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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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○「おまもりひまり」 4

 ZEXCS製作作品。1話の作中では「転校生を紹介する」や「あ〜、あのときの○○女!」などといった数々の台詞ミッションをことごとくクリアするという偉業を成し遂げた。ほんと、この手の作品ってのは掃いて捨てるほどあるもんだな。しかもこれって原作が的良みらんかよ。なんかエロ出身の作家が一般向けでメジャーになっているのを見るとしみじみするなぁ。私が買っていた頃の阿吽ではほぼ毎月掲載されている定番作家でしたが……他にもはらざきたくまとかね。あの師走の翁が衝撃デビューを果たしたのももう10年以上前なんだなぁ。あ、当時未成年だったけど、まだあの当時は阿吽に18禁マークがついて無かったはずなのでセーフってことで。

 さておき、すごくありきたりな1話目。天涯孤独という万能ステータスを持つ主人公(CV:平川氏)の家に幼なじみが起こしに来たり、突然見知らぬエロい女性に声をかけられたり、クラスメイトが悪霊に取り憑かれたり、それを件の美人が日本刀でばっさりしたり、実は主人公は何か選ばれた血族の末裔だったり。闖入者であるヒマリに幼なじみちゃんが「この化け物!」と言い放ちそれを後悔するシーンがあるが、普通に考えたら、化け物だし怪しいのは間違いない。そんな状況でも特に説明もなく幼なじみちゃんの方が間違っているかのような的外れな描写があるのも、ある意味ありきたりだ。テンプレの濫用は考えることの放棄でありますな。

 でも、ありきたりな上に更に最近のアニメに色々被ってるのが美味しいのか痛々しいのか。主人公は猫アレルギーで、言葉をしゃべる猫(間違った表現ではないよな)にいいようにあしらわれたり、幼なじみを含むクラスメイトにいじられたりする。うむ、すごく最近見たことがある。他にも、幼なじみが突如やってきた怪しい女性闖入者に嫉妬して勝負を挑む展開があり、CVに野水伊織と鈴木達央がクレジットされてたり。あぁ、でも幼なじみの必殺技がチョップじゃない。そして、獣耳をはやした化け物ヒロインは主人公を「ヌシ」と呼び、どことなく古めかしいしゃべり方で高圧的な接し方をする小清水ボイス。一人称がわっちでないはずがない。

 まぁ、どれもこれも言いがかりっちゃぁそうだし、別に被ったからどうなるものでもないのだが、大量の既視感詰め合わせだという印象を持たれるだけで、ちょっと損をしているのは確か。画的には特に悪い部分は無いが、だからって特に良い部分も見いだせない。今後どこかで多作品との差別化を図ることが出来るのであろうか。どうせだったら野水よりも美名をキャスティングして欲しかったけどなぁ。 

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○「れでぃ×ばと!」 4

 ラノベ枠だし「ひらがな4文字(音節区切り)」枠だし、さらにはエロ枠でもある。つまり、基本的にあんまり期待しなくて良い感じの作品だ。

 舞台はメイドと執事を養成する学校? みたいなとこで、一般人男子が雇用主側であるお嬢様と喧嘩をしたり、懐柔されたり、分かりやすくいうとエロいことになったり。パンツOKの放送枠なのでエロ描写はかなりキツい方で、1話目のピークは顔面騎乗。いい加減にメイドさんは滑って転んで絶妙な体勢で顔面に落ちてくるのはやめて欲しいし、お嬢様もお嬢様で、絶妙な体勢でぶつかってきて倒れてその結果胸を揉まれるのはやめて欲しい。でも、それを臆面もなくやっちゃう作品。まぁ、ニーズがあるからこそのアニメなんだろうけど……「乃木坂春香」と同じ印象です。

 ただ、「乃木坂」と違う点がちょっとだけある。1点目は、製作がディオメディアではないという部分。まぁ、XEBECだと良いかと言われれば微妙だけど……まぁ、1話の作画は割と面白かった。お嬢様の頭についてるのは、ドリルというよりもバーニアな気がしますよ。

