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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Act of Treason 反逆の行動 (2)(R) (M12などから再録)

ソーサリー

ターン終了時まで、対象のクリーチャー1体のコントロールを得る。そのクリーチャーをアンタップする。それはターン終了時まで速攻を得る。

 

 お馴染み、赤の裏切り枠。前回はエルドラージ生まれの「裏切りの本能」が再録、そして今回はもっとも基本的な形である基本セット生まれの「反逆の行動」である。おかげで特に書くことが無い。ボロスでもグルールでもどっちでも強いよな。ボロスの場合はこれでパクったクリーチャーも合わせて「大隊ですので」とか言われる。かちんと来る。今回は黒にクリーチャーをサクるカードが何枚かあるので、手軽に踏み倒すことも。割と大事なカードだな。

 

 

 

Bomber Corps 爆弾部隊 (1)(R) C

クリーチャー・人間、兵士

1/2

大隊 - 〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に1点のダメージを与える。

 

 まず、不幸なお知らせである。かの「ファルケンラスの貴種」の悲劇が、1年と待たずに起こってしまった。「爆弾部隊/Bomb Squad(ODY)」はオデッセイで一度使われた日本語名。またしても翻訳チームがやらかしてしまったのである。そして、既にこの名前はぶりには異例の措置がとられており、「どうせ昔のカードなんてほとんど使わないから、こいつじゃなくて昔のカードの名前を変更しておくわー」というちゃぶ台返しがエラッタとして布告された。これにより、この新しいクリーチャーは「爆弾部隊」、過去のカードの方は「爆弾兵団」という新しい名前をもらったのである。どういうことやねん。なんでこういうミスって無くならないんだろうなぁ。ちょっと検索すれば済む話やないか。閑話休題。旧ボロスで言ったら「戦松明のゴブリン(RAV)」あたりに相当するクリーチャーだろうか。大隊で殴りに行けばタフネス1のブロッカーは排除出来るし、こいつが3体並んでまさに「部隊」が組めれば、それだけで毎ターン「炬火の炎」が撃ち放題、ちょっとしたヘヴン状態である。ただ、ボロスクリーチャーのくせにタフネスの方が多い及び腰デザインなのはちょっとちぐはぐ。1/4壁に殺されないのでどちらかというと長生き優先ってことかな。単体で使ってもあまり面白味の無いデザインなので、是非とも「爆弾部隊部隊」を狙ってみたい。「爆弾部隊爆弾兵団連合部隊」とかにして先輩を偲ぶのも良いかもしれない。

 

 

 

Cinder Elemental 燃えがらの精霊 (3)(R) U (マスクスより再録)

クリーチャー・エレメンタル

2/2

(X)(R)(T)、〜を生け贄に捧げる:〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人にX点のダメージを与える。

 

 なんとこちらはマスクスからの復活。ちょうど私はマスクス環境(正確にはプロフェシー発売時)からMagicを始めた関係でこの世界のリミテッドはあんまりやってなかったのだが、一部ではトップアンコとすら言われていたカードである。そりゃそうだ、最近のWizardsはきちんとリミテッドの調整をしているので、本体に届くX火力をアンコモン以下に置くことはほとんど無い。最近は「溶岩噴火」とかもアンコモンだったりするが、やはりかき集めるのは大変だ。こいつは、一応クリーチャーの形を取ってこそいるが、置けるX火力には違いない。召喚酔いさえ解けてしまえばあとはインスタント「猛火」ってんだから、使いどころはいくらでも。しかしまぁ、設置に4マナってのは今の世界だとなんだか重たい気がしてしまうのは、十数年の年月のなせる技か。久しぶりの現世を謳歌する往年のトップアンコモン、新たな世界でも活躍出来るだろうか。

 

 

 

Cackling Perimeter はじける境界線 (1)(R) U

エンチャント

あなたのコントロールするアンタップ状態の門をタップする:〜は各対戦相手に1点のダメージを与える。

 

