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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Re:ゼロから始める異世界生活」 5→7

 そりゃもう、たっぷりと楽しみましたね。えぇ。

 ストレートなラノベ設定でここまで楽しめたってのも久しぶりかもしれない(「六花の勇者」はちょっと違うしな)。正確には「ラノベ」なのかどうか判断が難しいのは今作が「OVERLORD」と同じ「小説家になろう」を元にしている作品らしいというところ。もちろん人気があって面白い作品からアニメ化されるわけだから非常に偏った見方にはなるが、今のところこの「なろう」の作品は2作ともかなりのヒットということになる。普通のラノベと何が違うんだろう、ということを何くれとなく考えてみたが、余計な縛りの無さっていうのは大きなプラス要素になっているのかもしれない(以下の諸々はサンプル数が非常に少ない、適当極まりない言説なので無視してもらって結構です)。

 いわゆる「ラノベ」とこうしたウェブ小説の違いは色々とあるだろうが、最大の相違点は「編集」が存在しないこと。つまり、検閲が入らない。これにより、普通なら「世に出てこない」ような作品でも日の目を見る可能性があり、今作なんかはひょっとしたらその典型的な事例なのかもしれない。何しろ、冒頭のループ時点では「あんまり面白くはない」のだ。「第一章」と言われる麻美子戦までの流れ、決してつまらないとは思わないが、ループの設定が雑だったり、どこかで見た事があるものだったり、そして何より主人公のキャラがウザかったり、この部分だけを出版社に持っていっても門前払いを食らう可能性が高いだろう。最近のラノベの傾向やレベルは知らんが、まぁ、編集ってのはそういう仕事だ。しかし「なろう」ならそんなことを気にせずに自分の好きなように書き連ねることが可能で、「チュートリアル」としての一章の後に今度は雰囲気をガラッと変えた2章を書く事も出来るし、多少無茶な設定でも誰にも突っ込みを入れられずにまかり通ってしまう。細かい設定やら欠点やら、そうしたものを大雑把に流して、「やりたいこと」の最終形を見ることが出来る。この「リゼロ」の場合、その「大局的な作品観」が見事にはまっていた作品だったのではないだろうか。

 昨今のラノベ編集に忌避される(と噂されている)要素の1つに「余計な鬱展開」があるというが、今作は本当に「駄目でよわっちい主人公」が描かれており、失敗するときは徹底的に失敗する。そりゃもう、2度も3度も。目を覆いたくなるような失態を憧れの女性の前でやらかし、それでも飽きたらずループしたら別なルートで別な女性に蹴り飛ばされる。まさにトライアル&エラーの「エラー」が目につく作品。そうした見づらい部分を敢えてセールスポイントとして打ち出し、徹底的にスバルをいじめ抜くことが今作の楽しさの中心になっている気がする。いや、別にマゾヒズムに目覚めろというわけではなく、スバルは、これもよく揶揄されるような「ラノベ主人公って異世界に行くとなんだかんだでリア充になって成功しかしないよなー」を逆手に取った主人公なのだ。そりゃまぁ、お話なのだから最終的にはハッピーエンドを迎えているが、その過程で何度ものバッドエンドを繰り返す。つまり、スバルは基本的にクソ雑魚なのである。「弱いヤツ、狡いやつ、情けないやつでも最終的にお話に参加して主人公になるにはどうすればいいか」という問題解決の手段として、「死に戻り」が与えられているのである。どんな人間だって、殺されまくるとなれば、文字通り死ぬ気で打開策も探すし、どれだけ不格好でもそれだけの死の経験があれば何とかなるというのは、「結局スバルもリア充ルートじゃん」という非難をスレスレで回避しつつ成立させる大切な要素なのだ。