 そして最も大切な要素である、キャストのえげつなさ。久し振りに中原麻衣のテンション芸が堪能できるのはこの作品ならではの売り。私は古河渚や竜宮レナよりも鴇羽舞衣やモルガンやプリエが好きなんだよ。叫んで猛って駄々こねてこその中原麻衣だと思います。そして、腹黒お嬢キャラに川澄綾子。この人の場合、中の人の力で吉田一美が「シャナたん」シリーズであっち方向に行っちゃうくらいの才能。すげぇしっくり来る。そしてポンコツキャラにゴットゥーザさま改めゴルベーザorゴルゴ(ひだまりラジオより)もいるぞ。なんだろう、この鉄板キャスト。あ、ドジっ子メイドに小清水、男装ルームメイトにくぎゅぅだと? ケシカランなぁ!

 というわけで、中の人が楽しいので続きを見るかもしれません。もう、そんなんばっかです。 

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○「デュラララ!!」 5

 大森貴弘監督作品ということで、まっとうな意味での今期最大の期待作。原作者は「BACCANO!」の人ということで、大森+ブレインズ・ベースの製作体制は実に縁起の良い組み合わせである。作者が同じだから毛色が同じなのか、オープニングの演出はまるっきり「BACCANO!」だった。

 1話目は、間尺に余裕のある作品にありがちな「なんだか設定が分かりにくいスタート」との紙一重の仕上がり。「BACCANO!」のときもそうだったが、大量のキャラクターが入り乱れる群像劇の場合、1話目で一気にキャラクターが出てきてもとてもじゃないけど頭に入らない。今作も主人公の友達がベラベラと「池袋の有名人」の名前を列挙していくのだが、多分来週以降になったらそんなモンは忘れてしまっているわけで、導入としては決して親切とは言えない。また、キャラクターデザインもそこまで明確に描き分けが出来ているとは言い難く、全体的に暗い画面構成と相まって、なかなかビジュアルでの印象も付けにくい状態。もちろん話が進めば個々のパーソナリティが発揮されて区別が出来るようになっていくのだろうが、やっぱり初見の視聴者からするといささか不安。ま、「BACCANO!」の時は自然解消した問題だし、杞憂で終わって欲しいものであるが。もちろん作画は安定しているので(1話だから当然だけど)、ビジュアル面での余計な心配はしていません。

 ストーリーの方はというと、「田舎者の持つ東京への憧れと恐怖」という曰く言い難いモチーフが、なかなか面白い形で現れている。私も東京なんざ住んだことがないし、正直住みたいとも思わないのだが、それでも田舎住まいの人間が持ってしまう東京(特に池袋なんて大都会!)に対する妙な憧れが、主人公の態度からにじみ出ているように見える。そして、それとは切り離せない感情である「恐怖」の方はより明示的に現れるようになっており、「都会はおっかねぇところだ」という思い込みが、作品のとっかかりである「首無しライダー」へと繋がっていく。作中の様子を見る限りでは描かれている「池袋」はかなり現実の街に近い描写がなされているようだが、そうした「現実に則した池袋」の中に、ポロッと「カラーギャング」や「首無しライダー」のようなフィクションが混じってくる。この混ざり方が何とも不思議なさじ加減で、例えば主人公の友人なんかは、軽い性格もあってか「首無しライダー」の存在は当たり前のものとして受け取り、しかもそれを忌避している様子もない。主人公もそれに引っ張られるようにして首無しライダーの雄姿に奇妙な憧れを持っている。このあたりの現実とフィクションの融和点というのが、今後のポイントになるだろうか。実にラノベらしい軽いノリのキャラクターや会話のテンポは相変わらず馴染みにくいものではあるのだが、それが気にならないくらいのドラマをきちんと見せてくれればなぁ、とは思う。

