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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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絵に描いたような大団円、最終話。いや、大団円っていうほど特別な何かがあったわけではないんですけどね。クロードのお姫様だっこがあっただけで、もうこの作品は終わりで良いのではないかと。

 湯音がギャルリの人々にもすっかり認知され、街のマスコットとしても受け入れられ始めた矢先の出来事。少しずつ膨れあがっていたクロードと湯音の間の軋轢。些細なことをきっかけに、湯音の不安は爆発し、あらぬ方向へと向かいはじめた。急に姿を消した湯音に、クロードは毎度のようにテンパってしまう。そこらじゅうに湯音の所在を尋ねて回り、うっかり一番聞いてはいけないはずのアリスにまで声をかけてしまったり。そりゃぁもう、罵られるのは当然なわけで。未だ心の交流がうまくいかず、湯音とちぐはぐな様子を見たら、アリスさんじゃなくてもお冠ですよね。

 そして、探し求めた湯音はやはりギャルリの中にはいなかった。なんと、ギャルリの上にいたのだ。なんとかして、自分に出来る範囲でギャルリの役に立とうと背伸びする湯音と、そんな彼女の意志をくみ取ってやれなかったクロード。二人のすれ違いは明確に現れ、湯音は一度は屋根から落ちてしまった。しかし、彼女はガラスの上で一命を取り留める。彼女が小さな子供だからこそ、無事で済んだ。

 「子供であること」、「何も出来ないこと」。そんな湯音の無力感は、積もり積もってどうしようもない状態になっていた。元々このパリを訪れる前にも、姉の汐音の容態について、自分が何も出来なかったことに絶望していたのだ。遠く海を渡ったこの地でも、自分は守られてばかりで何の役にも立てない。湯音は、子供ながらに必死にその現実に抗おうとしていたが、結局うまくいかなかった。ギャルリの自分、日本での自分、何一つ変わらない現実に、湯音は参ってしまったのだ。

 そして、そこに文字通り「手を差し伸べた」のは幼い頃に父を亡くし、同じような経験をしていたクロードだったのだ。ようやく湯音の窮状を理解出来たクロードは、これまでやんわりと拒否してきた自分語りを、屋根の上で始めることになる。父親のこと、グラン・マガザンのこと、そして自分のこと。結局、子供が何も出来ないことは当然であり、「そこにいることが仕事だ」という彼の言いつけは、お為ごかしではなく、本当にそう思っての発言だった。何も出来ないことは辛い。しかし、誰もがみな、それを経験して大人になり、だからこそ子供を見守ることが出来る。湯音はまだ出来ることは少ないが、それでもそこにいるだけで救われる者もいるのだ。クロードも、ギャルリの人々も、そして汐音も。

 前回抱えていた汐音とのエピソードも、クロードの自分語りで一気に解決してしまうという、思い切った構成の最終回。これまで必死にあれこれ奮戦してきた湯音に対して「何もしなくていいんだ」と説き伏せるというのはある意味申し訳ないエンディングな気もするのだが、ギャルリを中心とした「人の和」というものは、えてしてそんなものなのかもしれない。1つ目の役割は「まずそこにいること」。一人一人の人間の存在を肯定的に見つつ、明日への希望があればそれでいいじゃないか、というお話。いかにもこの作品らしい、ふわっとして、誰も不幸にならない結論ではないか。

 汐音のことや、カミーユとクロードのこと、実をいうとまだすっきりと片付いたわけではない問題は残っている気もするのだが、この作品はこれでいいんだろう。湯音もクロードも、まだまだ明日を生きていくのだし、その中で、問題がわき起こったり、解決したり、色々と経験していくことになるのだ。これからも、ギャルリの人々に幸多からんことを。

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