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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Accused Horde 呪われた大群 (3)(B) U

クリーチャー・ゾンビ

3/3

(1)(B):対象の攻撃しているゾンビは、ターン終了時まで破壊不能を得る。

 しれっと書いてるくせに実にえげつない能力。何が厄介って、これ、相手のブロック見てから起動するかどうか決められるから一方的にこっちに選択権があるのよね。同サイズどうしのぶつかり合いだったらこれで負ける道理はない。相手が手札に「活力の奔出」大量に握ってるって分かってたら戦闘どころじゃないでしょ。良心として攻撃クリーチャーにしか起動出来ないように設定されており、こいつも実に前のめり系。黒赤ビートで適当なゾンビがリアル不死になるだけでも厄介だし、こいつ自身がそこそこのステータス持ってるのも面倒。あとは白黒ゾンビみたいなデッキの攻める速度をどの程度に見込むかだが……。難しいなぁ。

 

Ammit Eternal アムムトの永遠衆 (2)(B) R

クリーチャー・ゾンビ、クロコダイル、デーモン

5/5 加虐3

いずれかの対戦相手が呪文を唱えるたび、〜の上に−1/−1カウンターを1つ置く。

〜がプレイヤーに戦闘ダメージをあたえるたび、〜の上から全ての−1/−1カウンターを取り除く。

 あんなに頼りがいがあったナイスバディのアムムト君も憐れゾンビと成り果てて……もっとでかくなった。うわぁ。自身にカウンターを置いていくギミックこそ同じではあるが、その性質は段違い。サイズは生前を軽くぶっちぎり信じられない値をマークし、使用者に優しかった絆魂は対戦相手に厳しい加虐へと置き換わる。3ターン目にこいつが登場した場合、相手はとにかくスペルをたくさん唱えてブロックしやすくすることが簡単なゴールになる。返しで2つ唱えられれば3/3という普通サイズになるため、対処はそこまで難しくないだろう。この場合、失うものは3点のライフくらいで済むかもしれない。しかし返しで呪文1つだけだと4/4なので次のターンのアタックを処理するのは難しい。「もう1ターン待ってサイズをもっと縮めよう」と思っても、アムムトアタックを無視したらその時は頑張って唱えたスペルがチャラ。となると何とかチャンプブロックで凌ぐしかないが、その時には容赦無く3点をむしり取っていくし、次のターンにしとめてもやっぱり3点。被害内容としては最低でもブロッカー1体と6点のライフである。これでもまだ「そこそこ上手くいった」方の対処であり、もしアムムト側がブロッカーを排除する除去なり増強なりを持っていた場合、ライフの損失はものすごい勢いで大きくなっていく。トランプルや回避能力を付与されたら、もう手がつけられないだろう(カルトーシュェ)。リミテッドなら当然の爆弾カード。構築でもゾンビデッキなら何か面白そうな気もするけど、3マナ域は流石にもう埋まってるかなぁ。

 

Apocalypse Demon 黙示録の悪魔 (4)(B)(B) R

クリーチャー・デーモン

*/* 飛行

〜のパワーとタフネスは、あなたの墓地にあるカードの数に等しい。

あなたのアップキープの開始時に、他のクリーチャーを1体生け贄に捧げない限り、〜をタップする。

 なんだか随分一般性のある名前で収録された悪魔。実際、能力の方も特に次元の特性はなく、今後機会があれば基本セットなり何なりに再録される気満々である。最近では珍しく、古くからのデーモンの伝統に則った「アップキープに供物を捧げないと仕事しないよ」系のデザイン。まぁ、昔の悪魔は「アップキープに供物を捧げないと暴れるよ」だったのですっかり大人しくなった感はあるな。能力としては単に空飛ぶ「ルアゴイフ」タイプのクリーチャーだが、実はこうして「自分の墓地のカードの枚数」だけをカウントするクリーチャーってのは初のようだ(これまではクリーチャー限定だったり、相手の墓地を数えたりしていた)。一応墓地環境なので積極的に墓地を肥やしてワンパン兵器にしてもいいが、どうせフライヤーなのだし、4〜5点のパンチャーというだけでも充分ゲームは決められる。リミテッドで使う場合はコモンで警戒が必要なのは赤の5点火力と白の「砂爆破」なので、一応墓地6枚まで待って唱えれば割と安心。こいつの登場により、今まで空気だった「死者の番人」の能力も局所的にありがたいタイミングが。

 

