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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ポジティガンとネガティガンってなんやねん、第17話。なんで突然こんなこち亀みたいな回が入ってくるんや。この自由さ、一歩間違うとスペースダンディになりそうでドキドキするな。ご丁寧に「AIに騙されて大損する」っていうエピソードを天丼にすることで、だいぶ前から伏線張った状態にしてるのが丁寧なんだかなんなんだか。ちなみに今回のAIは、CVが種﨑敦美だったりする。なんでやねん。

 突然のアーティガンメイン回。確かにここまでのお話でも割とギャグ寄りだったし、立ち位置が今ひとつ見えていなかったアーティガンなのだが、まさかここでこんな風にメインに食い込んでくるなんて誰が予想しただろうか。導入になる破産展開がクッソ適当なのは本作らしいところだが、どこまで行ってもアーティガン・ワールドがブレないもんだから、「これはもしかしてそういうテイストの世界だったのか?」と自信が無くなってくるくらいだ。でもまぁ、考えてみればこの世界を牛耳っている「タレント」って、これくらいにブレないキャラを持っていてこそなのかもしれない。前回、前々回に登場した2人の偉人もかなり個性が強かったわけだし、アーティガンもそこに並び立つほどの人物だとするなら、あれくらいのぶっ飛び方でもまだわかりやすい方だ。

 凋落した後にロディに拾われ、絶望的な状況から持ち前の強さでなんとか復帰。そして復帰したのがキャロル宅だったので、てっきり「いい曲ができたぜ、さぁ、これをキャロチューに歌ってもらおう」っていう流れになり、無事にアルバムが完成、ついに作曲担当の最強の援軍を手に入れた!っていうストーリーだと思っていたのに、そんな甘いもんじゃなかったのは驚き。っていうか、いきなりタオのところに乗り込んで行ったのも驚きだし、そのタオが見事にアーティガンのノリをコントロールして、コントみたいな展開で握手にこぎつけたのは本当にびっくり。あの曲(曲か?)がアンジェラ側に流れるってことなの? まぁ、確かにここでキャロチューにアーティガンが加担してしまうと、本作の大前提である「AI音楽とそれ以外の音楽」ていう対比が崩れてしまうかもしれないのだが……。アンジェラさんは本当に苦労性だよねぇ。

 そう、結局キャロチューサイドはクソプロデューサーの下で「なんとなく頑張って」アルバムを作るしかないわけで、そこにどんな魔法がかかっているのかがよくわからないのは今まで通りなのだ。むしろ、どのような方法論で曲を作っているかが注目されるのはよりギミックの多いアンジェラ側なわけで、彼女が熱愛報道やストーカー被害なんかのゴシップを乗り越えつつヒットし続けるためには、タオ&アーティガンという余計なまでの後ろ盾がついた方がわかりやすいって流れになる。要素が多すぎて本当に大変だけど。ストーカーの正体についても未だ隠されたままだしなぁ。あのIT企業の人、本当にあれだけのためにやられたんだとしたら不憫よな。

 対して、キャロチュー側の問題といえば、やっぱりキャロルのお母ちゃんのことになってくる。ついに兄貴まで反旗を翻し、もはや政治活動に歯止めは効かない。今回記者さんがかなりダイレクトにその辺りの懸念には切り込んでいたが、現時点でチューズデイはどれくらい母親との関係性を気にしているもんだろうか。そろそろ最終回に向けてのまとめが始まる頃だと思うのだが、まだまだ着地点は見えません。

 そうそう、今回キャロルがアップになるシーンで珍しく彼女の特徴であるそばかすの部分がはっきり描写されてたんだけど、たまにそうして描写されるとなんだかキュートね。

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 事実上のバンドリ、第16話。まぁ、バンドメンバーがその辺でひろった陰キャっぽい連中っていう時点で違うけども(有咲は陰キャだけど)……この手の作品でバンドメンバーの構成を一切気にせず、三人をモブで処理するってのもすげぇ展開だな。

 この世界は、基本的に物語の機微ってものに細かい配慮はしない。「なんやねんそれ」と言われても、王道ストーリーを行くために不必要な説明は基本的に省く。だからバンドメンバーも川で拾ってくるし、なんなら伝説の落ちぶれシンガーだって川で拾えるのである。出会いの妙なんてことは一切気にしないのだ。これまでの展開を振り返ってみても、「数奇な運命」を演出してちょっと出会いに雰囲気を持たせたのなんて、せいぜいキャロルの親父さんぐらいじゃなかろうか。他の連中はだいたい「偶然会ったけど便利だからそのまま」みたいな状態か、ガスがよく分からんところからコネを繋いできたかのどっちかしかないからな。まぁ、その辺にドラマは必要ないってことなんでしょう。

