から通じたっぽいから、たまたまタイミングの問題って可能性もあるけど。

 そうして猿に見事に騙された治平は、太平の世を乱した罰として思い切り地下街にボコられてあえなく死亡。問題となるのは残された娘・小梅の存在である。どうにも小梅がらみだとカッカしちゃう雪哉は「どーせあいつも裏では繋がってたんだろ? 悪さしてたのは知ってるんだ、ただじゃおかねぇ」という若い正義感を滾らせていたが、どうやらこちらにも軽くもう一捻り。「目元にほくろが2つの女」は実はもう1人おり、そちらは小梅さんの実母のようである。ほくろの位置って遺伝するんでしょうかね。まぁ、悪さをしてたのが夫婦でのことだったら、一応小梅の「なんも知りませんでした」という主張は通ることにはなるね。ラストシーンと次回予告であからさまにお母ちゃんは悪そうな奴だったし。

 まぁ、こうなっちゃったらもはや仙人蓋の問題は解決したと言えなくもないので、どっちかと言うと「山内と猿」「山内と外界」という問題の方が喫緊の課題。猿のやつが「これまでのツケを払ってもらう」と言っていたので、ここまで烏が繁栄したことに、何かしらの代償を伴うということなのだろうか。金烏の役目って、いったいなんなんでしょう。

 ちなみにほんとにどうでもいい余談だが、小梅ファミリーのお父ちゃん、治平のCVは最近私が注目している役者さん、佐藤せつじ氏。そして今回はほとんど喋ってないけど一応クレジットが表示されていた小梅の母・初音の声はどうやら佐藤利奈である模様。ヒャッホウやったぜ。両親がどっちも佐藤ってことは多分小梅の苗字も佐藤(宮本です)。

 
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 ハリネズミパペットかわいい、第11話。ちょっとほしいけど、可愛いパペットって意外と難しい。

 今週も相変わらずで色々と刺激の与え方を考えさせてくれる構成。話をざっくりまとめようとすると割と普通の「義妹」ものっぽくなりそうなんだけど、あの手この手でそれを印象的に伝えてくれる手練手管が素敵。

 Aパートは軽めに、三者面談のお話。これまでずっと家の中、特に暗い夕方や夜にばかり出番が多かった亜季子さんが珍しくお昼の日の光の中を歩いており、それだけで可愛い(露骨な中の人贔屓)。でも、今作における光の演出ってすげぇ分かりやすい含意があるから、亜季子さんがパッと昼の光の中に出てきたっていうのも、家族の関係性が進んだ証だとは思うんだけどね。

 三者面談というイベント、ぶっちゃけほとんど記憶にない。当方、高校時代は超優等生だったもんだから、確か秒で終わっちゃったんだよな。進路も迷ってなかったし(まぁ、まさかその後の人生でこんなに迷うとも思ってなかったが)。だからどのくらい真剣なイベントなのかもよく分からんのだが、多分悠太も似たような感覚だっただろう。「どんな進路でも大丈夫ですよお母さん」と言われ、それに対する返答で確実に亜季子さんからの好感度がアップ。ほんとによくできたお子さんで。高校のセンセってそういう家庭事情って全然把握してないもんなのかしら。そして沙季の方は絶対的な優等生とはいかなかったので一応三者面談で話すことはいくらかあったようだが、悠太の影響で確実に成績アップした沙季も結果的には希望的な評価を与えられ、自分の人生の進路を改めて考える機会になった。そしてその結果が後半パートのオープンキャンパスである。

 というわけでBパートは謎の大学教授編。これまでとは違って「1人で歩く沙季」を暗示させる内容で、そんな彼女の内面を掘り下げ、今後を考えるためにダイナミック変なキャラとして謎教授が投入される。世間的に大学の先生ってこういう変人ばっかりだと思われてるんだろうか。まぁ、当たらずといえども遠からずかも。ただ、今回のセンセはあまりに突飛な行動だったもんでちょっと受け入れるのが大変だったが。いや、変なのは教授の方じゃないんだよな。多分読売先輩が単にバイト先の後輩だからって悠太とか沙季のことを大学の指導教官にペラペラしゃべりすぎじゃね? というのが気になるんだ。倫理が専門ってことで、「義理の兄妹」なんて珍しい関係性に興味があったんでしょうかね……。そんでその先生が実際に沙季に会って、なんでそんなとっくりと話をしようと思ったのかも謎。模擬講義の前の忙しいタイミングで、初めてあった女子高生とあんな話をしようと思ったのはなんでなんでしょうね。