 最後はキャストの話。でもま、今回はあんまり女の子が出てこなかったから書くことも無いんだけど……途中で車に拉致られた女の子が戸松でしたね。「東京に出てきてひどい目に合う子」って言う役柄とビジュアルが柏木秀美(「地獄少女三鼎」の14話の依頼人)に被ったんだけど。大森さん繋がりかな。誰も覚えてない? ならいいんだけどさ。 

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○「ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド」 5

 今期シャフト作品1発目。シャフトは今期これの他に「ひだまり」も製作しているし、メインチームだった大沼心がシャフトを離れ、「バカとテストと召喚獣」に携わっている。昨今のシャフトブームで知名度が上がって認知されたのは大変結構なのだが、これだけ勢力を分散して大丈夫なのだろうか。ただでさえ「化物語」も負担になってるはずなのだが……

 まぁ、色々と勘ぐることは出来るが、とにかくこれがその一本。原作はほとんど未読ながら、一応「普通のストーリーもの」であることは知っていたので、シャフトが独自の味を出しながらどのように料理してくるかには興味があった。また、今作は構成に吉野弘幸が携わっており、シャフト×吉野という、当代の売れっ子クリエイターの初共演作としても仕上がりの気になるところ。まぁ、吉野氏も非常にくせの強い作家で、その方向性がシャフト作品にかみ合うかどうかの不安の方が大きかったのだが。

 その結果……これか。なるほど、確かに「普通の作品」のとっかかり、1話目としては至極まっとうな展開である。これまで闇に紛れて過ごしてきた吸血鬼という種族が、1人の異分子の反乱をきっかけに、その粛清を表舞台への進出の足がかりとする。一般人視点からの描写なので作品内での現実とファンタジーの棲み分けが分かりやすく描き出され、なおかつ作中でのヒロイン・ミナの立ち位置が非常に明確である。これからどういう展開になるのかは分からないが、導入の役割を果たす1話目としては、お手本のようなシナリオラインであった。

 しかし、これを普通に作ってこないのがシャフトのシャフトたる所以。今回のエピソードは、その全てがテレビ局のカメラを通して視聴者に伝達される。冒頭、訳の分からないワイドショー番組っぽい作りから幕が開けるのはしばしば見る演出なのだが、いつまで経ってもその「作中番組」が終わらず、気付けば最後の最後、ミナが「ヴァンパイアバンド」の建国を宣言するところまで、全てが「生放送中の番組」の中で描かれてしまった(一部、放送室の様子が映る場面だけは違うが)。このこだわりは何とも病的だ。

 この1話を見ながら思い出すのは、やはり「涼宮ハルヒの憂鬱」の0話、「朝比奈ミクルの冒険」だろう。あちらは最後の最後に視聴覚室で映画を見ている生徒が映るシーンだけは作中作から離脱するが、内容としては今作とほぼ同様に「作中番組」のみで構成される。そして、素人高校生の撮ったアマチュア独特の画面効果(手ぶれや無茶な画面移動、フォーカスミス)などを執拗に描くことで、独自の作品作りをアピールするものだった。作品のお目見えとなる1話目にそうした「遊び」を持ってきたのも、今作と立場を同じにしている。

 対して、今作が山本寛の作った「冒険」と異なっているのは、その内容があくまで「プロの作った生放送番組」であること。そのためにカメラのブレやチープな演出などは控えめなのだが、それだけに、我々視聴者が現在見ているアニメと、作中で描かれた「架空のワイドショー番組を見ている視聴者」とのリンクが非常に密になる。作中では丁寧に提供クレジットや番宣ムービーも流れるし、途中、小窓でコメンテーターの様子が挿入されるタイミングが少し遅れるなど、細かいところで「生番組」っぽさが強調されている。モンスターが暴れ出してからのスタジオのしっちゃかめっちゃかの様子も全て「カメラからの映像」として描写され、最後の格闘シーンではご丁寧に暗闇なので暗視カメラまで用意してある(もちろんあのアクシデントでとっさに暗視カメラの用意など出来るはずがないのだが、そこはお話である)。

