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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 切れ味鋭く、第2話。やっぱ色々と笑ってしまう部分が多い。こんだけのテーマ設定なのに、むしろ軽めにあしらって笑いや勢いにつなげる作劇はお見事やなぁ。

 1話目の時点で既に方向性ははっきりしていたお話。ここからどのように「青少年の性」という問題を掘り下げていくかって話なのだが、今作の場合は最終的に主人公の和紗と気になるアイツ・泉の恋愛感情をどう処理するかっていう話に収束していくことになるのかしら。まぁ、まだ原作も完結していないそうなので、そうした中心のラインを見ながら、5人のヒロインそれぞれに話が広がっていくことになるのだろうけど。

 やっぱりキャラが濃すぎて胸焼けしそうになる文芸部員の面々。一応、配置としては和紗よりも「試合巧者」として設定されているのが2人、和紗にも増してそういう方向に奥手の人間が2人という布陣だろうか。まず、引っ張れる側のしたたかさを持つのが2人、自称美少女の菅原新菜と、謎の作家先生・本郷ひと葉。今回は特に新菜の方の掘り下げが進み、奔放ながらもちゃんと和紗のことも考えてくれている優しい友人であることがうかがい知れる。自分のことを「私って可愛いでしょ、美人系」とまとめてしまえるくらいにしっかりとした自己肯定を持ち、さらに「男とはこういう生き物である」という知識も蓄え、5人の中ではもっとも現実に即した「男女の付き合い」に対処できそうな人物。今回冒頭で声をかけてきたのも本当に見ず知らずの男だったようだが、手慣れた様子でばっさりと切り捨てており、日常的にこうした「男の処理」を求められているであろうことが確認できる。多分和紗が出てこなくてもあの場は問題なく片付けられたのだろう。ただ、そうしてしたたかな顔をしているだけに、彼女自身がどの程度異性に対する興味を持っているのかは気になるところである。「男についての知識がある」とはいえ、あくまでそれは劇団譲りの「又聞き」みたいな状態であるし、多分にフィクションや主観を含んでいる可能性もある。彼女が演劇を超えた「生の」関係性を見出した時に、彼女の中の女性性は一体どんな方向に弾けるのだろうか。

 そして未だ謎に包まれているのは作家先生のひと葉の方。どうやらオーラだけでなく本当に作家としての活動は行なっているようなのだが、そんな彼女がぶち当たる「リアルな性」という問題。素直にチャラい編集の提案に乗るのかどうかは定かでないが、どうにも負けん気の強い彼女は「自分に書けないなんて許せない」の精神で探求を続けていきそうな気配がある。そして今回もっとも意外だったのは、文芸部の廃部告知を受けて一番声を荒らげたのが彼女だったこと。ドライな関係性に見えていたが、どうやらひと葉も文芸部という場を大切なものだと感じていたようだ。

 転じて「和紗と同等か、それ以下の性的な気構えを持つ」2人。ぶっちゃけ親友の百々子についてはまだディティールは分かっていないが、現時点では「私たちは清いままでいようね」と二人三脚で進んでいる印象。ただ、今回和紗が泉に対しての恋心をはっきりと自覚してしまったため、彼女たちの同盟にも有意差が生まれてしまった可能性がある。はっきりと変化を自覚して戸惑う親友を前に、百々子はどんな感情を抱くのだろうか。

 そして作中ではもっとも度し難い人物、部長の曽根崎り香。ぶっちゃけキャラの造形としては一番「ありえない」アニメ的な人物になってしまっているが、その分だけ彼女の立ち位置と狙いはわかりやすい。ここまで露骨に「性」というものを嫌悪し、唾棄する彼女に、いざ現実の「男」の問題が降りかかってきたら、彼女はどうやって自分の気持ちとの折り合いをつければいいのだろうか。もっとも忌み嫌っていたものが自分の中にも眠っていることを自覚した時、彼女はどのような自衛行為に至るのだろうか。ある意味で、彼女のジレンマもまた、青少年の持ちうる「性への態度」のわかりやすい縮図ではあるのかもしれない。

