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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「群青のファンファーレ」 5→4

 やろうとしてることは分かるし、それなりにチャレンジングな構成が有意味だったとは思う。ただ、色々やりたいことが多すぎてどうにもとっ散らかってしまった印象の作品。

 「競馬」や「競馬学校」だけではなくて、「騎手」という職業を中心にして競馬のあれこれを見ていこうという総体は面白いもの。漫画ではそうした視点の作品も存在していたかもしれないが、アニメではまだノータッチだった部分。若者たちがどのような動機で騎手を目指し、何につまづいて、どうやって乗り越えていくのかを描くのは新鮮なものだった。また、育てる側・乗る側・さらに競馬を運営する側など、さまざまな視点で競馬業界を見ることで、単なる博打やレクリエーションで終わらない競馬の姿が見えるように作られているというのも面白い部分。競走馬は単なる消耗品のようにドライに見られる瞬間もあれば、本当に愛情を注いだ家族として見られる場面もある。生き物を相手にしている仕事なので、そこには一筋縄ではいかない複雑な事情があるのだ。

 そうして今までに無い視点を与えてくれたのはよかったと思うのだが、最終的に「結局そうした姿のどれが見せたかったんだろう?」というのがよく分からないまま、ドラマとしてはもやっとした状態で終わってしまったのが気になるところ。いや、中心になるのは若者たちの青春群像劇だというのは分かるのだが、「主人公」視点が複数あり、そのうちのいくつかが「これ、別に競馬が舞台でなくてもいいんだよなぁ」みたいなものが転がっていることで、変なところで水増しされてるというか、ノイズが混じってるような印象になる。「アイドル上がり」の部分の設定とか、「そっち方向のドロドロドラマは別な作品でも見られるから別にいらんのだよなぁ……」っていうロスが勿体無い。手っ取り早く人間関係を掻き回せるネタではあったのだが……どうしても「地に足ついた騎手の成長物語」からは乖離してしまうのでなぁ……。

 あとは、個々のキャラ作りがなんか雑、っていうのがある。いや、単にちょこちょこ出てくる嘘英語会話が本当にイラッとしたっていうだけなのかもしれないけど。そこで「アニメっぽさ」を強く押し出されると、せっかくやろうとしてるドラマにも身が入らないんだよなぁ。全体的なキャラデザとかはそれなりにリアル嗜好の部分があったのだし、開き直って昼ドラ的ドロドロを思い切り煮詰めちゃっても面白かったと思うんだけど……まぁ、「馬の声が聞こえる」を前提にし始めるとリアル方向にも限界はあるしなぁ。

 ま、結局「俺は競馬に1ミリも興味がないからなぁ」っていうのが大きかったのかもしれんのだが、最終的にそうした門外漢に興味を引かせることが出来なかったのだからダメな部分は大人しくダメだったということにしておこう。加藤誠作品としては残念な方として記録されることに。

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