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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<黒>
 
骨の障壁 Barrier of Bones (B) C
クリーチャー・スケルトン、壁
0/3 防衛
〜が戦場に出た時、諜報1を行う。
 黒にも壁がおるなぁ。しかし青と違ってこちらは1マナでタフネス3と比較的低い壁。防壁としてはいささか頼りないが、その分は手頃な諜報で埋め合わせ。どうせそのうちブロックして死んでいくわけで、これで都合2枚分の墓地を用立てることができる。そう考えるとディミーアというよりもゴルガリ向けのカードな気がする。出した時点で一仕事できるので、壁デッキが「落とし格子の蔦」でサクる燃料としてもちょうどいい。
 
張り出し櫓のコウモリ Bartizan Bats (3)(B) C
クリーチャー・コウモリ
3/1 飛行
 「張り出し櫓/Bartizan」ってなんだろうと思って調べてみたら、なるほどこれか。いわゆるゲリラ的な意味の「パルチザン」とは全然関係なかった。まぁ、そういうところで飼ってる(?)コウモリ。性能としてはここ最近リミテッドでは割と活躍する黒のフライヤー枠で、イクサランにおける「吸血鬼の亡霊」、アモンケットにおける「屍肉の金切り声上げ」はどちらも同じステータスだが高い打点のおかげで黒デッキでは決め技として使われていた。まぁ、どっちも種族ボーナス込みの採用なので、コウモリというどう転んでも役に立たないタイプのこいつは多少評価が下がるが。また、この世界はトークン対策のためにタフネス1を除去する手段はそれなりに用意されており、その巻き添えになって死ぬリスクも考える必要がある。相手を見てからのサイドボードでもいいかもしれない。
 
血の刺客 Blood Operative (1)(B)(B) R
クリーチャー・吸血鬼、暗殺者
3/1 絆魂
〜が戦場に出た時、対象の、いずれかの墓地にあるカードを追放しても良い。
あなたが諜報を行うたび、〜があなたの墓地にあるなら、3点のライフを支払っても良い。そうしたなら、〜を手札に戻す。
 なんとも渋い能力を併せ持った不死身の吸血鬼。3マナでパワー3の絆魂はそれだけで結構な圧力だし、ついでに187能力で相手の墓地を縛ることができる。タフネスは1なのであっさり死ぬことになるだろうが、その後は諜報を行うことですぐに手札に戻ってくる。コストでかかる3ライフは事前にてめぇの腕で稼いでおくあたり、実に周到。実質ノーコストで帰ってくるようなもんである。このステータスのクリーチャーがグルグル戻ってくる上に、戻るたびに墓地が掃除されていく。一体何の調査をしているのかよくわからないが、ディミーアらしいねちっこい攻めに相手も匙を投げることだろう。「冒涜された墓所」を脇に置いとくとより吸血鬼っぽい不敬な感じが出て良いですね。
 
泥棒ネズミ Burglar Rat (1)(B) C
クリーチャー・ネズミ
1/1
〜が戦場に出た時、各対戦相手は手札を1枚捨てる。
 往年の名作クリーチャー、「貪欲なるネズミ」が(ほんのちょっとだけ)パワーアップして帰ってきた! 今回はなんと対戦相手全員の手札を捨てられるぞ! ……まぁ、統率者戦の時に良さを実感してください。2人戦だとほぼ先輩ネズミと同じだ(一応、対象に取れない対戦相手からも手札が奪えるので上位種ではある)が、どんな次元だってねずみのチューチュー力は衰えない。しっかりアドを確保しつつの人員増加。これが墓地に行けばゴルガリ流、場に残ればセレズニア流。クリーチャーをサクる呪文の燃料なんかにもちょうどいい。まぁ、ラヴニカのネズミっていうだけで、ろくな記憶がないですからね!
 
