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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
さぁ、「劇場アニメ観なきゃ月間」とか書いてたけど、実質、この作品をなんとかして観に行かないとなぁ、というモチベを上げるための標語だったりする。例によって気づけばあっというまに上映回数は減っていくし、なんとかエイヤッと観に行かないと取りこぼす危険があったので。今回は平日ど真ん中になんとか隙間を見定めて劇場に足を運べてよかったです。 さて、そうまでして観に行った作品ですが、普段なかなか触れない文化の要素もあるためになかなか評価は難しい。ただ、視聴中にあれこれ好き勝手なことを考えることができたのは事実なので、何かしらの刺激を孕んだ作品であることは間違いないだろう。責任放棄なまとめ方をしておくと、「アニメを品定めしながら視聴したい人は、その1つのステージにちょうどよかろう」くらいに留めておきますね。
<というわけで折り返し。今作については一応ネタバレ注意>
PR ○「デブとラブと過ちと!」 5 前クールには「ブス」アニメが放送され、続けて「デブ」アニメがスタート。こういうタイトルが堂々とまかり通るあたり、業界が病んでいるのか、それともこの国全体が病んでいるのか……まぁ、別に言葉狩りをする意味もないので、むしろ世界的に堂々とこういう言葉を使えるようになった方が気が楽だとは思うんですけどね。 こちらも前の週に解説特番があったので概要はなんとなく把握した状態でスタート。Web連載なのでなんとも言い難いが、ジャンルとしてははやり「少女漫画」ということになるのだろうか。実写ドラマも成功したとかなんとか言ってたし、なんでわざわざアニメ化されたのかはよく分からんのだが、まだまだ掘り続けられるだけの鉱脈を感じてるってことなのかしら。メディア化の基準はいつも謎である。 いわゆるシンデレラストーリーを展開するためにはスタート地点でヒロインが「灰被る」必要があるってんで、ブスだったりデブだったりから始まるというのもある種の定番なのかもしれない。「ブス」の方については「少女漫画テンプレだし、端々にどうにも受け付けない要素が……」とネガティブな感想しか出てこなかったが、こちらの作品は実はそういう要素が案外少なくて普通に見られてしまった。イケメンとのランダムエンカウントとか「おもしれー女補正」とか都合のいい部分があるという意味では同じようなもんなのだが、決定的な違いは「デブ」という要素の扱い方だろう。 まず1つに、ビジュアルに割とこだわりがあるというか、結構あけすけに「デブ」を描いている点。どんなカットでも基本的に夢子の二重顎が解除されることはないし、面相のタプタプした感じとか、「絶対にデブであることを忘れるなよ」みたいな作画のこだわりは感じられる。そこに正々堂々とした「デブだと嘲られたものをそのまま描いてやろう」という姿勢が見えるのは評価点。そして、そんなビジュアルからくるヒロインの扱いについて、ヒロインがネガティブじゃないというのが最大の評価ポイントだろうか。別にネガティブなものを描くのが悪いってことじゃない。ただ単に自己肯定感の低い「自称ブス」が「報われる意味がわからなかった」のに対し、こちらのデブなら理屈抜きで「前に進む」エネルギーを持っているため、「これなら相応の見返りがあってもいいだろう」と思わせてくれるのだ。また、単なる「ひたすらポジティブハッピー」ではどこかに胡散臭さが漂ってしまうのだが、夢子の持つ大雑把なポジティブさって、いわゆる「おばちゃんのおおらかさ」なのよね。我々が現実レベルで見たことがある、理屈は通じないがどうにかしてくれそうなおばちゃんの理不尽なあのエネルギー。あれが見えると、そこまで「都合よくおもしれー女」ではない気がしてくる。結局、人類はおばちゃんのパワーには勝てないということなのだろう。 また、シナリオが単なるざまぁ(?)