 こうした「作中作」の演出は、上述のように「ハルヒ」や「らき☆すた」(らっきー☆ちゃんねる)などの京アニのイメージがあるのだが、考えてみれば、近年ここまで定着させたのは「月詠」や「ぱにぽにだっしゅ」でギャグとして用いたシャフトが草分け。今回は、これまでギャグとして使ってきた道具立てを、シリアスベースの作品で手法の1つとして真っ正面から描くという、ある種のセルフパロディとしてのチャレンジと見ることが出来るわけだ。そう考えると、「幼女」「吸血鬼」などのタームが「月詠」と被っているのも、何か因縁めいたものを感じる。もちろん、こうした演出は単なる遊びで使っているわけではなく、「吸血鬼という異種の存在の流布」という1話の大事件を、効果的に視聴者に訴えかける効果があったことは言うまでもない。

 とまぁ、相変わらずの癖の強さに目がいく1話目だったが、実際それが面白かったかと言われると、「まぁ、普通」。安っぽい作りのバラエティ番組の展開に「いや、そんな番組面白くねーよ」と突っ込みを入れたくなるし、作中で原作者が登場してしゃべるなんて内輪ネタもちょっとお寒い。バトルシーンも特に1話目で気合いが入るでもなく、普通のもんだったし。ま、実質的にストーリーが始まるのは次回からという風に考えて、次を待つことにします。

 キャストの話も当然触れておきましょう。今作の目玉はなんと言ってもヒロインのミナを演じる悠木碧。今年度はこれが3本目のヒロインということで、ものすごい勢いで業界を席巻しているあおちゃんだが、今回もその実力をうかがい知ることが出来る。序盤の「単なる幼女」から、ラストの「吸血鬼の女王」への華麗なる転身。癖のある声ながらも、充分一本立ちして聞かせるレベルになっている。大見得を切るシーンなんかを聞いていると、師匠である沢城御大の影もちらつくのだが、穿った見方か。まぁ、今後とも楽しみにしています。 

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○「ちゅーぶら!!」 4

 どんどん日本が終末に近付いていることをきちんと分からせてくれる素敵なアニメ。真面目に論じようとすればする程、ドツボにはまりそうな恐ろしい作品である(真面目に見ている時点で何かの予備軍である)

 「女子中学生が主人公でメインテーマが下着のアニメ」という時点で既にアウトなジャンルだが、既に前クールで「そらのおとしもの」という素晴らしき金字塔が打ち立てられたので、導入時のショックは大したことない。たとえるならバルバリシアで苦戦してビクビクしてたのでルビカンテが大して強く感じないみたいなもの。もちろん、病気には違いない。

 パンチラならぬパンモロ、ブラモロとてんこ盛りの内容だが、どうせ地上波放送は無いわけだし、製作がZEXCSだからか(?)大して扇情的なもんでもない(まぁ、中学生で扇情的だとそれはそれで問題だが)。だったら「そらおと」のようにバカばかりやってればいいかというとそうでもなくて、1話目の話はいじめも絡むのでやや重い。とりあえず人間関係を構築してからの2話目以降が勝負所かねぇ。そんなにネタが続く内容だとは思えないのだが、調べてみるとコミックスが4巻出ているらしい。大したもんだ。

 個人的には、画面的に大したことない作品なので中の人にばかり気がいってしまう。子供用ブラの形状と、サイズの合ったブラの重要性を説くのは巨乳声優として有名な(?)茅原実里。彼女の場合、地声に近い役(「ドルアーガ」のクーパとか)だとそれなりに聞ける気がするのに、なんか妙に抑えた役ばかりがメジャーになっちゃったのは不幸な気がする(長門とか、千秋とか)。今回の役はかなりやりやすい部類じゃなかろうか。そして取り巻きの巨乳には僕らのヒーロー妄想特急矢作紗友里。関西弁の役は初挑戦だが、まぁ、何とかごまかせているか。言葉遣いが違う上に普段のようなトバし気味の役ではないので、なかなか新鮮である。そして面白いのが、もう1人のちびっ子役の寿美菜子。今まで寿が演じてきた役でうまいと思ったことは一度もなかったのだが、今回は割とすんなり入ってくる気がした。やっぱこの子、地声は低いんだよな。ミュージックレイン軍団はまとめてキャスティングされてるとバーターだのなんだのと叩かれることが多いので(まぁ、あるのかもしれないけどさ)、今回みたいにピンで採用されてるのをみるとちょっと安心する。今のところ単体で代表役がないのは寿だけだし、早く何とかなってほしいもんである。

