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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「おおきく振りかぶって〜夏の大会編〜」 6→6

 この作品の魅力を語るのは、実はとても難しい。原作からしてかなり独特な、面白さを表現するのが難しいものなので、それをアニメーションに仕立て上げる際の「うまさ」というのは、なかなか言語化出来る要素ではない。それが証拠に、毎週楽しみに見ていたのに、いつの間にか感想文を書くのをやめてしまった。「今週はここが良かった、あそこが見事だった」と書くことは出来るのだが、それが最終的にこの作品の長所を語ることに帰結していなかった気がするからだ。

 1期の頃から続いてきた演出方針は2期も継続しており、あくまで原作の魅力を維持することを最優先として、「執拗に」「地味に」、西浦ナインをはじめとした高校球児たちの心情を描いていく。その生々しさはときには眩しく、ときには小っ恥ずかしく、実に印象的なゲーム場面を見せてくれた。

 今回は特に、阿部が怪我をして退場を余儀なくされるという大きなイベントがあった。これにより、それまで要所要所に臭わせていた「阿部の独善的なリード」という要素にスポットがあたり、そこから脱却したことで得られる三橋の成長が克明に描かれる。そして、その成長が、都合の良い投手としての覚醒などではなく、「負けるしかないこと」で描かれるというのがこの作品の素晴らしいところ。三橋は阿部の退場というアクシデントを乗り越えてみせたし、田島も急造捕手にしては充分なくらいに仕事をこなしてみせたのだが、それでも様々な要因が絡み、三橋は打ち崩される。そして、そこで「阿部がいないからやっぱり」という流れを断ち切って見せたことが、この作品最大のクライマックス。誰もが絶望して下をむきかけたグラウンドで三橋が叫んだ「ワンナウト!」の一言は、ずしりと魂に来る雄叫びだった。

 終わってみれば、1クールやって2勝1敗で落ち込んだ高校生を見るだけ、というすさまじいアニメである。そして、原作にストックがほとんどないので、「夏の大会編」に続くエピソードはしばらくアニメ化もされやしないだろう。そう考えると何とも宙ぶらりんな勿体ない「切り売り」ではあったのだが、そんな中でも一切手を抜くことなく、「おお振りワールド」全開で堪能させてもらったことには、ひとまずの満足感が得られた。時折見せる試合場面の臨場感のある動きなど、「使うべき部分に労力を使った」演出方針が実に好みでした。

 最後に1つはやっぱりキャストのこと。代永翼と三橋のシンクロ率が半端じゃない。あり得ない無茶なキャラなのに、ありそうなキョドりっぷりがすさまじかったです。 

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