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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 全ての事態が、片付かないという片の付けかたをしてみせた、曰く言い難い最終話。前2回の盛り上がりからはちょっと肩すかしだった感もあるが、いや、なかなかどうして。

 カナン対アルファルドの最終決戦。カナンのために自らを犠牲にすることに決めたマリアは、ユンユンのパワフルダッシュの甲斐あってかろうじて生き残る。前回あれだけもったい付けてあっさり生きちゃったのはどうかと思うが、これもきっと「愛〜なんだ〜」ろう。そもそも爆弾の直近にいた人間が死んでねぇんだから、わざわざ連結外す意味も無かったんだけどな。いたずらにユンユンのおなかが空いただけじゃないか。

 しかしまぁ、このマリアの「カナンの横に並びたい」という切なる願いが、カナンを覚醒させたと思えば。自らの最大の武器である「見ること」に全てを捧げたカナン。マリアの生を信じて、その視線によってアルファルドの正体を暴きにかかる。シャムの死と同時に自らの時間を止め、「死んで」しまっていたアルファルドは「見透かされること」を最も恐れ、これにより2人の武力関係は逆転。アルファルドは一時撤退をもくろむ。しかし、自らの「生」の時間とアルファルドの「死」に到達したカナンは強い。銃撃で、徒手空拳でアルファルドを圧倒し、彼女の心を折ろうと迫る。最後の最後でアルファルドは自らの弱さを突きつけられ、カナンの手に「さらなる死」を阻まれる。カナンの叫ぶ「生きている者に選ぶ権利がある」という訴えは、ファクトリーの中で悲哀に沈んだハッコーが突きつけた絶望の言葉。その一言が、今度は彼女と宿怨のライバルをつなぐ、新たな言葉となった。

 しかし、アルファルドが選ぶべきは、やはり今ではなかった。シャムの残した本当の名前、「孤独」に魅入られたもう1人の「カナン」。最後に彼女の選んだ道は、あのとき止まった時間の中の「カナンへの復讐」ではなく、自らの意志で、カナンの呪縛から逃れることだった。2人のカナンの直接対決は、この場はそれで幕を閉じた。

 後日談となるラストエピソードでは、マリアは自らの弱さを再確認し、カナンの隣を目指し続けることを誓う。カナン自身も、遠く離れた地でマリアを「光」という絶対的対象ではなく「友達」だと悟っており、2人の中で、ようやくその関係性に光明が見えた。照らされるのではなく、もちろん守られるのでもなく、2人の関係は、寄り添うことで確認出来る。

 ミノさんは、自分が最も肉薄した真実である、サンタナとハッコーへの禊ぎに出向く。暗く静まりかえった店内には何も残っておらず、2人の生きた証はどこにもない。三文小説のような体験の中で、彼が見つけたのは、部下である大沢マリアの成長だった。

 日本に戻った2人は、個展を開くことで自分たちの見てきたものを伝える活動を行う。戦争、殺戮、その中で必死に生きる人々。その中心には、マリアが撮った2人の少女の写真。その名前は、「CANAAN(キボウノチ)」。

 やはり最終話は、物語が大きければ大きいほど、充分な後日譚を描いて欲しいもの。そういう意味では、この作品の最終話はかなり理想的な仕上がりである。マリアとカナンは今回1度も顔を合わせておらず、互いの生死すら定かでない。それでも、一度その関係性を完成させた2人だけに、一切の疑い無しに互いを思うことが出来た。2人の少女の友情物語は、何かが明確に変わったわけではなく、これからも、これまで通りに続いていく。

 他のキャラクターとしては、出家した姿が実によく似合うカミングス。BB弾に想いを込めて。そして、今回もフル回転大活躍だったシルクロード饅頭ことユンユン。一時は生死を賭けた旅に出ていたというのに、ホームに戻ってすぐにバイトが再会できるバイタリティは恐ろしい。彼女にとっても、マリアは親友として未来への希望に映っているのだろうか。スイカが入るあの服は、一体どんな素材で出来てるんでしょうね。