 赤の門カードはアンコモンのエンチャント。そして実に赤らしいまっすぐなデザインで、「門が火を吹きはじめるよ」というものになっている。もう、これを引いちゃったらその後片っ端から門を集めまくる選択肢まであるかもしれん。他の門関係のカードはあくまでモードのオンオフが門で決まるだけだったが、白のエンチャントとこのカードは集めれば集めるほど強くなるのだ。なんだかすげぇ間違った使い方な気もするが、実質1マナ1点火力は速やかに相手を削れるようになる……かもしれない。ただ、このカード自体は複数枚引いても意味が無いというのが難点。白のオーラは累積するけど、このカードは何枚張ってもしょせん1つの門から1点に変わりはない。そう考えると、リミテッドでここからデッキを狙いに行くのは厳しいかな。「火炎収斂」とは訳が違うってことで。

 

 

 

Ember Beast くすぶり獣 (2)(R) C (オデッセイより再録)

クリーチャー・ビースト

3/4

〜は単体では攻撃もブロックも出来ない。

 

 こちらはオデッセイからの再録。マスクス環境はほとんどリミテッドをやっていないが、オデッセイは多分人生でも一番大量にドラフトをした環境である。おかげで既に12年経った今でも、なんだか随分愛着があるような気がしてしまう。まぁ、昔のトレードマークだったEngland氏のイラストじゃなくなったのは残念だけど。オデッセイは同じセットに「くすぶり獣(ODY)」「夢繰り(ODY)」「石舌のバジリスク(ODY)」と同じような顔をした同じ絵師のクリーチャーが3体いたのが印象的だったんだよな。で、そんな久しぶりのシャバでハッスルしているエンバー君であるが、当然このテキストなのだから「大隊のお供にどうぞ」ってことだろう。他の連中も「一人で殴りに行きたくない」って言ってるんだから、こいつだけが余る心配は無い。他の大隊クリーチャーのお供に使えば、コストあたりのステータスがでかくて死ににくいという安定体質が効いてくるはずである。当時も強かったんだから、今だって充分強い。当時の相棒だった「狂犬(ODY)」や「パーディック山の火猫(ODY)」、「蛮族の狂人(ODY)」なんかは元気にやってるのかなぁ。

 

 

 

Firefist Striker 火拳の打撃者 (1)(R) U

クリーチャー・人間、兵士

2/1

大隊 - 対象のクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 

 赤の十八番であるブロック抑止能力を持つ小型クリーチャー。同じくラヴニカボロスで活躍したクリーチャーとしては1マナの「激情のゴブリン(RAV)」がおり、このクリーチャーは効果も任務も非常に似通っている。ゴブリンよりも良い点は2マナパワー2とサイズに優れている点と、発動にコストが必要無い点。逆に劣っているのは、当然大隊能力なので起動までの条件が厳しい点となる。ボロスの性格を考えると、より優れているのはゴブリンの方だと思う。いつでも安定してブロッカーを抑止出来るので単体でも攻撃出来るし、大勢で攻撃した時だってもちろん同じ仕事が果たせるのだから。ただ、やはりスピードが信条のボロスならば「せっかくのクリーチャーなんだからパワー2は欲しいよね」という気持ちも分かる。こいつが能力を起動出来た段階で、最低でも他に2体のアタッカーがおり、ひょっとしたら相手はもうこいつをブロックしている余裕が無くなっている可能性もある。タフネス1と死にやすいが、相打ちの可能性もそこそこあるし、この「2/1だから無視したくないけど、単体で見るとそこまで怖くなさそう」という絶妙なバランスが、案外生き残るのに一役買ってくれそうな気もする。壁頼みのデッキには割とどうしようもない刺さり方を見せるぞ。

 

 

 

Five-Alarm Fire 五連火災 (1)(R)(R) R

エンチャント

あなたのコントロールするクリーチャー1体が戦闘ダメージを与えるたび、〜の上に猛火(Blaze)カウンターを1つ置く。

〜の上から猛火カウンターを5つ取り除く:〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に5点のダメージを与える。

 

