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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 外道ミーツ外道、第16話。もうやだこの世界。

 また1つ、陣営が退場した。先週の段階でこのランサー陣営の退場は予想できるものではあったのだが、そこには一切の救いが無く、想像以上に悲惨なものとなってしまった。消えゆくランサーの怨嗟の念は、並の人間ならば精神判定失敗で一発死亡くらいの威力がありそうだ。また、ケイネス先生の末期の一言も、切嗣の救いのなさを体現していてさらにやるせない。「この世の悪を全て背負い込む」と宣言した切嗣は、その気概に見合った凄絶な道を歩み続けている。

 仲が悪いことで有名な2つの陣営の対決。そのマスターは2人とも全く別なタイプの外道である。ケイネス先生の外道は分かりやすい外道。自分の家名にすがりつき、プライドを揺さぶる婚約者たるソラウの翻心に、ランサーへの嫉妬心を隠そうともしない。何とか全てに帳尻を合わすため、まずは琴峰神父を殺害して劣勢に歯止め。この時点で割と最低。そして、現状で絶対にキープしなきゃいけないはずのソラウの身の安全が崩れたことに対し、自分の責任丸投げで徹底的にランサーをいびり通す。もう、絶対に大学に行ってもこの人の授業だけは受けたくない。ランサーさんも青筋ビキビキもんだが、彼の騎士道に則ると、こんな人でも主は主。結局、ランサーは最後の最後まで、過去の自分の失敗を活かすことが出来なかったのだね。

 ランサーの最後の希望は、自分と性根が同じセイバーと正々堂々立ち会って、晴れやかに任務を全うすること。仮に負けてもそこに悔いはなかろうし、勝ったとしてもどうせその後に残りの面々と対決する算段なんてないんだから、正直言って現実逃避みたいなもんなのだが、当然のことながら、そんな生ぬるい戦いを許してくれる切嗣さんではない。「人質とって降伏勧告」という分かりやすい手管を用いて、サーヴァントを掃除してしまう。こうなってしまうと、ケイネス先生に令呪を渡したことすら彼の策略であるかのように見えるから恐ろしいものだ。結局、ランサーは何一つこの世の未練をはらすことなく、より呪いの強い悪霊として散っていった。

 ちょっと考えりゃ分かるような当たり前の手段でケイネス先生を処理した切嗣が次に戦うべきは、まともな会話が一切成立しないセイバーさんである。はっきり言って、脇からこの2人の会話を聞くことほど辛いことはない。どう頑張っても、2人がわかり合えないことなど明白なのだ。片や一国の民の希望を双肩にかけて戦い続けた英雄、かたや、戦場で全ての希望を捨て去った戦士。互いの主張は既に完成されたものであり、歩み寄る余地は何一つ残されていない。そして、どちらが正しいということすら無い。2人はこのまま、聖杯を手にするまで転がり続けるしかないのだ。聖杯戦争は、英雄達が火花を散らす「歴史を超えた晴れ舞台」であるはずなのに、この世界で最も苦しいのは、そうした戦いとは全く別次元での歴史と歴史のせめぎ合い。「英雄」にも否定され、「英雄嫌い」にも否定され、セイバーは本当に、何を頼みに剣を振るえばいいのだろうか。

 本当にしんどい。なまじ次の第5次聖杯戦争の顛末を知っているだけに、「聖杯戦争はもうちょっと正面から頭使わずドンパチやろうよ」という願いが先立つのだが、もう、そういう要素もあんまり残されてないのかもしれん。この世界をこのクオリティで描かれると、真に迫るだけに救いようがないなぁ。今回もランサーさんのイケメンぶりがなぁ。ランサーが槍を使って楽しそうにしているエピソードって、毎回同じ人がコンテ演出してる。並々ならぬこだわりがあるのかもしれない。まぁ、もう二度と見ることはないけどね……

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 イケメンしかいねぇな、第15話。なんかねぇ、みんな「格好いい」って言う言葉が本当に似合うキャラばっかでね。こんだけ集まっているのが勿体ないくらい。

 ついに衆目に晒されたセイバーの奥義、エクスカリバー。確か「stay night」の時も炸裂させていたはずなんだけど、その迫力を明らかに超えた、魔を払う一撃には、本作のメインヒロインの貫禄が漂う。どうにも今までのセイバーは「結局青臭いことを言っているだけの可哀想な小娘」ポジションでしかなかったので、こうしてちゃんと他人を圧倒する活躍が出来たのはおめでたいことですよ。まぁ、それでもなお、おっちゃん2人には可哀想目線でしか見られてないのが辛いけど……強いてこの「英雄大集合」シチュエーションの難点をあげるなら、どれだけ格好良くても、他と比較されるので格好良さがかすんでしまうことかねぇ。