Banewhip Punisher 禍鞭の懲罰者 (2)(B) U

クリーチャー・人間、戦士

2/2

〜が戦場に出たとき、あなたは対象のクリーチャーに−1/−1カウンターを1つ置いても良い。

(B)、〜を生け贄に捧げる:対象の、−1/−1カウンターが置かれたクリーチャーを破壊する。

 堅実一路な黒の必須アンコモン。単体でも(2)(B)(B)のソーサリー除去として運用出来るし(ただし「療治の侍臣」がいないことが条件)、登場時にとりあえずタフネス1を始末したり、鬱陶しそうな対象を弱体化させて自身はもっと後の強敵のために待機しておくことも可能。これが1体いるだけで「絡みつく砂丘」のような効果の小さいカードも格段に使いやすくなる。今後は緑黒系のデッキが同色と対決するときは、これを警戒して自分でカウンターを置く対象を慎重に選ぶ必要が出てくるだろう。「ま、どうせ次のターンに外すから」とか言って自分にカウンターを乗せちゃった「潰滅甲虫」なんかは格好の餌食である。まぁ、流石にこれが見えてる状況でそんなアホなことする奴はいないけどな。

 

Bontu’s Last Reckoning バントゥ最後の算段 (1)(B)(B) R

ソーサリー

全てのクリーチャーを破壊する。あなたのコントロールする土地は、次のあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。

 この世界のラスゴ第2弾。ラスゴカラーといえば白と黒だが、その両方に「全てのクリーチャーをぶっ殺す」と書かれたカードが収録されるのは珍しい。というか初めてのことじゃなかろうか。もちろんその方向性ははっきり分かれており、白は6マナと重たいが全てのパーマネントを流す出力重視。そして黒の方はなんと3マナという超絶コストを実現させて早さを優先させた。3マナで撃てる全体除去なんてこれまでの歴史の中で存在しなかったため(「終末(AVR)」、てめーは駄目だ)現時点ではこの呪文が一体どのように環境に影響を与えるのかが想像も出来ない。デメリットはもちろんでかいのだが、このコストの軽さはやはり地雷臭がただよう。たとえば3ターン目までで充分過ぎるくらいに展開しちゃう圧倒的ビートが相手に場合、1ターン早く撃てること、1,2マナ軽く撃てることは大きな意味があり、そうした相手はどうせちゃっちゃと展開しきっているため、こちらが「1回休み」になったとしても元通りに場を復元出来る可能性は低い。コントロールデッキの場合、これまでならフルタップでラスゴっていた5マナくらいのマナ域でこの呪文を使っても、まだカウンター用のマナが残せるというのは非常に大きな選択肢だ。もちろん、アーティファクトやクリーチャーのマナソースを用意してデメリットをごまかすという方法だってあるだろう。無条件で4枚、というカードではないかもしれないが、はまったデッキが現れた時の影響力は史上最大値。何か、歴史が動くかもしれない。(動かなかった場合、当店では一切の責任を負えません)

 

Carrion Screecher 屍肉の金切り声上げ (3)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、鳥

3/1 飛行

 パワー3のフライヤーということで、通るならばそれなりのクロック。「黒ならこれくらいでもそこそこ」という結論に落ち着くのだが、冷静に振り返ると「ギザ蜂の群れ(WWK)」は普通に3/2だったんだからもうちょい頑張れそうな気もする。ただ、コモンレベルで確認すると純粋にステータスがこれよりも上のクリーチャーはほとんどおらず、こうして余計なものを省いた飛行パワーだけで勝負してくるカードはけっこう貴重だ。更にこいつはゾンビであるという何ものにも代え難い長所を持っている。ゾンビシナジーを緩めずに打点を追加出来るし、「呪われた者の王」の力で4マナ4/2まで行ってしまえば充分フィニッシャー。さらに現在は飛行に手も足も出ないデッキデザインもけっこうあるので、相手次第では充分ペイ出来る実力の持ち主。黒カルトーシュはノーサンキュー。

 