 こうしてずらりとならんだ五者五様の女子高生たち。彼女たちが今後どのように互いに影響を与え合い、成長していくのか。無限の刺激と無限の可能性が楽しめそうである。

 

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 ねぇ、クラルヴァインさんは?! 最終話!! ちょっと待って、あれって復活フラグじゃなかったの? マジであそこで死んでたの? 彼の人生ってなんだったの? こんだけ人狼と吸血鬼にフィーチャーしといてフランケンシュタインは放ったらかしなの?! なんてことしてくれるんだ!

 というわけで、クラルヴァインさんファンにとってはたいそうがっかりな最終話になってしまいました。いや、世界中にそんな人間がどんだけいるか知らないけどさ……えぇ……なんか色々と釈然としなかったよ……。

 まず、一番がっかりだったのはエフグラフさんの体たらくである。そりゃね、ラスト1話でラスボス戦とエピローグをやらなきゃいけないんだからボス戦なんてあっさりしたもんだけどさ。今回のエフグラフさんって、別にユーリィとミハイルが放っておいても自滅してたよね。もしかしたら近隣の村に迷惑はかけてたかもしれないけど、最終的に死んでたよね。だったらミハイルがあんなに頑張る必要もなかったような気が。何より許せんのは、本当に「なんとなく箱があれば大丈夫だって聞いた」っていう恐ろしく適当な、それこそ神頼みくらいのレベルの情報で彼が動いていたのが発覚したことである。今まであんだけ泰然とした様子を見せていたから、せめて最低限箱を使って上手いことやるプランがあると思うじゃん。入手早々喜び勇んで飲み込んじゃった時点で「へぇ、そんな風に使うものだっていう調べはついてるんだ」って信じちゃったじゃん。なんもないんかい。そりゃ滅ぶわ。「まぁ、でもクリーチャータイプが吸血鬼・狼男って斬新だから……」ってわけのわからない納得の仕方で落ち着こうとしたんだけど、そのジャンルも先にミハイルが完成させてたわ。もう、「クリーチャー・吸血鬼、狼男、ミュータント」くらいでないと納得いかんな。

 結局エフグラフさんは破滅の道を止めることが出来なかったし、最後に残されたタマーラさんもやっぱり病気には抗えず、惜しまれながらも退場。吸血鬼勢はほぼ全滅だが、今後のパーフェクトユーリィの活躍次第で一応絶滅危惧種として保存される可能性がかすかに残った。まぁ、残り1匹しかいないユーリィに比べてばなんぼかマシだけども。そのユーリィも人狼だのなんだのという枠を飛び越えてアルティメットまどかみたいな状態になってしまったけど。いや、わからんな。結局箱の持つ「人知を超えた力」がなんなのかがさっぱり分からんので、彼が今後何を成し遂げるのかすら分からん。普通に電車に乗ってたってことは、別に何か超人的な能力が手に入ったわけではないんだよな……。

 かてて加えて、鉄砲玉で向こう見ずなところが売りだったお嬢さんが割とさっぱりユーリィとの因縁を断ち切り、なおかつ真面目な方向に進化してしまったのも許せないポイントである。お嬢はもっとお父さんに迷惑かけないとダメ。親父さん、結局あれからヨーロッパに行って「あれ? いない?!」って思って帰ってきただけなのかしら……まぁ、日本もこれから大変な時期に入っていきますので、お嬢の希望に満ちた眼差しも今後の戦争で濁っていくことでしょう。案外ロシアとの繋がりを利用して軍需で一財産稼いだりしてな。

 うーむ、なんだか色々と……でもまぁ、綺麗に終わったのは事実なのでひとまずは大団円と言っておきましょうか。多分最終感想でも書くけど、これってユーリィの人生の「プロローグ」なのでは?

