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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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輝かしい聖戦士、エーデリン/Adeline, Resplendent Cathar
 人は石垣、人は堀、そして人はパワーだ。自軍クリーチャー数に応じてパワーが上がっていく他力本願くさい司令官。そして自らも部下を引き連れてくることによって自分の影響力を引き上げようとするしたたかな一面もある。攻撃時に鉄砲玉の部下を1人雇い入れられるので、どんな状態でも最低限2/3警戒が保証されていて、そこから少しずつ人員が広がる可能性がある。鉄砲玉は普通に考えれば次々と死んでいくことになろうが、意外と抜け穴が多いことは「ゴブリンの熟練煽動者」あたりの歴史が証明してくれている。あとは人の命を燃料としてしかみないようなギミックを揃えるだけだ。なんか、人徳がある人物みたいに見えるのに運用方法はかなりの人非人になりそうである。
 
 
野心的な農場労働者/Ambitious Farmhand

歴戦の聖戦士/Seasoned Cathar
 白は人狼が(ほとんど)いない色なので、毎回独特な変身ギミックが採用されるのが面白い。例えば好きな時に変身できるけどもう2度と戻れない「修道院の若者」とか、味方の死に奮起して変身する「スレイベンの歩哨」とか。こちらの農家さんの変身条件は集会ギミック。別にテキストには書かれていないのだが、上の能力を合わせて考えると「今年の収穫も無事終わっただなぁ」っつって農作業の間の暇な時期にみんなして話し合って戦士として出てくる図が浮かび上がってくる。「歴戦の」っつってるけど毎年出稼ぎのタイミングでしか出撃しないからそこまで強くないし、あくまで専門は農業なのである。そのせいか(?)、2マナで出てきて土地1枚確保という動き自体がシンプルに強い。白には珍しく、「相手より土地が少なければ」みたいな制限無しでの平地確保。「星霜の巡礼者」に続いての登場なので、開発チームはこの辺の能力を白なりのアド能力として定着させようとしているのかも。場に出た時点で仕事が終わっているので、あとは暇を見つけて変身して第2の人生を全うするだけ。こちらのカードも一度出兵したら2度と農家には戻れないが……まぁ、戻る意味ないしな。
 
 
先立たれた生存者/Bereaved Survivor

不屈の報復者/Dauntless Avenger
 おもて面は、妹さんをなくしてしまったらしい儚げな女性。涙にくれる毎日で、アヴァシンがいなくなった今、何を頼ればいいのかもわからずに日々を過ごしている。3マナ2/1というステータスからは戦う意志は感じられない。そして周りでもう1回誰かが死ぬと……突然の復讐鬼へ。いったい何が彼女をそうさせたのか、という問いの答えはどうやらシガルダ。新しい信仰の対象を見つけて、戦う意志を固めた女性は……ちょいと勇ましすぎやしませんかね? そしてその能力をみると、これ、下手したら墓の下から妹さんが帰ってくるかもしれんぞ。それでええんか? ちょっとしたホラーちゃうか? あ、イニストラードだからホラーでもいいのか。まぁ、別にゾンビになるとか書いてないし……純粋な復活ですからね。ただ、ご本人も戦う意志を固めたといってもしょせんは3/2。殴ったら多分仲良く墓の中である。まぁ、ワンパン殴ってちょっと相打ち取りつつアドになればそれでいいんだろう。
 
 
仮初めの時間/Borrowed Time
 カード名からしておわかりのことと思うが、「注目のストーリー」にも選出されているテフェリーの仕業。時間停止魔術が使えるとかどんだけエロ漫画向きのおっさんなんだよ。いわゆる今回のリング枠で、その性能は元祖とも言える「払拭の光」と全く同じ。亜種の多いジャンルだが、全くの同型再版は初めてのことである。これもテフェリーへの忖度か。ずるいな。とりあえず、構築も含めてじゃんじゃん見かけるカードになるのは間違いないだろう。
 