Doomfall 大災厄 (2)(B) U

ソーサリー

次のうちから1つを選ぶ。

・対象の対戦相手は、自分のコントロールするクリーチャーを1体追放する。

・対象の対戦相手は手札を公開する。あなたはその中から土地でないカードを1枚選ぶ。そのカードを追放する。

 残酷な布告(10ED)」と「夜の恐怖(ISD)」から好きなモードを選べるという贅沢な2択アンコ。今回のこのサイクルはどの色も効果がしっかりコスト分の働きをするので、選択肢の分だけ純粋に強カードになっている。「残酷な布告」として使ったときには1マナ重たくなってしまうが、それでも追放除去というボーナスがついているので下位互換ではないし、下のモードはほぼ「夜の恐怖」と同じなので、お値段は据え置き。そしてどちらも使えないタイミングが割と明確な呪文なので、この汎用性はかなりお得感がある。序盤にこちらが先行して相手が2ターン目までにクリーチャーを出せなかったなら、手札を覗いてやればいい。相手の手札がなくなる後半戦では相手がトップデッキしたクリーチャーを無情に流すカードになり得るかもしれない。唯一活躍出来ないシーンは「相手の手札がないけどクリーチャーは余計なほどにいる」という場合だが、その場合は多分何を引いても打開策にはならないのだからこのカードのせいではない。何の迷いも無くメインから投入できるハンデス(?)呪文って久しぶりだなぁ。

 

Dreamstealer 夢盗人 (2)(B) R

クリーチャー・人間、ウィザード

1/2 威迫 永遠(4)(B)(B)

〜がプレイヤーに戦闘ダメージをあたえるたび、そのプレイヤーはそのダメージに等しい枚数の手札を捨てる。

 アニメ「聖闘士星矢」の後期エンディングは影山ヒロノブの歌う「夢旅人」ですが、こちらは夢盗人です。過去に「夢の盗人/Dream Thief(EVE)」っていうカードがあるので、翻訳チームもかなりギリギリです。さておき、なんだか久しぶりに黒のお家芸である「スペクター」能力が出てきた気がする。戦闘ダメージによって手札を蝕むクリーチャーは全般的に「スペクター」というクリーチャータイプを与えられることが多いのだが、アモンケットに死霊はいないようで、今回は人間のお仕事。死霊なら飛行が付くところだが、人間は空を飛べないので(そうでもないけど)今回は威迫になっている。パワー1の威迫とかいう大したことない体躯なのだが、相手としてはダメージなんかよりハンドロスの方が痛いので、こいつのために渋々ブロッカーを2体用意しなきゃいけないのはかなり面倒。それだけでも案外鬱陶しい存在。また、捨てさせる量がダメージに比例するという「針の死霊(EVE)」と同じ才能もあるので、増強した時には突然エンドカードに昇格する。一番手っ取り早いのは「知識のカルトーシュ」で、飛行+威迫のコンボでほぼアンブロッカブルになる上に毎ターン手札を2枚ももぎ取られて立っていられるプレイヤーはいないだろう。こいつさえ押さえておけば後はコモンでコンビネーションが組めるので、是非狙ってみたいところだ。なお、永遠能力が付いているが、6マナ揃った時点で2枚捨てようが4枚捨てようが大して変わらないし、そもそもパワー4威迫を通してる時点でゲームは終わるのでハンデス能力はどうでもいい模様。

 

Grisly Survivor 忌まわしい生き残り (2)(B) C

クリーチャー・ミノタウルス、戦士

2/3

あなたがカードをサイクリングするか捨てるかするたび、〜はターン終了時まで+2/+0の修正を受ける。

 新しい時代の「冷酷な侍臣」枠。「冷酷な侍臣」は「これ、サイクリングデッキで超強そう」って思ってスポイラ時点で期待してたクリーチャーだったのだが、世間が4マナのクリーチャーに人権を与えてくれなかったこともあり、見事にグルグル回るコモンになってしまった。まぁ、デッキがはまれば充分強いはずなのだが……。今回は「侍臣」のような耐久力こそないが、1ターン早くパワー4(以上)で殴れるのは強みだ。相手としても放っておきにくいアタッカーなので早々に相打ちになるだろうが、1回のサイクリングで同コスト以上のカードと相打ちになれれば上々だろう。攻め専用の「ミノタウルスの名射手」だと思えばイメージしやすいんじゃなかろうか。ネヘブさんと手を組んだ時に先制攻撃がついてヤバいのも「名射手」と同じだ。

 