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 父子の邂逅、第10話。なんか、息子をタイに売り飛ばして性転換手術させた上でアイドルにしそうな父親だな……。ケージくん・恒ちゃまのご両親から櫻井・戸松って兄弟が生まれる謎の遺伝子配列な。

 完全にシナリオが収束に向かっているのが分かる。思いの外あっさり箱の封印は解けてしまったみたいですね。まぁ、残りの話数を考えりゃ当然の展開ではあるんだけど。結局、エフグラフさんが放っておいてもユーリィが勝手に封印解いてくれた形なんだよな。一応こっそり陰で糸引いて誘導したということに……なるのかな? 直接的に手ェ出してきたのは双子に爺さん襲わせたことくらいなんだけどね。あとは勝手にユーリィが調査して訪問してくれただけだしなぁ。吸血鬼もハンターも、日本で暴れた意味はあんまり無かったんだよな。

 さて、そんなユーリィのゴールインを阻もうとするのはクラルヴァインさん。もう、今回は彼のドヤ顔でのご高説シーンが一番の見どころだったと言っていいだろう。飛田さんのテンションが高いこと高いこと。あんなナリなのにいちいち声が可愛いクラルヴァインさん。今作でナンバーワンの愛されキャラになったのは間違い無いだろう。しかもご丁寧に退場方法が「崖下への落下」という、業界屈指の「死んだように見えて絶対死んでない形」なのが素敵。多分、最後の最後に決着がついたと思ったところで乱入してくる空気読めない役回りになるんじゃなかろうか。理想としては、僅差でユーリィがエフグラフに負けそうになったタイミングで、「エフグラフ様ぁ〜! 私をミテェ〜!」って足を引っ張って2人して地獄に落ちるパターンがいいな。エフグラフ様を助けようとして余計なことする展開でもいいし、憎さ百倍で道連れにする展開でもいい。何やってもハズレは無さそうなのがクラルヴァイン・クオリティである。

 無事に封印に到着したユーリィは、便利な力で父親の過去を追想し、さらに直接の会話にも成功する。箱があまりにもヤバいものだったので我が身を賭してまで封印した親父さんだったが、ユーリィは「それだと親父一人だけ損してない?」ってんで封印に反対。うーむ、視聴者目線だと「いや、余計なことせんでねむらせておいたら、そのうち吸血鬼たちが勝手に自滅するんだからそれまで待っててもよくない?」って思っちゃうんだけど、ユーリィは心情的にそんなこと考えられないんだろうなぁ。当座の案件として「自分のために今も苦しんでるお兄ちゃん」っていう問題もあるし、もし箱が解決策を示してくれる存在なのだったら、少しでも早くすがりたいところだろう。親父さんの口ぶりからすると、封印を解いたとしてもすでに本人は死んでる扱いみたいだし、ユーリィが現時点でこだわるとしたらミハイルの存在、そして一族の誇りの問題くらいしかないだろう。

 一応、ユーリィとエフグラフの直接対決を前にして、教授たち御一行がよその聖域(2号機)みたいなところで別アイテムを確保するイベントも発生している。それがあればちゃんと箱の制御ができるってことかな。相変わらず古文書有能すぎる。教授が見つけたアレがどこの遺跡なのか分からないんだけど、間も無く樺太で巻き起こる対決に間に合うような場所にいるんでしょうかね。ほんと、世界を股にかけるから移動距離がとんでもないことになっているアニメである。この当時って、そんなにホイホイ世界旅行できるもんなんだろうか……。

 あれ、そういえば今回お嬢が1回も出てこなかったな。お嬢、どこにおんねん。

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 女の子はだいたい可愛い、第9話。お嬢さんが空気を読まずに元気可愛いのは当然として、ロリ吸血鬼姉妹も満遍なく可愛い。時たまガチで怖い顔を見せるのもチャームポイントだよな。