 
ほとばしる信仰/Flare of Faith
 今回の基本トリック枠。2マナで+2というふつーの性能だが、人間相手だと修正幅が上がり、念には念を入れて破壊不能まで付いてくる。リミテッドの場合、白なら放っておいても割と人間が集まってくるだろうから、結構な頻度でコモンらしからぬ成果をあげてくれそう。破壊不能は貴重な効果なので、下手したらどっか下の環境とかで人間に関わるデッキが採用してもおかしくないかも。いや、2マナだとちょい重いかな。
 
 
シガルダの輝き/Sigarda’s Splendor
 紙に記録しとけ、とかいうあんまり正規セットっぽくないギミックを盛り込んだ謎エンチャント。そういうのはコンスピラシーだけにしとけよ。白には「ライフが初期ライフ以上だったら」とか「ライフが初期ライフより7点以上多かったら」とかいう条件を出してくるカードがたまにあるが、こちらは4マナと重いこともあり、「そんなターンまで初期ライフ維持するのはしんどいよね? だったら今のライフでいいのよ」と言ってくれる優しさがある。ただ、そこからスタートして、白い呪文を唱えてライフを稼ぎ、無事に上回ってるとドローのご褒美のあとに、「じゃ、次はもっと頑張ってみようか」とボーダーラインが引き上げられるという。……優しいんだか厳しいんだかよく分からんな。うまいこと相手を封殺出来ていれば、あとは毎ターン白の呪文を唱えるだけでライフは増えていくのだからボーダーが上がろうが下がろうがドローは出来る。ただ、その「封殺できたら」が難しいわけで……何かコントロールデッキでこれを使いこなせるくらいライフに自信があるやつが現れるだろうか。
 
 
シガルダ教の救済者/Sigardian Savior
 今回の神話天使。5マナ3/3とサイズは本当にショボいのだが、場に出た時点で彼女の仕事は終わる。マナ総量2以下のクリーチャーを墓地からどんと2体。うむ、白らしくてシンプルな能力である。1つ1つの効果は大したことが無いかもしれないが、きちんと墓地がケア出来ていれば5マナでクリーチャーが3体増えることになる。そしてコストが低いクリーチャーってことは、おそらくそのパワーは1や2が多い。彼女自身の3と合わせて、なんと1枚で集会条件を満たせる可能性があるわけだ。神話ということでどうにもお高いイメージはあるが、堅実な集会発生装置と見れば案外民草に寄り添った親しみやすい存在なのかもしれない。この手のデザインで「唱えた時」っていう安全弁がつけられてるあたり、さすがに制作チームも警戒してんだな、ってのがよく分かる。
 
 
スレイベンの除霊/Thraben Exorcism
 来てましたね、ケイヤさん。そんでちゃっかり「注目のストーリー」。チャンドラが来てることも「夜を照らす」で判明していたが、どうやら3人まとめてイニストラードに来ていた様子。最近のゲートウォッチ、フットワーク軽いなー。今回のエンチャント破壊枠だが、ついでに白なのに仲間のはずのスピリット系列を厳しく罰するクリーチャー除去の側面も持っている。実はこの手口は過去にもイニストラードで似たようなことをやっており、「緊急の除霊」という2マナのインスタントが存在していた。今回はスピリットがらみってんで降霊持ちの人間も巻き込むし、破壊だけじゃ対策したことにならないってんで追放除去に格上げ。2段階のパワーアップを果たした。コモンのエンチャント破壊なのでとりあえずサイドボードに1枚欲しいが、今回はそこまでエンチャント推しの雰囲気がないので、スピリットの巻き込みを期待してメインで入れるかどうかは微妙なところか。それにしてもこのケイヤは覇気がないな。
 



 
溺神の信奉者、リーア/Lier, Disciple of the Drowned
 あらゆるインスタント・ソーサリーにフラッシュバックを。圧倒的アドバンテージを約束する高らかな宣言が鳴り響くレジェンド。5マナとそれなりに重いが、たどり着いたらそりゃお祭り騒ぎには違いない。面白いのは、「呪文は打ち消されない」という青をメタるような能力を一緒に与えられてしまった部分。これにより、いくらこのおばちゃんを守ろうにも、除去を打ち消したりはできない。正々堂々正面から受け止めて死ぬ、それがおばちゃん流。青単色でどうにかしたい場合は、カウンターじゃなくて対象を曲げる呪文とかで逃げるしかない。さて、行くや行かざるや?
 
