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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 色々と心に来すぎるのやめろ、第4話。だからさぁ、「家族」っていうテーマは本当にあかんねんて。他にも引きこもりとかね、あともう1つ個人的にクリティカルなテーマもあったんだけどそこは流石に自重。

 1話で味わったもやっとした後味の悪さが返ってきた。この理不尽さが、このアニメの判断を難しいものにさせている。1話の場合はリドルストーリー的なまとめ方だったので非常に興味を引かれたが(おかげで2話でがっかりしたわけだが)、今回はおそらく次の話数に引っ張ることはないだろう。オチ部分は、本当に今回のお話だけで処理するしかない。

 オチについてもやもやさせている原因はいくつかある。1つは、「転生」と「虚無」が結局「是」と「非」という2極に該当しているのかがよく分からないという部分。1話目では女性側が虚無、男性側が転生という裁定が下され、どう考えても女性側が可哀想に見えたので、「案外虚無の方が安息なのか?」とか考えてもみたのだが、2話目のデキムの話しぶりを考えるに、やっぱり「転生」の方が救いのようである。普通に考えて「虚無」の方が良い処理ってことはないだろう。となると、今回の裁定は親心に応えられずに自殺を選んだ甲斐性無しの男の方が「救い」で、子だくさんながらも必死に世間を渡り、ようやく光明が見えかけたところで志半ばにして死んでしまった母親が「罰」を受けることになった。流石にこの裁定は納得いかないだろう。個人的な感情からすれば、この判断は全くの逆である。

 もちろん、こうして「感情的には」という注釈がつくのが難しい部分で、人の人生を一口に是か非かなんてまとめることは出来るわけがない。それを「裁定」するからこそクイーンデキムは面白い場所なのであり、このアニメは面白いテーマなのである。しかし、そうした裁定を行う際に、デキムたちは一体何を判断材料にしているのかが分からない、というのがもう1つのもやっとポイント。「裁定するために極限状態におくのです」というのがデキムの言い分であるので、おそらく裁定にはゲーム中のあれこれが考慮されるのは間違いない。1話目の女性のジャッジなんかはその極みであろう。ゲームをしてもらうとは言っても、そのゲームの勝敗自体に特に関係無いというのも別に問題は無い。あくまで、「命を賭けたゲーム」という(嘘の)お題目でガチバトルをさせるのは、「極限状態」を誘発するための餌でしかない。3話のカップルなんかはそんなの全然お構いなしだったけど、そういう連中がいるのもまた自然な話である。

 さて、今回の対象の場合、「生前の行い」と、「ゲーム中の振る舞い」の何がどのように影響して裁定が決まったのか。単純に女性側がアウトだった理由を探すなら、「ゲーム中に必殺技(物理)を行使したため」というのが一番分かりやすい。「ゲームしろつってんのに相手側のことを一切考慮せずに自分だけ生き残ろうとあくどい手段に出た」というのがマイナス査定。まぁ、そりゃ分かる。男の方は特にこれといって行動を起こしていないが、特にマイナス査定もなく、終盤では(義理の)母親のことを思って涙するなど、生前の行いを悔いる様子も見せたのでややプラス査定、おかげで「救い」が得られた。それは分かる。それは分かるんだけど……だったら物語的にこの2人を争わせる意味はなんだったのか。女性の方は、誰とどんな試合をしたとしても虚無行きは避けられなかった気がするのだが、どこかに逆転チャンスがあったのだろうか。

 視聴者目線で一番納得が行かないのは、この「2人の組み合わせ」なのである。これまで、「夫婦」「カップル未満」という、明らかに関係性の強い2人組が招待されていたわけだが、今回は生前に一切接点のない2人が集められた。その理由を考えて行くと、途中でキーワードである「母親」に行き着く。かたや、ヤンキー→デキ婚→DV→荒んだ家庭というフルコンボを決めたDQN育ちの母親、片や義理の母に馴染むことが出来ず、引きこもりから一切の親孝行をすることなく命を閉じた引きこもり。どちらも生前に「母と子」という関係性で何らかの問題を抱えている。この2人が絡むことで、互いに「家族の在り方」というものに気付き、2人が相互に関わり合いながら自分の「人生」を顧みるというのがテーマであろうと思うわけだ。実際、男性側は女性の必死な形相を見て、ようやく「母の愛」に気付くことが出来るというゴールに達している。

 しかし、これが女性側には一切フィードバックしないのだ。彼女が振りかざすものはひたすら「生への執念」であり、それは「自分の子供への愛」である。そりゃそうだ。目の前の眼鏡オタクを見たところで、自分の子供を思い出したり、かつて酷い目にあわされた元旦那を思い出したりはしないだろう。あくまで「死んだ」という辛い現実と向き合うだけで、生への執着を見せる以外にやることがないのである。この状況で、女性側を「みっともない」と判断するのはあまりに一方的ではないか。私みたいな人間の場合、確かに男性側に共感もするし、女性側には嫌悪感を抱く部分も多いのだが、彼女の子供たちは、案外まともに育っている。超必殺技で子供たちが出てきたことからも分かるように、この家族は決して不幸ではない。むしろ、生前の記憶を遡れば彼女は立派に女手一つで家庭を切り盛りしたのだ。ここに来て、その「必死の生」を否定されるのは理不尽である。逆に、ろくすっぽ努力もせずに母親の愛情に応えず、安易な死を選んだ男性側にこそ、「罰」がくだされるべきであろう。どれだけ辛くても、全てを失っても、そこに1人でも悲しむ人がいるのなら、自殺だけは絶対に駄目だ。それくらいのモラルは、最低限主張しておきたいものなのだが。

 むー、なんとも釈然としないお話であった。ただ、やっぱりこれだけメインシナリオに不服はあっても、これだけ地味な話、地味な画面でも最後まで引き込む話作りが出来るというのは素直にすごいとは思う。特に今回、女性側のキャラが短い時間でがっつり立っており、非常に分かりやすい人生行路が見えるというのは、演出面の巧さによる部分が大きい。これでオチまできっちりこの興味を維持出来るシナリオがあれば完璧なのだが……。

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