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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「WORKING’!!」 6

 1年半の休憩期間をおいて始まった第2期。1期もかなりの人気だったようで、今回始まった2期もなかなか期待を集めているようである。原作があれだけ緩くて適当な作品だったのに、アニメになると途端にカラフルで賑やかなイメージになるのはA-1マジックとでも言えるだろうか。とにかく、よく分からない華のある作品。

 既にちょっと前に先行放送されていたので、実際は1話を随分前に見たんだけど、新番組の時期じゃなかったから保留してました。今回改めて始まった1話目を見て、やっぱり面白いなーと、胸をなで下ろしている次第。なんだか1期目にも増して各キャラクターの仕草のディティールの描き込みが多くなっていて、特にぽぷらは小さな身体をフルに活かして喜怒哀楽を表現する様子が実に愛らしい。

 「いやぁ、やっぱり気合いが入ってるんだなー。安定のスタッフだわー」とか適当に思っていたら、なんと監督とシリーズ構成がすげ変わってたんですね。しかも平池さんから大槻敦史監督にチェンジですよ。大槻さんっていうとXEBECのイメージなんだけど、どういう流れで平池さんからバトンを渡されたんだろうね。大槻さんのイメージはただひたすら阿漕なカットを繋ぐ幕の内弁当みたいな「うまいもん取り」な人って感じだったのだけど、この作品の場合はそこまで明確に萌えポイントの集中砲火ってわけにもいかないだろう。なんとかしてキャラ愛を前面に押し出そうとした結果が、今回のようなディティールの徹底だったのかもしれない。何にせよ、質の高いものを提供してもらっているのは確かだ。

 具体的な中身については、1期と決定的に違うのは「最初から山田がいる」っていう部分。いや、ものすごく表面的な違いではあるんだけど、やっぱり山田がいるのといないので、この作品が持つ熱みたいなものが変わってくるんですよ。キャラの数だけインタラクションのバリエーションは増えていくわけで、ギャグの見せ方として、細かいネタを突き詰める見せ方より、とにかく賑やかにして雑多な雰囲気をもり立てる方がよさそう。2期目ってことで高梨家の面々の掘り下げも増えるだろうし、店長の舎弟、真柴姉弟なんかも参戦してくることになる。ここから更にぎっちぎちに詰め込まれたテンション芸を楽しみにしたいところだ。

 中の人的には、やはりアスミスがこの作品の中心点。ぽぷらみたいな真っ直ぐなロリ(ちっちゃくないよ!)キャラは最近のアスミスではちょっと珍しくなってきたので、初心に帰ったぽぷらの愛らしさを是非堪能したい。他のキャラにしても、ワグナリア面子は本当に盤石。ま、ここも小野・神谷・福山なんですけどね……この中で今一番稼いでるのって誰なんだろう?

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○「C3 シーキューブ」 5

 1目見ただけでそれと分かる、大沼心による新作ラノベアニメ。いやぁ、相変わらずカット割りが多いし、定番カットの連発ですね。こうして強烈に個性が出る作家ってのは、分かりやすい反面、何を展開させても同じに見えてしまうっていうのが難点ですな。

 というわけで、「バカテス」が終わってすぐにSILVER LINKが着手したのがこの作品。キャラ原案は違うはずなのに、同じスタジオ、同じ作画で描き起こされたおかげで、雰囲気はそのままバカテスをトレスしたかのようである。でもま、悪いもんじゃないですね。「バカテス」よりは多少なりともシナリオ重視の側面があるのだろう(いや、バカテスがシナリオを軽んじていたというわけではないけど、あれはギャグだからさ)。シンボリックないかにもという大沼節はいくらか抑え気味で、ちゃんと導入らしい導入の最低条件は満たしている。押しかけ人外パターンなのでイメージとしては「かんなぎ」が一番近い気がするけど、ツンデレだから電撃文庫っぽくも見えるな。メインヒロインがツンデレゆかりんで、サブに茅原を回すという「歌い手コンボ」はなかなか新鮮な配置である。

