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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「デュラララ!!」 7→8

 毎回のレビューを見てもらった方が話は早いが、とにかく面白かった。そこだけ報告できれば、まず充分である。

 この作品の長所はなにか、と問われたら、やはりまずその構成自体を評価することになるだろう。同原作者の「BACCANO!」と似たような構造を持つ群像劇なのだが、「BACCANO!」は時代をまたぎ、さらにファンタジー要素を多分に含んだ作品だったため、ファンタジー小説としての盛り上げ方をみせることが出来たし、突飛な設定から突飛な話を作っているおかげで、ストーリーの「引き」を作ることはそこまで気を遣う作業ではなかった(もちろん、それでも巧いとは思ったが)。

 しかし、この作品は、「非日常」と謳ってはいるが、あくまで現代日本の日常生活と地続きの、「リアルを含む」物語である。主人公の竜ヶ峰帝人は平凡な高校生だし、ダラーズのメンバーだって普段は単なるオタクだったり、単なるチーマーだったり。池袋という街は特殊ではあるが、そこにあるのは「あくまで共感の及ぶファンタジー」でなければならない。そのあたりのさじ加減が、この作品の最大の魅力だったと言えるだろう。突然登場する首無しライダーはデュラハンで、身近に生活する女子高生は妖刀に乗っ取られた「母親」だったりもするのだが、そうした「完全ファンタジー」の要素が、気付けば日常にするりと忍び込んでいるさりげなさが憎らしい。逆に、恋人に惚れすぎてピッキングから侵入しちゃう女子高生や、恋愛感情が高ぶりすぎてライバルの家に包丁片手に襲撃してくる女子高生の方が、「リアル」なはずなのにどこか現実感に欠け、理解の及ばない不気味さがある。こうした「日常」「非日常」のギャップを隠したり、際立たせたりするさじ加減が、実に見事である。

 原作を読んでいないのでどこまでが準拠している要因なのかは分からないが、こうした様々なファクターを1本の流れとして描いていくパズルのような組み上げ方も、大きな魅力である。伏線の張り方と回収の仕方では、大森監督ほど心得た演出家はなかなかいないのではなかろうか。「地獄少女」シリーズの時もそうだったが、この人の場合、伏線を出すときはきちんと「ほら、これが伏線だよ」と丁寧に出してくれるのだが、回収する際に、それを押しつけがましく提示するということをしない。あくまでも物語の中の「現実」として、さらりと拾って、それを自然な形で視聴者に伝えてくれる。例えばチャットの声がちゃんとキャストの音声に入れ替わった流れとか、最終回の「ルート3点」の発言など、きちんと見ているとそれが実に大きな意味を持っていたことが理解出来るようになっており、この作品独特の「絡み合いの巧緻さ」を十全に伝えてくれるわけだ。今作のスタッフは、どの回のコンテを見ても、そうした「描くポイントの重要性」をきちんと理解した上で作劇していたことが確認出来るだろう。

 シナリオがかっちりしており、それを描く演出の手腕も保証済み。となると、あとは実働部隊の仕事。ブレインズ・ベースによる安定した作画ベースも、この作品のクオリティをワンランク押し上げた大切な要因。丁寧なロケハンによる池袋の町並みの構築や、マシンや仮想物質などのCGワーク。独特のフォルムを持つキャラクターたちの挙動など、「動画で見せる」作品でこそないものの、全く違和感を抱かせずに、「本当はあり得ないもの」を描いてみせた。また、レビューでは何度も触れた色設定の細かさや、曲げる時は徹底して曲げる演出重視のデザイン作りなど、「メタレベルを気にせず徹底的に物語に没入できる」だけの基盤を揃えてくれたのはありがたい。本来、アニメを作る人たちの目指すところって、「見事さ」ではなくて「自然さ」だと思うので、こういうスタイルのスタジオがあるというだけで、頼もしく思えてくる。

 現時点で、私の中の大森貴弘株は下がる気配がない。「学園アリス」で出会ってから、「地獄少女」シリーズに「BACCANO!」、「夏目友人帳」と、どれもこれも高水準を叩き出している。そしてめでたくこの作品も、株を上げる可能性こそあれ、決して落とすことはなかった。さて、次はどこでお目にかかれるか分からないが、大森貴弘+ブレインズ・ベースの活躍に期待したい。何卒、何卒「地獄少女」シリーズの4期をぉ!!

 と、願望を吐露したところで最後は当然キャラとキャストのお話。今作を毎週楽しみに見ていた要因としては、やはりその魅力的なキャスティングが無視できない。そして、そんな中でもやっぱり沢城セルティの魅力は頭抜けている。「顔が無くて声が出ないキャラクターの声」という、あり得ない配役ではあるのだが、こと音響には力を入れる大森監督である。実に見事に「セルティの声なき声」をアニメで再現してくれていた。音響のはたしょう二氏も語っていたが、このセルティと沢城みゆきのコラボレーションは、現代アニメの持つ音響技術と、役者の持つ表現力の1つの完成形と言ってしまっていい。

 その他を見ていくと、このアニメはどうやら腐女子受けが随分良いらしいのだが、その原因である静雄×臨也の2人が強烈。最初は「小野Dはこういう役はちょっと浮くだろうな……」と思っていたのだが、これがなかなか。ブチ切れた中にもお茶目さをにじませる平和島静雄というキャラクターが、何とも愉快な形で表出していたのではなかろうか。また、希代の胡散臭さを誇る折原臨也も、神谷浩史のはまり役。最近色んなところで声を聞きすぎて食傷気味の神谷兄ぃであるが、この臨也だけは別。胡散臭い1人語りに、独善的なマシンガントーク、そして高らかに謳う「人ラブ!」という利己の極致。やっぱりヒロシは曲者キャラがいいよ。

 そして、今回妙にはまってしまったのが、紀田役の宮野真守。基本的に宮野は声質が浮つくからあまり好みではないのだが、それを理解した上で、紀田正臣はいい配役だった。胡散臭くしゃべっても、真剣にしゃべっても、どこかに臭う紀田の頼りなさ、踏ん切りのつかなさは、ラストへの流れの中で実にいい仕事をしていたと思う。あとは男性キャストだと、個人的にはドタチンと湯馬崎が好きかな。あの街で一番強いキャラが湯馬崎だと言われても驚かない自信がある。

 残った女性キャラでいえば、短いインパクトだと贄川春奈だろうか。中原ヤンデレ福圓ヤンデレに伊瀬茉莉也のヤンデレ。花澤まで病んでしまって、世界規模のヤンデレ祭には大満足です。声優ラブ! 

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