 
臓器の貯め込み屋/Organ Hoarder
 「ワタリガラスの使い魔」っぽい187能力を持ったゾンビ。「もうちょい最近のカードで例えろや」とは思ったのだが、おっちゃん、どうしてもこれっぽい能力のクリーチャーを思い出せなかったのである。いたよ、絶対いたけど、こういう渋いサポートっていちいち記憶に残らんよなぁ。とにかくアドは確定だし、墓地に2枚カードが送れるのも青なら重要な要素。マナレシオは最低限だが、パワー3はブロッカーとして考えれば悪くない。トータルで見れば充分4マナ域を任せられるとは思うが、こういうのばかりがデッキを占めると速攻デッキ相手に気づいたら負けてる、みたいなことも結構多い。青らしい序盤のしのぎ方を早めに見つけたいもんだが。
 
 
怪しげな密航者/Suspicious Stowaway

船乗りの人狼/Seafaring Werewolf
 こんなんいきなり船倉から出てきたらそりゃビビる。タチが悪いな。今回唯一収録されている青人狼。人狼セットなのでメインカラー以外でも一応入れとくよ、というサービスなのだが、裏返ると緑になるので世界観的にもOK、というトリックである(あと、強引に船に乗せることでなんとなく青っぽい雰囲気にはしている)。実際にこの組み合わせはなかなかうまいこと出来てて、青と緑はドローの1種色なので、「表はルーター」→「裏は純正ドロー!」という変身が自然な形で成立するのだ。というわけで、変身した時のアドっぷりは馬鹿馬鹿しいくらい。ただ、お約束の悩みとして「そんだけ引いたらじゃんじゃん呪文唱えたいよね」というジレンマがあり、どの程度夜をキープできるかは悩ましい。いっそデッキのカードを瞬速・インスタントで固めて自分のターンの動きを無くしてしまえばいいのかも。青と緑だったらそれくらい……出来るよ!
 
 
焼印刃/Bladebrand
 「ラヴニカの献身」でラクドスの武器の1つとして生み出され、その後基本セットでも再録実績のある名脇役が2度目の再録。このカードでいまだに思い出すのは「脚光の悪鬼」とのお手軽コモンコンボ。ありゃマジでラクドスの生命線と言えるくらいに強かった。今回はそんなお手軽コンボはないかもしれないが、腐乱ゾンビの一撃を必殺に変えたり、ラクドスばりに向こう見ずな吸血鬼たちのサポートに回ったり、きっと忙しく働いてくれるはず。
 
 
踊り食い/Eaten Alive
 「生きたまま食う」って意味だから間違ってはいないが……踊り食いって名前はどうなのよ。さておき、かつて「灯争大戦」で数々のPWの灯を刈り取りまくった「灯の収穫」が装いも新たに登場。内容はほぼ同じなのだが、きちんとイニストラードにアジャストして効果を破壊から追放に格上げしている。コモン除去としては必須レベルの強さだし、今回は腐乱ゾンビがいるおかげで軽量パターンで唱えやすくなっているのも嬉しい。小躍りしながら踊り食おう。
 
 
グリセルブランドの仮面/Mask of Griselbrand
 君、写真と違くない? って言われそうな手作り感溢れる仮面。ご本人と似てるかどうかと言われると……うーん、まぁ、面影はあるかな……。でもまぁ、イニストラード民だって、獄庫から復活したと思った瞬間にアヴァシンに斬り捨てられちゃう出オチデーモンの顔なんて絶対にはっきり見た奴いないから、イメージで作っちゃうのはしょうがないかね。で、そんなグリセルさんを信奉する仮面なので、彼の持っていた飛行と絆魂のパッケージがもらえる。さらにグリセルさんのドロー能力までもを大胆にアレンジし、死亡誘発で実現させた。もちろんグリセルさんに付けて死んだら7ルーズ7ドローである。「自分の絆魂でライフを稼ぎ、それをまるっとドローに変換」というグリセル勝利の方程式は簡単に実現可能。リミテッド程度なら軽くひっくり返せるポテンシャルがあるので、やっぱり「似てる」って言っておいた方が角が立たなくていいのかも。
 