 大沼デザインが全般に行き渡っているため、あまり大仰な動画や流麗なモーションで魅せるような画面作りにはなっていない。どちらかというと細かく刻んだカット割りの妙でテンポを生み出したり、キャラクターの表情を連続的に描かずに起点と結果だけを描いてその過程を推察させたり、「間を埋めない」演出がメイン。その分、いつも通りに象徴性の強い演出も色々と手が込んでおり、最初にフィアが登場して煎餅で懐柔されるくだりは部屋の窓や煎餅自体の丸い造形で「丸くなった和やかさ」を暗示し、フィアがふて寝すると寝室の窓の四角いシルエットがフィアに落ち、彼女の「キューブ」としての堅苦しさ、窮屈さを演出している。原作はさっぱり知らないので憶測になるが、フィアと主人公の掛け合いから考えるに、彼女の「キューブ」としての具象性をそぎ落とし、人として接して「呪い」を落としていくことが、この作品のメインテーマになると予測される。そうであるなら、端々で彼女の「キューブとしての歪さ」みたいなものが暗示されるのはなかなか興味深い演出だ。もちろん、仲直りした後に画面一杯に「満月」が映るのは、再び「輪」が戻ってきたことの表れであろう。こういう演出を何の衒いもなくしれっとやってくれるのが、SILVER LINKスタッフの強みである。

 1話目で何か劇的な誘致要因があったというわけではないが、いかにも大沼さんらしい、手の込んだ描き込みはそれなりに好印象。アイキャッチ画面のデザインや、エンディング(本来オープニングなんだろうね)で見せた圧倒的枚数で見せるダンスのモーションなど、「ef」シリーズを彷彿とさせる執拗さも垣間見える。これからシリアス要素も入ってくるとしたら、久し振りに純度の高い大沼ワールドが見られそうで、期待は高まるばかりである。まぁ、ちょいと癖は強いので、原作ファンにどう受け入れられるかは心配なんですけどね。

 中の人的には、前述のように田村ゆかり+茅原実里という組み合わせが新鮮。二人とも「甘ったるい声」と評される声優だが、こうして並べて聞くと、タイプが全然違うのですごく新鮮である。いや、まぁ、ゆかりんボイスのこの手のキャラは流石に新鮮とは言い難いけどね。公式ページを見るとこの後もキタエリを筆頭に続々濃いキャストが集まりそうで楽しみである。そして、最近は大人しい方の役ばかりが多かったわけですけど、久し振りに来ましたよ、黒さぁやです。口汚い台詞を吐き捨てるように言うときの活き活きした感じも、信者としてはたまらないものがあります。なにげに、今年に入ってからものすごく仕事してないか? まもなくベルペオル様も出てくるだろうしな。wktkがとまらんな!

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○「ファイ・ブレイン 神のパズル」 4

 NHK教育で始まったオリジナル作品だが、なんと監督があの佐藤順一で、制作がサンライズという脅威の組み合わせの作品なのである。サトジュンは今期「たまゆら」もやらなきゃいけないはずなんだけど、大丈夫なんだろうか。

 一応漫画版がマガジンで進行しており、そちらも目を通してはいるのだが、正直漫画版はさっぱり面白くない。何が本筋だか分からなくてやきもきしているってのもあるのだが、なーんか絵が気に入らないんだよね。地味というか、見栄えがしないというか。ま、やってる内容も地味だから仕方ないんだけど……マガジンって金田一で当てたり「ブラッディマンデー」とかも割と見せる内容で描けたりしてるのに、いざ「パズルがメイン!」っていう漫画にあんまり力入れてない気がする。