夜の子/Child of Night(M19)」 C
 もう、出たがりさんなんだから。やっぱり黒の2マナコモンは本当にこれがちょうどいいバランスなんだろうなぁ。ちなみに、M10で生まれて基本セットだけですでに6度の再録を経験しているベテラン選手なのだが、なんと登場時以降、イラストが新たに描き下ろされるのは今回が初。ようやく2つ目の顔を手に入れたことをお祝いし、ラヴニカ風味満載のフレーバーも含めてたっぷり愛でてあげよう。
 
這い寄る恐怖 Creeping Chill (3)(B) U
ソーサリー
〜は各対戦相手に3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
〜があなたのライブラリから墓地に置かれた時、これを追放しても良い。そうしたなら、〜は各対戦相手に3点のダメージを与え、あなたは3点のライフを得る。
 これは面白い。いわば「アクアミーバ」メソッドとでも言えばいいのだろうか。普通に唱えるのと、ライブラリを削って墓地に直行するのと、結果が同じになる呪文である。つまり、この呪文は手札に来たら負けだ。普通に唱えたら負けだ。なんとかして諜報で見つけて墓地に送らねばならぬ。そうすればノーコスト、手札の消費なしで3点のライフが吸える。「コストがかからないなら」それなりに美味しいボーナスではないか。そして、このカードが諜報で落とせるかどうかは……完全に運次第だ。いわば不利な戦いの奇跡呪文みたいなもんだ。わざわざデッキインしてその勝負に賭ける価値があるかどうか……うーむ。
 
死の重み/Dead Weight(SOI)」 C
 こちらも再録。これまで「イニストラード」「イニストラードを覆う影」と特定次元のみで採用されてきた優良除去だったが、ここにきてラヴニカにも転移。次元が移ってもトレードマークのトゲトゲ鉄球は健在。これが「死の重み」のイメージなんでしょうかね。変わらぬ活躍で黒ユーザーを安心させてくれる、心地よい重みである。
 
致命的な訪問 Deadly Visit (3)(B)(B) C
ソーサリー
対象のクリーチャーを破壊する。
諜報2を行う。
 このセットのコモン除去、5マナ編。最近は本当に定番になった5マナの確定ソーサリーであり、これが必要ない環境になるとかなり速い印象になってくる。そうでないことを祈るばかりだ。諜報2は歴代の5マナ除去の中でもかなり優秀な部類のおまけであり、仕事の陰陽が裏返った「雲読みスフィンクス」みたいな枠である。ちなみにどれくらい致命的かは画像参照。電気くらいつけろよ。
 
破滅を囁くもの Doom Whisperer (3)(B)(B) M
クリーチャー・ナイトメア、デーモン
6/6 飛行 トランプル
2点のライフを支払う:諜報2を行う。
 私はスポイラ記事を書くときにまず無心でカードテキストを上からなぞって打ち込んでいくわけですよ。名前を書いて、コストを書いて、そしてクリーチャーならサイズを書く。その後にキーワード能力を書くと、「5マナ6/6で……おっ、トランプルまで! こりゃぁデーモンらしいデメリットがあるんやろなぁ」って思いながら続きを読むわけですよ。……おかしい。テキストはそこで終わっている。何一つデメリットが書かれていない。どういうことだ? これがデーモンだと? これが新手のクリーチャータイプ・ナイトメアデーモンだと?? あまりにデーモンらしくない親切設計に、「神話だから何してもいいだろ」という桁外れのステータス。こんなバカなことがあっていいものだろうか。そりゃぁ5マナのクリーチャーだからどんなデッキにも無条件で入るわけじゃないだろうけど……いや、入れろよ。入るやろ。こんなもん,野放しにしてたら秒でゲームが終わるやんけ。挙句にほんのちょっとだけデーモン風味を出そうとして「ほら、ライフをすすりますよ。諜報してあげるけど」とかいう追加能力まで。マナを必要とせず出したターンから使える諜報能力。出た瞬間に除去られる最悪の展開でも、それなりに生きた意味がある素晴らしい人生、いや、デモ生。この秋、悪魔に魂を売りまくれ。
 
光を遮るもの Douser of Lights (4)(B) C
クリーチャー・ホラー
4/5
 バニラ。まごうことなきバニラ。種族タイプにもこれといって特徴なし。基本セットの「沼踏み」と比べると、なんとパワーが2低いというとんでもない差別を受けている。召集もなく、宿根もなく、ただそこにバニラ。頑張れ。「光を遮る」っていうと「スカルマン」のオープニングを思い出したので、そっちを聴きながら次へ行こう。
 