Hour of Glory 栄光の刻 (3)(B) R

インスタント

対象のクリーチャーを追放する。それが神であるなら、そのコントローラーは手札を公開し、同じ名前を持つカードを全て追放する。

 あまりにシュール過ぎるイラスト、フレーバーで一躍大人気カードとなった最高の1枚。ただでさえストーリー上で扱いが軽く、5柱の中でも何してるかよく分からなかったロナスさんが、ようやく「やったぜ初台詞」をやろうとした矢先、あとから入ってきた後輩の蠍の神に肩をポンと叩かれ「君、明日から来なくていいから」とか言われる。ひどい。ちなみに台詞に関しては「なぁ、スケベしようや……」とか「お客さん、握手は10秒までなんです」などいくらでも応用が利くため、世が世なら「ぎゃざ」誌の大喜利コーナーで使われていただろうことは想像に難くない。それにしても蠍の神のムキムキ具合がやばいなぁ……何十年も寝てたくせに、活力を司るロナスが一方的に殴られるのは……。さておき、カード自体は史上最大のネタバレカードとして有名な「神討ち(JOU)」の焼き直し。テーロスではエンチャント対策カードだったが、今回はクリーチャーを殺さなきゃいけないので黒になり、コストも倍になった。万能除去としての汎用性は当然ピカイチであり、神がいるとかいないとかいうことを抜きにしてもそれなりに使っていける。まぁ、ぶっちゃけ「忘却の一撃(OGW)」がインスタントになっただけじゃねぇか、って話だが、それだけでも強いには違いない。上手いことこれで神を追放出来たなら、その時の台詞はやっぱり「It is done」でいいんでしょうかね。

 




Khenra Eternal ケンラの永遠衆 (1)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ジャッカル、戦士

2/2 加虐1

 シンプルに加虐のみを。2マナ2/2に純正メリット能力をつけた上にゾンビでもあり、黒コモンとしては割と破格の待遇。「歩く死骸(ISD)」の登場でフィーバーしていた当時の盛り上がりも過去のものである(まぁ、俺が勝手に盛り上がっただけなんだが)。黒は現在この枠を「瘴気ミイラ」が埋めていたわけだが、よりデッキを選ばずアグレッシブなデッキに投入できるのは悪くない。0/3やら1/4で止めたければ止めるがいい。2/3以上が出てきたら、そりゃあんたしょうがないよ。

 

Lethal Sting 致死の一刺し (2)(B) C

ソーサリー

〜を唱えるための追加コストとして、あなたのコントロールするいずれかのクリーチャーの上に−1/−1カウンターを1つ置く。

対象のクリーチャーを破壊する。

 今回のコモン除去。このタイミングで確認しておくと、今回黒コモンに与えられた除去はこれと4マナインスタントの「毒の責め苦」の2枚。どちらも性能は決して悪くないのだが、小回りが効かないので中盤以降の決戦兵器としてキープしておきたいタイプの除去だ。序盤の攻防では互いにクリーチャーを並べ合って加虐なり何なりを楽しむ環境ということなのだろう。今回はサイズのでかい永遠衆がぞろぞろと出てくる世界ということで、黒除去もそこそこ安価で対象範囲を局限までのばした。デメリットもそこまで大きくないので使いやすい除去には違いないが、最大の難点として「自軍にクリーチャーがいなければキャストすら出来ない」という部分は注意が必要。いざというときに手札に抱えて憤死しないよう、今後も黒はカウンターの土台をしっかりかまえておきたい。

 

Liliana’s Defeat リリアナの敗北 (B) U

ソーサリー

対象の黒のクリーチャーか黒のプレインズウォーカーを破壊する。そのパーマネントがリリアナ・プレインズウォーカーであるなら、そのコントローラーは3点のライフを失う。

 敗北サイクルのリリアナ版。登場前に「ハンデスだったら面白いのに」と思ったが、割とシンプルに除去になった。同じコンセプトの「闇の裏切り(THS)」はインスタントだったことを考えると若干もっさりするが、それでも1マナという価格設定は破格だし、ついでにPWにもちょっかいだせるのは悪くない。リミテッドレベルなら永遠能力のトークンが黒のゾンビなのは追い風だし、構築でももし今後ゾンビデッキがメインメタでグッと上がってくるなら、同型対決を見越してのサイドボードなんかに……入るかなぁ。まず「致命的な一押し」からだけどなぁ。1マナ除去の枠がまだあるかどうかは、やっぱりPWの活躍次第。リリアナさんもちょいちょいいるかもしれないけど、やっぱりボーラス様が出てくるかどうかだ。いや、ボーラスさんをこれで除去るのはどうかと思うんだけども……自分の威光を示すサイクルの5枚中3枚に引っかかっちゃう男の人って。

 

Lurching Rotbeast よろけ腐り獣 (3)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ビースト

4/2 サイクリング(B)