 そして、このアニメについては漫画とは別物なわけだが、同じように「絵がショボい」という問題点を孕んでいる。1話目からいきなり大爆発する洞窟だの、水攻めトラップだのと(とてもパズルがテーマとは思えないような)派手な仕掛けを連発しているのに、なんか映像になるとショボいのである。サンライズの作画パワーは全部「ホライゾン」の方に吸い取られてしまっているかのような、そんな感じ。キャラの顔がのっぺりしていて格好良くないし、女の子もあまり愛嬌が感じられない。これって慣れてきたら良く見えてくるものなのかなぁ。

 シナリオについては、一周回ったバカを狙っている風で、「人の命を奪うパズルなんてパズルじゃない!」と叫ぶ主人公の親父さんが「パズルが悲しがっているから解いてやれ」という妄想癖の強い人間だったりと、突っ込みの起点すら見付からないワンダーっぷり。これはこれで楽しい。正直言うと「これって別にテーマがパズルじゃなくてもいいのでは……」と思うと疑問も止まらなくなるのだが、それを突っ込んだら負けだ。「魔乳秘剣帖」は乳がなくても問題無く作れるストーリーだが、あそこから乳を抜いたら何の味もしない小麦粉のグルテンで作ったガムみたいになってしまう。この作品だってそれと同じ。とにかくパズルパズル言ってないと、世界が崩壊してしまうのである。こっち方面のあほらしさが突き抜ければ、何かこの作品オリジナルな楽しみ方も出てきそうである。せいぜい主人公のカイト君にはパズル地獄の中で輝いてもらいたい。

 そういえば、一切興味が無かったので即切断したが、いかにもNHK教育らしく、データ放送でパズルが楽しめるなんてサービスもあるらしい。本来のターゲット層であるお子様たちの存在を考えれば、とにかく実際のパズルを絡めて、アニメーション以外の部分で楽しんでもらうのがこの作品の本当の狙いなのかもしれない。でもなぁ、せっかくサトジュンが頑張ってるんだから、アニメの中身でも見せて欲しいとこなんだけどなぁ。

 中の人については、相変わらず石田彰がずるいっていうこと以外には特にないのだが、浅沼晋太郎、清水香里というメイン2人は特に文句の出ようもないところなので、おまけコーナーも含めて安心して楽しめるだろう。公式ページを見ると、今後の予定キャストにも素敵な名前がたくさん載っているし、お話が進めば少しずつ楽しくなってくるかもしれない。今後の伸びに期待だ。

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○「境界線上のホライゾン」 6

 重厚な「大河ドラマ」のような威厳を醸し出そうとしている「Fate/Zero」の後の時間枠で始まる作品ってことで、開始直後になんだかファンタジーな雰囲気を被せてきたことから「これ、fateの後だと何やってもチープに見えるんじゃない?」とか余計なお節介を抱いた作品。そして、開始後の先生の課題通達シーンでは、訳の分からない言葉を並べ立てられて台詞だけの設定説明があり、画面を埋め尽くすキャラクターたちはなんだかいけ好かないデザインあり、落書きにしか見えないキャラあり、どうにも画面に統一感がない。「世界設定を絵で語れないアニメなど言語道断!(キリッ)」と切り捨てるつもりで見ていたのだが……正直どうでも良くなった。

 はっきり言わせてもらおう。ずるい。私のような人間が、中原麻衣・斎藤千和・名塚佳織・井上麻里奈・小清水亜美と並んだキャストに耐えられるわけがないだろう! もう、設定とかどうでもいい。楽しそうに群雄割拠の声の共演が楽しめる。それだけでいい(あおちゃんもいたみたいだけど台詞少なくてわからんかった……)。これがまたねぇ、麻里奈とかうりょ子はいつも通りだからいいんだけど、千和の役が聞いたことのないテンションなんですよ。しかも千和のくせに巨乳なんですよ。どういうことかと。何を楽しそうにしてるのかと。男性キャスト陣も無駄に(本当に文字通りの意味で)無駄に豪華で、子安や黒田崇矢がいるところに、スライム役で平川大輔ですよ。落書きインド人は小野Dですよ(ま、兼ね役だけど)。バカにしてるとしか思えないキャスト起用ですよね。