陰惨な生類 Gruesome Menagerie (3)(B)(B) C
ソーサリー
あなたの墓地にある、点数で見たマナコストが1のクリーチャー・カードを1枚選び、その後、同様にマナコストが2、3のカードも選ぶ。それらのカードを戦場に戻す。
 最初にリークした記念すべき(?)カード。その効果は「火炎放射」に端を発する「1、2、3」の通称円錐型能力の新作である。「この手の効果をどれくらい知ってるかな?」ってクイズを出そうと思ったけどWikiにまとめが載っていたので気になる人はそちらを参照。一気に3枚ものカードが釣り上げられるのでアドバンテージは莫大なものだが、コスト1のカードというと選択肢が限られているし、適当に使ってもあまりレアっぽい劇的な効果は得られないだろう。手広くやれることを利用するなら、かつて「過ぎ去った季節」が活躍したのを見習って、しっかりとコンボ的な要素を揃えて使ってみたい。手っ取り早い使い方としては「永遠の証人」を戻せばこの呪文が即座に手札に戻ってくるのでマナさえあれば延々コスト1、2のカードを戻し続けることが可能になる。えーと、1マナ2マナのカードを「ブラッド・ペット」と「炎樹族の使者」にすれば3マナ出せるから、えーと…………さぁ、デッキを作ってみよう(放棄)。
 
雇われた毒殺者 Hired Poisoner (B) C
クリーチャー・人間、暗殺者
1/1 接死
 「チフス鼠」の種族変更再版。いつものように堅実な仕事ぶり。フレーバーテキストには「仕事が終わったら近所の酒場で一杯飲んでるよ」と書いているが、多分仕事が終わったらお前も間違いなく死ぬ。いいじゃない。墓地も肥えるし序盤も耐えられる。ゴルガリディミーアなんでもござれの名選手だ。
 
クロールの群れ Kraul Swarm (4)(B) U
クリーチャー・昆虫、戦士
4/1 飛行
(2)(B)、クリーチャー・カードを1枚捨てる:〜をあなたの墓地から手札に戻す。
 クロールはラヴニカに生息する昆虫種族で、スカベンジャーの役割が強い、ゴルガリの縁の下の力持ち。かつては「クロールの死の僧侶、マジレク」なんて伝説のクリーチャーも輩出していたりする。種族として共通の特徴はあまりないのだが、今回は初めて黒単色のクロールの登場。パワー4フライヤーは迫力充分であり、さらにこれが割とあっさり手札に戻ってくるという。タフネス1なので対処はそこまで難しくないはずだが、これが繰り返し出てくるとなると最後まで対処しきれるかどうか。1枚入れておくと終盤戦のデッキの動きにバリエーションが作れる良いフィニッシャーである。ちなみに能力だけ見ればゴルガリっぽいが、別に墓地のクリーチャーは増えないので大して貢献はしない。どちらかというとライブラリを削った時に転がり出てきたらラッキー、という類のものだ。
 



ロッテスの巨人 Lotleth Giant (6)(B) U
クリーチャー・ゾンビ、巨人
6/5
宿根〜が戦場に出た時、これは対象の対戦相手にX点のダメージを与える。
 宿根パワーをダイレクトに相手に叩きつける近距離パワー型の巨人。極端な話、墓地にクリーチャーカードが20枚あればそれだけで勝ち。生まれ変わった「死闘」と言えなくもなくもなくもない。今回遅い側のギルドはセレズニアとこのゴルガリ。墓地を肥やすことにご執心であっても、単に肥やせばそれで終わりではなく、そこから築ける優位を重ねて、今度は相手のライフを削り切らねばならない。そんなAからBの目標を直接的に繋ぐのがこの巨人の役目。7マナという空気を読めない重さのおかげで相当後半にならないと出てこないわけで、出てくるだけで7〜8ダメージもざらである。いっそこれのみを勝ち手段にして、ただひたすらライブラリを削り、こいつ自身を墓地から釣り上げるデッキなんかも面白いかもしれない。「屈葬の儀式」と絡めれば、マジで新時代のモダンデッキが組めそうな気がする。
 
霊廟の秘密 Mausoleum Secerts (1)(B) R
インスタント
宿根あなたのライブラリから、点数で見たマナコストX以下で黒のカードを1枚探し、それを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。
 なんと宿根を利用した新たな時代のチューター。非常に優れた点が2つあり、1つは当然2マナという軽さ。普通のチューターは4マナなので、半分のコストで狙った獲物を確実に手に入れられるというのは破格のコスト。そしてこの呪文、なんとインスタントである。黒のチューターの歴史も随分長いが、2マナのチューターは存在したがインスタントというのは思いつかない。こんなにお手軽に特定のカードにアクセスできてしまっていいのだろうか。もちろん、黒いカード限定という制限はあるし、まず墓地を肥やすという前提条件が必要なのだからいうほど簡単でもないのだろうが、欲しいカードが3マナ以下くらいになるようにデッキを調整しておけば、そこまで必死に墓地を肥やすことを意識する必要もない。特に墓地がらみの戦術を駆使する下の環境のデッキなんかでは様々なカードの水増しになり、サイドボードの1枚刺しなんかにアクセスしやすくなるので重宝するだろう。ホロウヴァインのようなデッキで出番がありそうだ。
 
