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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 クるわぁ……第7話! いいっすね、こういう展開があってこその世界線。この青春スペクタクルが観たくてバンドリ追っかけてると言っても過言ではない。過去のバンドリライブ史の十指に入るライブになったんじゃなかろうか。

 今回は無駄なシーンが1つもなく、どのシーンにも文脈がぎっしりなんですよ。特徴的だったのはキャラ同士のぶつかり合いの物語にもかかわらず、その合間の繋ぎにはやたらと引きでの定点カメラワークが多用されていたこと。例えば最初の楽屋の様子は2点の定点カメラからの映像が長かったし、ステージへの入退場のシーンも、それぞれ異なるアングルから、必要以上に引いたアングルで舞台袖の全景が映るように画面が構成されている。普通、大きな揺れ動きを見せるのだったらこうしたカット割りは淡白な印象に繋がりやすいはずなのだが、そもそもこの作品はキャラがフルCGということもあり、ハナからどこか淡白というか、ドライな部分は含まれている。そこで寄ったカメラワークの迫力を増すため、急所となるパート以外のカットから少しずつ温度を抜いていく方向に舵を取っている。今回のコンテワークは僕ぁ大好きな奴ですね。確認したら梅津さんの担当。まぁ、中盤の鍵となる重要度マシマシのライブ回だし、当然といえば当然の配置か。

 1つずつよかった点を振り返っていくと、まず序盤の楽屋パートまでの時点で割と楽しい。普段我々はバンド連中がどんなふうにリハをやってるかなんて知らないし、ご丁寧に5人全員が違う方向性でミスをしてそれぞれの緊張の形を見せてくれるペーペーバンドの演出にも抜かりはない。楽奈の奔放さは流石に酷すぎると思うが……会場がRINGでスタッフがみんなして楽奈のことを知ってるから許されてるのはズルいよな。そして楽屋に入ってからも一切まとまる気配を見せずに好き放題暴れ回るメンバーたち。楽奈は当然として、そよは単身で他バンドへの挨拶回り、愛音はトイレと楽屋の往復ついでに偶然afterglowの面々と出会って勝手にコネを作るという。まぁ、そういうのは確かに愛音の役割でいいと思うんだけど、出会ったのがafterglowの会っちゃいけない方じゃなくてよかったな……いや、具体的に誰かは分からんけど、多分あとから楽屋に来てくれたひまり・モカあたりからお菓子をもらったんじゃなかろうか。入場前につぐにもあってるかな? afterglowおっかない伝説を築き上げた2人と鉢合わせにならなかったのはラッキーと言えばラッキー。いや、多分巴は会っても別に怖くはないんだけど(赤メッシュは怖い)。

 その後ちょっとしたシーンで沙綾が出てきたり、そこからの流れで燈たちの出番の前にステージにいたのがCHiSPAだったりと、少しずつ既存バンドとのつながりが増えてくる構成も楽しみの1つといえる。「なるほど界隈ではポピパもアフロもすっかり伝説級の扱いだな……」と思いながら見るわけだが、まぁ、それぞれがまるで2年間で6年分くらい活動しているように見えるので、そりゃまぁ実績は多いのだろうよ。ポピパとかオーストラリアに呼ばれて箔がついてるし。どうやら立希はアフロファンらしいが、どっかでドラム対決を挑まれる時とかもあるかもしれませんね。ここ2人がぶつかったらただじゃすまねぇぜ。