 そして、これだけ訳の分からない、一切統率感のないキャラクターが出まくると、なんかもう、「コンセプトが分からない」とかいうのが馬鹿馬鹿しくなってきてね。世界説明とか、もういいじゃない。とにかく馬鹿馬鹿しいくらいに「バリエーション」っていう言葉が正義の世界なんだよ、きっと。「少しでも隣のキャラに似てたら負け」とか、そういう決まりがあるんだよ。その割りには色んな設定がどこかのアニメで見たことのあるものな気もするんだけど、設定そのものでここまでギャグに振り抜いたものになっているなら、いっそのことシナリオも全部なんちゃって設定にしてどこかにぶん投げて欲しいくらい。これ、良い方向にサンライズの無駄遣いをして欲しいもんだなー。序盤の双子みたいなキャラが手を握りあって中央によるカットとか、本当に「サンライズ構図」だよね。こういう細かい芸が見られるなら、個人的には「セイクリッドセブン」よりも楽しくなるんじゃないかと期待しております。

 ま、中の人が誘致要因になる作品ってのは息切れも早いことは過去の教訓から知ってるんだけどさ。でも、今回のお馬鹿追いかけっこバトルのダイナミックなアクションは、今後の展開がどうなろうとしっかり作品として成立させてくれそうな期待感がありますよ。ま、「1話だからとにかく大盤振る舞いして視聴者を呼び込もう」っていう腹づもりははっきり見えてくるんだけど、美味しい餌がまかれたならちゃんと寄っていきます。この後も、是非とも美味しいものを食べさせて下さい。

 それにしても、福山潤がやってる主人公(?)キャラは本当に雰囲気が無くて面白いな。全力でふざけた福山キャラが久し振りだからそれだけでも楽しいけど、デザインが明らかに主人公用じゃないだろ。なんかへなっとしてて妙だわー。この作品の全てを表してるかのようだ。とりあえず、乳を揉むだけで謎の白い雲が出現するこの世界の次回が楽しみです。

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○「Fate/Zero」 6

 さて、改めて新たなシーズンが始まったな、と思わせる、今期の注目作1本目。始まる前から勝手に期待感を煽るのは裏切られるリスクしかない気もするのだが、監督があおきえい、そして制作がufotableときたら、期待するなと言う方が無理な話。1話目が1時間スペシャルということで制作側も嫌というほど気合いが入っていることは伝わってくるし、新作ラッシュの幕開けを飾るにふさわしい一本目となった(バクマンのことは既に新作扱いじゃなくなっている)。

 当方、fateシリーズについてはほとんど思い入れもなく、あまり知識もない。この「Fate/Zero」については、ちょっと前まで放送していたWebラジオを聞いていたのが一番の繋がりで、ヤングエースで連載している漫画版についても、1話目からちょこちょこ読んでいたのだが、あんまり真剣じゃなかったおかげで、月刊誌でいちいち追うことはなくなってしまったくらい。つまり、ほぼ初見。ただ、それでも「Fate/stay night」のアニメ版の知識があるおかげで、背景知識の理解はしやすいし、1話目で大体どのような舞台背景になるのかは理解することが出来た。どうしても導入部というと窮屈になるかぽかーんになるかのどちらかの場合が多いのだが、今作の場合、1時間という余裕のある尺も功を奏したのか、興味を焚きつけつつ、過不足のない情報の盛り込みで幸先の良いスタートを切った。

 ufotableの力作ってことで画面についての不満点は無し。武内崇キャラは割とアニメにしやすい部類だと思うのだが、今回のキャラは「stay night」の時よりも更にシリアス度が増したシャープな造形になっており、ディーン版とはまた違った良さが出ている。西洋の古城の厳冬のイメージや、虫嫌いには心底ノーサンキューな虫だらけのシーンなど、微細な部分にまで手の込んだ描き込みは流石の一言。今後のシリーズも安心して見られるのではなかろうか。今回は召喚シーンまでなので画面にそこまで大きな動きはなかったが、今後作品のメインボディとなる能力バリバリのバトルシーンがどれだけ盛り上がるのかは期待して待ちたいところだ。

