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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 人それぞれのバドミントン、第10話。今回は各方面にいい話が多かったですね。多分、綾乃が登場してないシーンは総じて心温まるシーン。

 ごめんね、モブっぽいから今まであんまり気にしてこなかったサブ部員たちの物語、ちゃんと色々あった。メインになるのは恋する少女・海老名ちゃんなのだが、彼女が一体何に惚れ込んで、何と戦っているのかも自分で分かっていなかったあたりがむしろ青春要素である。あんなエクストリームな告白されたら男の方はどう対応したらいいんだろうな。葉山の反応はあれで正解……なんでしょうなぁ。

 すでに「努力したけど相手が強けりゃやっぱり負けてしまう」という展開は理子をめぐる一件で済ませているシナリオ。今回の葉山の物語はうわべだけを浚うと理子ちゃんと同じ展開というだけで終わりなのだが、今回は彼の努力を海老名ちゃんという他者目線から描いているのがポイント。葉山の頑張りが成就せずに散って行く姿を見るのが苦しい海老名ちゃんをメインに据えることで、理子ちゃんの時とは別視点から「努力の理不尽」を見せつけられているかのようである。

 また、理子は「才能に溢れる相方」であるなぎさが決勝進出を決める活躍をしているのに対し、葉山の相方に当たる伊勢原(兄)も、惜しいところまでいったものの結局負けている。努力しようが才能があろうが、それが足りなければ負けるだけのエンディングだ。しかし、別に本作は「才能がなけりゃ何やっても無駄」という綾乃理論を売りにしたい作品ではないだろう。葉山は確かに敗れはしたが、彼の敗戦後の表情は決して暗いものではなかった。彼の熱気に当てられたのか、それともバドミントンの魔力に当てられたのか、大学進学後はバドミントンを退めるといっていた伊勢原も改めてバドを続けると宣言した。葉山にしてみれば、自分が教えたバドミントンを親友が続けてくれるといったのだから、こんなに嬉しいことはないだろう。そして、隣にはずっと見守ってくれる海老名ちゃんもいたのだ。別に女の子に褒められることが目的ではないが、これだって立派な「頑張ってきた結果」である。大会で優勝することだけが全てではない。そんな慰めにも似た新しい切り口を見せてくれる一幕であった。

 一方その頃、綾乃の魔神モードはますます磨きがかかる。帰ってきたお母ちゃんの影響下にあるので一層クサクサしている部分もあるのかもしれない。他人に興味がないだけならいいのだが、何かと言うとなぎさにちょっかいを出して「どうせ勝てねぇだろこの雑魚」と主人公とは思えない悪行の数々。もう、彼女の心はケアされることはないんじゃないかっていう絶望的な状況。ほんとにおかんが綾乃の実力以外の部分に興味がないのがまた……。

 しかし、そんな羽咲親子の独善ワールドに風穴をあけてくれそうな人間がただ一人。我らがエース・なぎささんに期待するしかないだろう。意外だったのは、そんななぎさを引き止めるコーチの過去が、ありがちな「無理して足を壊したせいで夢を打ち砕かれた先人」ではなく、「大事をとったら夢を掴み損ねた先人」というなんとも絶妙なポジションだったこと。あんまりこういうスポ根展開でそんな人間見たことない。そしてなんという奇遇であろうか、そんなコーチの過去は現在のなぎさと被るような、そうでもないような。なぎさの場合、別に決勝に出ずとも全国には行けるのだから全く無理する必要はないのだが、その上で過去に失敗したコーチの説得は考えさせられるものだろう。考えに考え抜いて、なぎさはやっぱり逃げないことを決めた。どちらの選択もギリギリまであり得たのだろうが、やはり、ここで前を向いてこそのなぎさなのだろう。彼女は「過去の自分との戦い」と表現していたが、あの時の自分を打ち破るには、どうしたって目の前の綾乃を倒さなければしょうがない。改めて正面からぶつかって、そのはるか高くまで伸びきった鼻っ柱をへし折ることができるのだろうか。頑張れなぎさ。

 それにしても、あのお母ちゃんって今いくつなんだろう。アラフォーだとしてあのリボンは無いよな……。

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