 ぶっちゃけ、今週はほとんど話が進んでない。特にユーリィ周りでは謎のジジイ登場でまた一悶着あるかと思ったが、単純に親父さんの時代と現代を接続するための橋渡し役にすぎず、情報出し渋ってまごまごしてたのも時間稼ぎっぽい印象になってしまっている。じいさんの心情として、ユーリィたちの父親・アレクセイとの友情を大事にしたいという気持ちは分かるのだが、その大切な男の息子がやってきた時に、あれだけ無下に扱うのはどうなんだろう。まぁ、どうやらドッグヴィルの壊滅すら知らなかったようだし、世間の流れから完全に隔絶した隠遁状態で墓守みたいな気分になっていたのだろうけども。ドッグヴィルが今も現存していると思っていたなら、ユーリィは「今更親父さんの様子を見にきた親不孝息子」にしか見えなかったのかね。

 とりあえずなんの偶然やらお嬢と伊庭さんも合流して、樺太組はいよいよ箱の洞窟目指して進軍開始。お嬢がここにたどり着けたの100%偶然でしかないのだが、ほんとにこの娘さんは行動に躊躇いがない鉄砲娘だな。普通、「ヤベェ、親父に見つかる!」って勢いで大して親しくもない人間を信じて船に飛び込むもんかね。まぁ、以前富士に行こうとした時の電車も行き当たりばったりだったしなぁ。少佐が面倒見のいい人でよかったな。お嬢がいてくれると重苦しい空気が緩和されるので助かりますね。しかし、ロンドンに行くと思って娘を追跡した親父さんが本当に不憫だな……。当時のロンドン行きって船旅でどれくらいなんだろう。値段も、時間も。

 先にロンドンに入った教授たちのチームは何かを求めてドッグヴィルの跡地へ。まだ古文書に情報が残ってるのかよ。万能すぎないか? そしてミハイルを含むエフグラフさん御一行は、あからさまなミハイルの反抗も生暖かい目で見守りつつユーリィの歓迎準備。その間にも「吸血鬼の終わり」が近づいているとかで、実はこちらサイドも結構残念な状況にいるのである。いつかロリっ子達も正気を失ってしまう時が来るのかもしれない。怖い。

 そして最後に出撃しますは、捲土重来を目論む変態博士クラルヴァイン。もう、こんなとこで雑に出てきても壊滅フラグ以外の何物でもないし、壊滅しなかったとしてこんなことでエフグラフ様が振り向いてくれるとはとても思えないのだが、こんなところで研究成果を全部吐き出しちゃっていいんだろうか。もう、使い道ないんだろうなー。

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 飛田さん、途中でダヨーンになってなかった? 第8話。まぁ、クラルヴァインさんは現時点で数少ない今作の癒し(?)要素なのであのくらいのテンションでもいいわけですが……いや、癒しっていうには見てて辛すぎるよな。

 樺太編開始。と言っても、どうやらここに箱があるのはほぼ間違いなさそうなので、最終ステージといったところだろうか。結局1クール作品だからそのあたりの展開はスピーディかつ唐突である。よくわからんのは、エフグラフさんがどの時点で箱のありかを確定させていたのか、ということ。確か序盤に「日本に箱なかったなぁ」みたいなこと言ってた気がするのでその時点では探してたんだと思うんだが(もしかしたら言ってたのカーシュナーさんだったかもしれんが)、かつてドッグヴィルを襲った時点でわざわざユーリィたち兄弟を付け狙って、挙句ミハイルを従僕にしていたのだから、その時点でミハイルたちの親父さんが仕込んだ箱防衛トラップの存在も認識してたような振る舞い方なんだよね。親父さんが箱を持って樺太に向かい、そこで封印を施したのがユーリィたちの幼少期、そのあたりですでに箱のありかを知っていたなら最近までよそでうだうだしてた意味がわからんし、正確なありかを知ったのが最近だとしたら、わざわざミハイルを連れて帰った意味がわからん。まぁ、あの時点では単に「シリウスを吸血鬼にしたら面白くね?」くらいのテンションでの行動だったのかもしれないけどさ。