 試しに今作の面白かった話数を抜き出してみると、個人的にハマったのはロズワール邸での一連の死に戻りの過程からフライング・ラムまで(5話〜10話)。そしてボッコボコに叩きのめされた13話、そこからゴロゴロと転げ落ちて、ピークを迎えた15話。この辺が今作で一番の盛り上がりを見せた(まぁ、その後のレム爆裂回18話も格別の味わいがありましたが)。正直、その後の白鯨戦以降はおまけみたいなもんである。「ボッコボコにされるのを見て楽しむ」というのが本作の有るべき姿なのだとしたら、それって「弱い主人公」の本懐だったんじゃないですかね? まぁ、もちろんそこから立ち直ってスバルが暴れ回る爽快感溢れる展開の方が楽しいよ、っていう人もいるかもしれないが、そういうのは別に他の作品でも見られるんでね。それこそ「OVERLORD」でもいいし。「スバルがクソ雑魚だからこそ、本作は面白かった」。そう考えると、あれだけヘイトを集めまくる独特のムカつく言い回しも、下準備のためのキャラ作りだった言えなくもない……かな?

 まぁ、残りの細々とした褒めるポイントについては各話感想参照、ということで。一応ヒロイン度数で今作をまとめておくと、上からレム・ミミ・パックな。異論は認める。4位があるとしたら……ペテルギウスちゃうか?

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「スカーレットライダーゼクス」 4→3

 当落線上ギリギリにいた作品。何のラインかというと「観るのを断念するかどうか」である。今期は放送本数が多かったことで、ついに視聴を断念する作品もいくつか出始めた。せっかくなのでここに記録しておくと、夕方アニメなので流石にモチベーションが付いていかなかった「パズドラクロス」と、もうシナリオが全然分からなかった上に放送時間の関係で録画に労力がかかりすぎた「D.Grey-man」の2本だ。逆に言うと、それ以外の作品は一応全部(横目の場合もあるが)目を通している。そして、今作はこの2作に続いて「もういい加減録画しなくていいのでは」と思った作品だったのだ。

 先に、じゃぁなんで最後まで観たのか、っていう部分を書いておくと、終盤の世界大回転の顛末が気になったからである。もっと具体的に言えば「あけこのキャラ(あいかわらず名前覚えてない)の正体と、結末が気になった」である。なんかよく分からない多重世界設定になり、さらに記憶の移植やらキーパーツのコピーやらと、「おっ、割とエグい設定ぶっ込んできたな」っていう部分があったので、ギリギリ脱落を逃れ、オチを見届けるに到った。

 しかしまぁ、オチも何もな……訳分からんかったな。とりあえず「宮野がおかしくなるアニメ」フォルダに新しい作品が1つ増えた、っていうだけでも覚えておこうか。まー、元々「そっち向け」感が強かった作品なのだから私に合わなくてもしょうがないのだが、本作の場合はあらゆる面に絶妙なダサさとやる気の無さが見え隠れしたのが最大のハードル。変身ヒーロー(?)ものなのに変身後が抜群にダサく、バトルシーンも非常にもっさりしていてさわやかさの対極にある。キャラの造形も(女の子は決して悪くないのだが)全体的に学園ハンサム寄りなのでギャグにしかみえないし。各人についてるスタンドみたいなやつも、その内ちゃんと説明されるんだろうと思ってたら大したフォローもなく「ただなんとなくそこにいるだけ」でストーリーを膨らませる役割を果たさず、画面がごちゃごちゃする原因になっただけ。バディものの要素があるはずなのに、何で人間どうしの絡みばかりをクローズアップしてあの変な連中を有効利用しなかったのだろう。バンドものとしての側面もあるはずなのに、作中では「弾くぜぇ、超楽器弾くぜぇ」と言うばかりでライブシーンや演奏シーンを見せる気配もない。一体何が売りで、どんな客にサービスしようとしているのか、全く分からずに明後日の方向へと消えていった作品である。

 まぁ、最期まで見届けられたのはある意味幸せだったかもしれないのだが、結局あけこのキャラは浮かばれないまま死んでいったのはやるせない気持ちでいっぱいです。

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Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!」 6→6

 いやぁ、今期も無事に終わり……ませんね! ここまでぶつ切りの終わりってのは流石に想定外。これでもいつもより多い12話あったというのに……。

 微妙な幕引きを向かえてしまった作品。そりゃま、劇場版デザインは最近ではあまり珍しくなくなってきているが、まさかコレにまで適用されるとは思ってなかった。永遠に終わらないコンテンツな空気はあるのだから、このまま5期6期と続けてくれればいいだけだと思うのだが……尺の問題なのか、流石に枠が取れなくなってきたのか。いやぁ、でも今の御時世、確実に一定の数字が取れるアニメ作品なんて希有な存在、なかなか手放されないと思うのだが……角川は一体どういう方向を狙っているのか。