 前回登場したデズモンドのCVが山寺宏一、そして今回登場した伝説のシンガー・フローラが林原めぐみ。いわばナベシン監督的には「ビバップ」キャスト繋がりである。惜しげも無くキャストをつぎ込み、「この辺に登場してるキャラはとにかくすごい奴らなんやで」というのを強引かつ簡潔に説明してくれている。ガスとフローラが「若かりし頃」と「現在」を演じ分けているのを聞くのも色々と興味深く、めぐさんも年相応の役が回ってくるようになったもんだなぁ、としみじみしてしまう。

 今回の出会いがキャロチューの2人にとってどんな意味があったかと言われると正直微妙で、フローラに対して特別な敬意を持っているキャロルの方もそこまでお熱というわけでもなさそうなので、あくまでも彼女のモチベーションを高め、しっかりと音楽を続けていくことの補強程度のものだろうか。彼女たちに「音楽業界で生きていくこと」の恐ろしさを垣間見せる役割もあるにはあったが、すでに大手プロダクションのオファーを蹴っているキャロチューである。「自分たちがやりたくないことはやらない」をモットーに、ある程度自由な音楽活動を続けることは可能だろう。2人が力を合わせれば、今後どんなに悪い大人の意思が渦巻いたとしても、キャロル&チューズデイは楽しいユニットになってくれるはずだ。

 どちらかといえば、今回の物語はキャロチューのためのものではなくてガスのためのもの。これまで良いことも悪いこともひっくるめていろんなプランを展開してきたガスだったが、彼の才能の片鱗がようやくここで確認できたし、彼なりにアーティストをどのように扱うかっていう信念もうかがい知ることができた。キャロチューはこれまで一度たりともガスの手元から離れるようなそぶりは見せていないので「独立してお払い箱」みたいな展開は心配されていなかったが、ガスがことさらにアーティストの自由にこだわりながらマネジメントを続けてきた理由が改めて確認できたことで、これまで以上に信頼関係を強固なものにすることができたと見ていいだろう。単なる呑んだくれ親父ではなく、見る目もあるし、思いやりもあるおっさんだったことがわかって一安心である。

 さて、問題は今度はアンジェラの方へ。こちらもなかなか問題が尽きないわね……。

 

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 あまりにもスピリチュアル、第15話。そういう方向の話は掘り下げないとばっかり思ってたんだが、ここにきて一度きっちり触れておくのだな。

 端的にいえば「歌うとは何か」という哲学のお話である。これまでのキャロチューの成り立ちを考えると、彼女たちが「何故歌うのか」「何を歌うのか」というWhyWhatの部分についての言及というのはほとんど存在していなかった。一応チューズデイはわざわざ田舎の幽閉生活から逃げ出してまで音楽をやりたがったわけだし、キャロルも毎日のように路上で弾き語ってたんだからモチベーションが高いのは間違い無いのだが、その裏にある目的意識については「好きだから」くらいしか理由がなく、2人が出会ってからは「お互いに相手と一緒に歌うのが楽しいから」という大きな理由が追加され、これがメインの「Why」になっていた。

 しかし、そうした漠然とした目的だけでは通用しない次元に2人は上がってきたのだ。これまでだって職業意識というか、プロ根性はあって然るべきだったのだろうが、デビューからメジャーになるまでの遍歴があまりに急で、なおかつ適当だったため、2人がそうした環境の変化を意識するタイミングがあまり無かったのであろう。前回のエピソードでいよいよ有名プロデューサーの手が入り、さらに本格的な「商品としての音楽」を打ち出すにあたり、2人は「自分たちはミュージシャンとしてまだまだ足りないものがある」と意識し始めた。「今期のアニメは筋トレ要素が多すぎないか?」とかどうでもいいことを考えたりもしたが、これまでの2人なら「楽しければいい」のだから歌うための体力づくりなんて発想自体が出てこなかったはず。責任が生まれ、意識が芽生え、2人の中で何かが変わったということである。ただ、それでも2人のコアとなる部分がブレるのはよくないので、「今のこの時を歌うのが楽しい」というポイントについては、きちんと確認を入れている。