 そしてアルファルドとカナン。カナンはこれまで通りの仕事を続けていく。変わらずにいることが、彼女がマリアに出来る最大の思いやりなのだ。そして、変わらないのはアルファルドも同じ。夏目に狙われているということは、まだまだ蛇の活動は終わらないらしい。隻腕の殺戮マシーンは、再び「絶望」と対峙するときが来るのだろうか。

 最終話ということで、これまで盛り上げてきた全ての感情がきちんとはまるべき場所にはまったエピソード。特に何も言うことはありません。とにかく、満足でした。 

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 「絶望」と「極限」がしのぎを削る第12話。ウーア、ファクトリーといった過去の遺物を1つずつ踏み台にし、最後にアルファルドが目指すのはやはり自分の名前を奪った者、カナン。シャムが、アルファルドが、そしてマリアが、カナンという1人の少女の内実を解体していく。

 前回までの展開で最後にどうもってくるのかと不安だったが、この作品のタイトルは「CANAAN」。同じ名を持つ2人の人物が、最後に「カナン(希望の地)」を巡ってお互いの想いをぶつけ合うクライマックスが待ち構えていた。これまで主人公としてはいまいち存在感を発揮できていなかったカナンだったが、今回のエピソードを通じて、あらゆる角度からその全貌を丸裸にされている。

 アルファルドによって明かされる「絶望」という名前の意味。シャムによって理想の兵士を目指したアルファルドの前に「戦場であってはならないもの」と言われる「絶望」が現れた。シャムの畏敬と、アルファルドの挫折。カナンがもたらしたのは、決意の果てのシャムの死。そして、そこから因果は巡り巡って、ウーアの感染者、ユンユンの村、数々のボナー、そしてサンタナ、ハッコー、みな「カナンが現れたが故に」命を落とした。アルファルドが用意した最後の舞台、「忌殺列車」で過去の亡霊はカナンを責め立てる。シャムが殺されたあの日の情景に「絶望」たるカナンの目は曇り、真実を映さない。その隙を突いて、アルファルドは再びの光であるマリアを、「絶望」のために死地へと送り込む。

 アルファルドが望むのは、歪んだ形の征服欲と、怒りのみに動機づけられた純粋な復讐。怒りを貯め、コントロールして、それを笑うと彼女は語る。対するカナンは、ただそこにある光をただ純粋に求めるだけ。純粋であるが故に、マリアを悩ませ、アルファルドを燃やし続けてきた。「あなたのせい」の一言に、カナンは思い悩む。カナンの想いに答えは出ない。それでも、アルファルドの突きつけた「結末」に抗うために、彼女は戦うしかない。全てを理解したマリアの最後の選択は、それでもなお「カナン」に生きることを選ばせた。全てを理解し、愛する者の存在が、カナンには必要なのだ。

 

 あまりに多面的で、これまでのエピソードで積み重ねてきた様々な感情、想い、意志が重なり合う最終決戦。アルファルドの目的意識は純然たる復讐であり、悪意である。対するカナンの目的は、「護ること」。しかし、この「護る」ものが光であるマリアなのか、それとも不安定な自分自身なのか。まだそこのところに結論が出ていないように思える。「光」の本当の大切さを知ったときに、「絶望」たる彼女は「極限」を乗り越えることが出来るのか。文句なしの大盛り上がりで持ってきた次回。最終回が楽しみで仕方ない。

 今回も相変わらず素晴らしい演出で全く退屈させない仕上がり。満を持してのアルファルドとの直接対決は型にはまらずにエキサイティングなアクションシーンに仕上がっているし、今回はそれに加えて1人コミカルに動き回るユンユンの動きも見栄えがする。過去の亡霊がフィードバックするカナン視点の使い方や押し引きを重視しためまぐるしいカメラワークのおかげで、本来なら狭苦しいはずの列車の中の風景が、これまでのどのシーンよりも広々と、大きな動きを盛り上げている。前回に負けず劣らず、見事な一本でした。さぁ、このまま次週まで駆け抜けろ。 