 そして、今作で一番嬉しいのは、やはりガッチガチに固められたそのキャスト陣である。現時点でマスターが確定したキャラクターだけでも小山力也と中田譲治という曲者のおっさん二人が並び立ち、まるで二人でどちらが良い声か張り合うかのような夢の共演。これだけでもヘヴン状態が狙える。そしてそこに参戦するサーバントもまた素敵無敵。ライダー役に大塚明夫ってのは笑ってしまうレベルだし、当然ギルガメッシュは関智一。そして、セイバーといえば川澄綾子! 何年越しかで久し振りに聞く「問おう」だけで、全く色あせぬ王の威厳に酔いしれることが出来る。やっぱりセイバーだな。やっぱりセイバーだよな。更に更に、なんといっても作品の中心となっているのはアイリスフィールなわけである。ラジオのイメージが強いので「このアイリは絶対に切嗣の言うこと聞かないよな……」とか思ってしまうのもご愛敬。慈母にして淑女にして聖職者な声といえば、もう日本には一人しかいないのである。ここ最近出演してる数作だけで、一体何人の子供を産んでいるやら……当ブログは、全身全霊でもって大原さやかがアニメのメインヒロインになって幸せを掴むことを応援します。

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○「バクマン。(2期目)」 4

 今期、関西圏での新番組1発目を飾るのは、この何とも地味な作品の2期目である。2期目といってもタイトルに♪や!が増えることもなく、本当に「ちょっと休憩して続き」である。一応オープニングとエンディングが変わってるから「BLACK LAGOON」の時ほど淡々としてるわけじゃないけど、新番組っていうのは抵抗があるレベル。

 内容についても、「ほんと、アニメで見るには地味な原作だよな……」ということがよく分かる作品になっている。今回も一応オープニングを「疑探偵トラップ」にして変化を付けたりしているのだが、1期の時の「作中アニメ」の使い方と違って、わざわざそこに持ってくる意味も薄く、なんだか無理矢理いじろうとしているようでちょっと浮いている。その後のシーンは延々港浦との打ち合わせが続くし、画面の地味さは自虐風にいじっていた「SKET DANCE」以上である。でもまぁ、それを大きく改変するわけにもいかないし、これはこれでちゃんと意味のある内容ではあるし……うぅむ、やっぱり難しい作品だなぁ。

 その後、Bパートの連載記念パーティーシーンは、色んなキャラクターが集まってくれるし、実際の編集部の人間なんかもちょこちょこ出てくるので割と面白いパート(大石浩二が本人キャストで登場してたあたりに、彼のジャンプ内での立ち位置が伺えて面白い。絶対に早晩「いぬまる」でネタにしてくるだろう)。特に鳥嶋氏の出現と、どこか怪人めいた彼の立ち居振る舞いについては、もちろんネタとしての部分もあるのだろうが、彼の名前との付き合いが長いジャンプ読者としてはちょっと嬉しい部分だ。ここまでたくさんのアニメ・漫画に登場していじられた「一介のサラリーマン」なんて他にはいないだろうしね。こういう、他の作品には無いけど特に求められもしないような絶妙なオリジナリティが、この作品をアニメとして面白くしていくキーポイントになるのかもしれない。

 中の人的には、1期と同じなので本当にいじりようがないのだが、今回から堂々登場の平丸氏が割と面白い。中の人は森田成一なのだが、「平丸はこんな声なのか」というのが、何となくそれっぽくもあり、微妙な違和感もあり、彼のへんてこなキャラに合っていていい塩梅。平丸って初登場時はこんなキャラだったんだなぁ。まさか、巡り巡ってあそこまで成長するとは……女性キャストが少ないのが残念だが、今後は岩瀬が良い感じで前に出てくるはずなので、藤村歩に期待したい。