 そして、そんな2人の意識の問題をもう1段上にあげて「火星全体の」次元に至らせるために登場したのが、今回の中心人物たるデズモンド氏である。彼(彼女?)が一体誰で、今まで何をしてきたのかなんてことはよく分からない。今作のお約束として、どんだけ有名な人間だろうと作中では初登場のぽっと出のキャラだということを理解した上で、周りの反応をあけすけに見せることでポジショニングをさっさと済ませる方向に描写されている。あのガスが思わず泣いてしまうほどに切なく胸を打つ歌を歌えるデズモンド。彼の歌が本物であることの証左であり、彼の一言一句が重みを持っていることの示唆。まぁ、阿漕な描写ではあるのだが、そこはそういうものだという雰囲気で納得する方が良いだろう。

 そうして神秘性を高め、正当性を保証されたデズモンドは、あまりにスピリチュアルで、なんともナチュラリストな意見を唱え続ける。身も蓋もない言い方をすれば「よくある自然主義的な論旨」でしかないので「まぁ、そういう人もいるよね」って話でしかないのだが、「この考え方が本作ではとても大事で、今後のキャロチューを支えていくものですよ」というのが、大仰な彼のキャラ付けと舞台設定で説明されるのである。これまで漠然と「アンジェラのAI音楽」に対抗する位置付けだった「キャロチューのナチュラル音楽」だったが、デズモンドの太鼓判をもらうことによって、この火星における自然主義の象徴にまで成り上がったのだ。まぁ、あれだけサインが書かれてたんだからデズモンドが後押ししてるアーティストは他にもたくさんいるはずなのだが……。

 「なんのために歌うのか」に対し、「誰か1人のためでいい」という後ろ盾を得たキャロチュー。これによって、「2人で歌うことは楽しい」がはっきりとした大義名分として定義された。そして「何を歌うのか」についても、「ただ1人を思って歌えばいい」という言葉からは「互いに愛を歌えばいい」という答えが導き出される。それが友情だろうが愛情だろうが、人を想う心を乗せて歌うというのが、「歌う」ことの唯一にして最大の意味なのである。別に2人はその部分で悩んだりもしなかったのだが、はっきりとしたビジョンを与えられたことにより、彼女たちの「自然の歌」は今後もさらに異質な存在として、火星を揺さぶることになるのだろう。ここに今回登場しなかったアンジェラがどんな風に絡んでくるのかが注目ポイントだ。

 そして、皮肉にも自然派の友愛ソングに乗せて進行していく選挙戦。チューのおかんはもう止まることが出来ないところまで来てしまった。火星の民にとって、地球との断交は自分たちの起源を絶つことと動議である。ガンダムシリーズの「地球に魂を縛られた云々」とは違うかもしれないが、「母なる」ものを拒絶し、空に飛び立った人たちが母星を拒絶することは、自然派の立場から見たらどう映るのだろう。チューズデイが実の母とぶつかり合う時、どんな表情を見せることになるのかも気になるところ。兄ちゃんに頑張ってもらわんとなぁ。

 

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 2人の歌で元気をもらおう、第14話。向かい合って楽しげに歌うキャロルとチューズデイ。その笑顔に救われた気がします。チューズデイは歌ってる時が一番溌剌としてるのが良いなぁ。

 やっぱり、仕切り直すならこのアニメからかな、という気持ち。残念ながら作品としては別にキリのいい部分ではないし、むしろ不穏な空気も流れまくってるんだが……。今作の良いところに「筋立てがベタなので話の展開が読みやすいし、追いやすい」ってのがあるんですわ。たとえシリアスな展開でも、最終的にキャロチューが行き着く場所はおよそ想像できるわけで、あまりくさくさした気分にならずに見守ることができる。今回のキャロルに関しても、決して手放しで「ハッピー」と言えるような展開ではなかったが、間違いなく彼女の中では救いとなるエピソードだった。どう考えても親と縒りを戻す展開なんて作れないんじゃないかと思ってただけに、親父さんが良識のある人間で本当によかったよ。

 ぶっちゃけ、今回冒頭部分ではあのイカレじじいが実は偽物で、その前にキャロルがランドリーで出会ったおっさんが本物のプロデューサーなんじゃないかって思ってたんだ。どうにもガスの情報が不確かで、あのジジイが偽物っていう線がなかなか消えなかったのだが、最終的にスキップが駆けつけてくれたおかげでじじいの身元も保証され、プロデュース業に関しても問題なしの判断。そして、それと同時に「あっ、こっちが実父……」っていうのがすぐわかるように展開し、2人のおっさんがスルリとシナリオに溶け込むことができた。まぁ、斧振り回してたイカレ野郎があんなにすんなりいいポジションに収まっていいのかよ、って気もするんだけども……。まぁ、そこで上手いこととりなしたことでようやくガスの存在意義が確認できたのでよしとしよう。本当に行き当たりばったりなんだけどな……。