 ひどいアタックをよりひどくしてくれるエンチャント。クリーチャーの攻防が必要なので無条件で使えるカードってわけではないが、一発5点のご褒美はかなり大きい。どんな小さくても戦闘ダメージであれば構わないので、たとえば「ゴブリンの群衆」が全員で攻撃しにいって適当にブロックされたとしても4つ乗る。この時点でほぼ条件クリアだ。劣勢の状態からでもブロックをきっかけに火力が飛ばせるようになるし、設置コストもそこまで重くはないので、普通のデッキだったら最低一発、上手くいけば2発以上発射することが出来る。3マナで5点、10点が期待出来るならばコストパフォーマンスは充分。リミテッドではかなり便利。構築の場合はクリーチャー戦闘の比率がやや下がってしまうのでそこまでではないが、デッキ次第では面白そうだなぁ。

 

 

 

Foundry Street Denizen 鋳造所通りの住人 (R) C

クリーチャー・ゴブリン、戦士

1/1

あなたがコントロールする他の赤のクリーチャーが戦場に出るたび、〜はターン終了時まで+1/+0の修正を受ける。

 

 住人サイクルの赤は、黒と同じく1マナ1/1の最軽量。そして後続が出てきた時の能力がパワー増強である。まぁ、これはこれで好きなところに付けられるなら強い……って、お前が強くなるんかい! 黒の人は好きなところに付けられたのに、お前は自分本位か! いや、1ターン目に出して2ターン目に「クレンコの命令」なら3/1で殴れたりするので、意外に馬鹿にならないこともあるが……ちょっと寂しくないか。いや、やっぱりこれで好きなところの増強が出来たら強いのかな……中盤以降に出してもほとんど役に立たないことを考えると、サイクル中ではちょっと割を食った形。ま、適材適所ですけどね。

 

 

 

Furious Resistance 猛然たる抵抗 (R) C

インスタント

対象のブロッククリーチャー1体は、ターン終了時まで+3/+0の修正を受けるとともに先制攻撃を得る。

 

 赤には珍しい、ブロッカーの方をサポートするという限定的なトリック。対象が限定されているおかげでその効率は圧倒的で、なんと同じ効果の「殺戮の叫び(M12)」よりも2マナも軽い。これだけの増強幅ならば、戦闘の結果をひっくり返すのは容易だろう。この環境の赤は基本的に攻める以外に選択肢の無い色であるから、相手は攻勢を凌ぎきったところで安心する。「ヒャッハー! 殴られなけりゃ湧血も大隊も関係ねーぜェ!」ってな勢いで殴ってくる。そういう時に、渋くこれ。結構いいアクセントになりそうだ。湧血デッキどうしのミラーとか、なかなか凄惨である。夏以降の環境だとイゼットがこれを手にすることになり、「高射砲手」や「凍結燃焼の奇魔」にブロックされたと思ったらこいつが飛んでくる展開が待っています。

 

 

 

Hellkite Tyrant ヘルカイトの暴君 (4)(R)(R) M

クリーチャー・ドラゴン

6/5 飛行 トランプル

〜がいずれかのプレイヤーに戦闘ダメージを与えるたび、そのプレイヤーのコントロールする全てのアーティファクトのコントロールを得る。

あなたのアップキープの開始時に、あなたが20個以上のアーティファクトをコントロールしているなら、あなたはゲームに勝利する。

 

 お馬鹿神話。とにかくついている能力の方に目がいってしまい、「20個」というテキストに愕然とする。過去にも「パーマネント20個」に言及したカードは1枚だけ存在しており、それがサイクル中でも最大級の難度を誇った勝利条件カード「勇壮な戦闘(JDG)」である。つまり、「ぶっちゃけ無理」と書いてあるのだ。なんでミラディンも落ちたこのタイミングでいきなりアーティファクトラブなドラゴンなんかが出てきてしまったのだろうか。唯一可能性があるとすれば、下の環境で「マイコシンスの格子(DKS)」と合わせて使うという夢コンボだろうか。これでも下手したら20個は揃わないかもしれないが、相手のパーマネントが一気に全部パクれるから、まぁ勝てるコンボだろう。ただ、そんな夢能力は置いておくと、6マナ6/5のトランプラーなので、アタッカーとしては割と使える部類。リミテッドでも、能力を鼻で笑いながらも単なるパンチャーとして採用出来るだけの強さがある。まぁ、「混沌のインプ」くらいの立ち位置。上手くいけば相手の魔鍵とか装備品なんかをちょろまかすこともできるので、案外堅実に強いのであった。