 ひでぇ日本語名。いや、何も間違ってないんだけども。見ての通りにサイクリングがついた「巨大ゴキブリ(9ED)」の上位種。とはいえ、この上位種枠はすでに何枚もあるので別にありがたみはない。むしろこいつは随分ゴキブリ寄りの大人しいカードだ。攻めているならそのままプレッシャーとして。そんな気分じゃなければ墓地までよろけてサイクリングに。穴埋めとして何となく投入しやすいが、「砂漠セロドン」みたいなサイクリングファッティ枠でもないし、何とも中途半端なクリーチャーである。ゾンビデッキなら中堅選手としてニーズがあるかな。攻撃してるゾンビに破壊不能がつけられる「呪われた大軍」がいると突如ヤバ目。

 

Marauding Boneslasher 無法の斬骨鬼 (2)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ミノタウルス

3/3

〜はあなたが他のゾンビをコントロールしていない限りブロック出来ない。

 3マナ3/3。それ以外に説明不要。もちろん黒なのでデメリットはあるが、似たようなデメリットを持っていた「悪魔の皮の喧嘩屋(BNG)」だってリミテッドなら最低限の仕事をしていたのだし、3マナ3/3のありがたさ、ゾンビの補給のしやすさを考えればそこまでデメリットは気にならないはずだ。ゾンビ・ミノタウルスという2つの種族を渡り歩いているのもポイントが高いし、2枚以上集めておけばお互いにデメリットをフォロー出来るので数を引く意味も大きい。手軽に使える黒デッキの基盤コモンになりそうだ。

 

Merciless Eternal 無慈悲な永遠衆 (2)(B) U

クリーチャー・ゾンビ、クレリック

2/2 加虐2

(2)(B)、手札を1枚捨てる:〜はターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。

 アンコ以上の加虐クリーチャーは「ブロックするの? しない方がいいけど、それでもひどい目にあうよ?」という理不尽な二択をしかける嫌らしいデザインが秀逸だが、こちらのゾンビは、逆に「絶対ブロックしない方がいいんじゃないか? あー、ブロックとかないわー!」と徹底的にブロックする気持ちを削いでくるデザイン。いわゆるシェイド能力で増強するわけだが、起動コストがかなり重いので、そんなに頻繁に起動出来るもんじゃないし、1ターンに2回起動するまでには相当な時間がかかる。しかし、こいつのパンプ能力はほぼ機能する必要が無い。何しろ、相手はブロックするという選択肢が後々まで選べないからだ。序盤にこれを止めようと思えばパワー4以上が必要。おそらく2体での合体ブロックになる。ディスカードさせてるんだから枚数では損が出ないはずなのだが、捨てるカードはいらん土地で構わないわけだし、せっかく止めたのに気付いたら2点のライフは持っていかれっぱなし。これだけの不利益が生じるなら、いっそのこと2点クロックはしばらく無視して、1体で殺せるようになるまで待ちたいのが人情ってもんである。「ブロックやめといた方がいいなー」という脅しのための加虐が上手いこと心理的にプレッシャーをかけている事例だ。また、加虐クリーチャーには珍しくブロッカーに回してもそこそこ有能なのも売りで、ゾンビデッキなら色々と小器用な立ち回りを見せてくれそうだ。

 

Moaning Wall 呻きの壁 (2)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、壁

0/5 防衛 サイクリング(2)

 フレーバーを読むと、これはかつてボーラス様がアモンケットを作り替えるためにロリっ子だけを生き残らせて大人を大虐殺したときの被害者たちであることが分かる。それって滅茶苦茶人数が多いと思うのだが、そんだけ集まってもパワーは無いのか……。一応デザインとしては「つぶやく幻(DGM)」にサイクリングをつけたら1マナ重くなった形。つぶやいても呻いても、パワーは変わらない。クリーチャーとしてこれが必要かどうかは状況次第で明確なカードなので、サイクリングはそれなりに有用。一応ゾンビでもあるので、ゾンビシナジーが見込めればちょい加点。今回黒はどういう攻めのプランを描くことになるのかなぁ。

 

Razaketh, the Foulblooded 穢れた血、ラザケシュ (5)(B)(B)(B) M

伝説のクリーチャー・デーモン

8/8 飛行 トランプル

2点のライフを支払う、他のクリーチャーを1体生け贄に捧げる:あなたのライブラリからカードを1枚探し、それを手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。

