さぁ、毎年やってることなので今年もやるよ！ 「声優グランプリ」付録の「声優名鑑」の差分チェックだ。毎年書いてることだけど、おっちゃんもいい加減歳が歳なので、若手声優を熱心に追いかけたりするモチベーションは年々低下しており、最近じゃぁラジオもなかなか聞けない始末。心の老化もあるのだろうが、何より体力がな……色々と趣味を満喫しようとするのって、実はとても体力がいることなのじゃよ。
でもまぁ、年に１回くらいはこうして名鑑とにらめっこし、現代の声優業界のあれこれに思いを馳せるのも悪くない。というか、これくらいやらんと、現代の状況についていくことが出来ない。……いや、そうはいっても、この量はちょっと……。
以下のリストを見てもらえばわかるが、昨年度の掲載人数が847名。もうこの時点でわけがわからず、「まだ増えるのかよ、この業界大丈夫か！」と（毎年）ぼやいているわけだが、当然その流れが今年止まるなんてこともなく、なんとさらに上げ幅を増やして一挙60人増。過去のデータを引っ張っておくと「名鑑」をチェックし始めた2010年以降の数の推移は536→536→548→596→644→680→703→751→800→847と来て、今年はプラス60でついに900人を突破。もう、サウザンド声優名鑑に到達するのも時間の問題である。業界的には「食っていけない仕事やで」ってことは再三警告しているはずなのだが……減らないわねぇ。
まぁ、基本的に一回掲載された人間が削除されるのにはそれなりの理由が必要だし、もしかしたら掲載されてる中にも事実上の引退声優も含まれているのかもしれない。申し訳ない話だが、いまだに掲載されている大山のぶ代を見て「あっ（察し）」ってなるし。額面上は増えているが、実際は……増えてるんだろうけどさ。昨年度も書いたが、やはり「声優が増えている」というより、「声優という肩書きを名乗れる裾野が広がっている」なんだろうね。まぁ、完全に他人事なので「みんな頑張れよ」と思うしかないのである。
ちなみに、差分をチェックするだけでも疲れる作業なので中身をじっくり見るのは今後のお楽しみにしておくわけだが、サクサク見ていっても割と面白い要素はある。宣材写真が変わっている人については「真面目だなぁ」って思うし、カラーになってんのにオシャレ目的で一人だけモノクロ写真を送りつけてる宍戸留美にフフッてなったりも。個人的に好きな瞬間は、順番に名前をカウントしていって、「いとうみか、いとうみき、いとうみく」って並んでるところ。声優って伊藤とか小林とか井上が多いよね（偏見）。井上母子は間にいろんな人が挟まってるけど、藩親子は横並び（当たり前）、さらにデビュー直後からずっとだけど、真田アサミ・沢城みゆきがずっと並んでるのもちょっと好き。
IN（６６名）
相川奏多 逢来りん 天野聡美 飯塚麻結 石飛恵里花
和泉風花 市ノ瀬加那 内山悠里菜 緒方佑奈 金子彩花
川井田夏海 河瀬詩 菅まどか 菊池紗矢香 岸本萌佳
木村はるか 清都ありさ 熊田茜音 倉知玲鳳 小峯愛未
佐伯伊織 篠原侑 佐藤舞 澤田美晴 汐入あすか
鷲見友美ジェナ 陶山恵実里 鷹村彩花 立花日菜 橘美來
田辺理紗 土屋李央 紡木吏佐 鶴野有紗 遠野ひかる
夏目ここな 夏吉ゆうこ 七海ひろき 成瀬瑛美 二ノ宮ゆい
野村麻衣子 長谷川玲奈 花谷麻妃 稗田寧々 日向もか
日野まり ファイルーズあい 福緒唯 藤本彩花 星守紗凪
松浦愛弓 松田彩希 松永あかね 松本沙羅 真野あゆみ
宮沢小春 宮原颯希 美山加恋 村井美里 村上まなつ
森下来奈 守屋亨香 八重畑由希音 八木ましろ 吉岡美咲
吉村那奈美