 今回もライダー・アーチャーは相変わらず格好良く、バーサーカーは相変わらず何がしたいんだかよく分からないのだが、そんな中、最も格好良かったのは、どんどん切ない状態に磨きがかかっているランサーだった気がする。「主人公」が大挙するこの世界で、どうにも脇役臭がしてしまう可哀想なランサー。彼の決意は最終的に人々の命を守る貴い選択となったわけだが、その代償はあまりに大きいものだろう。あれだけ頑張ってセイバーを傷つけたたった1つのアドバンテージを、彼は自らの騎士道に則ってなげうってしまったのだ。それしかない選択肢であったことは当然理解出来るのだが、やはりこの結末は切ない。もう、おそらくケイネス先生たちマスターコンビとの亀裂は決定的なものになってしまうんだろうなぁ。アーチャーがあんだけ好き勝手に暴れたり休んだりしてるのに、ランサーだけが面倒ごとを押しつけられて泣きを見てる展開だよ。まぁ、もしあのままランサーがセイバーに呪いをかけっぱなしで、最終的にセイバーを討ち果たしたとしても、残りの大ボス2体に勝てたとはとても思えないんだけどさぁ。

 そして、今回でついにキャスターが正式退場。世にも珍しい「全体の敵」となったキャスター。おかげで、普通の聖杯戦争では見られないはずの「英雄そろい踏み共同決戦」という貴重な展開が見られたので、彼らには感謝しなければならないだろう。そのお礼代わりなのか、竜之介は自分の求めるものを見つけて散っていき、キャスター自身も最後の最後に憧れのジャンヌに出会い、全てを取り戻した上で舞台を去った。結局、参加者の中で一番幸せだったのって、この2人だったんじゃなかろうか。是非とも冥府魔道でも仲良くやってほしいものだ。

 15話経過時点で7組中2組が退場した。残るは5組。うちランサーはどう考えても次あたりで退場しそうなので、残り4組。あとは雁夜がヘロヘロだったバーサーカー陣営がどう絡んで来るのか、っていうのが次の山場になるのかな。本当に、一切の息継ぎの無い作品である。

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 ここで終わるか、最終話。まぁ、正確な意味では最終話でも何でもないんですけどね。いくら製作体勢のためとはいえ、この状態で3ヶ月の充電期間を必要とするのは辛いところよなぁ。

 普通に考えるならば、シリーズ1期目を終わらせるのにふさわしかったのは先週までの内容だろう。そうすれば2期がキャスターの暴走から始まり、見た目の区切りは圧倒的にすっきりする。今回みたいな切れ目だと、次に再開するときにどうしたって一度復習するところから始めねばならないわけで、何だか尻切れトンボになったんじゃないか、というイメージになってしまう。

 しかし、実際に今回のエピソードを見せられると、ここで切った意味もよく分かる。画面を埋め尽くすような巨大な敵が現れ、それを倒すために3人のサーヴァントが集まるという盛り上がりは、まさに「最終バトル」というにふさわしいものである。これでもし本当にキャスターがラスボスであり、倒した後に3人が堅く手を取り合うなら、そこで終わらせるのもありだったレベル。ただ、この作品では3人はあくまで敵同士。キャスター打倒が終わった時点でシナリオを区切っても、決して「終わり」のイメージを与えることが出来ないのである。それならいっそ、巨悪を前にして全員が手を取り、「俺たちの戦いはこれからだ!」と言って区切ってしまった方が見栄えが良いのだ。そしてなんといっても、バトルシーンで終わるという「美味しい」終わり方の方が、この作品の良さを強く打ち出すことが出来る。先週終わってたら、ラストシーンが綺礼とアーチャーの会話という、訳の分からない展開になっていたわけだからね。ふむ、なかなか面白い構成である。

 そして、そんな「繋ぎ」を任されたのが、キャスター陣営とライダー陣営である。キャスターさんと龍之介の2人コントは、何だか非常に危うい感じを出しつつも、よく分からないテンションで我々を煙に巻いてくれる。「何をそんなに盛り上がってるんだかよく分からないけど、キチガイどうしの会話なんだから分かっても困るよね」という、妙な納得感がある。ま、2人が楽しそうでなによりだ。ただ、固い絆で結ばれているように見える2人だが、価値観を語る問答の様子を見ていると、2人が通じ合えたのは割と偶然だったような気もする。結果的に目指すものが同じになったように見えるが、龍之介の思想とキャスターの思想(というか反省)は、必ずしも同じライン上に並ぶと決まったものでもなさそう。明らかに人生の先輩であるキャスターが、若いが故に夢に溢れた龍之介の寝言を聞いてたまたま気に入ってしまったという、何とも不思議なコンビなのだ。楽しそうだから別にいいんだけど、あんだけ必死にキャスターが化け物を呼び出したのに、いざとなって龍之介が「だんなー、それ俺が思ってたのと違うわー」とか言い出したら泣くに泣けなかったろうね。