 
病的な日和見主義者/Morbid Opportunist
 クリーチャーが死ぬだけでカードが引けるという優秀なアンコモン。発動が各ターン1回だけに制限されているが、言うてもクリーチャーの死なんてもんは1ターンに何度もぼこぼこ起こるような事件ではないだろう。そして何より、こいつはトークンでもきちんとドロー出来る。かつて同じイニストラードに「魂の収穫者」というレアデーモンがいたが、トークンの死を区別する度量の小さいやつだったのだ。ある意味で、腐乱ゾンビが湧く呪文は全部キャントリップと考えてもよくなるわけで、わずか3マナのアンコモンでこの性能なら充分すぎるご褒美だろう。
 
 
殺戮の専門家/Slaughter Specialist
 まぁ、大体の吸血鬼なんてその道の専門家な気もしますけどね、お貴族様じゃなくて戦士なので本当に荒ごと要員ってことか。2マナ3/3という優れたボディの裏には闇の取引があり、なんと対戦相手のところにこいつを付け狙う警備隊の1/1トークンが湧いてくる。たかが1/1とはいえ、この世界ではクリーチャー1体の命はとても貴重。わざわざ相手に渡してやるってのはかなり大きなデメリットだ。しかし、さらにそこから下を読むと合点が行く。相手のクリーチャーが死亡すればこいつが増強。なるほど、相手に渡したのは戦力なんかじゃない、エサだったのだ。殺しやすい駒をわざわざ自分で用意するというマッチポンプを活用し、その後の展開ではモリモリとサイズを増すことが出来る……といいな。即除去されたら、まぁ、ご縁がなかったということで。殺戮の専門家なんで、それ以外のトラブルは担当者の方にお尋ねください。
 
 
鳥の賞賛者/Bird Admirer

翼裂き/Wing Shredder
 人間の時は単なる野鳥の会の人なのに、変身すると鶏肉大好き人狼になっちゃうの、イニストラードにありがちな残念エピソードだ。このセットの蜘蛛枠。3マナ1/4という「絡み爪のイトグモ」と完全に同じ守備ステータスが、変身すれば3/5の「マンモスグモ」サイズ。それなりにお得だが、別に頑張って変身させようっていうほどの素材でもない。まぁ、蜘蛛枠ってそういうものよね。イニストラードって蜘蛛が強い次元なんだから、蜘蛛に花を持たせてあげればよかったのに。
 
 
群れの織り手/Brood Weaver
 ちゃんと蜘蛛がいたわ。その内容は大大大先輩の「大蜘蛛」と全く一緒。4マナ2/4到達で健気にフライヤーを止めながら、緑の制空権をなんとか守っている。そしてこちらの蜘蛛はアンコモンなのでもう1ネタ。なんと半分のサイズの蜘蛛が死亡時についてくるのだ! ……おまけちっちゃ……。まぁ、ないよりはあった方がいいけども。一応フライヤーの攻撃を2回は押しとどめられるとポジティブに考えることもできるね。ちなみに、半分なんてケチくさいこと言わずにまんま2/4のトークンが出てきた「暗影の蜘蛛」っていう立派な先輩が20年近く前に作られてるんですけどね。まぁ、1/2の蜘蛛トークンもイニストラード名物だから……。
 