 

 

 

Hellraiser Goblin はた迷惑なゴブリン (2)(R) U

クリーチャー・ゴブリン、狂戦士

2/2

あなたのコントロールするクリーチャーは速攻を持ち、可能ならば各戦闘フェイズで攻撃する。

 

 メリットだけを見れば「熱情」と同じコストで2/2クリーチャーがついてくるカードである。この手のカードは「どうせ赤はボロスかグルール、つまり守りなんて考えてちゃ駄目だからメリットしかない。やったぜ!」と書きたくなるのだが、冷静に考えるとちょっと待て。お前もマストアタックなのか。ということは、3ターン目にこいつを出すとそのまま殴りに行って帰ってこない危険性があり、その場合はメリットもクソもない単なる3マナ2/2速攻である。普通だ。まぁ、先攻なら相手にブロッカーがいない確率も高いし、速攻で殴れた上に次のターン出てくる4マナクリーチャーも速攻になるので割と強いが、そこまでお膳立てしても効果は1ターン限定と思うべきだろう。一応キャストするタイミングを戦闘後にすれば生き残って次のターンに確実に機能できるが、このクリーチャーを入れてるデッキでわざわざ速攻クリーチャーの持ち味を殺すのもどうかと思うし、「次のターンブロックしません」宣言もなんか怖い。なかなか難しい奴だ。とりあえず、速攻クリーチャー全般はボロスの大隊能力の大きなサポートとなるし、こいつみたいに無茶アタックを強制されているカードはグルールの湧血のフラグにも使えるので、リミテッドでは結構おっかないカードなのは間違いない。そのキレのある短命な人生を満喫出来るデッキを目指そう。

 

 

 

Homing Lightning 誘導稲妻 (2)(R)(R) U

インスタント

〜は対象のクリーチャー1体と、それと同じ名前を持つ他の全てのクリーチャーに4点のダメージを与える。

 

 まだまだ続くトークン叩き。黒がトークンに修正を与え、白と青は「拘留の宝球」で押さえ込みにきた。それなら、赤はまとめて焼くのが当然の結論。4マナで4点のインスタントはリミテッド基準ならエース級の効果であり、それがついでにアドバンテージまで狙えちゃうありがたい火力である。まぁ、普段はそこまでトークン焼く機会も無いとは思うけど、可能性が広がるのは悪い話じゃないよね。ちなみに、イラストで遠近法を大胆に使って遊んでいるのは、イゼット所属のプレインズウォーカー、ラル・ザレック氏である。初出のイラストでどう見ても乳首をいじって遊んでいるようにしか見えなかったため、日本のファンからは「乳首さん」「TKBさん」の愛称で親しまれている模様。次のセットのプレインズウォーカーはこの人なんでしょうかね。

 

 

 

Legion Loyalist 軍勢の忠節者 (R) R

クリーチャー・ゴブリン、兵士

1/1 速攻

大隊 - あなたがコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで先制攻撃とトランプルを得る。このターン、それらはクリーチャー・トークンによってはブロックされない。

 

 相変わらず日本語訳チームの誤訳が止まらないカードだが、そんな話題をさておくと、1マナ1/1速攻の時点で「怒り狂うゴブリン(M10)」の上位互換クリーチャー。いや、「溶鉱炉の大長(NPH)」からついでに出てくるレベルのアイツと比べる意味はあんまないけども。1マナということで、その後さっさと大隊を揃えたり、こいつを途中のタイミングで挟み込んでいきなり大隊を達成させたりするギミックに使ったりしやすいマナカーブ補充用のクリーチャー。これに3つもの能力がつくのだから、安定して大隊維持出来るようにしたならば1マナとしては破格の能力を得ることが出来る。まぁ、サイズアップしないからこいつが殴った時点で割と死にやすく、そこまで期待するもんでもないとは思うけども。トークンにブロックされない能力は、セレズニアがいればそれだけで輝ける能力であったが、今回のリミテッドだとミラー相手になるんで、使えるかどうかは微妙なところ。構築だと仔スラーグ牙にブロックされない。まず親をどうするかが課題だけど。

