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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 龍二クライシスの顛末、第10話。いやぁ、やっぱり今作は龍二の存在感が……いや、他にも強烈なキャラは多いんだけども。

 毎回独特な緊張感を持って見せてもらっている作品。なかなか感想が書きにくくてやきもきしていて、本当は先週のお話時点でヤベェな、と思って何かしらアウトプットしたかったのだが、残念ながらちょっと日程的にバタバタしててスルーしてしまった。今週はその続き、無事に龍二との話に決着がついたのだが、こうして落ち着く場所に落ち着いたのを見ると、やはり龍二の存在感というのは格別なのだ。

 今回1話だけではなくて作品の総体の話になってくるかもしれないが、本作は「美術のアニメ」という取り扱いの難しい部分については、正直そこまで目を見張るような完成度に至っているわけではない。あまり「アニメだから美術関連の映像が引き立つなぁ」と思ったシーンもないし、作画、作劇はしかるべき進行をとにかくなぞることでドラマを進めてるな、という印象が強い。その上ですじが面白いので何の不満も無いのだが、欲を言うなら、アニメになったことで生まれる、ガツンと1発かますような衝撃があると嬉しい。そして、龍二を巡るお話は、まさにその「ガツン」がもらえた気がするのだ。龍二はキャラが際立っているのでどうしても飾り立てる諸々の要素に目が行きがちだが、作品内でもっとも大切な要素はやはり「古くから八虎を知っている友人」という関係性だろう。ほんの1年でポロリと生み出された八虎の夢を、「それ以前」を知る状態から支え、見守り、刺激を与える触媒のような役割が、龍二に与えられたものだ。

 二人が向き合う構図は前回から立て続けに様々な方法で切り取られており、最初はすれ違いを描く電話での対話。前回ラストが駅のホームでのハッとするようなワンシーンで、今回は電車の車内でのガラスを介した「向かい合い」、そして宿に着いてからも再びの「向かい合い」。そして衝立を隔てた「背中越し」へと代わり、帰りの電車は「横並び」。そして最後に改札で別れる時の「正面からの向き合い」へと移っていく。この二人の距離感の描写があまりに多くのことを物語っており、ラストの龍二の晴れ晴れとした表情には思わずうるっときてしまった。二人して、本当に純粋で、まっすぐな人間なのだなぁ。

 龍二の描かれ方ってのは、私のような古い人間からすると実に新鮮で、「個性」と「性」の結びつきがいちいちドキリとするような切り取られ方になる。今後の社会でジェンダーを取り扱っていく場合に、こうした描写の是非というか、どこに意味を見出すかという価値観の変遷みたいなものは、常に視点をアップデートしていくときには考えるべき対象だろう。いわば、龍二というキャラクターは「今の時代だからこそ」生み出された人物像なのかもしれない。そして、その心の動きには新鮮さと共感が不可思議な配合で混ざり合っている気がする。紋切り型で終わらないキャラの生き様が見えるドラマって、やっぱり見ていて嬉しくなるもんですよ。

 

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