有毒ガス Mephitic Vapors (2)(B) C
ソーサリー
全てのクリーチャーはターン終了時までー1/ー1の修正を受ける。
諜報2を行う。
 直球ストレートすぎる名前の全体除去。「居すくみ」のソーサリー版だが、シングルシンボルであることに加え、値千金の諜報2を手に入れてソーサリーであることのバランスを取っている。とにかくセレズニア許すまじの方向性で、兵士トークンを薙ぎ払うことで都合のいい召集展開に持ち込ませないためのキーとなる1枚。なくても戦えなくはないが、やはり相手次第でサイドから積み込めると安心だ。諜報部分を期待すれば別にメインでも問題ないので、メインで1枚、サイドから2、3枚目、みたいな運用がいいかも。
 
真夜中の死神 Midnight Reaper (2)(B) R
クリーチャー・ゾンビ、騎士
3/2
あなたのコントロールするトークンでないクリーチャーが死亡するたび、〜はあなたに1点のダメージを与え、あなたはカードを1枚引く。
 黒におなじみのライフをドローにするよ係。しかし、どういう存在なのかいまいち分からないな。クリーチャーが死ぬと迎えに来るのは、名前の通りに死神とかデュラハンみたいなイメージなんだろう。そして魂を受け取るとお代(ドロー)を支払ってくれる。うん、ありがとう。でも、なんでそんときにちょっと殴られるんだろう。「おまえー! お前のせいでまた尊い命がなー! 失われたんだぞー!(バシーン!)」「それはそれとしてお駄賃をあげよう」。なんだこいつ、精神的に不安定なんか(ゾンビですから)。まぁ、カードとしてみれば「いつも通りの黒い効果」っていうだけなんだけど。誘発条件がクリーチャーの死亡なので、これまでの類例と違って1ターンに何度でも誘発可能。トークンに人権がないのであんまり水増しはできそうにないが、常在戦場のリミテッドなんかだったらそれなりの稼ぎが出そう。黒系のアグロなら構築でも案外面白そうだし、ゾンビ系のデッキの存続があるか?
 
感情化粧師 Moodmark Painter (2)(B)(B) C
クリーチャー・人間、シャーマン
2/3
宿根-〜が戦場に出た時、対象のクリーチャーはターン終了時まで+X/+0の修正を受けるとともに威迫を得る。
 メイキャップだけで他人の筋力を引き上げる謎の職人。死体の数によってその効果が変わってくるって……その化粧品、いったい何から作られてるんでしょうね……。さておき、後半になればなるほど膨れ上がっていくじわじわ系の底上げ役。序盤は下手したら2/3バニラかもしれないが、ちゃんと意識したデッキが組めれば決戦兵器と呼ばれてもおかしくない。カード1枚で+7威迫とか言われたらゲームも終わるだろう。ゴルガリなら積極的にライブラリを削る方法もたっぷり用意されているから、イゼットの呪文ギミックなんかよりも簡単に威力を上げることができる。リミテッドでも+5程度なら充分狙えるだろう。おまけでついてくる威迫も実にいやらしく、これで上昇したパワーを余すことなくブロッカーに叩き込み、絶対アドバンテージ取ってから死んでやるという気概に満ちている。フライヤーを増強すればそれだけでゲームに勝てるくらいのダメージを稼ぐ可能性も。とにかく3マナまでの軽いクリーチャーを連打し、4マナ以上はこいつだけで固めるのも面白そうだ。
 
壊死性の傷 Necrotic Wound (B) U
インスタント
宿根対象のクリーチャーは、ターン終了時まで-X/-Xの修正を受ける。そのクリーチャーがこのターンに死亡するなら、代わりにそれを追放する。
 無理やり新コンセプトを使った系除去呪文。この手の設定は当然過去にも存在しており、1マナインスタントという設定は墓地環境だったオデッセイの「恐ろしい死」に近い。旧ラヴニカではクリーチャーでなく土地を参照する「汚濁まみれ」なんてカードもあった。最低限のコストなのでたとえ−1でも文句は言えない設定だし、ちょっとした不自由さの見返りとして追放効果というおまけも与えられたので性能は悪くない。あとはいかにゴルガリらしく、墓地を肥やす付き合い方ができるか。こいつで不死身生物を安定除去できるようになれば面白いな、と思ったけど「スカラベの神」とか「ハゾレト」は間も無くスタン落ちするのね。
 