 

 

 

Madcap Skills 向こう見ずな技術 (1)(R) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(クリーチャー)

エンチャントされたクリーチャーは+3/+0の修正を受けるとともに、2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。

 

 赤のカードでしかも「向こう見ず」とか書いてあるとどんなお馬鹿カードなんだろうと期待してしまうのだが、残念ながら弱いこともアホなことも特に書いていない、実にきな臭いオーラである。2マナで張ってパワーが3あがる。この時点で危険な可能性はアリアリで、しかもブロック制限まで付けてくれるので、タフネスの小さいクリーチャーに付けても、高確率で2体以上との相打ちブロックに持ち込んでアドバンテージロスを防いでくれるという。やっぱりオーラが危ない環境だなぁ。まぁ、+3に加えて先制攻撃までついた「稲妻の鉤爪(ALA)」がそこまで環境を動かしはしなかったので、結局タフネスが低けりゃなんとかなるってことなんだろうが……どうなるでしょうね。それにしても、ヒャッハーする人が肩パットするのって、世界共通なんだろうか。




Mark for Death 死相 (3)(R) U

ソーサリー

対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャー1体は、このターン可能ならばブロックする。そのクリーチャーをアンタップする。そのプレイヤーのコントロールする他のクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 

 フレーバー的には、相手のクリーチャー1体だけを指名して、そいつに単独防衛を命じるという一種のリンチであるが、書いてあることを分解すると、「クリーチャー除去」と「ブロック抑止」という大きな効果がある。除去として使う場合は簡単で、殺したいクリーチャーを1体指名し、こちらの一番強いクリーチャー1体でぶん殴れば格闘とほぼ同じ状態でのタイマン勝負。戦闘結果は見えている。そして、そんな使い方で4マナは勿体ない、となると、やはりタイマン指名の部分は無視して、相手の雑魚1体以外のブロックを封じてしまう呪文として使うわけだ。まぁ、普通に考えたら後者の用途の方が圧倒的に強い。半端に1体だけブロッカーが残ってしまうのは痛し痒しだが、まぁ、他のクリーチャーが黙るんだから文句はないだろう。一応どちらの使い方でも充分強いので、リミテッドならばかなりの高得点カードである。どうしてもブロッカーを全部消したいという人は、「拘引」みたいなカードを張った相手を無理矢理指名したり、指名後にさっさと焼いちゃうなんて手段もある。グルールやラクドスなら理不尽の代名詞なので、結構そういうことをしそう。死相だけに!

 

 

 

Massive Raid 大規模な奇襲 (1)(R)(R) C

インスタント

〜は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に、あなたのコントロールするクリーチャーの数に等しい値のダメージを与える。

 

 今の時代の言葉に翻訳すると「1/3になっちゃった『火炙り』」みたいに見えるのでちょっと寂しいが、インスタントであるし、何よりもコモンでこの効果は、実は結構馬鹿にならない。旧ラヴニカで同じポジションにあったのが「袋叩き(RAV)」であったことを考えれば、この進歩は昨今のソーシャルゲーム業界もびっくりの営業努力である。まず、コストが3マナ。色拘束は大きくなったが、やはり安定した火力と言えば2マナか3マナ。そして、3マナってことは3〜4点飛べば及第点だが、リミテッドならばそれくらいの水準はさほど苦労せずにクリア出来るだろう。ボロスで組めれば人員は集まりやすいし、リミテッドならばダラダラと戦線が横に伸び続けるのはお馴染みの光景である。これまでの赤ウィニーは「並べるけど勝てない」という状況も多かったが、これさえあれば「並べれば勝てる」になるのだ。赤をやるならば是非集めたいコモンの要。

 

 

 

Molten Primordial 溶鉄の始原体 (5)(R)(R) R

クリーチャー・アバター

6/4 速攻

〜が戦場に出たとき、各対戦相手について、あなたはそのプレイヤーがコントロールする最大1体までの対象のクリーチャーのコントロールを得る。それらのクリーチャーをアンタップする。それらはターン終了時まで速攻を持つ。