 本作の売りは大きく分けて「Fate的バトル」と「幼女」があり、ufotableUBWとかを差し置いてわざわざこっちを観るってことは後者の要素が大事ってことになるのだが、残念ながら今期は後者の要素がやや控えめ。最終回で何とかフォローしようと急激にぶっ込んできたが、なんかお得意様に対するちょっとしたアフターケアみたいな感じになっている。まぁ、バトル部分も充分見応えのあるものになっているし、「SILVER LINKの本気」が見られるだけでもそこまで大きな不満ではないのだが……やっぱり、3期のような濃厚な幼女百合成分をもっと摂取したかったですかね。イリヤがちゃんと主人公していてあまりギャグを入れる余地がなく、そもそも世界の危機だからあんまりギャグってる場合じゃないって問題もあり、「百合」というより「幼女どうしの熱い友情」みたいなニュアンスのシーンが多かった。

 とはいえ、今期はエリカやベアトリスといった新たな幼女(?)枠も増えたし、よりダイレクトにイリヤ×美遊間の関係性も掘り下げられたので、決して幼女要素がなおざりになっていたというわけではない。比率こそ減ったものの、そっち方面の要素を採用する場合には今作でしか成し得ないような濃厚な描写も多かったし。あんまり垂れ流しすぎてもお得感が無い、ってんで出し惜しみしていた部分もあるのかもしれない。くそぅ。問題は、劇場版が封切りされたとして、これを観に行くかどうかなんだよな……チケットを買った瞬間に、「どうも、その手の紳士です」って自己紹介してるようなもんだしな……いや、劇場にプリキュア観に行ってる人間が何を危惧してるんだって話だが……。もし劇場に行って「バトル」要素オンリーで「幼女」要素が皆無だったらポップコーン投げつけることになるし、もし幼女要素がてんこ盛りだったとしても、同じ劇場にいる紳士仲間とどう距離感を保っていいのかも分からないし。色々不便な世の中である。

 とりあえず、完結させずに投げっぱなしにしたことについては確実にマイナス点なのだが、それを差し置いてもやっぱり今作は唯一無二の存在意義があるし、決して手抜きされていたわけではなかったというので評価は昨シーズンまでと同じとしておく。エリカや田中など、新しいキャラがいい仕事していた部分を素直に評価したいのである。あと、最後の最後に凜が「こんな子供になんて過酷なお願いをしてしまったのだろう」って後悔してるところが個人的にツボ。もう4クール早く反省しろよ。

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NEW GAME!」 5→5

 安心の動画工房クオリティ。まぁ、それさえ言っておけば今作のことは大体片が付くんじゃなかろうか。とりあえず、「阿波根が森永千才」っていう事実が未だに受け入れられてない自分がいるよ。この子の極端な発声は認識不可能なんだよ。