 そしていよいよ初(?)ライブ。このライブの構成もまたいいんですよね……。今更認識したけど、私、こういう作品に出てくる「素人さんのヘロヘロ初ライブ」シチュが割と好きなのかもしれません。いや、流石にきらきら星はきつかったけどさ、個人的にベストライブの1つに数えられる初代ラブライブ3話とか、「そりゃ素人がいきなりステージに立って、イベントがうまくいくわけないじゃん」という現実を叩きつける展開はハラハラしながらも応援できるのが良い。今回はことさらに「慣れないバンドあるある」みたいな展開になっており、最初に音が合わずに何度も仕切り直すあたり、結束バンド以下のグダグダ初ステージである。さりげなくそよさんがMCで繋ぐ流れとかもいかにもだし、そこからちょっとずつちょっとずつエンジンかけていく愛音の手探りな感じも妙に親近感が湧く。薄暗いライブハウスの中、緊張感のあるライティングでそれぞれのメンバーが勝手気ままに暴れている様子を観ているのが楽しい。

 そして、ようやくスタートしたライブだったが、楽奈はいつも通りノーブレーキ、立希とそよはそこそこで、愛音はもう、トチらないことだけを目標に。意外と図太い燈は大丈夫かと思われたが……まさかの祥子登場で一気に崩れる。「終わったら解散しかねない初ライブ」で祥子・睦の登場は、そりゃ燈にとっては最悪。しかし、そんな燈のピンチを救ったのもまた祥子。彼女が安易に燈にエールを送るみたいな展開じゃなく、彼女の視線の圧が燈にだけ聞こえる「声」になったというのも「らしい」要素。祥子さん、あそこで大声出すようなキャラじゃないだろうからね。ご丁寧に、燈が立ち直ったようにみえる1曲目は、実はまだボーカルの出力が万全でなくてバンド優位になってしまっているあたりも、「不完全ライブ」らしい面白い見せ方である。

 そして暴走する燈。客席全体にMCを届けねばならないのに、もう周りのことなど見えずにただただ祥子へメッセージを送る。多分、あの時点でそれが祥子へのメッセージだと気づいていたのは祥子と睦の2人だけだろう。にもかかわらず、そんな「元友達への独白」を一瞬で「ボーカルのポエム」へと変換させたのが楽奈の仕業。こいつがBGMを入れたことでライブはライブとして進行し、そこからまさかの春日影に繋いでしまうというファインプレー。燈はもう、あそこで歌うしかなかった。あそこで歌わなければ燈は先に進めなかった。楽奈がそれを十全に理解してやったとは思えないが、おそらく野良猫なりの天性の勘が、燈の声に春日影の気配を感じたのだろう。当然、事情を知らぬ立希はとにかく燈が楽しく歌えればそれでいいのでノリノリ。いっぱい練習して弾けるようになった曲がかかって愛音も嬉しかっただろう。そよさんも、そりゃぁ流れに身を任せて演奏するしかないが……気づいちゃったんだよなぁ。その影が飛び出す様子に。

 「初ライブは楽奈の機転で大成功! このファーストライブを足がかりに、MyGO!!!!!が本格始動だぜ!」だったら話は早い。そういうストーリーでも誰も文句は言わない。しかし、そうして燈が自分の足で立った影には、何かを抱えて沈んでいった祥子がおり、「沈んだ」ことを知っているそよがいる。出番から上がり、極度に引きのカメラで映る愛音や立希の大喜びの様子。「この成功は、まだゴールではない」というニュアンスを暗に伝えつつ、最後にそよの一言へと繋ぐ。これまで何だかんだと煙に巻いて泰然とした自身の優位を崩さなかった女が、ついに感情を剥き出しにした。この大きな痛みが、また一歩MyGO!!!!!を前進させるのだろう。

 そしてもう1つのバンドの存在も……さぁ、祥子は「自分無しでハードルを超えた燈」の姿を目の当たりにした。彼女がなぜCRYCHICをぶっ壊したのかはまだ分かっていない。しかし、彼女は燈の春日影で冷静でいられなくなるほどに、CRYCHICを特別に思っていたはずなのだ。彼女の慟哭は三角初華へと伝えられる。音楽を失った悲しみを、祥子はどのような形で晴らしていくのだろう。彼女が立ち上がる契機は、克己なのか、はたまた復讐なのか。次のステージへ参りましょう。

 

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