 
ドーンハルトの導師/Dawnhart Mentor
 3マナで0/4と1/1。強いんだか弱いんだかよくわからないが、一応比較対象としてはカウンターとの選択肢があった「高峰の職工」が同じコストで0/3と1/1だった。そう考えると、まぁ、トータル1/5あるしパーマネントが2つ増えるから悪くないか。そして、こいつの真の狙いはその下に書かれている通りに集会条件を達成することにある。1体でパワーの値を2つ賄うことができて、1はまだしも0はなかなかかぶる数字じゃないので集会したい勢からしたらそれだけで価値が。最終的に、タフネスを活かして終盤まで生き残れば後方支援機としてかなり優秀なサポートにまで回れるようになる。こうして一見平凡なようなデザインながらもちゃんとギミックに噛めてるデザインは面白いな。
 
 
ドライアドの蘇生/Dryad’s Revival
 効果は「喚起」と全く一緒。緑で墓地から戻すカードは2マナならパーマネントなどに限定され、3マナになるとなんでも戻せるようになるのがお約束(「永遠の証人」とかな!!!)。今回はそんな基本呪文である「喚起」にフラッシュバックを加えた純正強化版。アドバンテージに直結するし、ホイホイ墓地に落としていく環境なので墓地のリソースもかなり芳醇になっているはず。見た目以上にカード効率は良さそうだ。ちなみにイラストはレンさんと新しい相棒の「七番」との出会いのシーン。画面にはいないが、脇ではテフェリーがその様子を見守っている。
 
 
猟犬調教師/Hound Tamer

調教されていない仔狼/Untamed Pup
 普段はわんこの世話をする人なんだけど、夜になるとわんこと一緒に森の中を駆け回ることになる。……仲良さそうで結構なことやないかい。特筆すべきはおもて面の能力の高さ。アンコモンのくせに3マナ3/3トランプルにかなり強めの起動型能力が1つ。せっかくの両面カードだが、別に裏返らずとも文句なしの一軍選手。さらに裏返ればステータスがアップして周りの人狼たちに喉から手が出るほどほしいトランプルを無償配布。なんて優秀なテイマーだろう。起動型能力のおかげで夜を迎えるためのターンにマナを無駄にせずに済むのも構造的にかみ合っているし、ここから人狼デッキを目指したくなる程度には優秀。やっぱり動物愛護の精神って大事やね。
 
 
蟻の隆盛/Rise of the Ants
 いやでけぇよ、蟻で3/3は勘弁してくれよ(どれくらいでかいかはイラスト後方に注目)。蟻ってあんまりフィーチャーされない昆虫な気がするのだが、イニストラードになんかあったっけ……って思い出したのが「蟻走感」だった。実在の蟻かどうかは微妙。さておき、6マナで3/3が2体。パッと思い出す比較対象としてはトークン大好きセレズニアが送り出した「狩猟者の協定」が同じく6マナで(だいたいは)3/3が2体だった。まぁ、そこそこの成果。ちょっと前には7マナで4/4が2体出せる上に序盤のサポートも手厚い「精霊の傑作」があるので若干見劣りする気はするが、そこはささやかなライフのおまけとフラッシュバックで我慢しよう。「有野劉生」みたいな名前の人、意外と実在しそう。
 
 
(敬虔な弟子、デニク)/Dennick, Pious Apprentice

(敬虔な亡霊、デニク)/Dennick, Pious Apparition
 ストーリーの展開上お亡くなりになることがわかるキャラってのはたくさんいるが、こうして登場時から「死ぬことが前提」っていうレジェンドも珍しいな。「弟子/Apprentice」と「亡霊/Apparition」でこれまた言葉遊びになってるあたり、空気を読めているんだか読んでないんだか。必死で治安維持に努める聖騎士隊の一員っぽい若手。生前に持っている能力はなんと「地の封印」で、必死にこの世界の墓地に目を光らせている。別にこれでフラッシュバックや降霊が止まるわけではないが、白青デッキは墓地に降霊スピリットをたくさん貯蔵しておく必要があるので、余計な連中が火葬しようとするのを邪魔できるわけだ。そして死後にも彼の警備は続いているようで、殺人事件発生のたびに調査に赴くという。直接ドローするわけじゃないのでやや手間ではあるが、とにかく爆アドには違いない。死んでも働き続けるブラック企業の社畜精神に感謝だ。
 