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 様々な愛の形が紡がれた第11話。煮詰まっていくストーリーと、片付き始めた人間関係。予想通りの結末とはいえ、涙が止まりませんでした。「彼女・添(She-sou)」というサブタイトルは、前回の次回予告で聞いたときには「まーた恥ずかしいフレーズ考えやがって」と苦笑しか出なかったが、今回のエピソードを見るにつけ、これはこれで、なかなか意義深い。

 マリアは、御法川の教えを受けてカナンに寄り添う。心配しながらも足手まといにしかならない自分にやきもきするが、出来るのはカナンを迎えてやることだけ。震えるカメラのフレームに、カナンを想う彼女の心情がうかがい知れる。

 夏目は、米軍と巨大な利権に添う。カナンの友人であるマリアをも口封じのために殺そうとした冷血漢だが、全てを灰にした彼女の中にも、まだカナンの影がちらつく。アルファルドの思惑も、利で動く彼女のあずかり知らぬ領域にある。

 アルファルドは、過去の亡霊に想い添う。かつてのシャムの言い残した「絶望」という言葉、そしてカナンという名前。「今」を見ることなく、ひたすら自らの過去に抗う。その目には誰の愛も映らない。

 ハッコーは、失った光に添い遂げる。「決める権利があるのは生ある者」。彼女の想いも、また今を見ていない。家族を、村を失い、その元凶でもあった、新たな光であるサンタナを失い、彼女に残されたのは、ただ1人求めてくれた彼に愛を囁き続けることだけ。これも1つの愛の形。

 そして、カミングズとリャンの、愛の形。アルファルドが自分を見てくれている。それだけのことをひたすら求め続け、リャンはついに壊れてしまった。目的を見失った目には、ただ障害であったカナンが映る。狂気に呑まれ、いびつな景色を映す目を閉じるため、カミングズは最後の決断をする。リャンのために一度は捨てた命だったが、残された自分の命は、最後の愛を貫き通すために。1人残されたファクトリーでは、彼の愛は、決して添うことは無く。

 

 これまで熱烈に応援してきたリャン・カミングズコンビの最後の顛末は、想像以上に壮絶なものとなった。狂気と呼べるほどのリャンの妄執は、今や愛する人に手をかけるまでになり、狂気の矛先は、まるで誂えたかのように自分自身へ降りかかる。憎きカナンと同化してしまうという選択肢など、冷静な彼女なら絶対に選ぶはずもないものだったはずだが、最後まで愛を拒絶され続けた彼女には、既にそんな判断力はなかった。子供のように幻影におびえる彼女に、カミングズが送った最後の愛。初めて足下に寄り添う最愛の人を見て、彼は何を思ったか。

 事実上の(私の中では)クライマックスだけに、その演出面も飛び抜けて良かった今回。悩殺ランジェリーで銃を乱射し、青竜刀を構え踊り狂うリャン。カミングズを殴り続ける際に、邪魔なものとして「愛も!」と叫んだ彼女は、その「壊れ方」が非常に痛々しく、終始張り付いたような笑顔で切り刻まれ、命を落とすシーンはまさに修羅場。もう、ほんとに切なくて、愛おしくて。カミングズも本当に優しくて。最後に絶叫する彼の声が、自動ドアによって遮られてアルファルドの独白につながるシーンなんかも、あれだけの騒ぎに全く興味を示さないアルファルドの冷徹さ、無感情さが一発で伝わる小気味よいカット。いや、ほんとに魅せてくれる。

 そしてやはり、今回最大の賛辞は中の人に贈られるべき。水銀燈、トモエなどの嫉妬に駆られる敵役では定評があるが、今回のリャン・チーは、間違いなく田中理恵ヒストリーの1ページに刻まれるべき役であろう。今回の収録のあとは、絶対に喉やられてたと思うし。あー、来週からは出てこないのかー。本当に、お疲れ様でした。 

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 ハッコーボイス、共感覚といった全てのパーツの意味がきれいにつながった第10話。これまで「何だかなぁ」と思っていた雰囲気ツールが、今回非常に印象的な形で活用されており、那須も捨てたもんじゃないなと思い始めた今日この頃。いや、アニメのシナリオってどの程度個人の力量に依るのか分かりませんが。