なかったことに Never Happened (2)(B) C
ソーサリー
対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはそのプレイヤーの手札か墓地から土地でないカードを1枚選び、それを追放する。
 今回のハンデス枠。そして唯一の「なんか変な名前」枠。雰囲気があるイニストラードに独自の文化はと思ったが、ラヴニカにもあるんですね。ちょうど7文字の名前が加入したので、ぼちぼちいい感じで一句読めそうだ。「風と共に/なかったことに/誘惑に負けて」。……無韻律にもほどがあるな。さておき、ハンデスだけどハンドだけじゃなく墓地にも気を利かせているのがちょっとした新機軸。「手札を見て1枚捨てる」は「困窮」などで脈々と続く黒の流派であり、環境を鑑みて墓地に置かずに追放してくれるのはこのカードの強み。同じセットに捨てられた時に誘発する「無効皮のフェロックス」が収録されているのが面白いところで、あいつ、アイデンティティの片方をコモンにむしりとられてしまった。とりあえずハンデス効果だけでも平均値だが、いざ相手の手札が大したことがない場合には、再活呪文を取り除いたり、ゴルガリの墓地からクリーチャーを減らしたりと言うケアが可能になる。その効果だけで3マナはちょっと重いが、墓地にリソースを貯めておける世界では手札も墓地も等しく財産である。どうしてもハンデスはリミテッドでも優先順位が低くなってしまうが、こうして事前に困難を処理できる手段を忍ばせておくのはなかなかクレバーではないか。
 
物盗りインプ Pilfering Imp (B) U
クリーチャー・インプ
1/1 飛行
(1)(B)(T)、〜を生贄に捧げる:対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶ。そのプレイヤーは選ばれたカードを捨てる。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
 その身に「困窮」を内蔵した小憎らしいインプ。「困窮」として使おうとするとトータルでは1マナ重いが、1/1フライヤーという役割で文句なく埋め合わせているだろう。というか、多分クリーチャーとして展開しているうちはわざわざサクって手札を攻めようとは考えにくい気がする。1/1だって立派なフライヤー。ライフを削れればそれでいいし、いざとなったらブロッカーにもなる。どのタイミングがサクり時かなんて、なかなかわかるもんじゃない。もし確定で使いたいなら青のバウンスとの合わせ技があるか。あとは相手が4ターン目くらいに土地を置いて何もせずにエンド宣言したタイミングなんかは、手札に5マナ以上のカードが溜まっている可能性が高いわけで、インプ君には死んでもらうしかないかもしれない。肉かハンデスか、細かいところでプレイスキルの試される1枚。少なくともこれまでのハンデスよりははるかに使いやすいはずだ。
 
疫病作り師 Plaguecrafter (2)(B) U
クリーチャー・人間、シャーマン
3/2
〜が戦場に出た時、各プレイヤーはクリーチャーかプレインズウォーカーを1体生贄に捧げる。そう出来ない各プレイヤーは手札を1枚捨てる。
 「肉袋の匪賊」や「貧民街の刈り取るもの」といったサクらせ系クリーチャーの最新作。ベースとなる「匪賊」が3マナ3/1だったことを考えるとサイズアップしている時点で優秀だし、さらにサクり対象がPWにまで拡大。相手がPWだけなら確実に狙い撃ちできる。かてて加えてサクるものがない人間には手札を要求するという完璧な仕事ぶり。どんな状況でも絶対に損はしないというその意気やよし。セレズニア系のデッキにはほぼ無意味になってしまうのでリミテッドでは特に相手を選ぶ1枚だが、こちらもゴルガリ寄せで墓地にクリーチャーを送り込めるならメリットも大きいと言える。とりあえず損はしないのだから、詰め込めるだけ詰め込んでおいていいだろう。
 