 そして先生役には大原さやか、浅川悠の大人の女性2人。……人妻になっても巨乳皆勤賞継続中。もう1人は既に離婚済み。そして、数少ない男キャストは、今回も無駄に楽しそうな櫻井孝宏。……居心地の悪そうな現場だなぁ。 

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○「COBRA THE ANIMATION」 4

 まさか今期一発目の新番組がコブラになるとは思わなんだ。しかもせっかく新作アニメとして作ってるのに、何故かBS11のみの単独放送。「ゴルゴ13」はきちんと地上波放送してたのにねぇ。なんか勿体ないな。

 縁あって最近コミックスを読むことが出来たこの「コブラ」だが、最近はネット上で幼女のピンチに駆けつけてくれることでも人気を博している(?)。おかげでよく分からないバイアスがかかった状態での視聴になってしまった気もするのだが、まず声が野沢那智ではなかったことで肩すかし。いや、別に今回コブラを任された内田直哉氏にも全く不満はないのだが、視聴前に勝手にイメージを固めてしまっていたおかげで調整に多少の時間を要した。

 で、作品自体は可もなく不可もなく、といった仕上がり。CGの技術のおかげでこの世界独特の無茶苦茶な造形のマシン群がいくらか自然に溶け込んでいるようには見えるが、だからといって目を見張るような映像美があるわけではない。序盤、自動車が正面衝突するシーンで意味も無く3回パンが炸裂したりとかいう演出の癖もあるにはあるが、それ以降は特にアクの強いシーンもなかった。シナリオを追う分には過不足のない仕上がりではあるのだが、だからといって取り立てて面白味もない。「ふつーに原作をアニメにしましたね」という程度のものであった。まぁ、言い換えれば特にけなす部分もないってことなんだけどさ。こういうのが一番評価に困るんだよね。

 一応気になった点だけピックアップしておくと、「サイコガンはなかなか強そう」。漫画だとごく当たり前のように連射するサイコガンだが、流石に伝家の宝刀なので一応演出に重きは置かれているようだ。あれが手に仕込まれているのはなかなか強そうに見える。そして、「エンディングが松崎しげる」。おもしれーなー、と思ってwiki見てたら、なんと過去に松崎しげるがコブラ役をやってたこともあるのね。どんな繋がりやねん。

 あと、wikiはコブラの項目が充実しすぎている。色々調べようと思って見に行ったら、「クリスタル・ボーイ」の項目(独立項目)にいくのに3階層くらい辿ったわ。誰やねん、気合い入れて編集してる奴。 

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○「君に届け」 5

 えぇ、新番組でも何でもないですよ。でも仕方ないんです。YTVが1クール遅れで放送とか始めるもんですから。いつになったらこのズレは是正されるのでしょうかね。既に評価の固まってる作品って、まっさらな目で見るのが難しいのです。

 で、割と今期は評判のいい部類に入る作品のようだが、なるほど、特に目新しい部分もないのだが、まっとうな恋愛物をまっとうにやっているというだけでも充分に評価できる仕上がりとなっている。特に主人公の爽子は非常に魅力的で、また一癖あって面白い。そして何より、これは良い能登である。そうなんだよ。どうせ麻美子は麻美子にしかならないんだから、無理な媚びを売ったりせんで、素朴なまんまでしゃべれる役の方がいいんだ。爽子自身のキャラクターと、「かごめかごめ」を歌うだけで世間を恐怖のズンドコにたたき落とせる中の人の親和性が高くて、30分フルに能登ボイスを聞いていられるだけでも地獄の底までヘヴン状態。こんなにゆっくりと堪能できたのは、「うっかりペネロペ」以来です。