 いよいよファクトリーに潜入する面々。そこに待ち受けるのは、待ちくたびれてババァになりかけた妄執の人、リャン・チー様。彼女の手引きによってバイオハザード並に大量のアンブルームがかり出され、一時的にハッコー・サンタナ組と他の面々が隔離される。そして最強のボナーであるハッコーとの対談に挑むリャン。彼女の説明台詞によって、ハッコーが過去にカナンに向かって言った「あなたのせい」の真相が明かされる。形の上での共闘、弔い合戦を提案するリャンだったが、ハッコーの答えは当然NO。彼女の人生は、サンタナによって既に傷が癒えかけていたということだろうか。

 しかし、リャン姉様の暴走は止まらない。最愛の人を、最も忌むべき自らの能力で殺させるという嗜虐心あふれるトリックプレーによってハッコーの精神を破壊し、さらに「音を全て遮断する」というトンデモ便利な最新技術によって、ハッコーボイスの矛先を憎きカナン1人に向かうようにセッティング。これにより、ボナーVSボナーの生まれた原因であるカナンという、いびつな対決構図を裏で手引きすることとなる。新たに突っ込んできた夏目も加えて、ファクトリーでの最終決戦が幕を開ける。

 今回感心したのは、1つはサンタナとハッコーの関係性の描写。サンタナはハッコーの前で自分1人責任を負わずに「逃げ出した」ことを後悔しており、今回の無謀な突入劇の動機となった。他方ハッコーは、カナンや蛇を見ると殺された仲間達を思ってどうしても感情的にはなってしまうものの、サンタナを憎んだりはしていない。勿論、彼の無謀な贖罪など望んでいるわけもない。互いに互いを思いやっているはずなのに、「声が聞けない」というたった1つの欠落があるばかりに、2人の想いはすれ違い、悲劇となった。自ら起ちあがろうとしたなけなしの勇気を兵器として逆手に取られ、最悪の結果に陥ったハッコー。サンタナはそんな彼女に力を与えるべく、その最期に彼女の声を求め続けた。

 そして、突然共感覚を取り戻したカナンをおそう、ピンポイントハッコーボイスの恐怖。「何で突然回復してんだよ」とか、「反対の音波を出して音を消す装置なら、そもそもハッコーの声の音波自体は無効化されないんだから御法川にも効くはずじゃね?」とか、「そもそも反対の音波を瞬時に出す装置って何よ」とか恐ろしく突っ込みどころは多いものの、共感覚を使った「カナン視点」の活用により、何となく雰囲気で丸め込まれてしまう。これまで単にオサレな印象と演出面のためだけに描かれていると思っていた「カナン視点」だが、今回のように「共感覚であること」がシナリオ要素として重要になってくると、見せ方としても、ストーリーとしても非常に面白いものになる。それまでハッコーと同じ緑色に見えていた御法川が、決意の後には赤みを帯び、ハッコーを抱きしめることで色を「共有」する描写も、その色の意味することは推察することしかできないが、音のない世界の中で何かが動いていることをまさに「異なった五感」で伝えてくれる面白い演出といえるだろう。

 そしてやっぱりリャン姉さん。「アンチエイジングしてあげる!」「ビーム? つり天井? 漫画の見過ぎじゃないのぉ?」「一万年と二千年早いのよぉ」などなど、やりたい放題が止まりません。エロくて下世話な台詞も本当に良くマッチします。夏目、ユンユン、マリアと女性キャラそろい踏みだが、もう、誰1人として足元にも及ばないです。っつうかマリアの影が薄すぎね? 