 着実にデビューへの道は繋がり、キャロルも懸案だった両親の問題が一応解決。すると、残るはチューの親だけということになる。まぁ、きっちり予定通りの路線を進んでいるみたいなのでこの先の暗雲もわかりやすいのだが……結局、お兄ちゃんはおかんを止めるほどの甲斐性が無いんだよなぁ。

 あとはアンジェラの方もどことなく不穏な動き。いまだにタオが何を考えてるかよくわからないのは怖いといえば怖いのだが、今までであんまり悪人っぽい描かれ方ではないし、多分最終的に「奇跡の7分間」にアンジェラも関わることになるはずなのだが……。

 

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 心機一転、第13話。改編期でバタバタしてる間はあんまり感想かけなかったけど、気づいたら節目を超えて「第2部」に入っていた。まぁ、やってることは変わらないのだけど。

 あれやこれやのマーズブライテストを経て、無事にデビューが決まったキャロチュー。優勝こそアンジェラに譲ったものの、むしろ鳴り物入りでのデビューのためにはこの敗北も箔が付くってもんで。一足お先にデビューしたアンジェラは相変わらず絶大な支持を集めているので、そこに早く追いつけ追い越せ。まぁ、今回のアンジェラのデビュー曲に関しては「言うほど爆売れするか?」という気もするのだが、火星の音楽シーンは現代の地球では計り知れないミステリーを孕んでいるのでその辺はノータッチで。いきなり記者会見会場でマイクを持ってあれだけ堂々たるパフォーマンスができるのなら、新人としては破格のスペックなのは間違い無いのだろうけど。

 そうしてアンジェラが道を作ったのだから、続くキャロチューも同じ路線に乗ればいいだけ……と思いきや、そうは問屋が卸さない。事務所との契約は果たしてどんな内容だったのか、今となっては定かでないが、この辺りは現代の芸能界のものとそこまで大きな違いはないと考えていいだろう。「芸能人になってでかい事務所の後ろ盾を得られるなら多少の不自由もやむなし」というのが普通の考え方で、通常アーティストを目指す人間なんてのはそれも織り込み済みで芸能界ってのを「あがり」だとみなすものだが、ガスの場合はそうした常識についても、キャロチューの二人の要望を大いに汲み取り、むしろ汲み取りすぎたくらいである。おそらくガスの中では、インタビューやらテレビ出演やらで振り回されて覇気を失っている2人を見て「あんまり業界向きじゃないなぁ」という気持ちもあったのかもしれない。そうしてせっかく育てた雛鳥を他人に収穫されてしまうよりかは、自分の手元の自然の農園でのびのびと育てたほうが面白いものができると、そういうことじゃなかろうか。ガスが単なる金の亡者だったら、大手事務所の契約書には金額だけ見てサインしてるだろうしねぇ。その辺りは信用していい人物なのかもしれない(今回の判断が正しかったかどうかは別として)。

 結局これだけのおおごとを成し遂げても安アパート暮らし、コインランドリー生活は変わらないキャロチュー。有名人なのに周りの警護もないので偶然謎の合気道おじさんに助けてもらうシーンもあったりするわけだ。あの人は一体何者なんでしょうか。てっきり今回のラストに謎プロデューサーとして出てくるのかと思ったら、予想以上のまじモンが出てきて吹いた。いや、プロデューサーってそういう未開の地の獣みたいな扱いでええんか? まぁ、とにかく規模は多少変わったがキャロチューたちはまだまだドブ板興行である。……って、流石にいろんなところから声はかかると思うんだけど。別に事務所を通さずとも、「その辺でキャロチューが歌ってますよ」って情報があれば、テレビじゃなくても種々のイベント関係で引っ張りだこになるんじゃないですかね? あんまり出どころのわからない不安な営業はさせないってことか? あんだけテレビ出演があったのに貧乏生活が一向に改善する気配を見せないのは、流石にガスが何かやらかしてるんじゃないかと勘ぐってしまうが……。

 しかし、そんなキャロチューの実情より、現在もっとも不安なのはチューズデイのおかんの状況である。大統領選に出馬してることは構わないのだが、問題は彼女が不法移民の退去を公約に掲げているところ。親御さんの行方も知らないというキャロルは間違いなく不法移民。娘がそんな輩とつるんでいるとしったら、お母ちゃんは間違いなく「選挙戦にダメージがある」ってんで動くに決まってるんだよな。問題がポリティカルになると、音楽で云々できる領域じゃなくなるのが恐ろしいが……事務所に所属してたら、それもましになってたのかなぁ。