やハッピーではなく、ちゃんとその裏に何かしらの縦糸が感じられるのも先々を気にさせてくれる要素で、同期のぶりっ子ちゃんや杉田課長などの不穏な要素がどういうアクセントになっていくのかは普通に気になるお楽しみ要素だろう。 あとはまぁ、夢子役に遠藤綾っていうキャスティングがいい采配だなぁ、と思う。ほら、ブスの方は早見沙織だったわけじゃないですか。ブスだっつってんのに声で逃げるなよ、と思っちゃうわけですよ(別にみさおは悪くないやで)。遠藤綾の生み出すキャラクターの方向性が、しっかりと「ギャグ」に寄せてて現実感をかき消しちゃってくれているのでこのヘンテコ構造を楽しめるようになっているというのが、演技の作り方ってのはいろんな妙味があるもんだと感心してしまうのである。ただ、ここから記憶が戻った状態の夢子が現れた時にどうなるかは分からんけども。記憶喪失というかもはや「人格変化」なのでどこまでいっても「梓川花楓問題」は抱えてはいるのだが、多分そこまで深く悩んで観るような作品でもなかろう。あとはせいぜい最低ラインの作画クオリティを維持してくれることを祈るばかりである。 行けました。「劇場アニメ観なきゃ月間」なんですが、時間的に行きにくそうだったこれを観に行けてちょっとホッとしています。やっぱ応援したい作品なのでね。 折り返し前に一言でまとめておくと「総集編でした」。まぁそりゃそうだ。でもね、別に不満は無かったよ。テレビ放送時点で劇場のクオリティに匹敵する作品ではあったし、もちろん映画ならではの要素もいくつかプラスされてたし。放送後にわざわざ見返したりはしてなかったので、久しぶりに触れるガルクラは改めて新鮮で、ふつーに泣きながらの視聴になったとさ。 <一応折り返してはおくが、総集編だ。ネタバレとかない>
○「ワンパンマン(第3期)」 ― キャストロールの数がとんでもないことになってたな。2ページにわたってぎっしり錚々たる名前が並んでるって、流石にキャラ数多すぎやろがい。 さぁ3期目。張り切って観ていこう……と思いながらも、確認したら2期の放送が2019年と6年前。まぁ無理よ、そりゃ覚えてない。一応、先週導入代わりの解説特番が入っていたので「2期に何があったか」はなんとなく思い出せた気はするのだが、それでも居並ぶ大量のキャラクターを全部覚えてるわけもなく、どれが既存のキャラでどれが新キャラかもよく分からない(特に怪人側)。子安がいたことはなんとなく覚えてるので、現時点ではガロウと子安の関係性だけ把握しておけばなんとかなるか。ヒーロー側はそれに輪をかけて多いが、ここまできたら誰が本命で誰が噛ませかも分からんわ。 ほんでややこしさとは一切関係ないが個人的にどうしても並べて見ちゃうのが今作と「ヒロアカ」。どちらもヒーロー大挙ジャンプアニメであり、趣旨が全然違うのに全体的な雰囲気にはどこか似通ったものもある。確認したらヒロアカと今作が同時にアニメで放送されるタイミングは史上初である(ほんとどうでもいい情報)。さらにビビるのは、ヒロアカは8期まで制作されてだいたい年1くらいでコンスタントに放送されていたので随分な長寿番組のイメージがあるのだが、なんと1期の放送でいえばこっちの方が早かったという(こちらは2015年が第1期、ヒロアカは2016年スタートである)。ガチで時間の感覚がよく分からん。さらに付け足すなら今作が未完、ヒロアカは完結済み。……媒体が異なるとはいえ、なんとも珍妙な関係性である。 せっかくなので似てる部分も1つ挙げておくと、アニメ制作が長期にわたっているためにスタッフがちょいちょい入れ替わっているというのはどうしても避けられぬ類似点。今作は2期で制作がマッドからJ.C.STAFFに移管しており、1期の夏目真吾監督から毎回監督のクレジットも変化しているし、その他のスタッフも結構変化してるっぽい。監督を任された人が過去にショートアニメの監督しかやってないんだけど大丈夫なんだろうか。いや、別に1話目で何か不満があったわけじゃないが。 久しぶりに見た画面で何か感じたことがあるとするなら、例えば「最近はこのテンションの古川慎を見ることまずないよな」とかだ。それこそサイタマは古川氏が売れる1つのきっかけだった作品でもあるが、それ以降はだいぶテンションが上下に振れる役柄が多く、ここまで低血圧で一本調子なキャラはほんとに珍しい。そういう部分だけでも時代を飛び越えた新鮮さはある。あとは最近アニメでのタイアップ仕事が少なかったJAM Projectが久しぶりにオープニングを担当し、しかも今回はBABYMETALとのコラボという異色のユニット形成。ここはちょっと贅沢で面白い。 さて、時代を超えて新しい面白みが見つけられるといいんですけどね。