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 愛、なんだね〜〜という冗談としか思えない挿入歌が意外に重要な意味を持ってるように見えてくる第9話。何はともあれリャン・チー姉さん大復活(?)おめでとう。

 ユンユンを加えて「消えた村」へと向かう一行。そこで「アンブルーム」と呼ばれるウーア作戦の失敗作の存在を改めて見せられ、村の廃墟ではハッコーとユンユンという2人のボナーの過去が語られる。「あそこがにぃちゃんで、こっちがとうちゃん」と、家族の思い出を明るく語るユンユンのおかげで、かえってその悲壮さが浮き彫りになる。そんな彼女もまた、薬の問題が解決したわけではなく、手持ちが無くなれば死を待つのみの人生。そんなユンユンの諦めきった様子に、ハッコーは珍しく素直に怒りを露わにする。後ろから思い切りほっぺたをつねり上げる様子は、切実ではあろうがどこかコミカルでもある。

 そして、村を訪れたのは一行だけではなく、カナンに対して狂気とも言える執着を生み出したリャンと、それを「切り捨てる」べく追撃に来たアルファルド・カミングズ組。それぞれ思いは違うが、その中心にいるのはやはりカナン。「色」を失っていまいち主人公らしい活躍が出来ないでいるが、全ての思いを受け止めて未来へ託せるのは、やはり彼女ということなのだろうか。

 サンタナの正体が判明しておよその人物相関が分かった今回だったが、個人的にはそんなストーリーの進捗具合よりもリャン姉さんのイキっぷりの方が気になって仕方ない。ヘリをチャーターしてミサイル爆撃くらいなら驚きもしないのだが、その後アルファルドの手で狙撃を受けた後の彼女の倒錯ぶりはすさまじい。「カナンじゃなくて私を撃ってくれた」と陶酔し、「首を切られ、そこから手を突っ込まれてぐしゃぐしゃに……ああああああああ!」と、もう、辛抱たまりません。こんな彼女に興奮する私はどんな性癖なのか分からなくなってきました。とりあえず「田中理恵に踏みにじられたい」ことだけは確かだ。

 そしてそんなリャンの「愛」に応えるべく、なけなしの男気を発揮したカミングズも格好いい。絶対的主君であるアルファルドに反旗を翻し、末期の一言は絞り出すような「愛ぃ!」。よしOK、君も本物だ。絶対叶わないと分かっている恋のために命まで捧げられるこの姿勢こそ、真の男、真のM。BB弾に願いを込めて。

 どうにもユンユンやリャンなどの蛇側の人間ばかりが魅力的に映ってしまうこの作品。アルファルドの裏には「薄い茶色」のシャムと同じ色が見えたらしいが、主人公はアルファルドとの因縁で、最後の一花を咲かせることが出来るのだろうか。 

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能登ヴォイスは殺人ボイスということがよく分かる第8話。もし万一能登麻美子がハウリングボイス能力を手にしてしまってしゃべれなくなったら、国内で何人くらい自殺者が出るだろうか。少なくとも私は手首に傷くらいは増えそうです。まぁ、彼女のせいで人生駄目にした人間も多そうだけど。

 さておき、いよいよストーリーは全ての始まりである「消えた村」へと進み始める。共感覚を失って途方に暮れるカナンと、何とか元気を出してもらおうと奮戦するマリア。大沢博士の登場で核心に触れることになった御法川を仲介し、ウーアの被害者ハッコーがついに動き出す。あんなシケたジープ1台でどこまで行けるのか不安ではあるのだが、少なくとも平田さんとハマケンの2人カラオケ大会はその筋の人にはうれしいサプライズかもしれない。

 そしてカナンに憎しみをぶつけるハッコー。「あなたのせい」とは一体どういうことなのか。人体実験の末に「蛇」は何を手に入れたのか。そしてハッコーはカナンが憎いなら、おびき出して声を出せば一撃だと思うのだが何故そうしないのか。謎は深まるばかりである。

