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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 ○「TIGER & BUNNY」 6

 さぁ、今期スタート新番の口火を切ったのは、特に事前情報も無しで覚悟の視聴を行ったサンライズオリジナル作品だ。サンライズオリジナルって響きは期待半分不安半分だが、オープニングを見ただけで、なんか知らんが期待の方が一気に吹き上がった。この馬鹿は、きっと良い馬鹿だと思えるんだ。やべぇ、新番組一発目からお気に入りオープニングが出来てしまった。

 まず、オープニングで流れるスタッフクレジットを見ていく。すると、キャラクター・ヒーローデザインが桂正和というので1つ驚き。なるほど、言われてみれば彼のデザイン性がこれまでアニメに一切関わってこなかったことが不思議なくらいだ。実際、作中に登場するヒーローたちはあくまで「商品」としての阿漕さを抱えながらも、しっかりとアメリカンヒーローのテイストを残し、ギャグにならない適度なレベルでのスマートさを持つ。サンライズお得意のCGワークによる人体描写との相互関係も良好で、個性的なヒーローの持つパワーが画面にあふれ出てくるようである。そして、監督はなんとあのさとうけいいち氏。もう、彼の名前を見ただけで漆黒のメガデウスがぶっ飛び出てくるシーンが蘇ってきます。無骨なサンライズロボットアクション「ビッグオー」は、私のお気に入りリストでも上位に食い込む想い出の作品。その監督がこんな形で再び帰ってきてくれたのだから、期待するなというのが無理な話だ。

 そして、作品コンセプトもなかなか面白い。近未来のごとききらびやかな大都市で大暴れする各種ヒーローたち。彼らは正義感から悪と戦い続けるミュータント的存在、「NEXT」ながら、スポンサーをもって商売としてショーに参加するアクターでもある。ロビー活動にも力が入り、誰もがみんなその衣装にスポンサーのロゴを大量に刻印している。阿漕な商売繁盛物語として妙な形のヒーロー像が形成されており、これが実際の番組スポンサーと絶妙な絡み方をして憎らしいコラボレーションを演出する。オープニングのスタイリッシュな大活劇シーンで大写しになる「calbee」や「牛角」の文字には笑わずにいられない。昔こち亀で似たようなアイディアを使った話があり、実際に様々な作品で「アニメ内広告」という手段はとられたことがあるが、ここまで臆面もなく堂々と世界進出してきやがったのは初めてかもしれない(一応「バスカッシュ」とナイキのコラボが記憶に新しいが)。

 普通、露骨なスポンサーロゴなんて入れられると「アニメの世界観ぶちこわしじゃねぇかぁぁぁ!」といらつくものなのだが、ここまで開き直られると、もう笑うしかない。そして、「広告塔としてのヒーロー」という作中のコンセプトに実にマッチしており、露骨にすればするほど、作中のキャラクターたちも引き立つという相乗効果があるのだ。なかなかずるい、そして美味しい演出ではないか。途中のペプシのCMとか、どこまでが本編でどこからCMに入ったかわからねぇっての。「一旦CM」じゃねぇよ。

 そして、そんなスポンサーの看板を背負っているのだから、せいぜい格好良いヒーローの活躍を見せてくれりゃいいのに、メインとなるのは、ロートルヒーローの世渡りの苦労話なのだ。このギャップがまたおかしい。普通「ヒーローもの」といったら、バックグラウンドなんかよく分からないけど、とにかく無条件で世界を救うために格好良く立ち上がるものだ。近いところでは「HEROMAN」あたりは分かりやすい例で、ヒーローが世界を救うのはヒーローだからなのだ。しかし、この作品のタイガーは違う。いや、確かに本人は正義感から世界を救いたがっているわけだが、それだけじゃぁ普段のご飯が食べられない。活動を支えるパトロンがいて初めて成り立つ商売なのだ。なんだその嫌な生々しさは。これってなかなか無いテーマやぞ。ちょっと前には「契約を思い悩む魔法少女」ものなんてのもあったが、「ものを壊しても賠償してくれるスポンサー探しに奔走するヒーロー」ってのも……本当に妙な時代になったもんだなぁ。

 コンセプトが面白くて、映像には一つも文句はない。けれん味たっぷりの演出方針も実に愉快だ。これは、正直楽しみです。またね、主人公タイガーのキャラクターがいいんですよ。声が平田広明さんですからなぁ。ほんと、娘を猫かわいがりしつつ仕事に追われる「サラリーマンヒーロー」役が似合う似合う。他にも洋画っぽい面子には津田健次郎、甲斐田裕子なんかもいるし、個人的にはオープニングに聞こえてきた第一声が太田真一郎の時点で面白くてしょうがなかったんですわ。彼がアニメでちゃんと役をやってくれるのって「AVENGER」以来な気がするぞ。

 さぁ、ここからどういう風に話を持っていくのか。目新しさで勝負出来た1話目と違って、次こそが本物の作品の質が問われる話数。期待して待ちたいと思います。

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