 昨今のアニメは、超絶作画クオリティを売りにしたものか、なんだか絶望的な作画で視聴者から心配ばかりされるものか、妙な二極化が進んでいるような気がするのだが、その分け方で言えばこれは当然前者の方。動画工房クオリティは安定するに決まっているし、監督始め各回のコンテ演出陣もベテランが揃い、文句のない「アニメーション」が出来上がっている。そういう意味では、「可愛い女の子の日常アニメ」としては文句のないアニメ化だ。しかし……やっぱり内容がなぁ……。「きららアニメなんて全部こんなもんやんけ」という乱暴な意見に対してもあまり反論する気は起こらず、実際に「ごちうさ」とこれに何か決定的な違いがあるかと問われればしばし考える必要はあるのだが、やはり、「女の子しかいない夢のきゃっきゃうふふ空間」と、「残業完徹当たり前の修羅場社畜生活」という、相反する2つの側面を合体させた作品というキメラなデザインが最大の難所だったのではなかろうか。だって、私も含めて「こういう」アニメを観たい人間って、癒しを求めて、キャッキャウフフを求めて、キマシを求めて、エロを求めて作品を観ているわけでしょう? だったら、そこに余計な現実が介入するのは足かせでしかないと思うんだけど。世間では「仕事に疲れたおっさんたちが全部可愛い女の子に置換された夢物語」なんて揶揄もあったが、確かに、この世界の「異様さ」はそうしたホラーにでもしないと受け入れがたいものがある。いくらなんでも社屋の中に女性が多すぎ、いや、男性が1人もいない……。「ごちうさ」の街中だって男なんてほとんど見かけたことはないが、あっちはもう、「世界のどこかにあるファンタジーな町並み」だから気にならないんだ。きっと「シムーン」みたいな世界なんだ。でも、この作品は違う。会社が、社会が、現実がある世界を最低限の前提にしているはずなんだ。そこにどうにも整合性を得ることが出来ず、見ているこちらの脳は完全なる需要を拒絶してしまうのだ。

 だから、基本的には「ネタ」部分に笑える部分なんてのはない。社会人あるあるやらOLあるあるやらゲームクリエイターあるあるやら、そういうものは全部虚構なのだ、この世界には無いものなのだ。私が認められるこの世界の現実は、八神先輩とりん先輩の長年連れ添った熟年夫婦のような完成された百合具合と、ねねっちが時たま見せる妹のような青葉への目線。そうしたものだけを上手いこと抽出して、この作品を観るしかないのだ。毎日頑張ってお仕事をしてる人間にとってはダメージが入る作品になっているかもしれないが、仕事してない人間だって「現実」で殴られたら痛いんですよ?!

 というわけで、「映像は文句なしだけど中身がナー」という結論になるので「三者三様」と同じ評点です。上手いことどこかがヌルッとはまれば抜け出せない中毒性を醸し出す可能性もあるはずなのだが……うん、やっぱり打開策はりん×コウのカップリングだと思う。あそこの打撃力の高さは半端じゃないから。中の人でいうとかやのん×ぴかしゃ。人妻感溢れる声優×ガチ人妻声優だ。これって不倫になっちゃいますかね。ん? ボクは元気ですよ。何もおかしな事いっていないですよ。とりあえず今期は色んなぴかしゃが聞けて本当に幸せです。

 その他の中の人は、メインを務めるキャストの多くに若手が採用されていたが、何故か個人的に注目したいのは青葉を飛び越えてねねっち役の朝日奈丸佳。キンキン声ではあるが、なんか癖になる味わい。

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「不機嫌なモノノケ庵」 5→5

 モジャを愛でよう。モジャモジャ。小動物(?)が可愛いアニメは良いですね。

 こちらの作品も「サーヴァンプ」と同じように野郎メインの作品ではあるのだが、こちらはあくまでクラスメイトとしてハナエと安倍の関係を描いているだけだし、あくまで「友情物語」の範囲。流石にこういうのを「女性向けだから」と切って捨てるのは勿体ないというか、怠慢になってしまうだろう。今作のメインは一応この2人の関係性ではあるのだが、それを彩り盛り上げてくれるのは、数々の妖怪達の存在。こうした作品で「妖怪」を扱う場合、マスコット的に可愛い奴らを描くか、純粋に「畏れられるもの」を描くかというのは考慮に値する選択肢だと思うのだが、今作の場合、その中間のどちらとも言えない部分を取っているのが面白い。造形だけを見れば可愛らしいのも多く、最終回の大集合に代表されるように、2人と友情を育んだいい奴らがほとんどだが、その中には命を取ろうとする危険なやつもいるし、造形がなんだか禍々しいものもいる。ギギギの親分なんてのは分かりやすい事例ではなかろうか。