 今回の封印洞窟での一件で、無事にミハイルさんの立ち位置が確定。まぁ、大体これまでのユーリィとの対話から想像していた通りだが、「身体は許しても心までは許さないわ!」くらいの関係。エフグラフさんの吸血鬼レベルはかなり高いので、残念ながらコントロールされた時にそれに抗うのは不可能みたいだが、それでも脳まで侵されているわけではなく、あくまで箱のありかを知り、なんとか自分の手で確保するためにエフグラフに従っていただけだった。まぁ、かくいうエフグラフさんもその程度のミハイルの背信は織り込み済みだったようで、別に驚いたような様子もなかったですけどね。お兄ちゃんいいやつで一安心だが、このタイミングで反旗を翻して叩き潰されてしまったせいで、残る話数でのユーリィの受難が容易に想像できてしまうのがちょっとかわいそう。ミハイルが殺されずに連れて行かれたってことは、エフグラフさんがその存在に利用価値を見いだしてるってことだからなぁ。さらにヴァンパイアサイドには忠誠心に燃えるクラルヴァインさんお手製のフランケン軍団という確定イベントも待ち構えている。色々と盛りだくさんだ。

 一方その頃、ユーリィは予定通りに樺太入り。そして何故だかコンタクトが取れちゃった現地狩人のビショップさんと共闘態勢。まぁ、世界的な組織みたいだし、いろんなところに関係者がいても不思議ではないか。この人も何か影がありそうではあるが、吸血鬼関係者なんて大体そういう連中ばっかりだろうから気にしてもしょうがないだろう。さらに、日本からロンドンに向かうはずだった教授ら御一行はユーリィの動向を察しつつも、組織の命令にそむかない程度に何かを画策中。みんなしてユーリィのこと大好きすぎるよな。

 そして、何と言ってもユーリィ大好きといえばお嬢さんなわけで……この子、いっつも駅弁食ってるよな。「可愛い子には旅をさせよというが、ついて行ってはいけないとは誰も言ってない」。パパ、金言です。

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 子安意外と弱かった、第7話。まぁ、前半戦を締めるラスボスポジションだったってことなんでしょうけど。この作品は狼にしても吸血鬼にしても、どの程度身体能力が優れているかがはっきりしてないのでバトルの時に何が致命傷になるかよく分からんよな。ユーリィはあれで翌日ピンピンしてるし。

 というわけで前半戦が終わり、次回からは「極寒樺太編」が始まるとか始まらないとか。V海運の力を借りて日本国内での抗争を描くのは今回限り。まぁ、冷静に考えれてみりゃエフグラフも割と早い段階で「箱は日本にねぇな」って気づいていたみたいだし、日本国内にとどまる意味ってあんまり無いんだよな。これで教授たちは一度ロンドンへ、そしてユーリィだけが樺太へゴーっていう流れになるんだろうか。問題は突然ユーリィがいなくなってお嬢がどこに行ってしまうかだよな。あの娘、絶対にカバンひとつ抱えて北方行に挑むよな。

 そして、今回は無残な最期を遂げたカーシュナーさんの口から、教授とユーリィの関係性についての重要な秘密が明かされた。いやでも、確かに衝撃的ではあるんだろうけど、そもそも教授は当時途方に暮れてたユーリィをどうやって懐柔したんだろう。たまたまドックヴィル界隈を怪しげなヴァンパイア研究者がさまよっていて、たまたま拾ってくれたとでも思ってたんだろうか。「教授、あの日あそこで何してたんですか」って10年も聞かなかったユーリィさんサイドにも問題はあるよな。そして、よくある「恩人だと思ってた人が実は……」みたいな葛藤展開なのだが、正直、ここまでのお話でユーリィと教授の関係性ってそこまで掘り下げられていないので、今回の展開はそこまでグッとくるようなものではなかった。そりゃ拾ってくれた人なのだから恩義はあるだろうけど、「別に直接村に火をつけたのは教授じゃないんだし、やっぱりお互い吸血鬼の被害者っていう認識で仲良くすればいいんじゃねぇかな」と思う。実際そうなったけども。今回カーシュナーさんがあっさり油断してやられてしまったことも想定外だったし、なんか、思ってたのとだいぶ違う方向に物語が進んでる気がしますわ。まぁ、1クールのお話だったらこんなもんかぁ。