さて、史上最多の増加数となった今年。流石にこの数の名前をつぶさに確認して一人一人見ていく気にはならないが、ざっくり確認すると大体は真っ当に「若手」の新規登録者のようである。多いのはアイマス関連とかソシャゲでちょろっとだけ仕事をしたので登録されたパターンかな。毎年驚くのだが、私が全然知らないような新人声優もググってみるとふつーにWikiのページが存在していたりするので、世間の情報整備は本当に早い。また、若手としてデビュー前にアイドル活動だったり自前のアーティスト活動をしてたよ、なんて子も増えているのは時代を感じるところか。
知っている名前を見ていくと、実は市ノ瀬加那は今年が初登録。もっと前から活躍していたイメージがあったのだが、言われてみればブレイクはここ１年か。他に目につくのはやはりファイルーズあいの名前だろうか。鷲見友美ジェナと合わせて、名鑑も少しずつ国際色豊かになってきてますな（国籍は日本やがな）。そして我らがRASのメンバー、倉知とつむつむもめでたく初掲載。流石に残り２人は声優名鑑には載らんやろなぁ。つむつむの相方のとのぴーも初掲載されているし、着実に響声優の勢力は拡大している。他にぱっと見で分かるのはプリキュアがらみで成瀬瑛美・美山加恋、そしてようやく掲載された真野あゆみ。初見で正しく読めない苗字ランキング上位の篠原侑も実は今年が初登場だ。２年前に声優アワードで「誰やお前？」って言われてた福緒唯もようやく掲載されたぞ。ちなみに毎年恒例の「なぜか突然出てくるベテラン」枠には木村はるかの名前が挙げられる。過去の履歴を確認すると、なんと2011年度の名鑑で削除され、実に９年ぶりの再掲。最近だと「夢王国と眠れる100人の王子様」で主演を務めていたが、その関係……なのかな？
あと、よく分からないところなので触れなくてもいい気もするが、今年の「一気に登録しておけ」枠は大きく２つあり、１つはあのミュージックレインの新規枠。スフィア、トラセに続く第３世代として入ってきた５人が一気に登録されているあたり、流石はミュージックレインである。少数精鋭で事務所の新たな波を起こせるかどうか。大先輩たちが強すぎるという問題もあるが……まぁ、ほら、人妻も増えてきたしね。
そしてもう１つのユニット枠は、こちらは本当に何も知らないんだが「DIALOGUE+」という名前の声優ユニットらしく、こちらは総勢８名が一気に登録（面倒だから気になる人はググってくれ）。所属事務所もまちまちのユニットが一気に登録されるってことは、ここに載るかどうかは事務所の力以外のプロモーションも関係してるってことなんやね。
OUT（６名）
大野まりな 木内レイコ 白石冬美 花川芽衣 平野夏那子
丸塚香奈
一方、「昨年は掲載されていたけど載っていなかった」枠はこれまた史上もっとも少ない６名のみ。鬼籍に入った白石冬美は致し方ないとして、残りの面々が掲載されなかったのが何故か、明確な理由は分からないことが多いが、「花川芽衣」という子はどうやら２２／７のメンバーだったが脱退してしまったらしい。一年前から仕込んでたプロジェクトでこういう展開があるのは不思議なもんだな。ベテランで、アイドルとしても名を馳せた大野まりなはどうやらここ最近で半分引退みたいな状態らしい。まぁ、あんまり世代じゃないからもともとどんな人なのかよく知らないのだが、むしろ今年まで載っていたことを驚くべきなのかもしれない（その上で削除される理由も分からんが）。あと、個人的に気になるのは木内レイコだ。「ナージャ」のケンノスケのイメージが強く、東映作品にちょいちょい出ていた人なのだが、事務所のページからも名前がなくなっているのでこちらも活動が減っていると見ていいだろう。こうして業界から少しずつ離れてる人は、多分掲載されている中にもそれなりにいるとは思うのだがね……。
以上が今年度の名鑑についての覚書である。まぁ、毎年やってることなので、蓄積したデータとしてはそれなりに有用なものになっていると信じたいところ。来年は、何ページ増えているのかなぁ……。
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