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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「お兄ちゃんはおしまい!」 6→7

 恵まれた制作体制からウソみたいなアニメ。平均的な質の高さと安定した進行で評点動かさずでいいかとも思ったのだが、最終話のキレ味が鋭すぎたため、勢いに任せて加点させてもらった。今期はこれくらい下駄履かせてもいいと思ってる。

 というわけで、最終話で感想書いちゃったもんだからここで書くことがあんまりなくなっちゃったのだが、とにかく細かいところまで神経を配って作ってくれていることが分かるシンプルな「良作」。ただ、アニメってのは単純に金と手間を掛ければ品質が比例して上がるかと言われたら決してそんなことはなく(まぁ、基本的には上がるのだが)、今作のような「日常系」に分類される作品の場合、あまり過度に飾り立ててもかえって雰囲気をぶっ壊してしまう恐れがある。その辺りの加減というか、見せるべきエッセンスをしっかりと噛み砕いた上で、原作を超える「アニメならでは」の味わいを常に提供し続けてくれたスタッフにはまず感謝である。作画ノウハウがしっかりしているスタジオが腕のある監督を用意してくれれば、ここまでのものになるってのはふつーに真理であるな。

 「日常ものだから」とはいいつつも、今作は完全なる平穏だけを求めるものではないというのも難しい部分で、エロとギャグのベースにTSが絡み、そこかしこに危険なネタも放り込まれている。そうしたクレイジネスをいかにしてオブラートに包んだふりをしてつつまないかというのが本作のチキンレースで挑むべきところであり、最初にまるっこいキャラデザを生み出し、そこにパステル調の淡い彩色をのせることでこのトラップの仕込みが行われている。個人的に気に入っているのは各キャラクターの髪の毛の色合い表現で、アニメ的にお約束な「おかしな髪色」ではあるのだが、髪のおもて面(て言うのか?)にそこそこ無難な色を指定しておき、髪の裏面(?)にビビッドな色を当てることでキャラの個性を際立たせるようにデザインされている。この「表裏の髪色」は本来ならより現実離れしているはずなのに、表面的な見えはむしろ抑制的なものになっていて、あまり派手にキャピキャピしすぎない良いバランスが成立しているのである。他にも背景美術のリアリティ精度など、さまざまな部分で「ギャグなんだけど、そこはかとなくヒューマニズム」みたいな際どいバランスに配慮していることが分かる。こういう全体像ってのは単話で観ていてもなかなか気づけないので、改めて良さを噛み締めて見直してみたい部分ではある。

 あとはまぁ、百合っぽいフリをしてそうじゃない情愛を描き、最終的に最も倒錯した兄妹愛に落とし込むという、一見無難に見えて実は一番やべぇシナリオラインな。結局みはりの感情がどうなってるのかってのは、実は作中でははっきり定まっていないのよね。彼女は「兄の環境改善」のためにヤクをキめさせてあんなことにしたはずなのだが、事態の大きさと目標が釣り合ってないせいでその後の展開を本人もコントロールしきれてないっていう……まぁ、そういう「足りなさ」みたいな部分も込みでみはりの魅力ってことにしておこう。あんな妹だからこそ、まひろだってたまにはお兄ちゃんらしいところも見せられるのだしね。

 リアル妹がいる人間は「妹萌え」にはあまり共感できないことが多く、私も実際そうだったのだが、これだけぐちゃぐちゃに引っ掻き回されるともう妹とかいう要素はどうだってよくなるな。みはりは可愛いよ。ちなみにこの「ぐちゃぐちゃだから妹とかどうでもいいな」という感情は「わたてん」でも感じたような、そうでもないような。今作がわたてんクラスだと考えれば、劇場版の制作すらワンチャンあるな?(無いな?)

 

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