 あとは最終的に「箱」がなんなのかっていうのが焦点になってきますね。ここまでで誰一人としてその実情を知ってる人間がおらず、すげえぼんやりしたものを追いかけさせられている。これで「ホントはそんなお宝無いよーん」とか言われたらキレるとこだが、実際、そういうオチでも誰も文句を言えないのだ。そのくせ、ユーリィは知りもしない箱を探して守ることが一族の悲願である、みたいなスタンスになってしまっているし、果たしてどんなものだったら満足できるようになるのか……日本軍まで本気で動き出しちゃったし、それなりに情報の後ろ盾はあるんだろうか……まぁ、エフグラフさんがなんとかしてくれることを祈ろう。

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 どんな路線だよ、第5話。まぁ、昭和初期における鉄道網の拡大状況なんて知らないので、静岡・東京間のどこかにああいう建造途中の路線があったのかもしれないけども。「方向がずれたらずっと下り坂」だったらしいので、襲撃現場は箱根あたりなんでしょうかね。

 シンプルに活劇回。P.A.WORKSの作画リソースを惜しげも無く注ぎ込んだダイナミックアクションが見せ場となっている。「列車の上での戦い」というモチーフは数々の作品で描かれているギミックなのだが、これを有効利用しようとすると結構難しい。最近でも「プリンセス・プリンシパル」なんかで「列車での戦闘」が描かれていたが、あちらは列車内部での大立ち回りがメインだった。普通の人間は全力走行している列車から手すらろくに出したことがないわけで、列車の外の環境について、なかなか「真に迫った」ものを描くだけの情報が無いからだ(そういう意味ではジョジョ5部は今から楽しみですね)。

 しかし、今回は安藤監督手ずからのコンテ回ということで、その辺りをかなり色々と考えて、盛り込みまくって作劇が図られている。安藤監督+列車といえば、思い出すのは「CANAAN」12話「忌殺劣者」だろう。あちらはカナンとアルファルドが列車上で激闘を繰り広げる内容となっており、今回の作劇よりもより純粋に、「飛ぶように変わっていく背景」などのスピード感が重視されており、トンネルなどのギミックが一触即発の緊張感を出していた。

 今回の戦闘シーンで注目すべきは、スピード感はスピード感なんだけど、その土台になっているのがまだ歴史も浅い日本のSLだという部分。どの程度の技術力かは定かでないが、少なくとも現代人がイメージする「鉄道」とは随分意味合いの異なった道具なのだろう。実際、白虎党の下っ端連中が発車させるまでにかなりの時間を要しているし、初速が出るまでののんびり具合はいかにも「蒸気機関車」という感じ。少しずつ速度を上げていく中ではお嬢が降りるか降りないかの選択、ユーリィが戦場に戻るかどうかの選択など、「迷い」の部分が効果的に絡んでいるのも面白い。

 そうして一度スピードが乗った列車の中では、あとはお約束として「最後部にしがみついて振り落とされまいとするユーリィ」とか、「なんとか走行中の列車のジョイントを外そうとするミッション」とか、「外れたジョイントを飛び越えて列車を乗り移るチャレンジ」とか、とにかく「まぁ、列車アクションだったら一通りやるよね」みたいな要素を貪欲に盛り込みまくっている。さすがにお嬢は無茶しすぎだとは思うが、むさくるしいヴァンパイアばかりではなく、ちらっと見せる太ももが扇情的なお嬢さんにジャンプさせるあたりはナイスサービスである。さらにお嬢はここぞという場面で肝っ玉の太さを見せるシーンまで用意されており、前回貯めたポンコツポイントが一気に解消されてしまった感すらある。ただまぁ、こうして半端に戦場に食い込んでしまうと……今後のユーリィとの関係性をどの程度の距離にするのかも悩ましいのだけどね。今のところ、お嬢の方がドロテアさんより活躍してるまであるな。