 
灰色熊のグール/Grizzly Ghoul
 4マナ4/3トランプル、世が世ならコモンで出てきてもそこまで驚かないようなシンプルな性能。そしてそこに与えられたのは一瞬のチャンスを狙う限定的陰鬱能力だ。陰鬱ならオールオアナッシングで死んだかどうかを問うだけだが、こちらのクマは死んだ数に応じてその報酬を変える。事前に敵軍クリーチャーと相打ちが起こっていれば4マナ6/5トランプルとアンコモンの中でも化け物クラス。かなり使い方次第で勝負が分かれる1枚だ。そして当然、ここでも大活躍するのが腐乱ゾンビである。腐乱ゾンビなら相手が止めようが通そうがとにかく死ぬ。確実にクマの餌として働いてくれる安全設計だ。是非ともお迎えの体制は万全に整えたいものだが……そんな餌なら釣られるクマ。
 
 
屍術の俊英、ルーデヴィック/Ludevic, Necrogenius

ルーデヴィックの傲慢、オーラグ/Olag, Ludevic’s Hubris
 やったぜルーデヴィック。ルーデヴィックさんといえば何と言っても「ルーデヴィックの実験材料」が有名で、こんな化け物を作った博士はさぞかしとんでもないやつに違いない、と思っていたのに、その後カード化された本人は「なんかおもてたんと違う……」という大したことないやつだった。今回はちゃんと青黒になってのリベンジ。もちろん変身カードで作品を発表してくれている……って、これ、ご本人のナレハテ姿? あれまぁ……ま、この次元なら化け物になった後にも気にせず研究してる連中も割といるし、博士の今後の活躍に期待しよう。実質5マナ以上で変身した新作は、墓地のなんかのカードのコピーになるという「影武者」仕様。しかし、そのサイズは4/4以上で確定するのでシステムクリーチャーなどをここに打ち込むと魔改造されたヘンテコ生物が出来上がる可能性もあるわけだ。ふむ……いや、でもやっぱり13/13のトカゲのインパクトにはおよばねぇなぁ……頑張ってくれよ変態博士。
 
 
年経た枝指/Old Stickfingers
 墓地のクリーチャーカードの数でサイズが規定される「ルアゴイフ」系の新作。イニストラード的にいえば、自軍墓地サイズで人生が決まるクリーチャーといえば一番シンプルな「骨塚のワーム」の後輩ということになる。ワームと違うのは、コストを可変にしたので強引にサイズアップを狙いにいけるところ。流石にクリーチャー数がデッキの半数を超えるデッキはそう多くはないだろうから、ざっくりと加算されるサイズはXの半分くらいと見るといいだろうか。ご丁寧に切削したカードのうちクリーチャーでないものはライブラリに帰っていくので、削りすぎがないのは安心(とはいえ、残されるライブラリはクリーチャー密度が薄くはなるが)。まぁ、イニストラードで決めうちした時の「骨塚のワーム」はそれなりに強かったので、こちらも終盤の決定力として採用できるだろう。別に2マナで出してそこそこのサイズならそれでいいわけだしね。
 
 
確固たる討伐者、レム・カロラス/Rem Karolus, Stalwart Slayer
 かつてイニストラードのフレーバーテキストなどでちょいちょい登場していたというレム・カロラス。怪獣退治の専門家らしく、今回も色々と手厚いサポートで人間を鼓舞している。単体性能としては、「軍勢の切先、タージク」を思い起こさせる守備能力を保持したボロスの申し子。自身を守れないのはお約束だが、こいつがいれば火力によるダメージは全て無視できるようになる。さらに、赤い側面はヤヤバラードにも迫るダメージ追加効果も持ち、こちらの火力の勢いは増すことになる。強烈なのは全体火力を使った場合で、自軍は(本人以外)完全に無視できるにも関わらず、相手軍勢には1点多いダメージが飛ぶ。よくある「全体2点」くらいの呪文を使えば、相手クリーチャーは瀕死のダメージを追い、こちらは無傷なのだ。これまた何かヘンテコデッキのキーになりそうな可能性があるな。
 