 似たようなスタンスの作品には「夏目友人帖」があり、今作は指導役・護衛役のニャンコ先生の代わりに安倍がおり、夏目の代わりにハナエがいる感じだろうか。女性キャラ枠は滝さんの代わりに禅子かね。そういや狐の子供がいるところも共通してるな。ただ、田舎の自然の中に見える「妖怪」との微妙な関係を描いた「夏目」と比べると、こちらの作品の妖怪の方が割とくくりが雑多で、関係性もフランクな気がする。これは掲載誌の性格の違いかな。「なんだか愛らしいところもあるけど、異形のもの、異界のものとしてどこか怖い部分もあるよ」っていう妖怪の描写はどちらの作品も通底した部分があって、切り口によって様々な物語が見えてくるのはなかなか面白い。何か飛び抜けて印象深い話があるというわけではないが、毎回目先が変わって、色々なヘンテコ生物が見られたのでこれはこれで満足出来る作品だったんじゃなかろうか。

 個人的には禅子が可愛かったこと、そしてヤヒコが可愛かったことが高得点でしたけどね。ヤヒコは良いキャラだったなぁ。大谷育江ボイスのハマリ方が見事。もちろん禅子の中の人も良いですよ。彩陽はこうして「野郎だらけの中にぽつんと女の子」というポジションに配置されることが多い気がするんだけど、何でなんでしょうね。

 それにしてもモジャモジャしたい。

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SERVAMP -サーヴァンプ-」 5→4

 まぁ、「向き」じゃない作品でしたかね。どうにも今後のアニメ業界は女性向けのアニメの割合が多くなっていくようなので、その中から、男性視聴者にも楽しく観られるアニメを上手いこと選別していきたいところですが。

 アニメとしてのクオリティは決して低いものではなかった。今作最大の特徴は、バトルものなんだけどそのバトルの様式の訳が分からないところで、突然ピアノを引っ張り出してきて戦うやつとか、色々と埒外の攻撃イメージが多かった。そうした「化け物たちの戦い」について、なるべく安易にならないよう、不可解に見えるように描こうという部分はアニメとしても面白いところで、お耽美なイメージも加味すれば、割と原作ファンの女性には嬉しいアニメ化だったんじゃないかという気もする。何よりもキャストがキャストなので、単に動いてしゃべってくれれば満足、っていう層も一定数いるだろうしね。

 ただ、そんな中で難点をあげるなら、実は同じく「不可解なバトル展開」部分に帰因する気がするのも難しいところ。端的に言えば、バトルの勝敗がわからんのよ。最終回なんてその最たるもので、終わったのか終わってないのかもよく分からないふわっとした処理で非常にもやもやする。せっかく「いかにもラストバトルッ」って感じのセッティングになっていたのに、そこからの大々的なカタルシスが無いというのはやはり不満点。まぁ、原作は終わってないのだろうし、アニメだけで綺麗に落とせないのはしょうがないところなんだろうけども。最終決戦以外でも、誰がどういう戦い方をして、何が理由で勝ったり負けたりするのかが分かりにくいっていうのは見ていてすっきりしないところで、ただでさえ登場人物が多いところに強弱の概念もうやむやでは、なかなか認識出来ない。まぁ、「よりオサレな方が上を行く」「何となく雰囲気で大技っぽいものが出る」なんてのは「聖闘士星矢」にしろ「BLEACH」にしろジャンプ漫画の王道路線でもあるのだろうが。どうしても男の子脳には「バトルをもっとハッキリ描いて欲しい」という欲求が先に来た。

 結局、そういう部分ってのは「向きじゃない」っていう話なんだと思う。別にメインターゲットの女性層は「手に汗握るバトル」が見たいわけじゃないだろうし。私としても野郎共が組んずほぐれつの群像劇が観たいわけでなし。これでもうちょっと女の子が出てきてくれれば視聴モチベーションもあがったのだろうけども……ショウガナイネ。

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「甘々と稲妻」 6→6

 ごちそうさまでした。今期屈指の癒し系作品。いや、子育て奮闘お父さんものは自身の現状と比較してしまってダメージもあるのだが、そういう部分も加味して、素敵な作品でしたよ。

 「お食事アニメ」としては、そこまで際だった良さがあったわけではない。もちろん美味しそうではあるが、そこまでの超絶作画というわけでもなし、メニューが特別なわけでなし。しかし、やっぱりご飯ってのは食品そのものでなく、誰と、どうやって食べるかなんだよね。本作はあくまでホームドラマとしての部分がメインであって、その「ホーム」を表し、より身近に感じられるために用いられたメインツールが「ご飯」だったわけだ。