 そして、渦中にいるのは当然我らがユーリィとその兄ミハイル。お兄ちゃん、とんでもない精神状態になっているかと心配していたが、割と常識的なところで悪堕ちは踏みとどまっているようで、ぶっちゃけ今回人造人間を殺してやる必要は全くなかったのに弟の手助けをしている。彼の本心がどこにあるのか、というのが今後の物語の鍵を握るポイントになりそうである。何故か「エフグラフ様のお気に入り」らしいのだが……やっぱり牙・爪がそろい踏みの人狼出身ヴァンパイアっていうのが貴重だからでしょうかね。ユーリィ君はどうあがいても実兄を手にかける覚悟はできていないようであるが、今回の絡みからすると、最終的には兄貴がやることやってボロボロになったところにとどめを刺すくらいの役割になりそうな気がする。絶対に兄貴も吸血鬼連中のこと許してないだろうしな。

 とりあえず、やっぱり吸血鬼・狼男・フランケンシュタインは揃い踏みする定めにあるということは確認できた。さぁ、始まるざますよ。フンガー。

 

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 お嬢様がいい感じにポンコツ可愛くなってきたぞ、第4話。高橋李依ボイスの時点で絶対にどこかヌケてるだろとは思っていたが、こんなに思い切ったポンコツをやらかしてくれる子だとは。いいぞ、もっとやれ。ただ、シリアスが極まったらアホな行動でユーリィに迷惑かけないようにはしてほしいけど。

 V海運とアルマ商会。2つの企業が狩人とヴァンパイアを代表するタームなのかと思っていたが、割とあっさりその辺は覆った。あくまで商会はヴァンパイアが人間社会を程よく利用するための隠れ蓑であり、雇っているのは普通の人間ばかり。悪いことはしてるんだろうけど、そこにガサ入れが入ろうが、意趣返しがこようが、崇高なるヴァンパイア様たちにとってはかゆい程度のダメージである。これまで結託していた(と思われていた)白虎党の連中も、実際は日本での活動の足がかりにちょうどいいから利用されていただけで、気づけばそこはあっさりと決裂。白虎党自体は素直な(?)憂国騎士団であるから、それはそれでまた別の問題を起こしながらの独立を果たした。三すくみとまではいかないが、狩人側、そして警察側からしたら頭の痛い問題である。まぁ、勝手に仲間割れしてくれただけだと思えば別に実害はなさそうなのだが、やはりヴァンパイアの核心に迫れずに使役していた人間ばかりが殺されているのはどうにも気分が悪い。

 そんなヴァンパイアさんたちも、実際は一枚岩の勢力ではない。実質的なトップはツダケンボイスのエフグラフさんであり、子安ボイスのカーシュナーさんはその配下。エフグラフさんは天井からぶら下がる古式ゆかしい吸血鬼の爺様たちの言う「滅びるときは滅びるんちゃう?」という末法観に嫌気がさしており、新しい時代の吸血鬼を目指すために人狼族のお宝、「シリウスの箱」を追い求めている。しかし、そんなあるかどうかもわからないような希望を追い求めるエフグラフさんの姿勢についてはカーシュナーさんはいくらか懐疑的であり、こちらも思想的には拠り所が異なっている。「ロイヤルズ」と呼称されるお偉方はそれぞれにいろんな考えがあるので人間同様に組織を運営する上でも悩みが多いようである。