 

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 ネタが豊富すぎる! 第9話! すげぇ、これだけの尺にツッコミどころをいくつ用意しているというのだ。もう、出てくるキャラの全てが一発屋のくせに余計なくらいにキャラを叩き込んでくれるのほんと好き。

 先週が予選Aグループ。そして今週はまるまる1話使ってBグループ。昨今のアニメじゃ考えられないような贅沢な尺の使い方だが、「全然知らんアーティストが続々登場しても盛り上がらんやろ」なんて心配はすでに先週時点でなくなっている。まぁ、「なんでこんなイロモンばっかり本戦に残ってんだよ」っていうツッコミは相変わらずだけど。今週は前回に比べればまだイロモノ枠は少ないから多少はね?(でも2枠がイロモノだよな)

 1人ずつ見ていくと、まずは1戦目勝者のGGK。冷静に見れば割と普通……なのかな。コズミックなスピリットにインスパイアされたシンガー。火星時代のこの世界ならそこまでおかしなものでもないのか……と思いきや、オーディエンスの反応を見るとやっぱりちょっと触れたくない系らしい。こういうのは厨二病とは言わないだろうが……「スピリチュアル系」でしょうかね。でも歌うと意外に普通、ってのも前回からのお約束。宇宙の意思を示すための歌、この世界ではどんな風に響いてるんでしょうね。それにしても……一番驚いたのはこのキャラのCVが久野ちゃんだったということである。悔しいのだが、初見段階で気づくことができなかった。おそらく人生初の「久野ちゃんがしゃべってるのに久野ちゃんを認識できなかった案件」である。ショックだ。やっぱりどれだけフラットな気持ちでいようとも、「久野ちゃんならこういうキャラでこういう喋り方」っていう先入観があるのだろう。少し軸をずらされただけでこんなにも意外性が演出できるってんだから恐ろしい話だ。そして、こんなところに久野ちゃんをぶっ込むことを思いついたスタッフは大したもんだ。まぁ、歌キャスは別にいるから、わずかなトークパートだけを埋めるくらいなら多少の挑戦はできるということか。

 そしてその対戦相手となったマーメイドシスターズ。……これさ、彼ら(彼女ら?)が歌った曲はちゃんとサントラとかに収録されるんでしょうかね? なんでこの曲だけ字幕で歌詞が表示されないかなぁ!! いやぁ、爆笑したわ。これ、日本語でやったらどんな曲になるんだろう。まぁ、単にマキシマムザホルモンみたいな内容になりそうな気もするけど。もしきちんと音源として配信されてカラオケに入ったら、きっちり練習しようと思います。ちなみにシスターズのCVは浅沼晋太郎(1人3役? 4役?)。あさぬママも相変わらず妙なところに配置されるのは楽しい。

 続く2回戦は、多分ここまでの試合の中で一番ガチのカード。先行は「うざい佐倉さんの真骨頂暴走レズ」ことシベールさん。完全にキャロチューの関係性をぶっ壊しに来てるとんでもねぇキャラで、やるに事欠いて思いっきりチューズデイに歯型をつけていくという盗人の所業。キスマークでもなかなか消えないだろうに、歯型ってのは本当にタチが悪い。あれ、キャロルが気づいた時にどんな反応を示すんだろうな。曲の方は割と普通だったし、「若いうちの方が残すべき価値があるメッセージを生み出せる」という独自の感性も危険ではあるが思想としては糾弾されるべきものではない。かなりサイコパスな要素もありそうなので、NTRに失敗した今後の展開、包丁でも担いで二人の家に乗り込んでくる可能性もあるな。クレイジーレズに不用意に髪の毛触らせるのは危ないわよ。

 そしてそんなシベールを正面から殴り倒した我らがアンジェラ。正式なパフォーマンスを披露するのは初めてだが、曲は以前も歌った「Move Mountains」。タオが作った楽曲がこれ一曲ってことはないだろうが、新曲は決勝戦での披露かな。わかりやすくアッパーな部分を作ることで「アンジェラの歌唱力はすごいんやで」ということを伝えるデザイン。おそらく単なる歌唱という意味なら(少なくとも現実的には)シベールもアンジェラもそんなに変わらないと思うのだが、観客の反応なんかで「アンジェラさんすごい」をはっきりと見せつけている(そのための当て馬としてシベールはいい仕事をしたんだろうな)。しかし、こうして「新生アンジェラ」が爆誕したその会場で、早速タオさんがキャロチューに粉かけてるという事実もなんだか気になる。おそらくタオが反応したってことは「AI音楽で天下が取れると思ってたけど、なんかイレギュラーな奴が出てきたからちょっと不安だぞ」というタオの焦りの表れなのだろう。彼のことだからこれでアンジェラを見限ってキャロチューになびくなんてことはないだろうが……。全幅の信頼をおいてタオに仕事を任せているアンジェラからしたら、厄介な話である。

