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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
10月のトリを務めるのはこの人、ゆーみんである。ゆーみんは割と初期から自然にゆーみんになってたが、ラジオで共演者とわちゃわちゃしてるのを聞く機会が多かったからだろうな。私としては珍しく、この年代の声優の中ではかなりラジオでの接点が多い人だった気がする。ちなみにきんモザ界隈だと「ゆみりん」呼びになるが(主に西明日香)、そっちよりも私は断然ゆーみん派。ありきたりなあだ名だけど、意外と業界では被ってないよね(別なところにあまりに大看板なユーミンが1人おるからな)。
・馴れ初め ゆーみんの馴れ初めも割とはっきりしているので簡単。Wikiの記述を見るとレギュラーデビューが「Aチャンネル」だったらしく、その時点でちゃんと認識しており、「特に印象に残ったわけではないが、今後も頑張ってほしいと思える仕事」と評している(ちなみに同じくレギュラー出演している美菜子は「努力賞」と評している)。でもまぁ、この時点ではまだ「初めてレギュラーを獲得して頑張ってる若手」くらいの認識だろうか。 しかし、ゆーみんのイカレたところはここからの仕事の繋ぎ具合である。全部Wiki情報で申し訳ないが、事実上デビュー1年目と言える2011年の時点で、すでにWikiの出演作リストが13本記録されている。もちろん大半はモブだし、「若手声優なんてモブをいっぱいやって仕事固めてくもんだろ?」と思われるかもしれないが、1年目からこれだけの数の作品に入っている例はそうそう無い。それこそ鳴物入りでデビューする「大人気!」タイプの役者ならこういう確変じみた動きを見せることがあるが、失礼な言い方かもしれないが、この年のゆーみんの動向をそこまで注目して見られた人間はいなかったのではなかろうか。「なんかそこにいる声優」・内山夕実の胎動はすでに始まっている。 そして翌12年、私の中でも認識の変化が訪れる。「貧乏神が!」で主役(正確にはダブルヒロインの1人)である貧乏神の紅葉役に抜擢。ここで相方の花澤香菜との見事な掛け合いとテンション芸が炸裂し、内山夕実の名はすぐさま一線へとのし上がってくる(少なくとも私の中ではね)。そして、この2012年に彼女が関わった作品の本数は……その数27本!!!!! デビュー2年目でその数はおかしい。そもそも、若手声優なんて青田買い気分で事務所に重用されるとメイン級の役を一気にもらって「なんか出てきたな」と声優オタクからはチェックされるもんだが、これだけの数の作品に出ていながら、内山夕実は未だ埋伏を続けている。私だってこの段階ではまだ呑気に「この紅葉役の内山夕実って人、すげぇいいな〜」と思ってた程度で他の作品に潜むゆーみんにまではなかなか気が回っていない。 そして翌年には同様に24タイトルに名前がクレジットされ、「遍在型声優」内山夕実の異常性にもようやく気づくこととなり、その仕事師っぷりにメロメロにされていくことになる。この2013〜16あたりの時期が私の中でに「ゆーみんフィーバー期」であり、どんなアニメを見ても思わずゆーみんの名前を探してしまうような状態。そして実際、そこに内山夕実はいたのだ。「この声優、なんか様子がおかしいです!」ということを切実に訴えた当時の記録は2013年のグランプリ記事にも残っているので確認してみてほしい。 ゆーみんスタイルの何がそんなに刺さっているのか、改めてそこに触れていこう。
・良きところ まぁ、12年前にも同じようなことを叫んでいるので繰り返しになる部分も多いのだが、そこは企画の性質上ご容赦願いたい。 ゆーみんはまず業界的なスタンスがいい、という話から興味を持ったというのが上述の通り。普通の「仕事がひっきりなしにやってくる大人気声優」って、普通は仕事量と「レギュラー以上の仕事の数」が正比例する傾向にあると思うのだが、何故か内山夕実については、主役やレギュラーじゃないモブや、ゲストキャラでの出演実績で序盤のキャリアをどんどん固めていった。男性声優だとこのタイプの人は割といるのだが(その筆頭が手塚ヒロミチなわけだが)、この「女性版手塚ヒロミチ」的なスタンスはどこからくるものだったのだろうか。 ここからは(いつものことながら)妄言の域に入ってくるが、まずゆーみんの声質が本当に「ちょうどいい」ものだったという理由が挙げられる。いわゆるアイドル声優的な声の「可愛らしさ」というステータスで考えると、ゆーみんはそこまで綺麗だったり、萌え萌えだったりという声質ではない。直近で紹介した彩陽が近いところにいるかもしれないが、どちらかというと少しザラっとした障りが混ざるし、アルト以下の音域で存在感を増す「中低音」域の声質。なるほど可愛くて愛され系の主人公などには起用されにくいかもしれない。しかし、その声質のおかげで後ろにいようが前にいようが、とにかく異質さを出さない。しれっとモブにも紛れ込めるし、声の高低の幅が広く、低音域での仕事もこなせるために役の年齢や性別にもとらわれずに自由に配役が可能となる。 そしてもちろん、それだけでは一線級の声優として名を轟かせるにはもう1つ足りず、ゆーみんには最終的な武器である「愛嬌」がある。