 
根のとぐろの忍び寄るもの/Rootcoil Creeper
 多色アンコモンはその組み合わせのアーキタイプを体現しているとはいうが……これはつまり、今回のシミックはフラッシュバックという呪文推しってことになるんだろうか? この枠にマナクリーチャーを採用するのはシミックではおなじみで、最近でも「マラリーフのピクシー」あたりが「そりゃま、強いのは分かるんだが、いまいち色特性出てねぇよなぁ」と微妙な雰囲気だった。今回はそんなマナ能力に加えて、フラッシュバック用のマナ加速、そして命がけのフラッシュバック再利用と、かなり呪文に寄せたデザイン。注目はやはり2マナ加速の部分で、大抵はかなり重い設定のフラッシュバックも、ここまでしてくれるならグッと唱えやすくなるだろう。また、さりげなく青の降霊クリーチャーのサポートもしてくれているのは見逃せない。うまいことこの2色で収まるなら多方面に活躍してくれそうな期待の1枚。一応、ここから多色にも伸ばせるしな!
 
 
大スライム、スローグルク/Slogurk, the Overslime
 奇妙な循環を描く、シミック謹製のレアスライム。なんらかの方法で墓地に土地を置ければカウンターが乗る。カウンターを3つ外せば手札に戻る。そして手札に戻れば墓地から土地が3つ戻る。仮に手札を自由に捨てる方法があれば、捨てて戻してでエンドレスの輪廻を巡ることになる。まぁ、出し入れにコストが必要なので無限コンボとかは成立しないが、とにかく死なないというウーズらしいタフさを見せられるはず。残る問題は、じゃぁどうやって墓地に土地を置くかってところで……。この環境なら一番多いのは切削。何かのついでにサイズアップが見込めるならそれはそれで悪くないし、ライブラリから直接削った土地が3つも手札に戻るなら質はともかく量的には爆アドである。クセが強いが、使いこなすと他のカードで実現できないスペシャルな働きができるかも。
 
 
日没を遅らせる者、テフェリー/Teferi, Who Slows the Sunset
 さぁ、きやがったなこのハゲ。新しいカードが印刷されるたびに問題を起こし、一部のプレイヤーからは寵愛され、一部のプレイヤーからは蛇蝎のごとく嫌われる、それがテフェリー。私は基本的にコントロールが得手でないので嫌う側なのだが、いっぺん使っちゃうと「クソォ、このおっさんつえぇなぁ……」って手放せなくなるのが恐ろしいところである。
 さて、今回は昼と夜の長さが問題になっているイニストラードなので、当然時間の専門家であるこのおっさんが駆り出されたのだと思われる。カラーリングのせいで昼夜のギミックに絡むことが出来なかったが、相変わらずの嫌らしさを発揮できているかどうか。下の方の能力は割とシンプルで、マイナスはまんま「予期」でダイレクトにアドを取りに来ているし、最終奥義はどのPWでも同じように「勝つ」って書いてあるからあんまり気にしなくていい。となると問題はプラス能力ということになるが……さてさて。一番近いのは「時を曲げる者、テフェリー」のアンタップ能力なのだが、今回は土地2つを起こせないのでここからカウンターマナを確保するには一工夫が必要になる。マナアーティファクトはどんなデッキにも必ず入っているようなものではないので、マナクリーチャーなどとの併用で誤魔化していくことになるだろうか。また、忠誠度のプラスも1どまりでそこまで安全圏には入れないため、とりあえず出せば安全という類のものではなく、3ターン目までにどれくらい場を作れるかも意識しなければいけない。その分、相手クリーチャーのタップという攻めの活用も見込めるようになっているが、このカードをアグレッシブなデッキで使うのはちょっと考えにくいかなぁ。使い倒すとするなら、やっぱりマナアーティファクト・マナクリーチャーと並べて、次のターン一気にそれらを起こして8マナに到達するというハイパーマナソース戦術だと思うのだが……バント3色になるかなぁ。結局、何か悪そうな雰囲気に変わりはない。ハゲが出てくるだけでキレそうになるゲーム展開は勘弁してほしいもんだ。
 