 「ホームドラマ」を作りあげる中心はもちろんつむぎちゃん。彼女がどれだけ愛らしく、そして切実に描かれているかドラマ作りの焦点になってくる。そして、そのつむぎちゃんはちゃんと愛らしく、ちゃんと切実だったのだ。アニメの幼女キャラというと、破天荒な元気の良さがもっとも注目されるポイントになり、その部分を切り出す性格が強くなるが(「ばらかもん」のなるちゃんみたいな)、つむぎちゃんの場合はそれだけではなく、幼い子供独特の理不尽さとか、けだるさとか、そうした部分もしっかりそぎ落とされずに活きていて、難しい年頃の娘さんと相対する父親の頑張りが引き立つことになる。まるっこい造形も愛らしく、個人的にはおとさんにしがみついてるときの所在なさげな足の置き方が非常に「それっぽくて」お気に入り。つむぎちゃんのキャラ造形の完成度については、中の人である遠藤璃菜ちゃんの頑張りも大きいだろう。「リアルロリキャスト」は賛否あるだろうが、彼女は子役の中ではかなり上手い方だったと思うし、つむぎのむらっ気な雰囲気がよく出ていてとても楽しかった。

 まぁ、正直言うと、たまたま時期的に放送がお盆に被ってて、実家に帰った私はつむぎちゃんに歳の近い姪っ子と触れ合うことが多かったせいで、やたら感情移入しやすかったっていうのがあるんですがね……。お盆明け、一人で家に戻り、このアニメを見ながら実家にいる姪っ子を思い出して泣きそうになったのは秘密だ。娘がほしいなぁ!

 その他、ロリっ子以外の部分にも「可愛い」が溢れており、メインヒロイン(?)の小鳥ちゃんの、「料理を美味しそうに食べてくれる」という最高の属性、その友達であるしのぶちゃんの、戸松感溢れる気っ風の良さ。そしてちょろっと出てくる亡き奥さんの存在感など、犬塚先生は大変そうだけど色々幸せ過ぎる環境を満喫していて羨ましい限りだ。ちゃんと料理も上達しているようで、「男の料理入門アニメ」としてもそれなりに見られるようになってるのもいい。最終回を向かえても特に何か大きなお話が動くわけではないのだが、犬塚家、飯田家の2つの親子が、少しだけ前を見て、また新しい幸せを掴めたと思えるだけで、ちょっとおこぼれに与れたような気がするのである。

 それにしても、かやのんが死んでて、戸松とみさおが友達どうしであれこれ頑張るっていうセッティングが「あの花」と完全に一緒の世界だったのは、何か因縁があったりするんだろうか……。

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「初恋モンスター」 6→4

 今期1クール作品で最初に終了したのはこちらの作品。他にも「七つの大罪」とかも終わってるんだが、まぁ、そっちはわざわざ書かなくてもいいや。先にここで書いておくと、今期のアニメはあんまりノリ切らなかった。ぶっちゃけ、本数が多すぎたせいで需要のキャパを超えてこっちの受け止め方が雑になりすぎたってのが一番の原因なのだろうが、この圧倒的なアニメ地獄のせいで、どうも制作側にもしわ寄せがきてる感がある。アニメバブル崩壊なんて言われて久しいが、ついにその影響が個々の作品のクオリティにも出始めてる感じがしてな。日本の未来はどうなるんでしょうね。

 と、そんなことはどうでもよくてこの作品だが、まぁ、一言でいうと「飽きた」なんだろうな。最初に6点付けたときのテンションが全く思い出せないのだが、キャスティングによる刺激物が初見ではかなりのインパクトを与えたということだろう。ただ、「リコーダーとランドセル」との比較もしているが、どうしたってワンパターンに陥ってしまうネタの設定は危惧されており、流石におっちゃんもいい歳なので、うんこちんこで笑ってられる時間にも限界はあった。いや、日常生活だとそれで毎日ゲラゲラ笑ってる気もするんだけど。