 まぁ、そこを悩んでも答えは出ないので、作品的な要請としては「この機会に改めて悠太のことを考えるきっかけにしろよ」というだけの装置だとは思うんですけどね。先生曰く、沙季が抱えている恋愛感情はもしかしたら環境が生み出した勘違いかもしれないよ、というお話。まぁ、そう言ってもらえた方が安心する場合もあるだろう。やはりどこかに禁忌を匂わせる関係については「違うよ」って言ってもらう方が楽な可能性が高い。もちろん「そんなこたぁない、これこそが真実の愛じゃ」と反発する可能性もあり、その辺はさすがの大学教授、どっちに転んでも沙季の精神的安寧を害さないようにアフターフォローも入れている。何が目的の先生かは分からなかったが、多分悪い人ではないのだろう。悪い奴がいるとしたら、勝手に個人情報を漏洩しまくっている読売先輩の方である。

 教授と対談している一室の描写も、例によって光の演出がさまざまに描かれる。興味深いのはハリネズミパペットの使い方で、登場時以降はとっとと手から外れて放置されていたが、沙季との対話の内容からして、「上から被って外見を作る」パペットは一時的に沙季の象徴として機能しており、そんなパペットがちょうど影の境目に入って日向と日陰で白黒に二分される構図は、今もまだ迷いを孕んでいることの表れ。沙季がどっちに振れるかは、案外先生も興味を持っている部分なのかもしれない。そして、この対話と並行して挿入されるのは予備校の実習室で勉強する悠太と、突発的種﨑ボイスで出てきたメガネちゃんの関係性。いつの間にやら昼飯を一緒に食べるまでの関係になった2人のシーンと、教授の部屋の沙季のシーンが対比的に挟み込まれ、沙季のシーンは右(上手)から光が差し、悠太のシーンは左(下手)から光が差している。舞台において「上手からの力」は何らかの介入、強制の含意。沙季は今回のオープンキャンパスの結果、何かしらの大きな力を受けていることが想起されるのに対し、悠太の方は下手からの光に支えらえるような安定、現状維持、停滞などを想起させている。別に2人の行動に良し悪しはないが、同じようにして「互いに違う道を進んで余計なことは意識しないようにしよう」と考える兄妹でも、そのモチベーションにはいくらか違いがある。

 そのことはいつもの通り、夜ご飯のリビングでも描かれている。毎度お馴染み「カウンターに置かれた花瓶」。今回も慎ましくその姿を見せているが、今回象徴的だったのは「悠太の後ろに隠れて半分しか見えない花」である。露骨に悠太が何らかの隠し事、後ろめたいことを抱えていることの暗喩になっており、「予備校の友達」が女性であることを沙季に話さず、2人きりでご飯を食べたことがどこか後ろめたいことが伝わってくる。いや、別になんも悪いことしてないし、悠太のモチベーションとしては全く正しいものなのだが……「悠太は公正だ」とは、以前も沙季に太鼓判を押されていた性質であった。そんな「公正」な悠太は、今の自分の立ち位置に正当性を感じているんだろうか。

 まっすぐな兄妹の進路、そこに本当に交わりはなくなるんでしょうか。

 
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 どういうことだってばよ、第18話。いや、マジで、どういうことなのよ……。

 まさかまさかの展開に脳がさっぱりついていけない。これって確か原作小説だと2作目なんだよね? 1作目で微塵も感じさせなかったトンデモ設定を続編の2作目で切り出してきたってことか。ちゃんとここまで考えた上で1作目の世界を構築し、そのための伏線とかも張ってたのかなぁ。もう今更確認もできないが……とりあえず序盤から「人間」という言葉を1回も使ってなかったのかどうかってのは確認したい。「ヒト」なら広義の用法があるからセーフになるのかしら?