ぼちぼち新番チェックも沈静化し始めるので個別感想も立てていこうと思っているが、よりによってその第一弾がこの作品っていう。ちなみに他にも悩んだ作品はあって、2話目で良かったのは「SANDA」と「東島丹三郎〜」だったんだけど、一旦据え置きに。その結果2クール続けて「タイトルもサブタイもクソなげぇアニメ」の感想を真っ先に書いてしまっているが、まぁ、今作はだいぶワンパターンだし、来週以降は書かなくなる可能性も割と高いとは思っている。 基本的にはやってることは1話目の延長でしかない気がする今作の感想をわざわざ書いた理由はたった1つで、「お供に引き入れたサブキャラ第1号のCVが富田美憂で、このまま恋太郎ファミリーが結成できるのでは?」って思ってしまったから。そう、今作は相手役のジュリアスが恋太郎役の加藤渉なのですよ。この人地味に芸歴長くて、ようやくここ最近でメイン級の仕事が増えてきたのは喜ばしい限り。そしてそんな恋太郎(?)の相手を務める彼女第1号、ぶっ飛んで「おもしれー女」であるスカーレットさんのCVが瀬戸ちゃんということはつまりナノなわけですよ。恋太郎ファミリーにまずナノが引き摺り込まれ、2番目にそんなナノに巻き込まれる形でカラネさんが加入した。……まぁ、普通に考えたらここで打ち止めなんですけどね。スカーレットさん、多分すでに100人くらいは殴り倒してるだろうから「100カノ」ならぬ「100サンドバッグ」とかならクリア。 というわけで、とにかく血の気が多いスカーレットさんの素っ頓狂な言動を楽しむだけのアニメ。この人、狂犬姫とか鮮血姫とか言われるの嫌がってるくせして目立つイヤリングが絶対に血飛沫モチーフなのイカレてんだよな。そのくせジュリアスから「貴婦人」と言われるとおりにツラだけはいいもんだから、いちいちギャップが楽しい。冷静に考えると「女性が拳で解決する様子を見て笑う」って、構造だけで言ったら単なる「スカッとジャパン」でしかないんだけどな。まぁ、ここまで常軌を逸してたらセーフってことで。 ついでに、今回はスカーレットさんの口からその強さの秘密が明かされ、なんと「実はホワイトスネイクとパイツァダストが同時に使えるんですよー」とかいう頭抜けたチート持ちだったことが判明。普通に考えりゃ「ずるすぎるやんけ」ってんでなろう嫌いの私からしたらマイナス印象しかないのだが、この人に限ってはどんだけチート握っても「それを利用して右ストレートでぶっ飛ばす」しか考えてないからどうにも憎めない。いや、現実にこんな奴がいたら問答無用で大っ嫌いだとは思うのだが、ギャグ漫画の文脈にのっちゃうとなぁ。 2話目も作画はシャキシャキしてて、いかに拳の鋭さを表現するかだけで突っ走ってくれそうなので、3話目でその真価を判定しましょうよ。
○「グノーシア」 6 初回は27分とちょい枠が拡張されていたようだが、この時間で5人盤面を処理するのはギリギリやな。 さて、変則人狼アニメがスタートした。私は結構な度合いで人狼好きだが(残念ながら見る専だが)、今作にはまだ触れたことがない。実は贔屓にしてる配信者なんかは割とこのゲームをプレイしてるはずなのだが、端的にいうと「新しいゲームのルール覚えるのがめんどくさい」ってんでその配信は飛ばしてしまっていた。結局、根本的にゲーム配信を見るのは得意な方ではないので、数年前にAmong Usを追いかけるようになって以降、Feignはちょろっと追いかけたがだいぶ複雑になってしまっていて今見てもあんまり分からない(おバカ人狼のくせして役職の絡み合いが複雑なんだよォ)。