 さて、次回が決勝になるのかな? これ、流石にこのタイミングでアンジェラに勝つわけにもいかないから負ける展開になるんだろうけど、どうやって「負け」の説得力を出すのかは難しいところだなぁ。

 

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 いちいちキャラがクドい! 第8話! そりゃね、全国20万人の参加者の中でも選りすぐりの個性なのだからキワモノが出てきてもおかしくはないが……火星の音楽の多様性ってそういう方向に炸裂してるのん?

 なんとオーディション番組は一週では終わらず、まさかの週またぎでバトルが続いていく。現実(作中)においても番組は週をまたぐらしいのだが、生放送を売りにしているオーディション番組で週またぎってことは、当然出演者たちは一旦帰宅してまた来週同じスタジオに集まるってことよね。わざわざオープニングとエンディングのためだけに待機させられてたアンジェラさんとか、無駄な拘束時間でイライラしそうやな。そのほかにも準決勝後半戦のために待機してた連中が3組いるわけで、いつの時代もテレビメディアは大変である。これ、来週が準々決勝後半戦だとして、最低でももう1週使わないとラストバトルまでいけないよね……せめて1時間の尺で放送しろよ。

 まー、現代ではこうしたオーディション番組ってのもすっかり下火になってしまったので、いまひとつ独特の空気もわかりにくいところはあるのだが……少なくともキャロチューの2人の緊張感だけは伝わってくるだろうか。流石に楽屋入りした時に周りがあんなんだったら、そりゃ萎縮してしまうだろうよ。やっぱり他のオーディション会場ではイロモノ枠が残りやすいような選考が行われてたと考えるが自然な気がする。今回、キャロチューが審査員から「地味」と言われていたことからも分かる通り、正道をまっすぐに突き進むだけのキャロチューの音楽はやっぱりこの世界では地味なようだ。じゃぁどんな音楽ならいいかってぇと、世の中の人が聞いたこともないような突拍子もない音楽。最初の爺さんコンビなんかはいかにもそうした奇をてらった部分に良さがあったのだろうし、残念ヒールのブルドックさんも、そのあたりのインパクト勝負を狙ってのキャラ作りで挑んできたという。ただ、そのどちらも1回戦敗退というあたりにこうしたイロモノ枠の難しさがあるわけで。

 メタ的な醒めた見方をするなら、こうしてイロモノがたくさん出てくるのは、「そうじゃないとオーディション番組が絵的につまらなくなるから」だろう。多少むちゃくちゃでも、わざわざ1話使って番組の空気を描くのだから、そこには山あり谷あり、緩急が大事になる。これで全員がピョートルみたいな「まっとうな」アーティストだと、流石に視聴者も飽きてしまうだろうし、何よりキャロチューの良さが個性として引き立たなくなってしまう。彼女たちが勝てるのは、現時点では「みんなして他のアーティストに胃もたれしてるから」というのが一番わかりやすいんじゃなかろうか。ブルドッグはそのまままっとうに評価されれば、充分勝ち上がるだけの実力を備えていたような気もするのだが、そんな彼の「強さ」をキャロチューが乗り越えるための方便として、「キャラも作りすぎは良くないね」というかわいそうなネタが仕込まれていたわけだ。できれば真正面から勝つキャロチューも見たかったが、まぁ、それは決勝までお預けということで。いつの間にかチューズデイが人前で歌うことにさっぱり怖じ気づかなくなってるのはすげぇ成長なんだけどな。

 現時点でやや不安なのは、キャロチューの個性である「AIを介さない音楽」という設定が、あまり浮かんでこないということ。あんなコメントをもらえるってことは「他のアーティストの音楽はAIで作ってる」っていう前提があるはずなのだが、今週だってピョートルやブルドックの曲がAI仕込みのものなのかどうかはよくわからない。そのあたりの差をはっきり出してもらわないと、「やっぱり最後は人の力が勝つんだ!」というキャロチューの大義名分が失われてしまう気がする。いや、もしかしたらアンジェラとダブル(トリプル)ヒロインにして「AIだろうがAIじゃなかろうが、音楽って素晴らしいものですね!」エンドかもしれないけど。「奇跡の7分」っていうからにはおそらく1曲だけではないだろうし、もしかしたら最終的にはキャロル&チューズデイ&アンジェラが見られるのかもしれないな。

