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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「響け!ユーフォニアム」 6→8

 この感想を書いて春クールの幕を閉じようと思っていたのだが……血界戦線がな……まぁ、しょうがない。今期最も楽しんだ作品(の1つ)であることは疑う余地はない。

 終わってみれば「どんだけ私が石原作品が好きなのか」ということがよく分かるだけの作品である。ほんと、1つ1つの要素の取り出し方がツボにはまるんだよなぁ。今作はこれまでの京アニ作品の路線に順当に乗りながら、更に一歩先へ進む貪欲な進化の結果といえる。その前身になるものは「けいおん」であったり「中二病」であったり「Free」であったりする。それぞれにどのあたりに要素が絡んでいるかは何となく分かるだろうが、そこから一歩進むことによって、やっぱりどれとも違う新たな作品像がしっかりと刻まれている。

 冷静に考えれば、「部活もの」なのであるから非常にありきたりなプロットでしかない。主人公がたくさんの仲間達と切磋琢磨し、涙を流し、励まし合い、最終的に栄冠を勝ち取る。本当にそれだけの筋なのだ。しかし、その中で取り扱う要素がこれまで類をみない規模の部活である「吹奏楽」というところに1つの変化があり、更に黄前久美子という主人公像も、これまでの「ヒロイン」像からはどこかズレた、新しい時代の「スポ根」の体現者として生み出されている。そこに更に恋愛要素を潜り込ませたり、ハードな練習風景を実現させるために滝昇という魔性を生み出したり。とにかく13話の間で一切退屈しないだけの内容が盛り込まれている。筋立てだけを見ても、充分楽しめることが分かる作品だ。

 そして、そんな高密度な作品の中でもやはり白眉なのは8話だろう。麗奈と久美子のあの一夜が無ければ、黄前久美子は完成せず、同時に高坂麗奈との関係性が成立しなければ北高吹奏楽部も完成しない。それすなわち今作が完成しなかったことになる。麗奈という「特別」がもう1人の異物である久美子という存在に気付き、歩み寄り、高め合うまでの推移が、あの夜の2人の演奏に全て込められている。そこからはもう、転がるように怒濤のドラマを見せられただけ。8話という山に登るためにそれまでの7話が用意されており、8話で噴き出したありとあらゆるものが、そこからラストまでの勢いを生み出した。この山の作り方、実にそつのないストーリーテリングである。もちろん、8話がクライマックスになってしまっては最後まで盛り上がりきらない恐れがあるが、そこにはきちんと「高坂麗奈の物語」というもう1つの軸を用意し、更に田中あすかというラスボスまで設定されているおかげで、大願成就のカタルシスは存分に味わえるように出来ている。アニメ視聴なんてのは「気持ちよくなるため」だけに存在していればいいと思うが、こうして脳内から出ちゃいけないものが吹き出る心地が常に味わえるのは、全て制作陣の狙い通りの効果なのだろう。

 映像面に関しても、「京アニだから」の一言では片付けられない、更なる進化が存分に感じられるものだ。「綺麗」というだけではない、「暑い」だとか「居心地が悪い」だとか「悲しい」だとか「切ない」だとか。そういうもの全部が画面に、画に表れる。「気持ちの入った絵」なんて言葉はよく使う表現だが、アニメーションの場合、気持ちを入れた絵が動くことによって「気持ちが噴き出す画」になる。あの日橋の上を駆け抜けた久美子と一緒に、どれだけの感情が噴き出したことだろう。オーディション会場の優子の涙は、どれだけの気持ちを洗い出したことだろう。「画」が見られる幸せというものを、今一度噛みしめたいところ。

 最後には当然中の人の話。個人的にはずっとニコ生見ていて「ちかペットマジちかペット」っていう気持ちばかりが高まっていました。「チャイカ」の時にその存在は認識していたものの、これだけ拡散を続ける声優業界の中で、なかなか気になる役者を全員追いかけるのは難しいですね。改めて安済知佳というふざけた爆弾素材を認識出来たので、今後の彼女の活躍がとても楽しみです。そして、ドラマ作りの上で功労者は誰かを考えると、櫻井孝宏、そして寿美奈子の2人は外せないだろう。「優しい世界」になりがちな京アニの持つ空気感の中で、どこまでも怜悧に、それでいて決して理不尽ではなく。2人の「ボスキャラ」が輝いたことが、本作を脱皮させた大きな要因であるのだから、この2人の存在感を支え続けた2人の役者には最大級の賛辞を送りたい。

 そして、黄前久美子役、黒沢ともよ。彼女はまだまだ荒削りだ。役者としてどのような信念があるのかはまだ分からないし、今後の彼女がどういう方向に進んでいくのかも定かではない。しかし、少なくとも彼女はこの作品を作りあげようという最大級の「責任感」を持ち、それを成し遂げられるだけの「技能」も持っていた。黄前久美子は、疑う余地もなく「完成した」のである。それだけでも素晴らしい働きだっただろう。今後の若手の動向からも、目が離せない。

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