名声の代価 Price of Fame (3)(B) U
インスタント
この呪文のコストは、伝説のクリーチャーが対象であるなら(2)少なくなる。
対象のクリーチャーを破壊する。
諜報2を行う。
 ???なんだこれ? すげぇぞ。まず、シンプルに除去。「殺害」と同じ効果だが、1マナ重くなった代わりに諜報2がついた。これだけでも破格の除去呪文で、「ヴラスカの侮辱」に負けないだけのパフォーマンスを持っている(PWが殺せないけど)。そして、殺害対象がレジェンドである場合、なんとコストが2マナ。つまりどこをひっくり返しても「英雄の死」の完全上位互換。なんだそれ。決め技だと思って「豊潤の声、シャライ」出したらそのターンのうちに2マナで除去されてついでにライブラリ2枚掘られる。どんな世界だ。特にひどいのは統率者戦で、この呪文が対象に困ることはまずないだろう。黒のコマンダーなら確実に入る1枚である。
 
煤の儀式 Ritual of Soot (2)(B)(B) R
ソーサリー
点数で見たマナコストが3以下のすべてのクリーチャーを破壊する。
 選別の太陽」の強化版。効果は全く同じだがトータルコストが1マナ安くなった上に単色で使えるようになっている。まぁ、そもそも「選別の太陽」のどの辺が白黒なのかよく分からないところもあったので、この形が新しいスタンダードと言えるのかもしれない。ぶっちゃけ、このコストなら真っ当な全体除去が打ててもおかしくないので、制限がついたことで使える範囲は狭くなった。当然「自分は4マナ以上のクリーチャーを使って」ということになるのだろうが、相手だって4マナ以上のクリーチャーを出さない保証はないわけで、相手次第でピンキリの効果でしかない。よっぽどメタを読み切っていない限りはメインでの投入は難しいだろう。まぁ、環境序盤は赤単が流行るなんてセオリーもあるし、案外出番は早いのかもしれないが。
 
切断された糸 Severed Strands (1)(B) C
ソーサリー
〜を唱えるための追加コストとして、クリーチャーを1体生贄に捧げる。
あなたは生贄に捧げたクリーチャーのタフネスに等しい値のライフを得る。対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーを破壊する。
 イラストでは後ろに蜘蛛の姿が見えるので、ここで「切断され」ているのは蜘蛛の糸ってことになるのだが……誰だこの人。こんな奴ラヴニカにいたかしら……モブだとしたらちょっと雰囲気ありすぎるなぁ。とにかく、なんでだかわからないけど蜘蛛の糸を切断する時にクリーチャーの命が必要になり、無事に成功すれば相手のクリーチャーを道連れにできる。つまり「骨の粉砕」と一緒。1マナ重い分はささやかなライフゲイン能力で埋め合わせているが、どうせこれでサクるクリーチャーなんて一番いらない奴なんだから、回復量はたいしたことないだろう。1マナ0/3「骨の障壁」でちょっと嬉しいくらいか。「骨の粉砕」はどんな環境でも必須の除去カードなので、アドバンテージロスがあるとはいえリミテッドの筆頭除去には違いない。今回はカウンター呪文も弱いので、サクり損になる心配もあんまり無い。最低限のクリーチャー確保だけご注意。
 
背骨ムカデ Spinal Centipede (2)(B) C
クリーチャー・昆虫
3/2
〜が死亡したとき、対象の、あなたのコントロールするクリーチャーの上に+1/+1カウンターを1つおく。
 不法仲買人」の種族変更再版。カラデシュ当時はこれにさらに+1/+1カウンターがらみのシナジーがあったので評価は高かったが、そんなものは無くてもリミテッドなら基盤クリーチャーとしてカウントしていいだろう。充分なパワーがあるのに死んだ時にも「よっしゃ、死んでやった」とポジティブに考えられるのは精神衛生上大変よろしい。むしろ相手がアタックをスルーした時の「えっ、死ねない?」っていう謎の感情の方がダメではあるのだが。
 