 というわけで、朔王の計略によってうっかり外界に漏れ出してしまった雪哉と若宮。前回「若宮がおんなじ入口から入ってきたはずがないから別ルートがあるのか?」とか考えてたんだけど、ふつーに同じところから追っかけてきたようだ。基本的に全てが朔王の思惑通りってことだな。ただ、思惑とはいっても最終的に朔王が何を狙っていたのかも今ひとつ分からない部分はある。若宮は此度の試練以前から「外界」のことは間違いなく知っていたわけで、わざわざ試練を設けて手にいれるべき情報は猿についてのもののみ。そして、朔王はトンネルに潜れば猿が潜んでることは事前に知ってたわけで、「帰ってきたら教えてやる」じゃなくて「もうめんどいからその目で実際に見てこい」が狙いだったってことなんですかね。だとして、そんなヘンテコ試練に巻き込まれた雪哉が可哀想である。今回は雪哉の機転で脱出に成功してるし、若宮だけで現地に向かってたら死んでた可能性もあるんだよな。

 結局人が悪い朔王のオーダーのせいで色々と苦労させられた2人であったが、ちょっと強引な取引だったこともあり、見返りは充分なものとなった。猿の情報に加え、その発生源や成り立ちまで、「お前、そこまで知ってたなら地下街側でもうちょっとなんとかするか、速やかに報連相してくれよ」と思っちゃうくらいに完璧な情報提供。地下街側も下手人は追っていたらしいが、独断専行で朝廷に伝えてくれなかったせいで事態が大きくなったわけで、案外山内における朝廷と地下街の断絶は大きかったのかもしれない。

 さて、もらった情報をもとに現状をまとめておく必要があるのだが、確定事項は「山内ってめちゃくちゃ狭い結界の中の世界だったよ」「外界にはもっとデカくて当たり前な人間の世界が広がっているよ」の2点。外界のテクノロジー情報を記録した書物がある時点で朝廷の首脳陣は外界知識もそれなりにあるようだし、今回の若宮たちのように「外に出てから戻ってきた」リポーターがいるのも間違いない事実。想像以上に、2つの世界を隔てる結界というのは薄いのかもしれない。やろうと思えば外界の技術力を持ち帰ったりもできたりは……しないのかな。所詮は人と烏だしな。

 しかし、そうして「中と外」「烏と人間」という二項対立がはっきりすると、いっそう分からんのは「猿」というその間の存在である。今回の話では「外界との狭間にいて、人間を食い物にしている怪物。人間に似てるもんだからたまたま山内に侵入したら八咫烏も喜んで食う」ということらしいのだが、この猿って人間界の猿とは別存在だよね? 俺らは流石に猿に食われることはないもんな。そしてこの猿も人に化けられるのだが、残念ながら言葉は使えないというくらいの能力的な差。身体能力の強さを考えれば、油断してたら烏は一気に絶滅させられて山内が猿の惑星になってもおかしくはないくらいのバランスか。そりゃ外患誘致が許されるわけもない。小梅の父親が指名手配されることになったわけだが……なんでそんな訳の分からん悪事を働いてたんだろうね? そもそも「猿は言葉を使えない」なら、悪人だからとて猿と共謀するのは無理なような……猿の方から「骨やるから、なんか助けて」って申し出てきたってことなんでしょうかね。その辺りのバックグラウンドがまだ見えてこないので、猿ってのがどれくらい恐ろしい存在なのかはまだはかりかねてるわ。

 ……でもなぁ、今回の話見てたらやっぱり外界の設定がショッキングすぎて、猿とかどうでもよくなっちゃうんだよなぁ。「山内は崩壊に向かっている」って、そりゃこの状況なら当たり前だよなぁ。逆に今までよく見つからずに成立してたな。歴代金烏がそれだけ頑張ってたってことなんだろうなぁ。

 
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 そういや先週で沙季さんも私のツボである「作中でヘアスタイルが変わるヒロイン」になってましたね、第10話。髪の毛を無造作風にいじってる感じが少ない筆数でちゃんと表現できてるキャラデザは偉いと思う。

 あいもかわらずじっとりしっとり進むお話。そして毎回なんとも不思議な構図が多くてどうしても画面に見入ってしまう。変な言い方になるけど、ほんとに度胸のある画作りだ。とても理にかなってる部分もあるし、大胆に視聴者に委ねて余白を残している部分もあるし。ほんとにきちっと考えてるスタッフが作ってるんだろうなぁ。