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 ○「ダンタリアンの書架」 4

 Yeah! ブラザー、これがようやく今期最後の新番組だ(多分)。出揃うまでに一ヶ月近くかかってしまうのは相変わらずどうかと思うが、ここからは通常営業に戻るんだぜ。ちなみに、調子に乗ったついでに現在一週間に視聴すべきアニメの数を確認してみたら、35本だったよ(うち2本は5分枠だけど)。流石に、これはまずいと思うよ。一時はアニメバブルが崩壊して制作本数が減ったはずなんだが……どうしてこんなことになったんだ? どれから削ったらいいのか、誰か教えてくれ!

 さて、そんなわけでめでたく到達した35本目のアニメだが、時間枠が火曜日の深夜1時半、ということで、つい最近まで同時刻に放送していた某灰色狼とイメージが被る新作。そしてその実体は、マウスプロモーションに「すいません、売れる作品が作りたいんで、一番売れそうなキャストを男女一組送って下さい」と言ったら出来上がったんじゃなかろうかと思わせるキャスティングのお話である。マウスの誇る2大看板、沢城みゆきと小野大輔。池袋的に例えるならセルティと静雄ちゃんが主人公なんだけど、やってることは本の魔物を退治するお話なので、イメージとしては「戦う司書」かな。そういえば、何故か「図書館」が絡む作品ってみゆきちが必ず関わっている気がするな。「戦う司書」は最終的に世界を救い、「図書館戦争」でも暴れる友人の手綱を握ってた。「GOSICK」でも図書館の屋上に住む灰色狼の母親だったしなぁ。図書館声の持ち主なのか? いや、無いと思うけど。

 さておき、そんなこんなで過去の色んな作品とイメージが被るラノベ原作。奇妙な本を巡る冒険、というと何故か真っ先に思いつくのが「ヤミと帽子と本の旅人」だったりするけど、案外イメージは遠くないんじゃなかろうか。安っぽいファンタジー要素を、「まぁ、本ってどんなファンタジーでも通用する媒体だし」という理由で堂々と使っている。確かに「本を読む」という行為自体はワクワクするものであるし、1話目のように「飛び出す仕掛け絵本なら仕掛けが飛び出して暴れるのもありですよ、幻書ですから!」と言われれば、まぁ、そんなもんかとは思う。ただ、納得がいく分、そこに新鮮さはあんまり無い。1話目時点では、「ここがこの作品ならではの部分です」というセールスポイントが一向に見えてこないのだ。

 画面を作っているのは何とGAINAX。そのおかげなのかどうなのか、背景美術のこだわりなどは尋常じゃないクオリティを実現している。実写取り込みの加工のようにも見えるが、ちょっと古めかしいイギリスの空気を出すべく、緑を基調として描かれた外界の風景や、丁寧に描き込まれた「書架」の風景など、なかなか手間がかかっているであろうことは感じられる。だが、それは直接作品の魅力に繋がっているわけではない。やっていることが陳腐なので、お話部分に目をやってしまうと、退屈さが先立ってしまうのだ。一応のオリジナル要素として、「本を開いて読み上げる」という過程が入っていたのだが、現時点では何がやりたいのかはよく分からない。「戦う司書」の時にも同様の問題点が浮上したが「本であること」と「現実であること」の区別が画面から付けにくくなってしまい、視聴者はどこを見たら筋が追えるのか、分かりにくくなってしまうのはどうにかならなかったものだろうか。

 ま、まだ顔見せ段階だし、この後のシナリオ次第では本当にどこにでも行ける1話目だったので、ここで判断を下すのは早計だろう。もう少し「何を書く小説なのか」というのが分かるまでは、のんびり見守っていきたいところである。それにしても、今期もみゆきちはハードワークであるなぁ。