 今回はアクションシーンが皆無の展開だったのだが、この作品最大の売りであるきれいなグラフィックは維持され、明暗使い分けた演出も今回はなかなかいい感じ。特にハッコーが少年を殺してしまったシーンの衝撃と、回想からあけてグラスにハッコーが痛々しく映るシーンなんかは、彼女の根深い悲しみが痛いほどに伝わってくる。他にも謎のアイドルネネのライブシーン、物言わぬハッコーに自分の初めての困惑を吐露するカナンなど、画面に動きがなくとも充分に満足できる話数であった。唯一の不満は、今回リャンが出演しなかったことである。アルファルドの言を聞く限りでは完全にリストラされてしまったようだが、愛に裏切られた狂信者は、今どこで何をしているのだろうか。トチ狂ってアルファルドとカナンに割っては入り、事実上のラスボス替わりになったりしたら面白いのだが(中の人的にね)……多分決戦前のかませ犬ポジションとかなんだろうなぁ。

 そういや、戸松チャイナことユンユンが早くも復活。薬物投与が無いのでどこかでのたれ死んでいるかと思ったのだが、あり得ないくらい元気だった。シルクロード、まんじゅう、自転車。何一つかみ合わないのがすごい。

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 「シャングリ・ラ」といいこれといい、なんだか8月に入ってからミサイルを落とすアニメが多い気がする第7話。合間には女の子がお盆を思うアニメもあったので、8月のイベントはこれでコンプした感。日本の米軍基地と上海って意外と近いのねー。

 前回からの引きで拉致られた要人達の救出に向かうカナン。アルファルドとの直接対決はお預けだが、なにやらものすごい眼ぢからでミサイルの軌道を逸らすという荒技をやってのけた。いや、実際はコンピューター使って頑張ってるスーツのおねーさんがやったんだろうけど、本人曰く、「きっかけを作った」らしい。うん、何に貢献したのかさっぱり分からない。現場で共感覚を駆使することでミサイルの実測位置でもあぶり出してたのかな? でも発射後はおねーさんと交信してた気配もないし、単に眼ぇ見開いてうなってただけなんだけどね。よく分からない。

 分からないと言えば、蛇が何をやりたかったのかもよく分からない。せっかくリャン・チーがオリジナルのガイダンスビデオまで用意して周到に行ったテロ行為で、大統領をウーアウイルスに巻き込むところまでは分かるのだが、それを生殺しにして見物し、アメリカ軍まで登場させたのは意味があるんだろうか? 大沢父を巻き込んだビデオカメラの細工なんかを考えると、「実行する必要が無かったのにアメリカ軍が大統領にミサイルを発射してしまった」という事実が作りたかったようにも見えるのだが……でもカナン達が失敗してたら単なる殺戮劇だよなぁ。わざわざそのためにリャン・チーを「切り捨てる」とまで言ってしまった意味も分からないし……まぁ、あの愛情はどう見ても一方通行だから、いい加減にうざくなったのかもしれないけどね。今回も素敵でしたよ、リャンねぇさん。

 多分今回の事件があとあと効いてくることになるんだろうから、今の時点でなんともしっくり来ないのは仕方ないのだろう。ただ、それならそれでミサイル迎撃の見せ方をもう少し視聴者に分かりやすくするとか、1話のストーリーとしての見どころを作ってほしかったところ。冒頭のプッチ神父(第三形態)ばりのスピードで敵兵を突き抜けるカナンは相変わらず爽快なアクションシーンであったが、それ単発で満足できるようなもんでもなし。

 個人的にはアルファルドにフラれて錯乱する理恵さんが一番の見どころでしたけどね。あとすっかりレギュラーになったタクシー運ちゃんか。

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「 サビを歌いなさい」という未だかつて無い嗜虐プレイが展開された第6話。対テロ国際会議という最大のステージで展開されたのは、大統領の迷演説と、テロによる暴虐と、1人のドSによるわがまま劇場。相変わらず中の人メインで申し訳ないのだが、今回は完全に、理恵様1人舞台。

 あまりに怪しげな招待状によって対テロ国際会議の会場へ呼び出されるマリア。露骨すぎる誘いなのにマリア1人で生かせてしまう御法川の不注意さにはあきれ果てるが、マリア自身も乗り気だったみたいなので、この平和ボケした日本人2人にはもう何も言うまい。一応その代償として、御法川はハッコーからハウリングボイスを喰らうというよく分からない罰ゲームを喰らっている。ウーアウイルスに感染するとランダムでスタンド能力が開花するようだが、盲腸が2つになる能力から謎の音波攻撃まで、かなり幅広いラインナップになっている。これじゃプッチ神父がディスクを集めるのも一苦労。きっと「水を熱湯に変える能力」に開眼した人もいるに違いない。