 まぁ、ここまで10話も積み重ねてきた作風なので今更追加で何か語るべきこともないかとは思うし、そもそも語られるほど方法論についてのまとまった見解もないのだけど、やっぱりどうしても目を惹かれてしまうのは、兄妹をはじめとした家族の交流の中心地として描かれるリビングの風景。今回は特に兄と妹だけではなく、そこに「母」と「父」も絡んだおかげでその重要度はいや増している。今までずっと「ママン」とか「うえしゃま」としか言ってなかったキャラだが、ちゃんと「亜季子さん」「太一」と名前で認識してやる必要があるかもしれない(今更)。

 最大の焦点となったのは、母・亜季子さんと三者面談の絡み。父・太一が忙しいらしく、沙季の分も悠太の分もどっちも保護者として参加しようってことなのだが、学校での2人の立場を考えての気遣いがとても甲斐甲斐しい。悠太たちからしたら「そんなん気にせんでもいいのに」だけど、その辺りが親世代と少年少女の認識の違いでもありますね。そしてそんな案件から「母と息子」の距離感を定めていくというのが今回のお話。

 そして、そんな対話が発生するのは当然リビングなのである。今回もやたらと存在感を放つ位置に置かれているのは、以前も言及したカウンターの上の花瓶である。ここ最近ちょっと認識してなかったことを考えると(確認してないけど)多分最近はあそこに花がないこともあったんじゃなかろうか。その花がまた強調されるようなライティングで画面の端に戻ってきており、母と娘の対話をじっと見守っている。ここでの花の存在感は、おそらく生けた本人であろう、亜季子さんの存在を示唆しているように見える。ここでは「母」に当たったスポットがそこから派生するあれこれを暗示させており、娘との対話では当然微動だにすることなく、同じ灯りの中におさまっている。しかし、こと悠太との対話となるとまだ構図が不安定なのか、画面の中を花が移動していたり、そもそも部屋の外からの超遠景の静止アングルで切り取っているので花自体が見えない画角だったりする。亜季子さんの出勤前のシーンは悠太との位置関係が「手前」と「奥」になるカットがあり、画面上では重なり合っているかのようにも見えているのだが、周りの灯りは暗く、2人の距離・すれ違いみたいなものがまだ印象に残る描き方。これは同じようにバイトに出ようとした沙季の時の描写と対比するとわかりやすい。

 また、悠太の作った晩ごはんを沙季と2人で食べたシーンも興味深い。このシーンでは当然カウンターの上の花も見えているのだが、2人の食事が終わり、肩を並べて後片付けを始めるシーンになると、それまで色彩豊かに画面内で存在感を放っていた花がスッと消えてなくなる。まぁ、未だ間取りがよくわかってないので「映ってない画角」なのかもしれないが、その場合でも意図的に花の存在を画面から消していることになる。上述の通り、花の存在感が(少なくともあの夜は)亜季子さんの存在を含意するとしたら、皿洗いシーンにおいては親の存在などかき消えた、完全に「2人の関係性」に言及していることの示唆ととることができる。……2人とも、いつどうやって親御さんに相談するんでしょうね。

 他にも、次の夜に今度は「娘と父」の2人での食卓になった時にもやたら遠景でとって「この2人の関係はどんな距離感なんだ!」とヤキモキさせられるし、不思議な距離感が続くこの4人家族の内実が、何気ない描写からしっかりと刺激を持って伝えられている。なんかもう、ずっとこのままこの家の壁として行末を見守りたいですね。

 
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 若宮神出鬼没すぎんだろ、第17話。まぁ、あのご在室シーンはどう考えてもフラグでしかなかったが……。面倒見なきゃいけない澄尾はほんとお疲れ様。