 作画的にも、デフォルメとマジ顔のバランスが取れていて、クラスメイトを含む全キャラクターが、なんとなく憎めない仕上がり。普通に考えたらあんな理由で爽子をないがしろにしていたクラスメイトは悪い奴らとして描かれているはずなのだが、いきなり打ち解けた2人のキャラのおかげか、そこまでクラスで孤立しているイメージにならないのだ。

 そしてお相手の風早君だが……まぁ、普通に考えるといじめられるならむしろこっちな気がする。あまりに絵に描いたような「少女漫画の憧れの人」なんで、ちょっとそこだけが没頭できない理由になりますが……まぁ、中の人も充分爽やか(??)だから良しとしようか。

 1クール遅れなのでいちいち感想とか書かないだろうけど、のんびりと追いかけていければいいなぁ、とは思います。読売名物の放送後ミニコーナーが無ければなおよろしいです。 

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○「けんぷファー」 4

まだ残ってた、未放送作品。既に新番組の季節とは言えないが、放送しないとばかり思ってたのにBSで今更始まったので、一応視聴。チェーンマインもバズーカもないくせに、とかいうネタは多分やり尽くされてるだろうから省略。

 

 既に放送が始まって随分経っているので、大体の噂は聞き及んでいる(そして大して話題になっていないことも知っている)わけだが、なるべく公平な目で見ようと努めた第1話の感想は、コム・シ コム・サ(可も無し不可も無し)。監督の黒田やすひろは「Myself:Yourself」以来何かと応援してはいるのだが、「狂乱家族日記」も結局そこまで話題になることもなく終わってしまい、いまいちパッとしない印象が強い。前2作はオープニングアニメがどちらもお気に入りだったのでそういうスキルは高いと思うのだが、制作統括となると、どうにも物語が締まらない。原作ありでただ原作を垂れ流せばいい、というような姿勢に見えてしまうのが気になるところ。

 で、この「けんぷファー」であるが、銃と少女、声優ネタなど、かなりピンポイントで私の嗜好を突いているはずなのだが、何故かことごとく脇をかすめて当たってくれない。キャラクターの造形も藤田まり子や古賀誠といったお馴染みの名前が並ぶのになんだかのっぺりしていていまいち好きになれない。なんだろう、このもどかしい感じは。この手の作品ではどうせストーリーによる誘致要素なんて対してないだろうし、キャラクターの魅力が最大のポイントになるはずなのだが、残念ながらナツルも紅音も、非常に適当な造形に見えてしまう。個人的には、そこまで音域の低くない井上麻里奈に男子高校生をやらせているのが気になって仕方ない要因だと思うのだが……紅音役のホの字も「悪ふざけしてるみのりん」にしか聞こえないしなぁ。一番聞けた気がするのは更に影の薄いヒロインの楓をやった中島愛かもしれない。棒だ棒だと笑っては来たが、そろそろ役者として落ち着くところを見つけていかないとね。あぁ、ちょい役で出てきたアスミスは別としてね。

 ということでそこまで魅力的なもんでもない気がする顔合わせとなったわけだが、今後の勝負は臓物アニマル次第といったところだろうか。正直野村道子に「あのネタ」だけのために頑張ってもらうのはきつい気がするのだが(そもそも「年齢が原因で代替わりした役者」をああいう場面に持ってくるのは釈然としない)、それでも役者としての矜持からか、いつの間にか若手の波に混じってきちんと聞かせてくれるのは流石である。そしてもう1体は「口の悪い田村ゆかり声」を演じる田村ゆかり。動物が黒ウサギってことは、これの原作者は単なる声優オタクなんだろうなぁ。やまとなでしこに喧嘩させるとか、上連雀三平の同人誌レベルのネタじゃねぇか。この作品がアニメ化されるなら、上連雀の妄想がアニメ化する日も遠くないのかもしれない。その時には、個人的には小清水×三瓶ものの方がいいな。 