 リリアナ・ヴェスとの因縁を持つ4体の悪魔のうち1人。すでにグリセルブランド、コソフェッドの2体を倒したリリアナは、3体目の悪魔の気配を察知してこのアモンケットにやってきたのであった。過去2体の悪魔は相手が獄庫から出てきた直後に瞬殺したり、鎖のヴェールの力を完全に舐めてたので返り討ちにしたり出来たが、このラザケシュは割とガチの勝負になった。リリアナは早い段階でコントロールを奪われ、そのままラザケシュの肉人形として一生を終えるところだったが、残りのゲートウォッチが(渋々ながら)共闘してくれたこともあり、満身創痍で何とかデリート完了。これで残す悪魔は最強と謳われるベルゼンロックただ1体。リリアナさんの旅は、どこで終わりを迎えるのだろうか。そんなわけで、カード化が発表される前にシナリオ上ではすでに討伐されてしまった可哀相な悪魔。そのステータスはグリセルブランドすら上回る8/8トランプラーと迫力充分だが、まぁ、8マナだし、レジェンドだし。どうせ頑張って出したところでアタックに行けるまでは1ターンのブランクがあるのだから、重要になるのは能力の方だ。能力はその名もずばり「悪魔の意図(PLS)」である。事前に燃料さえ用意しておけば、出した直後から好きなカードを手札に放り込めるのだからコンボスキーにはたまらない能力。起動にマナも必要ないので、「御霊の復讐(BOK)」あたりでちょいと呼び出してコンボパーツをダイレクトに2,3枚手札に入れるという動きが可能。グリセルさんと違って失ったライフを自分で供給するなんて優しさは持ち合わせていないが、その分ドローによる紛れがなくなり、「出せれば勝ち」のパターンはより多く、より早くなるのではなかろうか。ただ、最大の難点はそうしたコンボデッキに入れにくい「燃料を揃えれば」の部分なのだが……何か抜け道がありそうなデザインなんだけど、例によって電波系ビルダーの皆さんの頑張りに期待しよう。

 

Razaketh’s Ritual ラザケシュの儀式 (3)(B)(B) U

ソーサリー

あなたのライブラリからカードを1枚探し、それを手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。

サイクリング(B)

 サイクリングをつけたら1マナ重くなった「魔性の教示者(KLD)」。ラザケシュさん本人の能力もまんまチューターなのでとても自然なカード。コストの方も、まぁ、妥当な範囲だろう。チューター呪文というのはどうあがいても「ワンクッション」のお仕事なのであんまり枚数を突っ込みたくないタイプのカードなのだが、このデザインなら、コンボデッキなんかで最初から全力で突っ込んでおき、手札が整うまではサイクリング、ボチボチ全体像が見えてきたあたりで満を持してのサーチという選択肢が得られるわけだ。デッキの呪文を4積みでまとめられるようになり、コンセプトは実に美しい。ただまぁ、この手のサイクリング呪文の常として、汎用性の代わりに基本的なコスト勘定は悪いのだけども。パーツを探しながらのサイクリング呪文ってことは、「新たな視点」コンボデッキで何か悪さ出来ないですかね。

 

Ruin Rat 廃墟ネズミ (1)(B) C

クリーチャー・ネズミ

1/1 接死

〜が死亡した時、対象の、対戦相手の墓地にあるカードを1枚追放する。

 イラストがなんかファニー。やっぱり今回こういうアニメ調の塗りが少しずつ増えてる気がするんだけど、イラストレーターは違うんだよな。アモンケットの殺伐とした雰囲気を少しでも慰めようという配慮だろうか。いや、骨握ってますけども。見ての通りに「チフス鼠」に追加能力がついたネズミ。自分から死亡する手段は無いので、相手が嫌なカードを墓地に落とした時に積極的にそれを排除する術はなく、適当に相打ちしたときに運良く対象があれば潰しておく程度の使い道。黒緑系で自軍にカウンターが乗せられれば一応望むタイミングで起動出来るが、実は今回、黒緑の「自分にカウンター」ギミックはほとんど残ってないので、あんまりそういう運用は見込めない。まぁ、「チフス鼠」は強いから無駄死にさせるのは嫌だし、それでいいじゃん。

 