 謎の勢力「谷間」との折衝。山内の今後を決める重大な外交会議であるが、長束さんの一存により御大将は出撃禁止。代理で兄弟がいくし、ついでにこの世界の軍事権の片棒ともいえる雪哉も引っ張っていくんだからなんとかなるだろ、ってのが長束さんの考えだったのだが、残念ながら甘かったようである。今回は長束様が全力ヘタレポジションになってしまってちょっとかわいそう。以前の騒動のおかげで凄まじい策謀家みたいな印象がまだ残ってたけど、その実、単に物分かりが良くて心優しいお兄ちゃんだったからね。そりゃ当主に足るだけの才覚も持ち合わせてはいるのかもしれないが、今回みたいな泥に塗れたお仕事は流石に温室育ちすぎる長束さんには対応しきれなかった。まぁ、対応できちゃう若宮の方がおかしいとは思うのだが……路近さんがいてくれたおかげでなんとか(面子は潰れたが)命は長らえ、今回のナンバーワンはずかしポジションの汚名とともに一旦退場だ。こうしてみると路近さんは本当にありとあらゆる便利要素を兼ね備えたハイパー近従なんだなぁ。

 若宮当人が来ない、代理のやつは話が分からない、なんかとんでもない切り札を出して面子を潰した上に人道にもとる解決を試みようとした。地下街の責任者・鵄さんからしたら長束さんの評価は下の下の下なわけで、そりゃもう話にならんってんで戦争もやむなしの心持ちだったが、そこで相変わらず無茶しよる雪哉が捨て身の懇願。それこそ長束様ほどの立場じゃないし地面に頭を擦り付けるのにも慣れちゃいるが、これはこれで捨て身の一策。平身低頭で謝ってるようには見えても、その実「いいから情報くれよ」と言ってるに等しい行為なわけで、なりふり構わないそのファイトを買われなければその場でボコされても文句は言えない振る舞いだ。でもまぁ、雪哉としても「信頼」という鵄さんが出した言葉を解釈し、この場ではそういう行動の方がまだ成功率が高いと思ってのチャレンジだろう。アドリブ判断の速さという意味では、まだ長束様よりも修羅場慣れしてるのは間違いない。あとはこれが鵄さんに届けばラッキーだったのだが……残念ながらこれもうまくはいかない。そりゃま、面子を潰されたと思ってる人間に何をしたところで効果は微妙だよな。

 ただ、捨てる神あれば拾う神あり、すんでのところで更なる最高責任者みたいな爺さんが登場。朔王ってのは先代統治者らしく、こちらは雪哉のなりふり構わぬアクションに一定の評価をくれた人物だ。話を聞く限りでは100%許してあげるなんて都合のいい話では無いが、まぁ、なんとか筋は通せた。ただしあくまで「こっちもちょっと誤解してたとこがあるし、協定破棄まではしなくていいよ」が既定路線。その先の「猿の情報教えろ」についてはこっからの雪哉の働き次第だ。

 というわけで謎のダンジョン探索スタートです。なんか雪哉ってしょっちゅう暗い穴倉に潜り込んでる気がするよな。目的のよく分からぬ探索行。香時計がやけにおしゃれだったのが気になるが、それよりもっと気になるのは当然穴の中の猿。なんや、地下街の連中は「手がかりを持ってる」レベルじゃなくて「答えを持ってる」みたいですな。そしてそれよりもっともっと気になるのは呼ばれてもいねぇのにやっぱり駆けつけちゃった若宮。朔王たちが見張ってる入り口から入ってきたとは思えないのだが……どういうことだってばよ。ちなみに澄尾さんのとこにいるのはお人形かなんかなんでしょうかね。浜木綿さん、流石に若宮の悪巧みに寛容すぎる。まー、ラフな関係性でいいカップルだとは思いますけどね。

 ちなみにそんな浜木綿さんのとこにお勤めにくることになったというススキ様情報が今回最大のサプライズ。最初に「浜木綿様の女房になるなんて」っていう言葉を聞いて「えっ?! ダイレクト百合カプゴールイン?!」とか思ってしまったが、wifeの意味じゃなくてこの時代の「女房」の方ね。残念。ハマ×ススてぇてぇとかになってたらよりによって若宮が百合の間に挟まる男になってしまうところだったよ。こうしてみると浜木綿-ススキ間の連携は強いし、こないだ白珠ちゃんとも普通に世間話してたので、やっぱあせびさんはみんなから煙たがられてるんだろうなぁ……。

 
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 一応確認しとくけど、義妹となら問題なく結婚できますからね、第9話。まぁ、2人にとってはそういう問題じゃないってことなんだけども……。