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○「空中ブランコ」 5

 約3週間続いた新番チェックのとりあえずの幕引きとなるであろう作品。そして、常に刺激的なモノを世に送り出してドキドキさせてくれるノイタミナ枠の新作でもある。前作「東京マグニチュード8.0」やその前の「東のエデン」は割とまっとうなアニメーション作品だっただけに、久しぶりに戻ってきたこの異臭はなかなか強烈だ。

 監督はあの「モノノ怪」で物議を醸した中村健治。あの作品も充分イロモノであったが、今回は更にギリギリ感あふれる仕上がりで、思い切り賛否の分かれそうな難物である。錦絵や貼り絵細工をイメージした「モノノ怪」のビジュアルを更に進化させ、今作は従来通りのアニメの作画、CGに加え、実写取り込みを積極的に導入し、アニメという媒体そのもののエッジに挑戦している感がある。実写取り込みという技法自体は近年では少なくなく、シャフトでは尾石達也が得意としているし、今期も「ご姉弟物語」のオープニングなどで効果的に使われている。しかし、今作の場合はそうした際立ちを持った「実写であること」への訴えがメインになっているのではなく、本当に「アニメ」と「実写」の境界を曖昧にしてやろうという意識があるように思われる。例えばメインの舞台である精神科医伊良部の診療室に登場するナイスバディの看護婦は、もう、アニメの登場人物ではなく、完全に実在のグラビアアイドル。流石にそのまま演技させて取り込むわけにもいかないので動き自体はぎこちないものになるのだが、彼女が画面の中心に居座ると、どこからがアニメで、どこまでがアニメなのかが次第に曖昧になっていく。

 他にも移動シーンでは現実の背景を採用しているし、1話の主人公である山下の顔も実写取り込みしたものを再合成してアニメーションに落とし込んである。しかも、この顔が声の出演をしている森川智之のものであるから話はややこしい。声が森川、顔も森川だったらそれは純粋に役者「森川智之」なのではないかとも思えるのだが、あくまでそこは「森川の要素がある」だけで、実際に画面に現れるのは「アニメのキャラクター」である。次週のメインになる櫻井孝宏も実写取り込みで登場しているし、見れば見るほど現実と空想の境が曖昧になる、非常に独特な視聴感がある。

 こうした独自の実写取り込みの技法を載せているため、アニメの他のパーツも非常にくせの強いモノになっている。一見してあまりファンが付かないように見えるふざけたデザインのサブキャラ、エキセントリックすぎて訳の分からない背景、ぺらぺらと紙人間で処理されてしまうモブなど。あまりに異質な要素が多すぎてふざけているようにしか見えないのだが、全てが集まることによって、「アニメってどこまでだっけ?」という意識がどんどん鈍化していく。その意識の隙を突いて実写のパートを自然に混ぜ込み、本作のメインプロットである「精神病」というモチーフを描いていくわけだ。この悪ふざけは、とても思いつきだけで出来るものではない。

 実際のところ、この画面は、かなり不快である。一瞥しただけではその演出意図が全く分からないし、放送局のアナウンサーがずけずけと作中に入り込んでくる無神経さとか、気に入らない部分も少なからずあるのは事実。しかし、この一見無駄にしか見えない演出の中に、きちんと作り手の意図が見えてくるとするならば、話は別である。中村監督は、「あやかし」という曰く言い難い対象を描くために、「モノノ怪」では独創的な表現を生み出した。そして、おそらく今作でも、その目的意識は同じであるはずなのだ。それが何かをきちんと確認出来るまで、この作品を見逃すわけにはいかない。

 最後は当然キャストにちょっと触れておく。物語の進行から見て、本作は神経を患った患者を扱うオムニバスだと思うのだが、その進行を牛耳る精神科医、伊良部役の三ツ矢雄二は流石の貫禄。何パターンかある伊良部の変幻自在の容姿に合わせて、ぽんぽん変わる声音は必聴だ(まぁ、時たま朴璐美になるけど)。これはこれで癖になりそう。 

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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