 その他、「今期のアニメは途中から佐倉さんをぶっこんでかき回すのが流行ってんのか」と思わせるような怪しげな新キャラが登場。さらにアンジェラのところには有能そう(?)なマネージャーも。いろんなところにクセの強いのが揃ってきたぞ。佐倉さん(シベール)が今後キャロチューの関係性にどんな余計なことをしていくのかに注目。いい感じのウザさは伝家の宝刀。

 

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 グラサン返せよ、第7話。着実に実績も積み重ねていくキャロチューだが、あっちこっちで前科も積み重ねてる気がするな……。

 トントン拍子でトントントン。ただ、前回が十万人規模のフェスだったところから、今回はまたドブ板興行みたいなところに戻ってる部分もあり、進んでいるような、そうでもないような。まぁ、おそらくステージ経験が2人を着実に育てているから前に進めるんだという解釈にしておこう。今作の恐ろしいところは、2人がどんな風に練習して、どんな風に曲作りしてるかはさっぱり見せないところなんだよな。「練習しとけ」と言われているだけで、彼女たちが普段の生活でどれくらいバイトして、どれくらい歌に入れ込んでいるかもわからない。今回はオーディションで歌っている様子すら描かれず、珍しく「作中で挿入歌が描かれなかったお話」になっている(その他諸々の連中が山ほど歌ったが)。それでもなお、何故か我々は「キャロチューなら多分大丈夫なんだろう」という漠然とした信頼を寄せているのは、二人の成長が、単なる歌の実力だけにとどまらない部分に見え隠れするおかげなのだろう。

 正直、今回のお話は「今更なの?!」という部分もある。オーディションのプロフィール確認という完全に外的な圧力によって、キャロルの生い立ちが明らかになる。そして、それを聞いて初めて、チューズデイの方が「そういえば……」と気づいたわけだ。今まで一切そんなこと気にしてなかったってことなんだろうね。まぁ、いかにも勢い任せで家出してきたお嬢様らしいといえばらしいのだが、チューズデイは別に常識がない人間としては描かれておらず、今まで一切家主であるキャロルにそうした気遣いが無かったというのは意外といえば意外。やはり「自分自身のことを話せない」という負い目が、キャロルに尋ねることを阻害していたのかもしれない。キャロルにそうしたことを聞いてしまったら、自分の方も話さなきゃいけない。そして、話してしまったら、身分の差というか、生い立ちの差からキャロルが愛想をつかしてしまうことが怖い。そんな葛藤が、今回のチューズデイに見られた心情なのだろう。

 しかし、キャロルのあっけらかんとした態度が根っからのものであることもチューズデイはこれまでの付き合いで理解し始めている。「自分だけが殻に閉じこもった状態でキャロルに甘えてばかりではダメだ」というので、「今更」というよりも「ようやく」一歩目を踏み出すことができたというお話である。精神性が前を向けば、オーディションで良い結果が付いてくるのもうなづけるお話。2人の後先考えない若さも、ここでは良い方向に働いていると解釈できるだろう。十万人規模のフェスでは叩かれたが、今度は20万人の頂点にたどり着けば良いのである。

 しかしまぁ、こうしてみると火星の音楽シーンってのも本当に謎なんだよな……AI音楽が席巻しているのかと思えば、民間レベルだと本当に自由自在、思いつきみたいなレベルでアナクロな音楽を楽しんでいる連中も山のように番組にエントリーしている。下手したら現代の地球なんかよりもよっぽど自由度の高い「音楽性」を楽しんでいる文化があるんじゃなかろうか。川辺の2人のグータッチのところで突然乱入してきたおっさんなんかもすげぇフランクだったし、音楽的な娯楽はみんな自由だし、楽しそうである。オールドスタイルのキャロチューが殴り込みをかけて案外ウケているのも、そのあたりの受け皿の広さが理由なのかもしれない。そうなるとアンジェラサイドがどんな風に受け入れられるのかも気になるところだけど……。あっちも「家族」の物語で一波乱ありそうなのよねぇ。チューズデイの実家の殴り込みもそろそろ現実味が出てきてピリピリするね。