 

 始原体サイクルの赤は、キーワードが速攻、187は今回一緒に収録された「裏切りの行動」。コスト的には3マナソーサリー内蔵なのでそんなもんか、というくらいだが、キーワードの速攻と噛み合わせるとブロッカーが1体減ってアタッカーが突然2体増える状態になるので、往々にしてエンドレベルである。「それって別に2マナ軽い徴募兵でいいんじゃ……」とか言ったらアカン。パワーが3点もでかいでしょ。エンドパワーも3点増しですから。「征服するマンティコア(ROE)」だと1マナ軽い、とか言ったらアカン。速攻ついてるでしょ。まぁ、一番軽い徴募兵を使えばクリーチャー以外のパーマネントもパクれたり、人間だから天使で帰ってきて決め技になったりしますけども……えぇと、多人数戦だったらいっぱいパクれるぞ! まぁ、それで殴りにいけるのは相手1人だけだけど……よし、リミテッドで相手の「巨大オサムシ」をパクって殴ろう。

 

 

 

Mugging 強盗 (R) C

ソーサリー

〜は対象のクリーチャー1体に2点のダメージを与える。そのクリーチャーは、このターンブロック出来ない。

 

 身も蓋もない名前の、「このセットの基本火力」の1つ。1マナ火力は必ずどこのセットにも登場するカテゴリだが、前作は1点しか飛ばない「電謀」だったので、今回はソーサリーとはいえ2点入るようになったので少し安心。ただ、ソーサリーで、なおかつクリーチャーにしかいかないというのは本当に最低限のセッティングなので、あまり構築レベルには関係の無い話だ。「火柱」クラスが来たらもう少し盛り上がりようもあったのだが。一応、このスペルだけのおまけとして、2点じゃ足りない場合でもとりあえずブロックは制御出来るので、攻め気の強いデッキならばどんな相手にも無駄にならないのが売り。まぁ、本体に飛ばせれば攻め気の強いデッキも安心だったんじゃないかって気もするのだが、バリエーションは大事である。リミテッドではありがたく頂こうじゃないか。ちなみに、イラストやフレーバーを見る限りでは強盗どころじゃなくて確実に強盗致死までいっている。色々とダイナミックな風土である。

 

 

 

Ripscale Predator 鱗剥ぎの捕食者 (4)(R)(R) U

クリーチャー・トカゲ

6/5

〜は2体以上のクリーチャーによってしかブロックされない。

 

 赤にはお馴染み「ゴブリン・ウォー・ドラム(7ED)」持ちのファッティ。最近ではその性能を買われて「紅蓮心の狼」が構築レベルでもラクドス系のデッキで採用されており、この効果が充分強いことは誰もが知っている。このくらいのサイズになってしまうと、そもそも1体で相打ちに取るのが難しくなってしまうので、相手だって最初から2体でブロックしてくるやろ、と思ってしまうのだが、一応、いらん捨てクリーチャーによるチャンプブロックを防ぐことが出来るのは意味がある。また、赤ならばこれに加えて湧血でパワーを上乗せして2体以上のクリーチャーをなぎ払うという選択肢もあるので、最後の一押しには悪くないクリーチャー。まぁ、赤でこのステータスなら文句は無いよな。アンコモンだけども。

 

 

 

Scorchwalker 焦土歩き (3)(R) C

クリーチャー・エレメンタル

5/1

湧血・(1)(R)(R) {+5/+1}

 

 「暴れ玉石」がやや暴れ方をコントロールしたようなカード。普通に出してもそれなりのプレッシャーはかけられるだろうが、やはり1/1と相打ち確定のステータスは単なるパンチャーには勿体ない。出来ることならば、ここは湧血を活かすまでとっておいて本体に5点をたたき込む火力として使いたい。ここまで目的がはっきりしたカードだと、「基本的には湧血、よっぽどまずい時はクリーチャー」という使い分けがしやすくて良いね。実際、デッキを組む時に湧血組はクリーチャーにカウントするかスペルにカウントするかが難しい。そういや想起クリーチャーも似たような悩み方したな。「恨み唸り(MOR)」とか。