 
星の大魔導師、ヴァドリック/Vadrik, Astral Archmage
 基本は「ゴブリンの電術師」くらいのイゼット応援団。しかし、何故かそこから昼夜転換を応援する謎の性癖を発揮し、日付が変わるたびに喜んでどんどんサイズアップしていく。サイズがでかくなれば呪文のコストがますます軽くなり、ゴブリンどころじゃない影響力を発揮する。ただ、そんな設定だからってわざわざ馬鹿丁寧に昼やら夜やらをいじる必要もないだろう。要はこいつのパワーがでかくなればいいのだから、装備品や+1/+1カウンターなんかで一足飛びにパワーを4とか5まで上げてしまえば、もうプリズマリの呪文も唱え放題である。こいつのパワーが6あれば、「マグマ・オパス」が2マナで唱えまくりですよ。そして、それってやろうと思えば割とやれるプランなのでは? この秋、新たなオパスが火を吹くデッキが流行る(言ったことの責任など取る気は無い)。
 
 
ジャック・オー・ランタン/Jack-o’-Lantern
 ホラーなお祭りといえばやっぱこれだろ、ってんでかぼちゃのお化けがMagicのカードとしては初登場。せっかくだから「祭り壊し」が被ってたアヴァシン教のシンボルバージョンのかぼちゃにして欲しかったけども。1マナで墓地をちょっと掃除してキャントリップ。まぁ、かぼちゃに出来るのはこんなもんか、というくらいの軽い効果で特に可もなく不可もなく。そして何故か、墓地に捨てられたかぼちゃにはちょっとだけマナの色を変える力がある。まぁ、ないよりはあった方がいいけども……大した仕事ではないな。一応、切削から墓地に落ちた時に色事故緩和の働きは期待できるか。昂揚があればもうちょい評価は上がったのだが、現時点ではキャントリップ目当ての穴埋め程度か。これ、食物扱いじゃないってことは中身はきちんと食べられてるってことなんやろな。
 
 
月銀の鍵/Moonsilver Key
 「月銀/Moonsilver」といえば、アヴァシンの威光を示すために作られてリミテッド環境をボッコボコに破壊した「月銀の槍」の印象が強烈だったが、こちらの鍵は一切そんな悪さをしない大人しいアーティファクト。一応シナリオ的には大事なアイテムのようで、セレスタスにある「日金の錠/Sungold Lock」にこちらの「月銀の鍵/Moonsilver Key」を使うことで昼夜のバランスが安定するとかどうとか。急に厨二じみた設定になったな。こちらの鍵が繋ぐのは、何故かマナソースへのアクセス権。一応「セレスタス」はマナ能力を持つアーティファクトなので、こちらを使えば直通路ではある。土地サーチにこれを使っちゃうと「旅行者の護符」の下位互換でしかないので、出来るならマナ能力プラス何かを持つアーティファクトにアクセスする手段として使いたい。一応次のスタン環境で探してみると……あっ、「騒々しい写本、コーディ」!……えぇ……。
 
 
熊の剥製/Stuffed Bear
 突如でかいクマ。「クマの剥製が動き出すよ」と言うトップダウンデザインなんだろうか、あんまり今回のセットギミックとは関係なさそうなカードである。現環境で言うと「ミミック」が近い存在で、マナが出せない代わりにサイズが一回りでかい。そして、2マナかかるとはいえ4/4は結構シャレにならないサイズなので、実は案外使えるんじゃないかという気がする。攻撃するには自ターンにマナを払う必要があるので、やっぱり人狼ギミック向けなのかしら。
 
 
廃墟の地/Fierld of Ruin
 テーロスに引き続いての再録で、ローテーションを超えての現役続行が決定。どこぞのクソみたいな本が生きている限り、土地対策はやっぱり外せないですね。今回のイラストは朽ち果てたアヴァシン教のシンボルが印象的。ストーリーを読むとまだ根強い信者はいるみたいだが、今回の騒動が終わったあとは、みんなしてシガルダ教に乗り換えたりするんでしょうかね。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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