さらに最近は「デスノート人狼」も割と人気みたいだが、こちらもルールを覚えてないもんだから盛り上がってる界隈を追いかけていない。こうして、贔屓にしている界隈からも置いていかれるのがおっさんなのである。 そんなわけで「人狼っぽいゲームだよね」しか知らない状態でアニメの視聴をスタートしたが、想像以上にガッツリ人狼でちょっとびっくりした。というか、「宇宙船の中がこんなに人狼ゲーム専用にチューンされてる意味がわからねぇよ」というツッコミがしたいくらいなんだけど「そういうゲームなんだからしょうがねぇだろ」と言われそうなので一旦黙っておく。1話目を見た時点での疑問として「コールドスリープした時点でそいつが人狼かどうかわかるんだったら、判定出てすぐに解凍したらダメなん?」とか思うけど……多分ダメなんだろうな。なんか理由はあるんだと思います。 そんなわけでよく分からんゲームが始まったが、やっている行動と根本的な行動原理は慣れ親しんだ人狼ゲーム以外の何ものでもないので理解にハードルはない。「最終盤面で釣られた人間の遺言で負け確やんけ」みたいな感想とかがちらほら出てくるし、「お前が胃痛ポジかい」とか色々と手軽に意見も出せて、まさに人狼配信を見ている時の感覚といえばそうかもしれない。ただ、もちろんそこから先は未知の領域。どうやらタイムリープものだったらしいが、はてさてこの先はどのように人狼を続けていくことになるんだろうか。シナリオの構成はシンプルに興味はある。 細かい部分は分からないのでぶっちゃけ1話目は「雰囲気」での評価。制作はこないだまで「フェルマーの料理」を担当していたドメリカだが、今回はなぜかシリーズ構成にスタジオ名がクレジットされるなんて謎の現象は起こらず(シリーズ構成は花田十輝である)、加えて「フェルマー」の時よりも随分作画はまとまってるような印象がある。サイバーでスペースな雰囲気を醸し出す非常に繊細なキャラデザは動かすのが難しそうなのだが、CG技術を上手いこと転がしているのだろうか、あまり違和感なくそのままの絵で動かせていて純粋に高評価。クドいキャラデザについても、延々同じキャラの顔を見ながら議論しなきゃいけないというゲーム性を考えれば多少分かりやすすぎるくらいでちょうどいいのだろう。この雰囲気を見てるだけで「ゲームの方も触ってみてもよかったかもな」とは思っている。 シナリオ運びについても、「人狼ってドラマにするの結構難しいのよねー」とは思いつつ、まさか1話目で1卓目が終了するとは思ってなかったので、推理もへったくれもないスピード展開はむしろ潔いとプラス評価でとってしまった。ちなみに「人狼ドラマは難しい」とは言ったものの、過去には「やや人狼」であった「六花の勇者」は大成功を収めているし(個人の感想です)、アニメですらないが私はドラマ「人狼ゲーム ロストエデン/インフェルノ」の大ファンになった過去があるので、実はドラマにしても結構楽しめたりするのである。 願わくは、ここからまた人狼文化が世に広まりますように。そして広島県在住の某配信者が楽しんでくれるといいな。
○「さわらないで小手指くん」 ― 新番期には、私は一切作品の情報を入れず、一覧ページを参照してひたすらにレコーダーに予定を入力していく。最近はその過程で「すでに切った作品の続編」なんかを外していくわけだが、外す作品の1つにいわゆる「僧侶枠」と呼ばれるショート作品群がある。この枠、改めて確認したらなんとスタートは2017年と8年も前で、そこから休みなしでコンスタントに毎クール1本は製作されている、由緒正しい伝統芸能になっているのである。 そして、それと同じAnimeFestaというレーベルの作品が少し前に追加で放送されたことがあり、それが「エルフさんは痩せられない。」だった。他の関連作品と違って30分枠だったもんで私も気付かず録画しており、視聴を始めたらアニメは10分弱で終了、そこからどーでもいい絵の止め絵ドラマが始まり、強引に30分に枠を延長したなかなかの意欲作(?)。当然のように綺麗に2話目で切らせていただいた。 そして油断していたところに同じ洗礼。今作も実はAnimeFesta枠だったのに気づかずに録画していた。