このニュアンスは相変わらず伝えにくいのだが……やっぱり「声の通り方」なんですかね。ゆーみんのギャーギャー騒ぐ声って、不思議なハレの気配があるんですよ。当時の評価を振り返ってみると、初期のゆーみんは「ギャル系声優」とも呼ばれていた時期があり、この看板を掲げている声優といえば、当企画で扱った役者でいえば喜多村英梨・ファイルーズあい・鈴代紗弓などのライン。つまり近距離パワー系。声のエネルギーは間違いなく煮えたぎっている。そのくせ、この3人と比べるとゆーみんは地声の「障り」がかなり強めでクセがあり、音域は抑えめ。「飛ばし気味のエネルギーがあるのに、地を這うような安定感も同時に持ち合わせる」という天から与えられた二物の中間点、そこに内山夕実は立っている。 「どんな役でも任せられる」は役者に対しては最高の褒め言葉だ。それを声質を自由自在に変化させることで実現させる連中を「天才」だの「怪物」だのと評して大々的に褒め称えているのだが、このレンジの広さを、「こともなげに」実現してしまっているのがゆーみんなのだ。そのせいでかえって「目立たない」立ち位置になって一時は「最強のモブ声優」という二つ名ほしいままにしていたわけだが、冷静に考えて、偉業を偉業とすら思わせないその姿こそが、真の実力者のあるべき姿なのかもしれない。 あ、ちなみに書くと蛇足になりそうなので省略しますが、ご本人の苦労人キャラもポンコツキャラも大好きなんです。なんといってもラジオ「まよなかデリバリー」でののじょさんとの絡みが一番好きだったから……。私、酒飲めないし酒飲み嫌いなくせして、何故か酒飲んで管を巻く声優に惚れることが多いんですよね……。まぁ、ドMだから。
・お勧めキャラ3選(ここにモブキャラの名前は出せないのが難)
・「貧乏神が!」より「紅葉」 最初に私の目を開かせてくれた記念すべきゆーみんキャラの第1号。ほんとにこのアニメは面白かったし、紅葉の「基本は低血圧なのにトバす時はトバす」というギャグに徹したキャラメイクは本当に見事。若い人は知らない作品だろうが、近いところでは最近の青山吉能の壊れ芸みたいなのをイメージしてもらうと手っ取り早い。やっぱ強烈なギャグキャラは爪痕を残しやすい。ほんでこの時点ですでに壊れ花澤は完成形だったわ。
・「きんいろモザイク」シリーズより「猪熊陽子」 きんモザについてもそこまで熱心なフォロワーではなかったが、鬼畜こけしの脇でしゃかりき頑張ってる陽子を見ると、これもまた業界的なゆーみんの立ち位置に納得だなぁ、という気持ちになったり。
・「げんしけん二代目」より「矢島美玲」 声質の個性はそのまま役のレンジにつながり、こういう役も易々と任されるようになるわけですよ。美玲ちゃん、実は可愛いところあったりします。
・「ドキドキ!プリキュア」より「ダビィ/DB」 こういう振り切れ方も自由自在。冷静に考えてこの妖精はプリキュア史においても割とイレギュラーな存在な気がするのだが……え? タナカーンと同じじゃないかって? いや、でも存在感はDBの方が圧倒的に上やろ。1人でまこぴー支えたんやぞ。
・「さばげぶっ!」より「鳳美煌」 行き着くところまで行っちゃった感がある突き抜けゆーみんの1つの到達点。色々汚ねぇ。エンディング「ぴてぃぱてぃサバイバード」のゆーみんパート、絶妙に音外してるのがあまりに部長すぎるのよ。今にして思えば、この曲歌ってるユニットの布陣、イカレてんな。
・「ニセコイ」より「宮本るり」 ニセコイって「どのヒロインが良かった?」みたいないちご100%的議論が行われてるのあんまり聞いたことがないんですよ。あんだけハーレムだったくせして。それって多分、るりちゃんがハーレムに加わってないのにあまりに1強すぎたからだと思ってるんですよ……え? マイノリティ? そうですか……。こんなに地声の可愛いゆーみんなのに……。
・「結城友奈は勇者である」より「犬吠埼風」 運命の出会い、ゆゆゆの風先輩。いやさ、ここでのぱるにゃすとの出会い。めでたく2人目のぱるにゃすテイマーを襲名し、業界的にはツッコミポジションとしての仕事を任されることになるのであった……やっぱ私はこのツッコミ苦労人ポジションが好きすぎるんだろうな。他のラジオでゆーみんが「私が壊れてもいいんだぁ」ってなって自由に振る舞ってる様子を見た時の嬉しさといったら。作中では風先輩は割と迷惑かける側のポジションだったのと好対照ではあるな(頼りになる先輩だったやろがい)。
・「OVERLORD」シリーズより「マーレ・ベロ・フィオーレ」 生えてるタイプのゆーみん。ここでえみりんとタッグ組まされてるのが実に良い配置でして、私の好きなタイプの2人が好き勝手に絡みながら、作中では割とコメディリリーフっぽい立ち位置で立ち回ってくれてるのが好きでした。「気弱なゆーみん」は実は割と貴重なんですよね。
・「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」より「フミタン・アドモス」 名前が可愛いよフミタン。こういうイカツくてお堅い女性もゆーみんボイスの真骨頂(の1つ)。生粋のツッコミ体質なんだなって(そんな生やさしいポジションじゃねぇよ)。