 その感情に名前をつけたなら。2人の中にわだかまっていた感情に、それぞれが認識を与える。プールを巡るすったもんだのおかげで、悠太は沙季の過去に触れることになり、彼女のことを想い、彼女の立場を考えて行動することになった。「裏方さん」と言われてはいたが、そうしてさまざまな視点から客観的に見て最大限のサポートを施すことができるというのが悠太の人としての強みであるようだ。その結果、これまでの人生で与えられてこなかったものが久しぶりに手に入ったことで沙季はすっかり悠太を尊敬の眼差しで見るようになる。自分では思いもよらなかったことをやってくれた人、そして最大限に自分のことを考えてくれる、世界では母親に次いで2番目の存在。そんな特別になった人間に、素直に賛辞と感謝を送れるのは沙季が純粋に人として出来た部分なのだろう。

 そうして沙季からまっすぐな感情を返されたことにより、まず悠太が明確な「名前」を与えてしまう。まー、そりゃ花の高校生、男女複数人でのプールイベントなんてうらやまけしからんことをやれば誰だってテンションも上がるし、色んな妄想も膨らむ時期ではあるのだが、そんな時に隣に寄り添った水着女子から素直な褒め言葉をいただいたら、その結果完成する感情は「好き」に違いない。はっきりとそこに形を与えてしまったことにより、悠太は思い悩むことになる。

 まぁ、「好き」にも色々あるわけで、妹が好きな人間だってたくさんいるのだからその感情自体に何の問題も無いはず。なんなら上述の通りに義妹だろうがなんだろうがふつーに結婚までできるんだから、堂々とLOVEを育んでしまうことだってOKなはずだ。しかし、現状ではどうしてもその感情に負い目を感じてしまう。親同士の再婚がほんの数ヶ月前のこと。それまでの父親の人生を見ていればこそ、「男女関係なんて……」と面倒臭さばかりが先立つ状態。そんなタイミングで「実は妹になった子が好きになってしまったのですが」なんてことを家族で話したら、両親だってワタワタするだろうし、やはり社会通念上どこか変な目で見られることは避けられない。「裏方」の人間だからこそ、悠太はそうして渦中に飛び込む選択はどうしても躊躇ってしまう。そして何より、あの「契約」を結んだ沙季自身が、悠太のそんな感情に一番戸惑ってしまう被害者になり得る。そんな状態で、悠太は「妹」に負担をかけることなんてできない。

 と、悠太が一方的に思っているだけで……沙季は沙季で、ほぼ同じベクトルなのにちょっとレイヤーがずれた状態で悩みを抱えている。彼女はまだ、自分の感情に名前をつけていない。悠太同様に、はっきりと形を与えてしまうと心の中で無視できなくなってしまうという危機感は感じていたのだろう。これまでずっとつけていた秘密の日記、おそらくあと少し筆が進んでいたら、そこには明確に名を与えられた感情が表れていたに違いない。しかしすんでのところでブレーキがかかり、沙季は自分の感情にも鍵をかける。あえて明確に形を与えるために、口に出した言葉は「兄さん」である。尊敬もした、敬愛もした。ただ兄として。妹が頼れる兄を好ましく思うのは当たり前のことなのだ。そしてそれ以上ではない。そうして自分の心に別な名前を与えることで、沙季は何かを守り抜く決意をした。その決心に、2人の意志が寄り添っていないとしても。

 まー、2人同時に「緩やかな禁忌感」からすれ違い思いとどまる兄妹関係という形が明確になったので、ある意味ではフィクション的妹ものとして分かりやすい構図にはなった。そこまで明確に提示されていない「禁忌」なのだが、それも致し方ないと思える程度の交流であるし、ここまで形作られてきた2人の人間性を見ればこれもやむなし。視聴者目線だと、「多分この親連中なら、息子娘が付き合い出しても何も文句言わんだろうけどなー」と思ってしまうのだが、たった4人の家族の中の話、そう簡単に処理できるものではないだろう。悠太は「沙季が迷惑に思う」というので自制し、沙季は「悠太から言われたら断れないだろう」と相手のアクションを待つかのような姿勢で自分に蓋をする。互いが互いを言い訳に使いながら、奇妙な距離感は熱を増していく。