 追伸・なんでプロフィールがドラえもんやねん。

 

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 キャロルがチューズデイのことを「チュー」って呼ぶのいいよね、第6話。いつの間にやら完全にコンビとして定着してんだよな。1話目の時点で「理由もなく仲良いなこいつら」って思ってたけど、すでに十年来のコンビみたいな風格が出てるわ。

 艱難辛苦。ここまで様々なドタバタがあった2人のデビュー戦だったが、そこから進むための道はなかなかに険しい。とはいえ、いきなり10万人規模のステージに立てるかもしれないなんてのは特大のラッキーであり、いささか御都合主義の間は否めない。しかしそれも「問題ありのアーティストの補欠枠」というなんとも珍妙な制限がかかっており、相応のリスクと、なんかそれっぽい「らしさ」が同居した絶妙な設定になっているような気もする。確かに、音楽業界ってこういう枠あるもんなぁ。客の入りが少ないからって興行中止するアーティストとかさ。まぁ、そういう部分も含めてファンはついていくんだろうから、今回登場したヨシュアも実は案外アーティストとしては真っ当な人物なのかもしれない(そうか?)。

 そして、今回の舞台である「フェス」という設定のおかげで、ぐっと世界が広がって見えたのも注目すべきポイントだろう。業界のお話とはいえ、本当にぽっと出のキャロチューが他のアーティストと絡むチャンスなんてのは普通は作れない。しかし「フェスのステージに立てる」という状況なら、そのどさくさでこの世界に存在している様々な「音楽に向かう姿勢」を垣間見ることができるのだ。まぁ、ヨシュアは置いとくとしても、今回だけでもアーティガンの様子が改めて観察できたし(まさかあんなにトラウマになってたとは)、二人が憧れる孤高の歌姫「クリスタル」、そしてその彼氏(元カレかなぁ)であるスキップが登場している。「フェス」というと大人数で底抜けにぶち上がるイメージが強いのだが、この二人の奏でる音楽はむしろ良い塩梅でのチルがかかっており、キャロチューの二人も無理なく入っていける、「理想の高み」を設定するのに一役買っていると言えるだろう。おそらく、アーティガンたちのような「AI音楽至上主義」の火星文化とはまた違った存在として立脚しているはずだ。

 スキップのCVが安元なので地声がめっちゃ低いのに歌い始めると割と高音なのが笑いどころ。多分中の人にあのキーの曲渡しても絶対歌えないだろ。また、クリスタルの方も最初に登場した時点でのCVだけ聞いたら「このキャラだけ歌キャス使わないのか?」と思いきや、まぁ、そこは流石に歌キャスを入れてきた。その辺りは世界観を合わせる意味が強いのでしょうがないだろう。いわゆる一般的な「アニメ向け音楽」とは異なる「キャロチューの世界」の音楽なら、やはり専門の歌い手さんに任せる方がいいって判断だろうし、これはこれで正しい。

 こうして「高み」に接することができたキャロチューの二人。チューズデイがガチガチだったもんだからステージが成立するかどうかすら危ぶまれたが、そこは「酒の力」という古典的かつ強引な手法で突破。無事にステージを飾ることはできたが、その成果はこれまでのような都合のいいものでは済まされなかった。まぁ、ここでいきなりフェスのステージが大成功したら話の筋立てがおかしくなるからな。やっぱり一度は叩いて落ちて、悔し涙を流す展開があった方が良いですよ。何回も書いてますが、わたしゃ初代ラブライブの3話が大好きな人間なのでね。「うまくいかなかった、でも次はうまくやる」という克己の精神。それが見られるだけでもお話としては文句なしだ。最後にクリスタルにフォローしてもらって二人の傷がすぐに治っちゃったあたりはむしろ甘やかしすぎな感じもするんですけどね。でもまぁ、彼女が言う通りにあそこでゴミを投げていた観客がいる一方で、「あれ、案外悪くないんじゃ?」と思ってた観客も少なからずいたのは事実なのだろう。そんなか細い可能性が、今後のキャロチューの道を開くきっかけになるってことかしら。あのおデブ社長は実際に見たキャロチューをどんな風に判断したのかなぁ。

 個人的には、今回歌った曲が3話の「洗濯機の歌」だったのがお気に入り。二人が元気を出すとき、ぐるぐる回るラウンドリーを思い出すのって、なんか「初心を忘れない」みたいな姿勢が見え隠れしてほっこりしません? どこまで羽ばたいても、キャロルたちにはオンボロアパルトマンの生活を忘れないでいてほしい。

 

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