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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 グッと来るなぁ、第3話。生き様で魅せられる格好良いデブって憧れますね。

 前回は将棋要素がほぼ無しという構成だったが、今回はAパートが将棋話、Bパートが家族のお話である。Aパート、前回颯爽と登場した愉快なデブ、二階堂晴信についてのお話。子供の頃の追憶から現在の関係性に繋がるが、基本的に零と晴信の関係性は子供の頃から変わっていないらしい。人生の逃げ道として無心に将棋を続ける零に対し、貪欲なまでに生の体現として将棋を追い求める晴信の熱量の差は体格以上にはっきりと表れており、子供の頃のエピソードを聞いてしまえば、もう彼をデブだなどと笑うことは出来ない。籠められた熱量がそのまま棋譜に表れ、だからこそ零に忘れがたい強烈なインパクトを残していくのである。基本的に人付き合いが苦手な零にとって、こうして良きライバルであり、良き友になれる人間がいるというのは非常に幸せなことなのではなかろうか。花岡さんに大事にされているのもよく分かる、好青年でございました。

 Bパート、激戦を制した零が「帰る」べき家、川本家。普段は三姉妹に猫を加えた圧倒的な萌えの巣窟みたいな場所になっていたが、今回はそんな中でもちょっとしっぽりしたお話。普段は零自身の生い立ちばかりに目がいってそちらの暗い要素を考えてしまうが、やっぱり死別の傷跡というのはどんな家庭にだって根深く残っているもので。お盆という1つの区切りをきっかけとして、それがポロリと感情の隙間から漏れ出てきたようなお話でした。どれだけ気丈に振る舞おうと、中学生にはまだまだ重たい現実だしね。こうして少しずつ心の内面を見せあうことで、零も川本家にまた少し近づけるのではなかろうか。

 今回はAパートとBパートで多少毛色の違うお話を組み合わせながら、そのどちらでも、色々と画的に面白い部分が多かった。やっぱり、今作における「シャフト演出の次の一歩」は長年シャフトを見てきた身としては非常に刺激的である。Aパートは盤を差し挟むライバル2人の様子を、2つの時代に分けて描く静かな動きを見せるお話。こちらは、赤青2つの風船がつかず離れず空をたゆたうイメージで2人の関係をゆっくりと表示している。そしてBパートは、普段ほわほわと明るい川本家のイメージを、送り盆の火でもってどこか寂しげに、作中の言葉を借りるなら「けだるげに」描くカットが印象的。おそらく原作の画面構成の巧さも大きいのだろうが、光源の見せ方や、陰影の取り方が何とも叙情的で、古き良き日本の伝統文化の有り様を魅せてくれる印象深いシーンになった。また、その後ひなたが1人で夜道を歩いていくシーンはいかにもシャフト的な構図が多いシーンだが、「物語」シリーズのように無機質な町並みでなく、前のパートからの家族的な温かみを残しつつも、うら寂しい夏の夜の空気を醸し出す絶妙な色の取り方が何とも印象的。「家族の温かみ」を離れ、一人号泣するまでに到るひなたの心情をそのまま切り出したような、絶妙な「無機」の取り入れ方だ。単にシャフト的な演出を万人向けに「丸く」するというのではなく、きちんとこれまで培ってきた独自性の妙味を活かしつつ、それを使ってキャラクターの心情ににじり寄る表現は大したものだ。こういう画で見せられるアニメがもっと出てくるといいなぁ。

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