地底街のネクロリスク Undercity Necrolisk (3)(B) U
クリーチャー・ゾンビ、トカゲ
3/3
(1)、他のクリーチャーを1体生贄に捧げる:〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。〜はターン終了時まで威迫を得る。この能力はあなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
 ネクロリスクってなんなんだ。種族がトカゲであることを考えると、多分「バジリスク」からの派生概念なんでしょうね。死んだバジリスクがネクロリスク。いや、知らんけども。とにかくそんなゾンビトカゲがラヴニカの地下水路にいるので気をつけろ。大雨の翌日とか、よく鴨川の川岸に打ち上げられてるぞ。さておき、バジリスクと違って必殺の一撃こそ持ち合わせていないが、貪欲に他者を食らうことによってサイズを増していく。クリーチャー1体でカウンター1個は「貪欲なハーピー」なんかと同じ性能だが、こいつは出来ればゆっくり食事を楽しみたいタイプなので、ソーサリータイミングでしか食べられない。除去されそうになったクリーチャーをついでに食べることができない。その分ステータスは優遇されているし、なぜか食べたターンは威迫までもらえる。この攻撃性能なら、自軍クリーチャーを片っ端から食べて先細りになってもなんとかなりそうな気もする。最悪でも墓地のクリーチャーは溜まってるんだから「宿根強くなるし〜」とうそぶける。それでも駄目ならあきらめろ。これがほんとのまじリスク。
 
隠された影 Veiled Shade (2)(B) C
クリーチャー・シェイド
2/2
(1)(B):〜はターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 かつては黒クリーチャーの代名詞でもあり、絶対に1セットに1体くらいはいた気がするシェイド族。最近はとんと姿を見かけなくなり、もしかしたらスタンダード環境に1体もいないのでは? と思って確認したらそういえば「戦慄の影」がシェイドだった。うん、お前はなんか……違うよ。そんなマッシブな影は嫌だよ。そしてこいつ以外のシェイドはスタンにいないので、シェイド久しぶりの印象は間違ってない。シェイド族のベースになるのは3マナ1/1で黒マナ1つでパンプする「立ちはだかる影」。それに比べて、今回のシェイドは素のステータスに優れる分、パンプ効率が半分に低下している。まぁ、3/3にするまではかかるマナが同じなので除去耐性などを考えれば決して見劣りするわけではないのだが、やはりシェイドのロマンである「一気に黒マナ突っ込んで特大パンチ」ができないのはやや物足りない。とりあえずリミテッドなら3ターン目に出して4ターン目に4/4(になるかもしれないぞ)パンチで2〜4点くらいは通すことはできるだろう。なんであれ、マナフラッドのリスクが提言できるカードではあるので、長期戦を見越すなら1枚くらい入れておいてもいいだろう。
 
悪意ある噂 Vicious Rumors (B) C
ソーサリー
〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。各対戦相手は手札を1枚捨てる。その後、あなたのライブラリのトップを墓地に置く。あなたは1点のライフを得る。
 なんかちょっとしたことをちょっとずつやるちょっとした呪文。相手が手札を捨てるからアドバンテージロスにはならない。その上でライフ差が2点付き、さらに自分のライブラリを1枚削れるおまけもついている。ゴルガリ的には決して悪い取引ではない。ただ、そうはいっても本当にそれだけのアクション。よほど狙い澄ましたタイミングでない限りこのハンデスが相手に効いているという実感は得られないし、1枚削るといっても選択の余地がないランダムの1枚。大した収穫にはなるまい。なんとなく似た雰囲気の「恐ろしき天啓」が使われたっていう事実は古今東西どこを見ても無いので、さすがにいらないんじゃなかろうか。使うとしたら、イラストを見て自分の年収に思いを馳せる時くらいであろう。イマーラさんの年収が低すぎて白目になってる図。
 
囁く情報屋 Whispering Snitch (1)(B) U
クリーチャー・吸血鬼、ならず者
1/3
あなたが各ターンに最初に諜報を行うたび、〜は各対戦相手に1点のダメージを与え、あなたは1点のライフを得る。
 イラストが怖い。ラヴニカって吸血鬼がメインクラスの部族ではないので、こうしてぬるっと出てきて生命を感じさせない顔をされると、「夜中に会いたくないな」という印象しかない。まぁ、この次元に「夜中に会いたい種族」はあんまおらんけど。さておき、意外な方向から諜報活動を応援するアーキタイプサポーター。暴走しないように1ターンに1回制限が設けられているが、よっぽどのことがない限りは諜報なんて1ターンに何べんも使う能力でもないので問題ないだろう。諜報は墓地を活用しない限りは直接アドバンテージにつながるわけではないのであくまでサポート程度の能力だが、こうしたカードが集まってくればメインコンセプトに据えることも可能かもしれない。本人も1/3と最低限のボディで盤面に残ってくれるし、自分のターン、相手のターンと分けて諜報しまくることでみるみるライフ差をつけることも。
 
 
 

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声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
ーーーーーーーーーー
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