 さておき、そんなマリアをおそうのは、当然のテロアタック。今のリアルチャイナのきな臭さを考えれば、こんなトコで国際会議を開こうってのが無謀だった気もするのだが、非常にずさんな警備の中、当然蛇の魔の手が伸びる。そして、あとはもう田中理恵の、いやさリャン・チーの1人舞台。

 「死んじゃうのよ〜」とオリジナルの替え歌を披露し、飽きたところでカミングズに歌をパスして理不尽な狙撃。「ゲッダン!」と爆弾を連鎖させ、会場ディスプレイにはわざわざオリジナルの萌えキャラを作って自分で声を当てたガイダンスビデオを流すという親切っぷり。1人事務所でアフレコしているリャンを想像すると萌えずにはいられまい。

 そしてマリアを招聘しての見事なハイキック、サッカーボールキック、カナンに逆ギレ、上司にたしなめられると突然愛を唱え出す始末。一つ一つの表情が、仕草が、そして声がたまらない。音声だけでもipodに入れて持ち歩きたいくらいの、今期文句なしのトップオブ萌えキャラ。当ブログは全身全霊でもってリャン・チー並びに中の人を応援します。

 カナン? 今回走ってただけだし。真紅よりも銀様の方がファンが多いのは当然なのさ。

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 友に鍵を譲るところから始まり、その鍵をかけて旅立つまでを描いた第5話。当初単なる狂言回しだと思っていた戸松チャイナことユンユンがみるみる重要な役どころになっていくのがびっくりであった。

 「蛇」とカナンサイドをつなぐ役割を果たすことになったユンユン。マリアとの出会いは偶然であったが、気付けばリャン・チーに「死ね」の一言で牛耳られ、危うく親友を失いかけるところまで行ってしまった。不遇な生い立ちのせいで組織に文字通り命を握られていることを思えば仕方がないところではあるのだが、そんな不遇な生い立ちの割にまっすぐな性格に育っているだけに、クライマックスの腹マイトは悲痛を通り越して滑稽ですらあった。お偉いさんにウイルス仕込みの酒を盛ったり、自爆がてら相手を川に引きずり込んだり、やっていることは実にあくどいのだが、どこか憎めないのはそのキャラクターのおかげか。

 前回までで、カナンとマリアは、未知の部分があったが故にすれ違いが生じてしまっていたが、今回あいだにユンユンを挟み、その彼女が明確な「敵対意識」を見せてくれたことで、「全てを理解した上での友情」を結びつけることになった。カナンは「敵を殺さない」ことでマリアの前で新しい自分をみせることが出来たし、マリアもそんなカナンにいち早く飛びつくことで親愛の情を取り戻している。実際はマリア側の見せた「拒絶」の贖罪はすんでいないはずなのだが……まぁ、当人達が「仲直りをした」と言っているのだからそれでいいのだろう。

 そして次第に浮かび上がってくる「蛇」とウーアウイルスの関係性。とっちらかった印象だったシナリオ面も、ようやく道筋が見え始めたようだ。悪役は徹底的に悪く、というのがこの手のドンパチを面白くみせるポイントなので、今回のようなリャン・チーの悪逆非道ぶりは見ていて気持ちがいい。

 今回はカナンのアクションシーンこそ少なかったものの、代わりにユンユンが表情豊かな喜怒哀楽で物語を支えてくれていたので一切退屈せずに見ることが出来た。戸松遙、ここにあり。

 まぁ、個人的に一番鳥肌ものだったのは、冒頭でカナンが嘔吐した時の声なんだけどね。みゆきち、現場でほんとに吐いてるんじゃなかろうな。役者ってすげぇ。

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
大原さやか 桑島法子
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