 そして、この世界でもう一組の仲良しコンビといえば、なんといってもライダー・ウェイバーコンビ。相変わらず拗ねて見せるウェイバーに対し、裏も表もあったもんじゃないライダーの強引な人生観と人生訓がどんどん染みいっている。ライダーの凄いところは、特にウェイバーを慰めようとして良いことを言ってるわけじゃないところ。彼がウェイバーに話しかけているのは、単に自分がやりたいこと、やりたかったことだけなのだ。それでも彼はウェイバーのことが嫌いではなくて、そんな「楽しい」という感情を素直に吐き出していたらいつの間にかウェイバーも納得してくれていただけのこと。こういう繋がりを見せてもらえると、なるほど確かにライダーが大物であることが分かる気もする。方向性こそ全然違うものの、互いに認めあえる2組の陣営の姿を見て、この聖杯戦争ってのはどうやって戦うべきなのか、というのが最後の最後に確認出来たような気もするな。

 そして、ラストはキャスターの召喚した大ボスを相手にみんな仲良く、という少年漫画的なクライマックスで締め。途中から「これ、絶対時間内におわらねぇよな」と思って観ていたのだが、全員集合でグッと盛り上がった次期への引きは悪くない。バトル盛り上がりは作画による完成度で左右されるわけだが、今回はセイバーが水上を滑走するシーンで全てを持っていった。あの辺のカットだけでも、もう最終回という文句に不満は無い。流石のP.A.works、この動きが描けるなら、3月からの2期にも期待して良さそうだぞ。いやぁ、楽しかったです。

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 ギルガメッシュさん楽しそうにしゃべりすぎ、第12話。いや、言いたいことは分かるし、すげぇわっふるしてるのも見えるんだけど、それならいっそもっと簡単な言葉でしゃべってくれよ。「綺礼さん、英雄王のここ、空いてますよ!(空いてないけど、すぐ空きますよ!)」って。

 さて、今回はバトル無しなので全編抑えめ。とは言っても、画が地味でもひたすら台詞で埋め尽くす回だったので、ストーリーとしての密度はむしろ濃いくらいのもの。まぁ、ドラマCDでやればいいじゃん、と言われるとそんな気もするんだけど、前回がちょっと不安な作画だったので、ラスト前に一回「描きやすい」回を挟んでもらった方がなんか安心できるんですよ。

 Aパートはセイバー陣営のお引っ越しイベントが気になるポイント。セイバーとアイリさんが仲睦まじくしているだけでも割と平和な気持ちになれる。日本家屋を見てちょっと浮かれてぴょんぴょんしてるアイリさんが本当に可愛いです。これならあの娘も生まれるってもんだ。なんだか体調悪いみたいだけど、なんか聖剣の鞘があると大丈夫なんじゃなかったっけ? あれって怪我は治るけど根本的な体調不良には効かないのかしら。セイバーさんはしっかりと護衛の任務を果たしておくれよ。そういや、あのアイリが気に入った土蔵って、「Stay night」で士郎がセイバーと出会ったあそこらしいね。切嗣があの家の縁側で士郎とお話してるシーンもあったし、なんだか歴史の流れを感じさせるだけのバックグラウンドがあるのはずるいね。

 Bパートはまるまるおっさん2人の会話である。調査報告を事細かに語らされた綺礼が、アーチャーにあの手この手でいじられるという、なんかよく分からんけど雰囲気満載のシーンだ。普段から鉄面皮で感情を読み取ることが出来ない綺礼だが、流石に年の功がある英雄王には勝てない様子。言葉尻捕まえられ、揚げ足取りからの詭弁に振り回され、気づけばすっかり金ぴかペース。最初はイライラしていた綺礼さんも、少しずつ崩される自分のスタイルに困惑を覚え、最後にはあんまり見せたことの無いような想い詰めた表情になっていた。ここまで直接的に影響を与える「他所様の」サーヴァントっていうのもなかなかいないんじゃなかろうか。あそこで令呪が発現したのも、結局は綺礼がアーチャーの思い通りの感情にたどり着いてしまったことの表れってことなんだろうなぁ。ま、こちとら「stay night」で綺礼さんが何をしでかすか知ってますからなぁ……