 本作で一番受け入れがたかったことは、こんな頓狂な設定のくせに普通のラブコメをやろうとしたにおいがあったところだ。元々少女漫画誌に連載してる作品ならしょうがないのだろうが、いくら何でも「小学生男子と女子高生のカップル」をベースに、まともな恋愛ものを描こうというのは無理がある。もちろん、そのまま犯罪じみた行程を辿るので無し、途中でカニ子絡みのネタが入ったり、夏歩の兄がトチ狂っていたりという刺激の投入もあったのだが、そもそも夏歩が真面目に恋愛しようとしてる時点でおかしいし、それを見て絡んでくる多賀のメンタリティも理解出来ない。「子供の遊び」を大人が真面目に取り上げて非難してるような、妙な違和感が終始付きまとい、シリアスに一切シリアスさを感じることが出来なかった。これならおそらく、たとえ飽きられようともずっとうんこちんこ言ってるだけの方が潔く見られたかもしれない。実際、最終回の夏歩大爆発のシーンとかは割と面白かったし、そっち方面のネタ部分になるとやけに気合い入ってたし。

 まぁ、ベースがギャグなわけで、そこにハマるハマらないはいくらか個人差もあるからね。出オチ部分で最初の数話が楽しめただけでも満足すべきだったのかも。一応、「堀江由衣にもっともちんこと言わせた作品」としてギネスブックに載せておけばいいと思うよ。

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「アルスラーン戦記 風塵乱舞」 5→5

 もう終わっちゃったかぁ。いや、終わってないけどな。全然終わってないけどな。

 やっぱり8話っていう構成はどうにもピンと来ないな。一応区切りとしては理解出来るんだけど、元々1期目が2クールあった作品なので、そんだけ長いことやってて、そこに8話だけ追加されても、本当に「ちょっとしたおまけ」くらいのボリュームに感じられてしまう。中身を見れば世界はそれなりに動いているのだが……。まぁ、この終わり方なら多分3期もあるんだろうから気長に待つしかないか。

 1期に比べると、いくつか見やすくなったポイントがあるのはプラスの要素だったと思う。いや、正直言うとプラスなのかどうなのかは微妙なのだが、一言で言えば「分かりやすくなった」。たまたま今回描かれたエピソードがそうだっただけなのかもしれないが、銀仮面との絡みなんかで善悪が大きく揺れるようなことがなく、今回は「事実上放逐されたアルスラーン御一行はとにかく色んなところで格好良い姿を見せるんだぜ」という水戸黄門みたいなお話になっていたので、小難しい政治や信条の話で悩む部分が減ったのだ。1期は根本となる舞台設定を作らなければいけない話が中心であり、ヒルネスの生い立ちなんかは敵側だけども完全に悪とも言えない難しい立ち位置だったことで、なんだかすっきりしない要素が残ってしまっていたのだ。今回ももちろんヒルネスは独自に暴れ回っていたわけだが、すでに彼の正義ははっきり示されており、「なんだか分からないけど対立している」というデザインから「2人の王子(?)が互いの夢を胸に抱いて戦っている」という構図になったことで視界は随分クリアになった。分かりやすさが美徳であるとも限らないが、ただでさえ相性の悪い日5なので、出来るだけ思考の負荷が少ない状態で勧善懲悪になった方が個人的に楽なんですよ。

 あとはまぁ、1期だとまだ受け入れられなかったあっさりした設定にも慣れた、ってのはあるかも。「ダリューンはとにかく人智を越えて強すぎる」こととか、「アルスラーンは特になにもしないけど人望がある」こととか。そういう都合のいい部分が1期はまだ抵抗があったのだが、少しずつキャラが掘り下げられ、理解出来るようになってきたことで抵抗は減ったと思う。まぁ、未だにアルスラーンがこれだけ慕われる理由は釈然としないものが残っているのだが、殿下も少しずつ成長して格好良くなってきてるし、3期が始まるころには立派な王太子として受け入れられるんじゃなかろうか。

 何はともあれ、今のアニメ業界では実は割と基調な「正統派軍記物」である。しっかり地に足を付けて、計画的に運用を続けてほしいもんである。

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