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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 しばらくぶりの劇場アニメである。しばらくぶりの作品がなんでこれなのかっていうと……いくつか理由がある。まず、いつのまにやら観たい作品が増えていて(件のダウン期間に見過ごしたのもあるんだが)、ある程度まとめて処理していかないとまずいな、っていう気持ちがあったのだが、劇場にたくさん通うのは経済的に優しくない。そこで思い出したのは、こないだスマホの機種変したときに店員さんに丸め込まれて契約したauの会員特典。あれを使うと、毎週月曜にTOHO系の劇場で映画が安く観られるのだ。よし、近所のTOHOシネマズを見ると……まぁ、これがあった。理由その2:観たいものが色々あるわけで、いきなり本命から観たら、その後に重要度の低いものを見るモチベーションが下がりそうだった(つまり今作の重要度は低い)。理由その3:なんか、たまたま上映してる劇場のスクリーンが「プレミアム」っていうよくわからないゆったりサイズのシアターだった。リクライニング付きのゆったり劇場にちょっと入ってみたかった。

 ……こうして見るとほとんどが内容に関係ない理由だが……まぁ、そんなわけで観に行ったのですよ。ネタバレ注意で一応記事は折りたたんでおくが、端的な一言感想をまとめておくと「魔王様、リトライ」と同じくらいは楽しめるんじゃないかな。

 

 

<以下、一応ネタバレとかあるかもしれないので注意>

 




 

 確実に「魔王様、リトライ」の名前を出したのはツダケンつながりだな……そう考えると、ツダケン成分が濃い分だけ「リトライ」の方がいいと言う話もあるが……いや、でもさ、最初からハスに構えて見るのはよくないよ。ちゃんと正面から向き合ってくれよ。俺だって世間での評判が芳しくないことはわかった上で観に行ってるけど、「まぁ、言うほど……」くらいの感想にはなったよ。まぁ、正規の料金払ってたらもっとイライラしたかもしれないけどさ。

 一応擁護気味に導入するなら、今作がやたら悪評をばらまいている原因の1つに、プロモーションのミスってのがあるんじゃなかろうか。冷静に考えてみてほしい、今作は(正直よく知らんで観に行ったのだが)制作がレベルファイブなのである。妖怪ウォッチとイナズマイレブンの会社が作った作品なのである。普通に考えて対象年齢はかなり低いはずなのだ。これが最初から「対象年齢8〜10歳」くらいで設定されて「妖怪ウォッチの映画だとちょっと子供っぽいと思い始めたお子様へ」という売り出し方だったら普通に「なんかありがちなファンタジーアニメの入門の1つ」として、そこまで違和感なく浸透することもできたんじゃなかろうか。それを、どこの誰が間違ったのか、CMを見る限りでは感動映画のふりをして長井作品やら新海作品やらと肩を並べるかのような打ち出し方をしたら、そりゃ期待を裏切るに決まっている。「これから始まるのはしましまとらのしまじろうだよ」と言ってもらえれば、「しまじろうならしょうがない」で済むはずなのだ。実際、私も毎年楽しんで見ている戦隊シリーズの映画なんて、設定は本当にいい加減なものも数多い。突然敵キャラがキレて「世界を滅ぼしてやる!」と暴れ出し、「この力があれば地球なんて壊せるんだぜ」といきなり言い出してもしょうがない。今年のリュウソウジャーの「隕石が落ちてきた所に行けば、そこに時空の裂け目があるから元の時代に戻れるはずだ」理論とか、どう考えても頭がおかしいけど「まぁ、戦隊だし……」ってんで許されるのだ。本作も、そうして最初から免罪符を用意する売り出し方にしておけば、真正面から叩こうなんて意識は起こらなかったはずなのだ。

 まぁ、とどのつまり、今作は一から十まで全て「子供騙し」である。開始十数分くらいはずっと真顔で見ていたが、途中から「これ、真面目に取り扱っちゃダメなやつだ」ってわかってからはツッコミ入れながらやんわりヌルい笑顔で見ることにした。これだけ壮大なソードマスターヤマトはなかなかお目に掛かるチャンスもないのだし、恐ろしく手間と金がかかった思考実験みたいなものだと思えばこれはこれで面白かったのかもしれない。まぁ、一番残念なのは「劇場版とか言ってる割に映像部分も特に見るべき点がないな……」っていうことなんだけども。背景は綺麗だけどキャラはなぁ……やっぱ冷静に考えて1800円は払いたくないな……。