・「Re: ゼロから始める異世界生活」シリーズより「パック」 文句なしで歴代最強のゆーみん。最初は可愛いマスコットポジションで登場し、きっちり小憎らしく愛嬌を振りまいてくれるのだが、シリーズ中最大の絶望をばら撒く鬼に成り果てて現在進行形でまだ終わってないという、ある意味裏主人公といえる存在。その後の劇場版やら何やら、ほんとにいろんな表情を見せてくれてゆーみん劇場を骨までしゃぶれる。
・「デジモンユニバース アプリモンスターズ」より「新海ハル」 実は案外貴重な純正ショタのゆーみん主人公。音域のおかげでショタ役もそれなりに回ってはくるんですが、大地葉・小市眞琴みたいにその辺を専業に看板を掲げてるように見えないのもゆーみんの不思議な立ち位置ですよね。アプモンやってる時期はなんだかんだで毎週安定してショタゆーみんが聞けるのは嬉しかった。
・「魔法少女育成計画」より「トップスピード」 実にややこしく厄介なバックグラウンドを抱えている人情派ゆーみん。この複雑な人間性にピタリハマっちゃうのはなんとも不思議なもんだが、彼女から明かされる身の上話に「あーーーーーー」ってなっちゃうのはほんと不思議。
・「刀使ノ巫女」より「獅童真希」 実直真っ直ぐパワフルゆーみん。こういう気骨もナチュラルに現れる芯の強さも魅力的だ。まぁ、キャラとしては作中だとだいぶ不遇で、どこまで行っても「苦労人」のイメージは抜けないのだが。
・「賭ケグルイ」シリーズより「陰喰三欲」 るみるみや彩陽の項目から引き続き。百喰一族はどのキャラも濃くて美味しいのだが、作中でも屈指のタフさを見せつけてくれたのがこちらのミヨさんである。残念ながらアニメでは最終決戦まで行ってないんだよなぁ。そっちのミヨさんの活躍を見たい(あと三理との絡みがとても見たい)。
・「魔女の旅々」より「エステル」 これこそが内山夕実の真骨頂。このキャラはレギュラーでもなんでもなく、1つのエピソードのゲストキャラなのだが、テレビシリーズ最大級の爪痕を刻んだのは間違いなくこのキャラだった。とんでもねぇエピソードなので、単話だけでも気になる人は探してみよう。
・「無職転生」シリーズより「ルーデウス・グレイラット」 今となってはおそらくゆーみんの看板はこのキモ主人公ということになるのだろう。キモいはキモいし、未だアンチも数多く存在する、なろう主人公の罪業を煮詰めたような存在ではあるが、それでもルーデウスなりの葛藤やらなんやらはきちんと描かれているし、ゆーみん(と杉田)はそれらをちゃんと受け止めている。
・「【推しの子】」より「アクア(幼少期)」 未だに私は【推しの子】については1話特番の成果こそが最大の功績だったと主張し続けるが、これが真実であれば、それ即ち1話のアクア、ゆーみんが優勝ということである。あのエピソードを全部飲み込んで巨大な闇として凝結させた手柄は間違いなくあると思う。
・「アンデッドアンラック」より「ナレーション/安野雲」 番組が始まった時には「ナレがゆーみんとか変わってんなー」と思って観ていたのだが……そこにおるんかい。そんな存在なんかい。たまげたが、まぁ、ゆーみんならあり得る(なんの信頼だ)。
・「日本へようこそエルフさん。」より「魔導龍ウリドラ」 直近のお茶目ゆーみん。最強存在と最カワ存在を同時にこなすというアクロバット。そして、このタイミングでの小林裕介との絡みにニヤニヤが止まりませんでしたね。ほんと、この2人の関係性好き。
・「蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-」シリーズより「キリシマ」 ちょっと考えた末に、私の中のナンバーワンゆーみんはキリクマということに……。綺麗可愛い格好いい、お茶目残虐お間抜けさん。全ての属性を1つのキャラで全部実現しちゃおうというその姿勢はあまりに傲慢、あまりに強欲。それでもなお、メンタルモデルは答えを探し続ける。みんな、「霧くまs」を観て平和になろう。
個人的な趣味全開で、最強布陣の1つだった「かやのみの無職転生コラボ回」をお勧めしておきますね。すげぇ座組みだよぉ。
・関連リンク集 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ #15 「足跡のゆくえ」 ○「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」<第2章>「たましい」 PR
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Thraxi
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声優のこと全般
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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子 ーーーーーーーーーー ↑越えられない壁 沢城みゆき 斎藤千和 中原麻衣 田中理恵 渡辺明乃 能登麻美子 佐藤利奈 佐藤聡美 高垣彩陽 悠木碧
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