内容は「神の手を持つ整体のプロである男子高校生が同じ寮に住まうことになった若き女子高生アスリートを次々にマッサージして……」という実に分かりやすい内容である。一応1話目で犠牲になった(?)キャラのCVが直田姫奈だったり、監督が斎藤久だったり、みるべき点もあったので最初は気づかずに見ていたのだが、さっさと本編が終わって止め絵ドラマが始まったところで「エルフさんと同じ枠かい!」ということに気づいてむしろスッキリ。まー、流石に視聴は継続しなくていいと思う。 なお、Wiki情報によると今作は原作が13巻出ているらしい…………何をそんなに続けることがあるんだ? ○「羅小黒戦記」 6 今更この作品を「新番」として品評するのもなんか違うやろ、という気もするが、まごうことなく「新番組」として始まったので、せっかくだから俎上に載せておこう。 知らない人のために解説しておくと(というか私もよく分かってなくてWiki見にいっただけだが)、今作は映画作品として有名で、「羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来」のタイトルで5年前に吹き替え版が日本でも公開され、各所で話題を呼んだ。私もそのタイミングで映画を視聴しており、「中国アニメ、ここまできたものか」と舌を巻いた記憶がある(記録もある)。しかし、実はこの劇場作品は「人気が出たから作られた事実上の2作目」で、元々は中国本国のWebミニアニメとしてスタートしたものが、今作の始まりだったという。Bilibili上で1話目が公開されたのはなんと14年も前のこと。これが少しずつ人気になり、キャラクターなどもウケて採算が取れる目処が立ったために作られたのが、5年前(本国での公開は6年前)の映画だったわけだ。今にして振り返ると、日本での公開がコロナ真っ只中だったってのに、よくもまぁ、ちゃんと普及したものである。 そしてこのほど、映画「羅小黒戦記」の2作目が製作され、まもなく日本でも公開されるとのこと。それを記念して、めでたくオリジンであるWebショートアニメが再編集され、吹き替え版として地上波で放送されることになったというわけだ。これ以上ない宣伝効果がありそうだし、もしかしたらこれまでにも作品自体は視聴できたのかも知れないが、しっかり分かりやすい吹き替え版でまとめて放送してもらえると視聴ハードルも一気に下がる。ありがたく「新番組」として視聴させてもらうことにする。 元がショートアニメであり、1話の尺はだいたい5分程度。これを地上波では4本まとめて放送しているので、形態としては「万聖街」と同じ。というか「万聖街」の方が時系列としては本作より後で、アニメは同じ人が監督してたりもする。サクサク見られる作品なので1本ずつの印象はどうしても軽くはなってしまうが、このスナック感覚でなんとなく見られるキャラアニメという形式がヒットの大きな要因だったのだろう。相変わらずシャオヘイのコロコロしたモーションがとても可愛らしく、見てるだけで猫動画と同じくらいにセラピー効果がありそうである。 劇場版でも感じた本作最大の魅力はやはりその映像表現、動画の技術。個人的には制作理念として「トムとジェリー」あたりが近いんじゃないかという気がしていて、余計なセリフも設定もほとんど加えず、ただひたすらに画面の「動き」の小気味良さのみで展開される「アニメーション」。極論すればこれこそがアニメという媒体の存在意義であり、その武器だけで勝負できてしまう製品というのは抜群にセンスが良い。余計なことを考えずにただ画面を見て穏やかで、楽しげな気持ちになれればそれで良い。1回目の放送で一番分かりやすかったのは最後のパートで出てきた洗濯物のワンピースのモーション。ありえない動きのはずなのに、風でふわふわと舞う様子がどこかリアルでもあり、その馬鹿にしたような動きが非常に面白い。こういう映像だけで作品になるということがちゃんと分かった上で作ってくれているのだから大したものだ。日本でも、改めてこういう趣旨の作品が作られたら面白いんだけどね(Eテレとかではちょこちょこ作られてるのかもしれない)。 