 今回もいい具合の演出が多くてじっとりしながらもただ見守ってしまう画面。結構色んなところに工夫が施されてるので使い回しのカットを繋いでるだけでも含みを持たせられているのが偉いね。個人的には、花火を見る2人がほぼ隣同士だってのにわざわざカットを割って別々に映るところに「どちらからでもない断絶」を感じとるし、その後の駐輪場のシーンで悠太がライトの光の中に入れず思い悩むカットなんかも悠太の人間性がよく表れていて興味深い。決して望んで「裏方」になってるわけでもないのだが、なかなか自分の人生においても「主人公」に足を踏み込めてないご様子。沙季がこんだけの内容、こうした構成のお話でことさらに「主観:客観」という言葉を使っているのも暗示的で、今回のように沙季視点から始まって悠太視点にスイッチしたりするカメラの置き方も、今作のじりじりした心情劇の表出として面白い。

 まー結論としては「さっさと付き合っちゃえよ」しか出てこないんですが、世の中の義理兄妹の皆さんは、マジでどんな距離感で接してるんでしょうかね。それとも、年頃男女の義理兄妹なんて、ほんとにラノベの中のフィクションでしか存在しない概念なんでしょうかね。

 
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 浜木綿さまぁ……第16話。いやぁ、似たもの夫婦とはよくいうけど、そんなに似なくてもいいじゃんね。

 謎が謎呼ぶ展開。この世界は未だ謎に満ちているんですが、みんなしてとにかく雪哉くんに不親切すぎやしませんかね。宮中の人間は色々とこの世界の理を知ってるみたいなのに、何故かそこそこいいとこの出身である雪哉はそういうことにとにかく疎い。それが本人が嫌悪してるいいとこのボンボンであるが故なのか、それとも周りにいる人間の世界が違いすぎるだけなのか……まぁ、やたら身分の高すぎる連中とばっかり接点があるせいで、どっか常識レベルがズレてる感覚はありますけどね。

 そんな雪哉が庶民オブ庶民とつるむことになったのが小梅という存在である。彼女もまだ「何か隠している」らしいのだが、それでも生まれ育ちが宮中の人間とは天地の差があるのは間違いなさそう。でも、そっちと話をしようとしてもやっぱり雪哉は「何も分かってないくせに!」みたいに言われちゃうのが不憫。中間管理職じゃないんだから。まー、小梅の生い立ちについては庶民の中でもだいぶ異色の存在な気はするけども……。結局彼女が何を隠しているかは分からずじまいなので、あとは浜木綿さんに託すしかないみたいです。まぁ、彼女ならうまいことやってくれるだろ。現状、小梅が宮中に憧れ、連れ込まれた煌びやかな世界にドキワクしてるのは間違いないように見えるのだが……少なくともお上に仇なすつもりはない……よね? ね?

 小梅とその父親、あまりに模範的な毒親のおかげで新たな突破口として提示されたのが「地下街」というとんでもない世界。一度谷間の世界は描かれてはいたが、単なる色街ではなくてもうちょいディープな場所だった模様。そんでその世界を牛耳る裏ボスみたいな存在がいるとのことで、まー、Magicでよく見る統治傾向である(だいたい表の統治者が白にいて、裏に黒とか青の支配者がいるパターン)。かつて表と裏のトップどうしで締結されていた不可侵条約があったらしいが、今回の小梅をめぐる騒動でそこに不和が生じたとかなんとか。いや、今回の話だけ見たら別にそこまでおっきな問題があったようには見えないけどね。そりゃ小梅の親父が何かしら裏社会に対して不義理を働いたってんならそこに責任は追求すべきだが、その追求の手から娘を守るのは、普通の警察機構だってやらなきゃいけない程度の治安維持だろう。たまたまそこに若宮直属の従者がいたからって、それが「不可侵条約の破綻」にはつながらないと思うのだが……まぁ、地下街にもっと密接な裏があるってんならそりゃ分からん。少なくとも若宮は手応えを感じてるみたいだし、何かしら猿事件と関係はあるのだろうか。