 興味深いのは、そんなロイヤルズこそ最強設定だが、使役されている下っ端吸血鬼「スレイブズ」については、割とよく知られている吸血鬼の弱点、つまりは日光が効くということ。しかも、何故か皮膚に浴びるとダメージではなく、「目に入るとダメージ」なので目の部分だけは覆い隠す必要があるという。どういうことなんだろう。視神経からの日光だけダメって、よく分からん性質だよな。まぁ、表に出てくるような連中は全員ロイヤルズなのであんまり関係ない気もするけど。そういえば、ユーリィ君のお兄さん、ミハイルは吸血鬼になったらしいが、お外を歩くときにサングラスなんかしていない。つまり彼もロイヤルズだ。最近吸血鬼になったばかりの奴でもスレイブではなくロイヤル扱いってのは、生まれ持った性能によるものなのか、吸血鬼にする側の裁量なのか、はたまた人狼だったから特殊処理になったのか。とりあえず、「強そう」っていうことだけはわかるので弟さんも大変である。その辺歩いててあっさりあっちゃうし。おとなしく挨拶だけしてお別れってわけにはいかんよなぁ。

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 Tomatsuful Power、第3話。弟が戸松、兄は櫻井。世界を救うことも壊すことも簡単にできそうなパワフルすぎる兄弟である。ちなみに、Cパートで登場した博士も加えると、ヴァンパイア陣営はツダケン、子安、飛田さん。こちらも世界の1つや2つや3つや4つは簡単にぶっ壊せそうな陣容。ゴリゴリに濃すぎて気持ち悪いくらい。これを相手取るのは若手を率いる賢雄さんだが……もう、なんだこれ。

 前回アガサさんがあっさり退場してしまったので心の傷が大きかったんですが、キャストの密度はそれでもブレない作品。別にそこだけを楽しむというわけではないが、これだけ濃いとキャスティングしてる側がどんな物語を作りたいかが分かりやすいのでとても助かります。これ、人類サイドは苦戦必至やぞ。いや、ユーリィは厳密には「人類」サイドではないが。「人類の味方サイド」でいいのかな。でも、ヴァンパイアは1000年以上も社会を牛耳っているらしいので、案外放っておいても共存共栄は可能なのかもしれない。単に前回の親父さんみたいな犠牲者が年に何人か出るくらいで(大問題だ)。

 前回が親父さん、そして今回はお袋さん。子を持つ親に容赦ない作品だし、親を持つ子にも容赦ない作品。綺麗に構図が重なったおかげでユーリィの生い立ちが明らかになり、やはりセオリー通り、3話目にして一気に見通しが良くなった。単にヴァンパイアVS狼という構図ではなく、敵サイドに吸血鬼化された肉親までいますよ、っていうのがなかなかエグい設定である。ちなみに今回のコンテは岡村天斎である。P.A.作品ではちょいちょい名前を見るので自然なことではあるが、このまま進むとこの作品のタイトルこそ「DARKER THAN BLACK」っていうのがぴったりくる展開になるのかもしれない。

 「母親」が絡む話に弱いのは相変わらずなんだけど、今回はお袋さんが編んでくれたマフラーの使われ方が容赦なくて辛いところ。普通なら今際の際に託された形見なんだから大切に握りしめながら現在も生きてます、みたいな展開になりそうなものだが、ユーリィさんの過酷な幼少期ではそれすら許されず、逃げ出した直後にあっさり四散。そしてそのことが彼の「狼」に火をつけることになったというのだから皮肉なものだ。今作ではヴァンパイアの方が血を想起させる真紅をイメージカラーにしているのに対し、「天狼」はまさに天に輝くシリウスをイメージさせる青白い光を放つ。現在のユーリィも髪の毛の一部に「白」のイメージを残している。また、現在のミハイルの全体的なイメージはやはり「白」なのだが、今後それがどのように変化していくのかは気になるところだ。

 それにしても、チーム・イェーガーの微妙にズレてる仲の良さは一体なんなんだろうな。見ててやきもきするわ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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