劇場版、楽しみです。 ○「転生悪女の黒歴史」 6 冒頭、なんも知らずに「まーた悪女ものだよ。タイトルからして色々お察しじゃんねぇ」と思いながら視聴を開始、そのまま「前世」の設定をなんとなく見守りながらオープニングに突入する。たいてい、1話目のオープニングは全部のクレジットを見るわけにもいかないので「制作はどこかな」「監督は誰かな」くらいを気にしてチェックするのだが、最後に監督の名前がクレジットされる前に異変が起こる。曲サビに入り、突如後ろに現れるにょろにょろモブ。我々はこのモブを知っている! 監督は桜井弘明! まさかこんなところで遭遇するとはな! というわけでお久しぶりです。3年前の「まちカドまぞく」以来、久しぶりの桜井弘明作品だ。そうなってしまえば話は早い、実に馴染んだにょろにょろキャラ、臆面もなく繰り出すへちょ絵ギャグ、あらゆるオブジェクトにはやる気のないユルい顔がつき、力の抜けた映像世界が、シャキシャキしたテンポで展開されるいつも通りの桜井節である。今回はさすがに「みゅーくる」や「まちカドまぞく」のようなマシンガン展開は控えめではあったが、普通はあんまりなろう系には噛み合わなそうなほわほわした気の抜けた空気が染み渡るのである。 「なろう系」とは書いたが、Wikiによればこちらはなろうではなく漫画原作とのこと。しかも掲載誌が「Lala」なのでカテゴリとしては「少女漫画」になるのだろうか。よくよく考えてみると桜井弘明って少女漫画的作品での起用が多いんだよな。相性がいいのかしら。 「なろうじゃないよ」ということをことさらに強調する必要もないだろうが、そうしてみると色々となろうほど安っぽくないことも感じ取れて、いわゆる「はめふら」展開ではあるものの、細部には独自の設定も散見される。例えば転生先が「自作小説」というのは分かりやすい特徴で、既存のゲームや小説世界と違って全てが「自分の手によるもの」であるという認識なので、運命との対立構造が「過去の自分との対決」になっているのが新鮮。まぁ、だからとて何かが大きく変わるわけでもないのだが、主人公自身が1話目から内省しているように、一応は「全部自分が作った世界なのだし、この世界で悲劇に見舞われる人を救済しなければ」という謎のモチベーションにつながっているところはちゃんと活きた設定である(まぁ、その「悲劇的な人」に今回の叔父とかはカウントされないのかという気はするが)。 自作小説であればどんな設定であろうとまさに「自己責任」だし、ゲームシステムに縛られるというメタ度の高い思考は必要なくなり、純粋に「私、前に何書いたっけ」という記憶との勝負になる。この世界が自作のストーリーラインからどんどん外れていった際にバタフライ的なエフェクトで後々の設定が役に立たなくなる可能性もあるのだが、その辺りのセカイ設定は今考えてもしょうがないところだろう。いつも通りに都合よく都合の悪い設定が出てくる展開を見守ろう。 そうしていくらか特殊なところもある設定ではあるが、それをいかにコミカルに、押し付けがましくなく描いていくかがアニメとしての勝負のポイント。そこにユルさと軽妙さでは右に出るものがいない桜井弘明に白羽の矢が立ったというのなら実に良き配置であろう。まぁ、原作ファンからしたらかなり独自色の濃い演出に見える可能性もあるが……でも、少女漫画誌のギャグ漫画ってデフォルメ調をどれだけ上手く使いこなせるかにかかってるとこあるし、それならやっぱり最良の選択だとは思うんですけどね。 そしてもう1人の立役者はなんといっても飛ぶ鳥を落とす勢い、ヒロイン役の青山吉能である。無茶ぶりを全部けろりと飲み込める青山マジック。いい座組みになりそうだぜ。 |
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プロフィール
HN:
Thraxi
性別:
男性
趣味:
声優のこと全般
自己紹介:
関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧 |