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 ○「まよチキ!」 6

 今期の新番チェックも間もなく終わる。そんな一息に望みをかける1本(実は明日もう1本あるのが最後だ)。しかし、今期月曜日は地獄の日程になっており、なんと一晩でアニメが9本である(「日常」「ロウきゅーぶ!」「いろは」「ぬら孫」「カイジ」「ユルアニ」「まよチキ!」「うたプリ」「R−15」)。死ぬ、流石にこれは死ぬ。どこか切ることが義務化されるわけだが、この作品は毎度お馴染みのラノベ原作で、設定も陳腐なものばかり。監督は今期「SKET DANCE」と並行作業という厳しい日程を押しつけられた川口敬一郎だ。こいつは簡単に切る候補が出来…………ません! ところがどっこい、カスじゃありません! 継続です! これは継続! 切るなら同じ設定かぶりでどう考えても「R−15」の方!

 確認します、ラノベです。「男装執事」というメインの設定こそそれなりにオリジナル要素として持ち込んでいますが、学園もの、被害者体質の主人公、高慢ちきなお嬢様に、じゃれつく妹キャラ、そして下世話な男友達など、どこを取ってもテンプレ要素満載の作品。同じ川口監督繋がりでいくなら、アニメ分野でも「ハヤテのごとく!」とのかぶりっぷりは半端じゃないし、特異体質の男主人公の見せ方は「にゃんこい!」だ。馴染むといえば聞こえはいいが、十年一日のごときお約束アニメといえばそれまでなのだ。ラノベというだけで色眼鏡で見てしまう私のような視聴者は、1話で「はいはい、ワロスワロス」で終わってもおかしくない。

 でもね……この作品いいよね! もう、とにかくゆかちがいいよね! キタエリもいいよね! もう、なんか色々いいよね! 

 川口監督については、実をいうと嫌いじゃないんです。「好きな監督を10人挙げて下さい」って言われ時には絶対出てこないとは思うんだけど、この人だからこそ、っていう安心感はあるんだ。実を言うと「SKET DANCE」もまだちゃんと見てたりするんだ。過去の監督作品も、ほぼ全部不満無く最後まで観られてるんだ。この人の巧さは、原作が作ったギャグを阿漕で下世話な方向に膨らませて、そのまま「アニメ向き」の媒体にのせられる妙なこだわり。作中でナベシンと共演することが多いことなんかも、その現れなんじゃなかろうか。

 今作においてもそれはよく出ており、原作にあったかどうかしらないけど、さりげないジャンプ漫画ネタなんかが仕込まれているのをさらっと見せて「そっち方向」に好きなユーザーをいじってくる。「なん……だと?」くらいなら聞いたらすぐ気づくだろうけど、「家庭の事情でね」あたりは意外と気づきにくい。そういう方面に配慮しながら、アニメの本筋を邪魔せずにテンポ良く入れ込んでいく手管に長けているのだ。「ハヤテ」や「スケダン」あたりのメタネタが多い作品の監督に回されるのはそういうニーズがあるおかげだろう。

 あとは、思いの外出来が良かった作画方面もプラス要素にはなるね。キャラデザの人の名前は初めて見るけど、アクション要素も描きやすいキャラクターデザインは、ヒロイン勢の可愛らしさが良く出ていてなかなかおいしい。特にメインヒロインとなるスバルと1話で見せ場が多かった奏の見得が実に良い。妹キャラも出番が少ないわりにビシッと見せてくれてたなぁ。

 そんなキャラの魅力を存分に発揮させてくれるのが、この作品の真骨頂、素敵過ぎるキャスト陣。特に井口裕香による男装麗人は、本人も言っていた通りに問答無用の新境地。このキャスティングは本当に勇気ある決断だったと思うし、ゆかちもよく受けきっていると思う。普通のディレクションだと日和って白石涼子や小林ゆうあたりを持ってきそうなところに、まさかのゆかち。やはり、ゆかちは単なるウザい奴じゃなかったんだ。同じ現場にもこたんもいるからテンション上がってること間違い無し。その他、本領発揮と何度書いても書き足りない喜多村英梨、一番好きなトバし系キャラで出てきてくれた花澤香菜などなど。エンディングテーマの歌唱を見ると、これに更に伊瀬茉莉也も加わるんだろ? パラダイスじゃないか! かてて加えて、こんだけの現場を支えているのって、実はどんな演技でも確実に返してくれるっていう安心感を与える日野聡の仕事だというのも書き添えておかないとね。世に「男性主役声」は多々あれど、日野ちゃまの安心感は段違いな気がする。