 まぁ、そうして普段触れられないような次元の「映画」なので色々と発見はあって、例えば「普段あれだけ嫌がってたなろう系のステータスシステムも、こうして見ると意味はあったのかもしれないな……」という感想を持った。何しろ今作は異世界転生を扱っているがシステム面での説明は一切なく、すべて向こうの世界の住人が「トラベラーについてはこういう伝承があるらしいです」と、(必要に応じて本当にインスタントに)説明するだけなのだ。「なんだかわからないけど剣が使えるぞ!」なんてまだ序の口で、ラスボス戦で飛んできた謎の鳥の存在もわからないし、何より転移する際のトリガーが本当に謎のまま。主人公・ユウは「もしかしたら死ぬほどの危険がトリガーなんじゃないか?」っていう命知らずな気づきを得るわけだが、最初のトラック転生だけでそれを推察しちゃう時点で単なる死にたがりだし、最終戦で腹を貫かれて瀕死になったのに転移しなかった時点であの推察は間違っていたことになる。「テキストでルール説明ばっかりしてるなろう系はほんとダメだな」とは常々思い続けているが、だからって何の説明もなしに主人公が思った通りに進むのもそれはそれで問題である。

 そして、異世界といえばチートなわけだが、各種なろう系作家の方々も一応チートにバリエーションを設けようと日夜努力はしているのだろう。今作のように突然「お前は選ばれしものだから」と言って前触れもなく現れたじじいに聖剣をもらっちゃうような展開は流石に閉口するし、主人公のツエーのために親友のハルをとにかく徹底的な愚か者に落としていく手筋なんかは見ていて辛いものがある。最初に「お前はそうやって何も考えずに行動するのが問題なんだ」って言っておけばバカに理由がつけられるってのもひどい設定である。

 あとはまぁ、本当に行き当たりばったりで、構成の妙も何もない継ぎ接ぎだらけの脚本部分は圧倒的に「子供騙し」である。冒頭、お城への潜入方法の時点で「ん? ギャグなのかな?」っていい加減さが伝わってくるので早々に諦められるのは救いかもしれないが、作中で何度となく「え? 今時間飛んでない?!」っていうくらい唐突にシーンが分断されることがあり、カットのつなぎ方が雑すぎる。出来の悪いゲームブックが、選択肢を考えるのが面倒になって整合性を放棄したような、そんなデザイン。個人的に最高にハイになったお気に入り要素が女騎士長の扱いで、なぜか血で血を洗う戦争のシーンなのに敵兵に打ち倒された際「こいつ、有名な隊長じゃね?」「拘束して処刑しようぜ!」ってなるのが本当に意味不明。いや、戦争なんだからその場で首級をとったらええやん。なんでわざわざ持って帰る必要があるんや。さらにそこからミラクルは続き、クライマックスになるといつの間にか帰ってきてる女騎士。「たまたま見張りの隙をついて逃げてきたのだ」って、これ、本家のソードマスターヤマトでもできないくらいの大胆すぎる展開ですよ。本当に、世界を作る意識も、物語を作る意識も希薄すぎて、「シナリオの断片」というか、「フラグの列挙」みたいなものが並んでいるだけという印象。ボスキャラの動機説明とか、「もうそういうのいいから」くらいのテンションでしか聞けなかったわな。

 幸か不幸か、最後のネタだけは「ほーん、なるほどね」って思えるくらいの仕込みではあったので、そこに持っていくためだけのあんまり求められていない二時間であった。いや、でもラストのネタやるにしてもさ、もうちょい伏線の仕込みとかあるやん。視聴中に「おっ、この要素は後で絶対活きてくるやつやな」って思ってたのに全然関係ないなんてことも多々あったし、途中で全部が全部「今必要になったから設定を説明しますね!」ってキャラが喋り出すたびに辟易したので、今作を一番楽しめる方法は、「俺ならこの要素をここに仕込む」みたいに「僕の考えた最強の二ノ国シナリオ」を考えることだと思います。誰か暗殺者(蜘蛛男)の行動にちゃんと整合性を与えるサブシナリオを作って欲しいし、王様が不審者を突然「姫の護衛に任じる」とか言い出しちゃった理由も考えて欲しい。せめてさ、最終戦の時にバスケの伏線使うとかさ、そういうの、無いの? ……無いかぁ……まぁ、8歳児向けだし……。

 あれ、結局書いてたらダメなところしか出てこなかったな。いいところは………………サキ姉はちょっと可愛い……かな……。メインヒロインが壊滅的に可愛くないのがなぁ……いや、単に声が絶望的ってだけなんだけどさ……メイン2人はそこまで酷くなかったんだから、ヒロインさえ何とかしてくれればなぁ……。

 

 

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