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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ふわっとした絶望感、第10話。このどうにもつかみ所の無い雰囲気、なかなか前例の無い筋立てである。分かるような分からないような、この感覚は維持されたまま話が続いて行くのだろうか。思考を追うのが本当に大変。

 前回取りざたされた「ぬくみ雪」という現象。マリンスノーか何か? とか適当なことを書いたわけだが、なんとこれ、ある意味では「死の灰」と呼んでしまって差し支えないような物騒な代物。人々の生活から海神様が離れていったことにより発生する天変地異であり、「陸にも海にも降り積もり、世界は灰色に冷え切ってしまう」のだそうな。どこが「ぬくみ」やねん、とは思うが、とにかく軽く恐竜を絶滅させるくらいのポテンシャルはありそうな現象だ。これが「海神様の仕業」ならば「どんだけひでぇ奴なんだ」というシンプルな筋立てになるのだが、どうやらバックグラウンドは逆であり、海神様の力が及ばなくなると始まるのがぬくみ雪。卑近なところでは、お船引がちゃんと実行されていれば海神様とのコネクションも上手くいき、もう少し延命出来ていたかもしれないというレベル。うーむ、やっぱりこの世界はリアルとは随分かけ離れた秩序の下で成り立っている世界ということらしい。

 難しいのは、「ぬくみ雪を警告と受け止めて、汐鹿生はそのまま眠りにつく」というイベントが、どの程度世間に浸透しているのかが分からないところである。少なくとも宮司は知っていたと思われるし、汐鹿生の村の大人連中も、大体のあらましは了解していた。まるで台風が来るのに備えるかのようなノリで、「あー、また面倒が起こるなぁ」という程度の対応である。植物の世話を頼んできたばぁちゃんとか、ちょっとした海外旅行くらいの気分である。ってことは、この大人たちは「眠り」を経験したことがあるんだろうか。いや、これまでの話から考えるに、その答えはNOであるはず。何せ滅びと言っても50年、100年スパンで考えるようなゆっくりした動きであるらしいし、陸の村にも年寄りがいて、文明が花開いているわけで、とてもここ数百年で人類が滅亡しかけたなんてことがあったとは思えない。ぬくみ雪の件は地上にとっても事件であるが、汐鹿生にとっても寝耳に水の大事件のはずなのである。

 しかし、だがしかし、なんだか汐鹿生の連中は落ち着いている。光は「そんな馬鹿げた話を信じられるか!」とうろこ様にキレたわけだが、普通ならそりゃそういう反応になるだろう。しかし、村には子供と呼べる人間は光たち4人しかおらず、他の大人たちがさっさと眠りへの準備を始めてしまうと、大人の力に抗うわけにもいかない。一応「地上に秘密を漏らす」という形で反抗はしてみるものの、地上の方だって「そのうち人類が滅ぶ……かもしれない」とか言われたってピンとこない。大変なことになるっぽいけど、だからって対応も出来ないし。この点において、宮司の言っていた「陸の人間に教えてもしょうがない」という言葉は事実ではある。また、これまで汐鹿生の連中がことあるごとに陸の人間を差別し、軽んじていた理由も、ことここに至ってなんとなく見えたような気もする。何しろ汐鹿生はエナという「選ばれしものの印」を持っているわけで、地上の人間はいざというときに生き残れない欠陥品みたいなもんである。海神様に選ばれ、終末の危機でも守られることが保証された数少ない血統であることを自覚していれば、多少なりとも差別意識を持ち、地上と壁を作るのも仕方ないことなのかもしれない。でもなぁ、海神様って5/5破壊不能のアイツだろ? そんなに影響力あるかなぁ……。占術で見通すのも1ターン程度だしなぁ。

 そして……やっぱりぼんやりしてるよなぁ。本当に地上がまずいのかどうか、それが誰にも実感出来ない形で進んでいるし、陸も海も、別に悲壮感は無いのだ。この状態で光たちに決断をしろと言っても難しいし、選んだとしても正解が分かるのはしばらく後になるだろう。現時点において、紡たちを「見捨てる」という行為なのかも分からない。確かに「滅び行く」世界を見捨てて眠りにつくのは光にとっては裏切り行為に見えるが、実際はなかなか地上もピンチにならず、紡が天寿を全うしてしまう可能性だってあるかもしれない。そんな状態では、「友情を選んで茨の道を進むか?!」みたいな大々的な選択にも見えないのである。そもそも、お船引を実行したら助かるのかどうかもよく分からんしな。そのくらいでいいなら地上の人間だってさっさと船の1つや2つ出すだろうに。

 うーむ、なかなか実感が伴わないので、共感が得にくく、どうやってみたらいいのかよく分からん話になっておる。これでうろこ様とか親父さんが悪人だって分かるなら、その反対を行けばいいだけなので簡単なのだが、別にうろこ様も悪役ってわけじゃないんだよねぇ。単に事実を述べて最善と思われる対抗策を提示しているだけだし、ぬくみ雪はうろこ様のせいじゃないし。むしろ光との対話で「人に恋した海神様の鱗」と語り、光やあかりの気持ちにいくらか共感すら示している。あかりが村を抜ける時も、本気で潰すつもりならもっと直接手を出せただろうに、多少の見せしめの後に解放しちゃってるんだよね。うろこ様の今回の行動が、光を焚き付けて何とかお船引を成功させるための一案だと見ると、すげぇ頑張り屋さんっていう可能性すらある。本当に捉えどころがない。

 そして、そんな深刻でワールドワイドな問題を他所に、子供たちの色恋沙汰も別問題として続いていくのである。前回まなかにどつかれてしょんぼりしていた光だが、それどころじゃない問題のおかげでメンタル面は何とか復帰。逆に、申し訳ないことをしちゃったまなかの方が一方的に気にする展開。丁度良いところにウミウシ(あんまりそうも見えないけど)が現れ、こんなところで「あのね、ウミウシ」である。うーむ、2人とも自分の気持ちは分かってるんだけどねー。今度の事件が2人の関係性を動かす上でプラスなのかマイナスなのか。分かっていることといえば、多分、まなかに面と向かって「子作りわっしょい!」と煽った近所のおっさんが最低だということくらいだ。女子中学生にアレって、我々なら確実に事案ですがな。まー、田舎のおっさんってああいうところでデリカシー無いことも多いし、多分悪気も無いんだろうけどさ。薄い本なら「どれ私が」ってズボン脱ぎ出すレベル。

 そして、実はラスボスなんじゃないか疑惑すらあった要の見事な吹っ切れ方が最後のサプライズ。「いやぁ、何ともアポカリプスなんで、告白しておきますわ」って、こいつ、ほんとに何者なんだよ。この歳でこの達観のしかた、こえぇよ。流石にあの空気で言われたからって、ちさきの方も「じゃ、OK!」って絶対いわねぇだろ。大小入り乱れてのカオス時空。解決の糸口はどこにあるのでしょうね……。

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