 

 

 

Skinbrand Goblin 皮印のゴブリン (1)(R) C

クリーチャー・ゴブリン、戦士

2/1

湧血・(R) {+2/+1}

 

 赤のコモン湧血代表。ちなみに緑は3/2の「殺戮角」である。クリーチャー・湧血のどちらで使ってもそこそこの駒。2マナでパワー2なのでアタッカーにも悪くはないだろうし、コンバットトリックとしてはパワーが+2も充分意味がある。ボロスの場合は大隊条件があるので場に出ることも多そう。こういうカードをどう使うかを悩むのがMagicの本懐ですわな。

 

 

 

Skullcrack 頭蓋割り (1)(R) U

インスタント

プレイヤーはこのターンライフを得られず、ダメージを軽減出来ない。〜は対象のプレイヤー1人に3点のダメージを与える。

 

 血の手の炎(BOK)」の軽量化スペル。改めて見ると「血の手の炎」のテキストは「プレイヤーがライフを得る場合、代わりに1点も得られない」という妙な形になっているが、こちらはベーシックに「プレイヤーはライフを得られない」というテキストになっている。何かルールに違いがあるんだろうか。さておき、2マナで3点なのでダメージ効率はそこそこだが、基本的に本体火力のみのスペルってのはあんまり出番が無い。使うとしたら、相手が軽減かゲインライフを使っていると分かっている場合だろう。最近だと「スラーグ牙」の5ライフゲインが一番の目の敵ということになり、相手が5点得られるものと思って悠長に構えているところに対応してたたき込めば、2マナで8点喰らったような気分にさせてくれる。そこまで行けば一線級。今後は赤絡みのウィニーデッキであの牛を対策する際に投入される可能性はあるだろう。また、軽減阻止効果の方は「血の手の炎」と微妙に違っており、あちらは単に火力のダメージが軽減出来なかっただけだが、このスペルはこのターン中の全ての軽減を無効に出来る「不安定な足場(ZEN)」と同じ効果。つまり、プロテクションクリーチャーのブロック時などに使えばその効果を潰すことが出来るので、今後そうしたニーズがあった場合にも考慮することが出来る。本体火力とはいえ一応プレインズウォーカー対策にもなるし、構築だとなんだかんだと欲しいタイミングもありそうな呪文である。リミテッドだと流石に微妙だとは思うが、グルールあたりが追加で突っ込む火力としてはありなのかも。

 

 

 

Structural Collapse 構造崩壊 (5)(R) C

ソーサリー

対象のプレイヤー1人は、アーティファクト1つと土地1つを生け贄に捧げる。〜はそのプレイヤーに2点のダメージを与える。

 

 訳が分からないよ。赤の土地破壊はついにここまで来た。なんと生け贄に捧げるだけなのに6マナソーサリーである。もう、どうしようもない。いや、アドバンテージが得られるかも、とか、2点ダメージが入るからとか、そんなんどうでもいい。誰がこの呪文を好きこのんで使うか、という話をしているのだ。せっかく黒に「汚染された地」、多色に「激情の耕作」とそれなりに盛り上がれるかと思ったのに、肝心の赤がこれじゃ、今年も土地を割る生活は難しそうだ。よりによって「汚染された地」とのアンシナジーが半端無い。制作陣は土地破壊に何か恨みでもあるのか! (なお、割とある模様)

 

 

 

Tin Street Market ブリキ通りの市場 (4)(R) C

エンチャント・オーラ

エンチャント(土地)

エンチャントした土地は「(T)、手札を1枚捨てる:カードを1枚引く」を持つ。

 

 最近売り出し中の赤ルーター能力を永続的に獲得してしまおうという土地オーラ。「ニヴィックスのギルド魔道士」の大活躍や、当初いらんと思われていた「ヴィーアシーノのゆすり屋」のそこそこの活躍からも分かる通り、やっぱりいつの時代にもルーターは強いのである。今回はゴルガリのように墓地ギミックで2度美味しいギルドはないが、5マナかけて張る価値があるレベルの低速デッキが組めたなら、馬鹿に出来ない効果であることは間違いない。ただ、いかんせん今回の赤はグルールとボロスだからね……。コモンでわさわさ出てこられても、そこまで数が欲しいカードにはならないだろう。夏以降の3セット合体環境だと「都の芽吹き」を張ってコモンで延々ルーターするデッキとかが現れるとアツい、かも。