 若宮・浜木綿のコンビに加えて長束・路近も加わった最強首脳陣で善後策を講じるも、いつも通りに若宮が独断専行を提案。流石に馬鹿の一つ覚えすぎる、こないだの事件で少しは懲りろ、ってんでお兄ちゃんが口出し(刀出し)。もうこれ以上弟の無茶は看過できぬと、立場がまだ軽い自分が雪哉を引き連れていくことを提案したようだ。長束様もだいぶ過保護ではあるのだが、あの弟の振る舞いに毎日胃が痛くて大変だろうなぁ……。次回予告を見る限り、今回ばかりは若宮も折れたようなので、とりあえず雪哉の肩身が狭そうなチーム編成で地下街へ行ってらっしゃい。

 そういえば途中で若宮がよく分からない儀式に興じていたが、あれはいったい何だったんだろう。「外界との結界を補強する」とのことだったが、あれは山内とそれ以外を隔てる結界……ではないんだよな。「猿が外界から入ってきた可能性」って言ってたってことは、山内以外にもこの世界の全てをあの結界は包んでいると考えられ、ほんとに結界の外は「なんか分かんないけどやべぇとこ」みたいな扱いなんだろうか。なんか最近どっかで感じた感覚だなぁ、って思ったけど多分「バック・アロウ」だな。壁の向こうに何かがある。……この世界、やっぱり分からんことが多すぎるな。

 
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 今作で唯一にして最大の問題はもしかしたら義妹よりも義母の方がエロくて気になることかもしれない、第8話。まぁ、甚大なる補正がかかってる可能性もあるが……こないだ某所で見た母娘の(中の人の)トークが眼福でした。

 今回はタイトルの「義妹」の方も引き続き気になるのは当たり前だが、どちらかというともしかしたら「生活」の方が注目すべき要素だったのかもしれない。何しろ今回の1話で何が起こったかというと、「悠太が沙季のことを思い、プールに誘う」→「沙季、拒絶」→「悠太頑張る」→「沙季受け入れる」というだけの話。それ以外のキャラはほとんど登場もしないし、悠太だって頑張るっつっても何か特別なことをしたわけじゃない。何となく沙季に寄り添っていただけだ。こんだけ何もない平熱な状態なのに、視聴中に特に退屈だとは思わず、環境音楽のようにその「生活」が流れていくという何とも不思議なテイストは相変わらずである。

 個人的に今作で気に入ってる部分は、音響の使い方。基本的にBGMも抑えめな演出方向になっているのだが、おかげで細かく入るSEなんかが印象深く聞こえてくる。今回でいうと、例えば沙季が聞いていたカセットテープのケースに手を触れてがちゃんと崩す音。世代じゃない人は分からんかもしれないが、確かにあの音か「カセットテープのケースの音」だった。わざわざ画で見せずにこのSEで「何かを崩さなきゃいけない」という沙季の心情を示すあたり、音の持つ効果をきちんと活かしている。

 あとこれは単純に心地よいってだけだけど、朝食シーンでトーストにバターを塗る音。よく焼けたトーストにバターナイフを乗せるザリザリという音が食欲をそそる。そして当然そんなトーストを食べる時のさっくり音。このシーンはいかに朝ごはんが美味そうに見えるかが重要なので、音の持つ力というのも案外バカにできないわけですよ。

 というわけでそんな「朝食」とか、何気ない日常のワンシーンから紡がれていく2人の関係性。今回はざっくりまとめると「沙季が余計な誤解を解いて悠太の歩み寄りを受け入れる」というお話なのだが、2人にとって、互いのイデオロギーのすり合わせというのは単なるラブコメとかと違って「家族の今後の生活」にずっと影響するもの。だからこそ悠太たちもその辺は意識して強めに主張している。そして、こうした何となくの「生活」ってのは意識したからなかなかどうなるってもんでもないのだけど、逆にちょっとしたことで大きく変わっていくものなのかもしれない。今回の沙季は、初めて悠太に朝ごはんを全部任せることにしたわけだけど、彼の口から出てくる提案はちょっと新鮮だったり、彼の何気ないパンの食べ方に不思議と興味が湧いたり。「朝ごはん文化」なんてものは各家庭で色々と違うことの代表みたいなものだが、それを意識して、ちょっとずつ合わせていける。そんな気持ちになった沙季は、間違いなく悠太へ一歩歩み寄れたのだろう。

 まぁ、そんな悠太は「何となくの習慣で」自転車を持ってきちゃったわけだけど……「生活」って、そんなもんですよね。

 
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