Scrounger of Souls 魂のたかり屋 (4)(B) C

クリーチャー・ホラー

3/4 絆魂

 絶対こういうクリーチャーいたよなー、と思いながら思い出せずに検索すると、色違いで同じコストと能力を持つのは「信仰持ちの聖騎士(EMN)」でした。あー、いたな、そんな奴。流石にこれだけ受けに回ったクリーチャーは黒にはいなかったかね。ここからパワーとタフネスを1下げて飛行と接死つければ「吸血鬼の夜鷲(M13)」になるぞ!(換骨奪胎) 今回はいたるところにライフゲインの手段が用意されており、これもそのうちの1つ。コストあたりの性能に文句はないのだが、単体では永遠トークンに負けてしまうのでそこまで信頼はおけない。まぁ、味方が1体でもいれば1対1交換をとった上でライフも得られるんだから文句は無いのだけど。攻撃に転じる使い方がちゃんと出来るように用意したいところ。こういうところにゾンビがいないあたりがなー。調整してんなー。あと、こいつがどうやってご飯食べるのかがちょっと気になる。やっぱり相方に足長がいるんだろうか。フレーバーテキストもいい感じなので、カードの雰囲気は好きなんだけど。日本語訳の「大声で助けを呼ぶと、あれが来るかもしれない」よりも元の英語の「Yell for help, and that may answer」の方が雰囲気があっていいな。

 

Torment of Hailfire 霰炎の責め苦 (X)(B)(B) R

ソーサリー

次の手順をX回繰り返す。各対戦相手は、土地でないパーマネントを1つ生け贄に捧げるか手札を1枚捨てない限り、3点のライフを失う。

 公式記事によれば、このセットのキーワードとして投入される可能性もあった能力、それが「Torment」。効果は見ての通りに「サクりor手札orライフ?」と選択を迫るものだが、最終的には「こんなもんがバシバシ打たれるようではゲームがおもんない」というのでセットギミックとしては却下。その後、黒のカードには縦断型のサイクル(レアリティを跨ぐサイクル)としてレア・アンコ・コモンに1枚ずつこのギミックが残されたという。まず、レアのこちらがやってることはダイナミック。もしかしたら「TormentをX回行う」というテキストになっていたかもしれない効果だ。似たような呪文はレアの「無情な処罰(OGW)」でも登場しており、あの時はニクシリスさんの仕業だったが、今回はボーラスの所業を表すもの。オブさんに比べると、1回あたりのライフ損失や手札損失は少ないが、その分は数で勝負。ただ、例えば過去に登場した「思考の粉砕(M10)」は同じコストでランダムX枚ディスカードだったわけで、そこから選択肢が生まれたり、捨て方が優しくなったりすることを考えるとやはり単体での効率はやや落ちるだろうか。その分、この呪文なら相手の手札が無いタイミングを狙えば大量のライフをかっさらうか、パーマネントを根絶出来る可能性もあるわけだが、どっちにしろ、相手が逃げ道を用意出来ないようになるべく大きな数字で撃つことが求められるだろう。攻めているときには相手の心を折る決定打になるが、攻められてるタイミングだと相手はバカバカライフを支払って逃げることが可能。果たして狙ったような効果をたたき出すことが出来るかどうか……。

 

Torment of Scarabs スカラベの責め苦 (3)(B) U

エンチャント・オーラ、呪い

エンチャント(プレイヤー)

エンチャントされたプレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーは土地でないパーマネントを1つ生け贄に捧げるか手札を1枚捨てない限り、3点のライフを失う。

 Tormentサイクルのアンコ版は、自動的に毎ターンTormentするエンチャント。長期的に見れば、レアの「霰炎の責め苦」が一気に叩きつけた分よりも多い利益を得ることが可能なのが最大の売りだ。ただ、その分非常に悠長ではあるので、相手はこれがあることを分かった上で物事を展開出来るようになる。一番単純なのは、中盤以降なら余計な土地を置かずにキープしておくだけでもある程度被害は緩和出来るだろう。とはいえ、決して被害がゼロになるわけじゃないという考え方も出来る。なるべく長いこと効果を発揮出来るように、とにかく受けきるデッキでコレ1枚の勝ちを狙えると超格好良い。2枚並べたりすると洒落にならないかも。

 

Torment of Venom 毒の責め苦 (2)(B)(B) C

インスタント

対象のクリーチャーの上に−1/−1カウンターを3つ置く。そのコントローラーは、そのプレイヤーは他の土地でないパーマネントを1つ生け贄に捧げるか手札を1枚捨てない限り、3点のライフを失う。