 

 

 

Towering Thunderfist そびえ立つ雷拳 (4)(R) C

クリーチャー・巨人、兵士

4/4

(W):〜はターン終了時まで警戒を得る。

 

 Thunderfistだから雷拳(らいけん)。間違っちゃいないし、なんか恰好いいような気もするのだが、thunderはこれまで動詞扱いで「轟く」っていう訳語も当ててきたんだから、「轟拳」とかそういう訳でも良かったんじゃないかって気もする。雷拳だとなんだかよく分からない存在だし、イラストを見る限りこいつに雷の要素は特になさそうだし。さておき、赤のギルドカラー起動サイクルである。5マナ4/4という赤ではありがたいステータスに、ついでに警戒までつくかもしれないというのは、かなりの大盤振る舞い。赤の4/4っていうと強制的に殴りに行く必要があるヤツなんかもいたのだから、コモンでこれは結構な進歩である。別に白マナが無くても特に問題無く使えるので、適度なマナカーブ構成要員としてほどよく引こう。

 

 

 

Viashino Shanktail ヴィーアシーノの軸尾 (3)(R)

クリーチャー・ヴィーアシーノ、戦士

3/1 先制攻撃

湧血 - (2)(R) {+3/+1 先制攻撃}

 

 アンコモン湧血。4マナ3/1先制の綺麗な「矛槍兵(ODY)」ステータスに湧血をおまけ。現在これより1マナ軽い「跳ね散らす凶漢」がコモンで手に入っている事実を考えるとどうにも寂しいステータスな気もするのだが、普通の環境だったらこのステータスでもきちんとニーズがあるはずなのだ。4マナなんてクソ重いわ! という短気なグルール信者の皆さんは、3点火力として使うもよし、どう見ても不自然なアタックの結果を劇的にひっくり返すも良し。先制攻撃が付けられるのだから、これを抱えていればこっちからしかけた戦闘で負けることはまず無いだろう。そう考えると、このカードはどっちかというとスペル寄りの立ち位置なのかもしれない。

 

 

 

Warmind Infantry 戦心の歩兵 (2)(R) C

クリーチャー・エレメンタル、兵士

2/3

大隊 - 〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。

 

 すごく普通の大隊要員。大隊せずとも3マナ2/3の歩兵、大隊すれば4/3の歩兵。コモンだなぁ。そこまで強烈な魅力はないが、普通に殴ってもそこそこの面子だし、大隊が前提に出来るならば当然コストパフォーマンスは高い。このあたりの打撃力を活かせるようにデッキを作るのが、純度の濃いボロスってことになるだろう。コモンではこれと「爆弾部隊」、白の3/1なんかで2〜3マナ域を安定させたいね。多色だと2マナ3/2なんて化け物もいますが。

 

 

 

Wrecking Ogre 破壊のオーガ (4)(R) R

クリーチャー・オーガ、戦士

3/3 二段攻撃

湧血・(3)(R)(R) {+3/+3 二段攻撃}

 

 3/3の二段攻撃が5マナぽっきりでお買い求め可能。「グリセルブランドの猟犬」のお帰り後の姿、と考えると、そりゃ5マナでも喜んで雇います、ってなもんだ。しかし難しいのは、これだけの手頃な戦力に湧血までついてしまっている部分。多少重たいが、その決定力を考えれば納得の1枚。何せ攻撃が通れば増強値は「元のクリーチャーのパワー+6点」である。つまり通ったのがパワー4のクリーチャーなら突如ダメージが10点増し。緑の秘蔵っ子である「スカルグの大巨獣」を超える。そして何より、5マナならば全然無理のない、非常に手堅いコスト域なのである。流石レア。もう、赤いヤツと戦闘したくないよ。


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