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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「プリンセス・プリンシパル」 5→6

 心踊る作品でした。まぁ、百合だしね。「絶対に本当のことは言わない」とか言って涼しい顔をしてるやつが2人きりになるとコロッと素直になって笑顔を見せたりする。なんかもう、今にして思えばチョロさの極限を突き詰めたようなキャラだな。

 評価軸が複数あるのでなかなか総合的な点数を出すのが難しい作品ではある。1つずつ分けてみていくと、まず映像部分は文句なしだろう。Studio 3Hzの制作ということでCG部分も含めて抜群の安定感があり、アクションにしろ背景にしろキャラデザインにしろ、全てが基準以上の仕上がりになっている。共同制作にアクタスが参加しているということを不安視する向きもあったようだが、うまいことCGの扱いに優れたスタジオ同士の連携が取れたということだろう。霧にけぶるロンドンの薄暗さが「スパイもの」のどこかダークな雰囲気とマッチしており、ベースとなる陰鬱さと純正萌え作品としての女の子の明るさが対比的に引き立てあう。なんでだろう、日本人ってこういうブリティッシュ・ファンタジーに憧れる部分が強いよね。壁があろうがなかろうが、そこは立派なロンドンなのです。

 そんな見応えのある映像から紡がれるのは、割とわかりやすい「スパイもの」のベタなお話である。最初は直近の作品ということで「ジョーカー・ゲーム」との比較を考えていたのだが、あっちはエージェント単体のミラクルパワーを見せつける純正オレツエー作品だったので、どっちかっていうと「ルパン三世」とか、そういうチームでのミッションを見せる作品に近いのかもしれない。ちょっと癖のある「悪党」連中が、各々の優れた技術で仲間をサポートしあい、権謀術数の中を駆け回る。考えてみりゃちせは完全に五右衛門だもんな(ってことはドロシーが不二子ちゃんですかね)。1人1人のキャラに適度な個性、適度なバックグラウンド。キャラものとしても卒のない仕上がり。

 そして、このキャラものの特性をうまく引き出した工夫が、今作でも一番の特徴である「話数シャッフル&スキップ」である。どこかで「視聴者に余計な負担をかけるリスクがある」とは書いたが、結局そこまで重たくなるような要素があったわけではなく、すき間が空いたり、一時的に飛ばされた話数に関しては、視聴者が想像力を逞しくし、勝手に世界観を深めてくれるというプラスの効果が先行した。「いきなりアンジェとベアトが仲良くなってるけど、一体何があった!?」とか、「ちせさんはこの間にプリンセスとどんな対話をしたのかなぁ」とか、本来なら脚本家が詰めて埋めていかなければいけない大事な「余白」が、実に巧妙に「自由記載」されていく。もちろん、素体となる物語に魅力がなければ視聴者はそこまで付いてきてくれないのだから、しっかりとサポートがある前提での戦略ではあるのだが、充分ペイがあるとみてこのスタイルにしたのはなかなかの慧眼である。これ、多分順番通りにやって12話分で埋めてたら「フツーの萌え作品」で終わってたと思う。

 最終話の処理にはいささかの不満は残っており、消化不良と「未消化のエピソード」に無理やり因果を結びたい気持ちもあるのだが、おそらくそこは無関係。今のところ隙間を埋めるのは我々の妄想だけであり、実際に何かが用意されているというわけでもなさそうだ。しかし、そうして「まだ掘れる」という希望が残っているのも期待の持てる部分と言えるのかもしれない。アンジェたちには少しばかり地中海バカンスでのんびりしてもらって、また新たにミッションに駆り出されるタイミングを待つことにしよう。その時には、なんとかドロシーに楽しいお仕事を用意してあげて欲しいもんである。ちょっと、彼女にだけ世界が厳しすぎるから……。

 中の人については、当然メインの5人に話題は集中することになるが、みんな良かったですね。特にプリンセス役の関根明良はこれが事実上の初レギュラー。これをきっかけに次のステップに進めるかどうか。個人的には古木のぞみの小器用なところは好きだし、あと大地葉の色っぽいおねーさん役は実はレアなので嬉しい刺激。きっと本気を出せばペパロニさんだってこれくらいの色気が出せる……といいな。

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