 Tormentサイクルの最後は当然コモン。そして、コモンのくせに実は結構なやり手で使いやすい除去に仕上がっているあたり、このギミックが凶悪だということを示唆しているようである。確定除去でこそないものの、−3なら大抵のクリーチャーは無力化出来るはず。4マナインスタントでほぼ確定除去というなら、ここ最近の黒除去の中では使いやすい方だろう。そのおまけとして更なる嫌がらせがくっついてくるのだからコモンなら万々歳だ。もちろん、1つ1つの能力は大したことはない。まだ趨勢の決まらぬ試合なら相手はライフを支払ってくるだろうし、中盤以降は手札の土地を捨てればそれで済む。しかし、「手札は超強いし、ライフもけっこう難しいライン」みたいな状況は絶対に訪れる。除去を撃たれれば要のパーマネントが1つ減ることは確定しているのだから、インスタントタイミングで自分に不利な変化が起こるとき、更なる不利益として何を選ぶべきなのか、間違ってしまうプレイヤーだってきっといることだろう。効果を重ねていくことで嫌らしさも増していくので、このコスト域ではあるが多少多めにおさえても良い呪文なんじゃなかろうか。

 

Vile Manifestation 不快の顕現 (1)(B) U

クリーチャー・ホラー

0/4 サイクリング(2)

〜はあなたの墓地にあるサイクリングを持つカード1枚につき+1/+0の修正を受ける。

 墓地のカードで強さが決まるルアゴイフタイプのクリーチャー。2マナで膨れあがるんだから、そこそこタルモの領域と言っても過言ではない(過言)。何しろ参照するカードが超偏食。サイクリングって書いてないと駄目なのだ。そりゃま、サイクリングは好きに墓地に送れるカードなのだから狙って増やすのはそう難しくないが、そもそもデッキに何枚入れられるかも分からないカードを参照するのはかなりピーキー。上手いことはまれば、1ターン目に何かサイクリング、2ターン目にこいつで3ターン目にも1,2枚サイクリングして2/4か3/4。おぉ、強い。しかも手札は別に減ってない。なんだか夢が出てきたな。最低限タフネス4の壁役は任せられるのだし、「砂丘甲虫」を超えれば別に文句は無いのだから案外求められるハードルは高くない。まぁ、悠長な試合でじっくり育ててもさほどうま味があるわけではないが。頑張ってコンセプトデッキを組んだ時のドヤ顔計測装置にどうぞ。「新たな視点」コンボは色々と可能性が広がってるような、そうでもないような。

 

Without Weakness 弱点消し (1)(B) C

インスタント

対象の、あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで破壊不能を得る。

サイクリング(2)

 毎度お馴染み黒のコンバットトリックシリーズだが、「活力の奔出」が強すぎたせいもあり、それ以降のカード「改革派の逃亡」「天導/先導」は何か地味。いや、「天導/先導」は充分強いんだけど、アンコだから比較出来ないんだよね。今回は「活力の奔出」からパワー増強と絆魂を取り除いてサイクリングがついた。……うーむ、トリックとしての説得力は最低限だな。これでも別に弱くないあたりがすごいのだが、やっぱりカード1枚あたりのインパクトが薄れてしまうとデッキインする気があまり起こらない。サイクリングに積極的な意味が見出せるデッキにまわすべきか。一応「冷酷な侍臣」がいるとちょっと得した気分になれたりもする(そうか?)。

 

Wretched Camel 不憫なラクダ (1)(B) C

クリーチャー・ゾンビ、ラクダ

2/1

【砂漠条件】〜が死亡した時、対象のプレイヤーは手札を1枚捨てる。

 アモンケットのおかげで次々の記録を塗り替えた栄光のラクダヒストリーだったが、まさかこんな形で終わってしまうとは……まぁ、世界中がボロボロなんだからラクダだけ元気なわけないけどな。そんなわけで史上初の黒いラクダだが、砂漠条件さえ満たせれば、実はリミテッドのエース級の強さを持っている。何しろ一方的なディスカードという、「貪欲なるネズミ(M13)」先輩が打ち立ててくれた黒の代名詞能力だ。しかも砂漠制限が付いたおかげでこのジャンルでは初の2マナパワー2を実現。普段から基盤戦力として起用し、上手くいけばアドバンテージゲット。こんなラクダ、ほっとけない。まぁ、問題はこいつの生き死にをどうこうするような序盤戦で砂漠が準備出来るかどうかだが……今回のセットは相当な砂漠まみれ。3ターン目に殴りに行くときに用意するくらいなら何とかなるんじゃないですかね。

 

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