 残念なことに関西は2週遅れという信じられないスロースタートなのであんまり感想を書く気にもならんのだが、レッツエンジョイである。

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 ○「猫神やおよろず」 5

 なんか色んな要素がとにかくごちゃっと混ざった印象のオフビート。特に予期も期待も無しに見た作品だったんですが、これはこれで。

 混ざってる要素その1,「ストップザ貧乏神!」って、まんま同じような台詞を「かみちゅ!」の祀が言ってた気がする。ご町内防衛神様アニメっていう意味では、近いっちゃ近い。混ざってる要素その2、適当キャラの神様が戸松ボイスってことで、「かんなぎ」要素もあり。高慢な台詞って本当に戸松キャラに合うし、この緩さ、鬱陶しさは天性のもの。混ざってる要素その3,桜井弘明作品であり、戸松・堀江・徳永愛などが並んでいるので、「GA」と多くのスタッフが被っています。全部混ぜると、まぁ、なんか緩いギャグアニメだ。そして、これを一言でまとめると、「桜井弘明作品」でいいんじゃなかろうか。

 桜井作品の真骨頂と言えば、画面の放つどうしようもない緩さと、それにそぐわぬぎっちぎちの高速テンポ。本作はその両面がかなりはっきりと前面に出ており、特に脚本の密度がめちゃめちゃ濃密である。いや、ゆーてもご町内作品だから、緊迫感があるとか、見ていてクタクタになるってことはないのだが、いついかなる時でもキャラクターは動き続けているし、台詞の掛け合いも他作品に比べたらはるかにアップテンポ。息つく間もない会話劇と、それを受けきる文字の演出、画面の賑々しさを見ていると、本当に手を抜くってことを知らない人なんだなぁ、ということが分かって惚れ惚れしてしまう。やっぱり好きだなぁ。

 ネタ回し自体はそこまで個性の強いものではなく、いかにも日常系漫画にありそうなノリではあるのだが、「GA」の時のような初見での分かりにくさもなく、「緩いアニメを締めてやる」という速度調整はいい塩梅になっているのではなかろうか。ところどころでクスッとするくらいの、「ところどころ」がたくさんばらまかれているという、そんな感じ。大絶賛されて飛ぶように売れるとかいう作品ではなかろうが、放送が終わったら原作コミックスを買って読んでもいいかな、と思えるくらいにはなるんじゃなかろうか。

 あとは中の人ですね。基本的には終わる事なき戸松劇場、というのが下地になっており、「GA」の時にも桜井監督に揉まれた技能が存分に活かされている。キャラとしては「かんなぎ」のナギと似たようなところだけど、こちらの方がキャラとしての愛嬌が強く出るために、そこまで嫌みにならず、ちゃきちゃきと動く様子を見ているだけで可愛らしいのが良い。そしてその回りを囲むのが堀江由衣・茅野愛衣・竹達彩奈という、どの世代、どのニーズにも応えようという鉄壁のディフェンス陣。かやのんについては、本当に天下を取ったかのような勢いだが、悔しいことに初見で誰だか分かりませんでした。本当に柔軟な演技プランを持った人である。その他三瓶由布子、豊崎愛生など、「平和なご町内」要素が優先される素敵配置に、声だけでも充分な見返りが得られるな、というのが実に好印象である。でも、実は一番気に入ったのはおかん役の新井里美だったりする。こういうのを、「適材適所」という。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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