 さて、次回予告は色んな人が荒ぶっていたのでなかなか盛り上がる回になりそうですよ。キャスターさんもライダーさんも、ファイト。

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 もう……ライダーが王でいいんじゃないかな……第11話。ほんと、圧倒されるだけの存在感だった。これは他の連中が奴のインパクトを乗り越えて勝ち抜くのは難しいぞ。いや、最終的にライダーじゃないのは知ってるんだけどさ。

 単なる宴会に1話。そう言ってしまうととんでもない話なのだが、これが立派に見どころとして際立っているのは凄い。そして、そんな無茶苦茶な脚本で見せられるだけのスタッフが凄い。恵まれた作品なのは間違い無いだろうが、今回はこの作品の良さが一番良い形で出た回なんじゃなかろうか(唯一、キャラ作画だけがちょっと気になったけど)。

 「問答」と称しているように、今回ライダーが持ちかけた酒宴は、1つの正解を求めての相談事ではない。あくまで「正しい多数の答え」がぶつかり合い、その「強さ」を競う競技だと考えた方がいいだろう。今回の展開だと圧倒的にライダーの言うことが正しかったかのように見えるが、当然セイバーの信念だって一切間違った部分はないのだし、アーチャーのいうことだって、「お前がそう思うんならそうなんだろ。お前の中ではな」という話だ。外野が乱入してどうこう言えるようなものではない。そして、そんな「揚げ足の取り合い」「屁理屈のぶつかり合い」が、何だか立派な王としての振る舞いに見えてしまうのが、この作品のキャラ立ちということだ。

 一流のエンタテイナーとして名乗りを上げてしまったアーチャー。ライダーが「たまたま町で見かけた」時点でどんだけ緊張感のねぇ連中だよ、と思ったが、この人は綺礼との談話もそうだったけど、とにかく楽しそうだとノッちゃうだけの軽さがある。今回の酒宴だって、この性格なら「何を意味のねぇことグダグダやってんだよ!」と一閃して2人をボコボコにしてしまう選択肢もあったはずなのに、「酒がまずい、もっとうまいの知ってるぜ!」と、たべログみたいなご奉仕に出ちゃっているのだ。同じく王位に立っている海原雄山でもそんな親切心はなかなか見せてくれないぞ。しかも中空から取り出した酒も杯も、全部宝具と来てやがる。「持ったもの全てを宝具にする」バーサーカーもひどいが、「持ってるものがとにかく宝具」っていうのも想像以上にチートだ。恥ずかしげもない金ぴか鎧で出てきて「お前のものは俺のもの」と言い出した時点では「ジャイアンか!」と思ったが、その実は便利な道具ならなんでも出せるドラえもんだった。そして、中の人はスネ夫だった(2段オチ)。

 そして、今回(も?)すっかり株が下がった感のあるセイバー。もう満場一致で小娘扱いされているのは本当に可哀想だけど、無茶苦茶な奴らの中に一人だけ真面目ッ子が混ざっちゃうと、どうしたってそっちの方が損な役回りになっちゃうんだよね。彼女の願いがいいか悪いかは別として、1つの時代を生きた為政者としての志は本当に立派なものだったはずなのだ。ライダーの唱える支配者観は、彼女の在り方を否定しているかのように捉えられたわけだが、彼女だって、生きていた時代には「自分が一番成したいこと」をなしていただけであり、それは「王の意志」として立派にあった。唯一の問題は、セイバーがそれを「過去として認識できる」という聖杯戦争にしか起こりえない状況に置かれてしまったことであり、「過去の自分を評価すること」と、「過去の自分の正しさ」はまた別なものなのである。セイバーは、そのへんの意識にきちんと自分で折り合いを付けられるかどうかが今後のモチベーションに関わってくるんだろうなぁ。今回ランサーさんが居てくれたらもう少し違う議論も出来たんだろうけどね。

 そして、そんなこんなが有りつつも、やっぱり今回はライダーさんだ。「あなたのお住まいの近くでよくもまぁそんな樽酒見付けたもんだな」とか思ったけど、それ以前に「酒盛りやろう」っていう発想がまず斜め上。そして、相手を強引に巻き込んで酒宴を成立させる迫力と、その中で行われた問答でも相手の弱点を的確に突いて揺さぶっちゃうしたたかさ。まぁ、彼の場合は全部本音でしゃべってたらたまたまセイバーが打ちのめされちゃっただけなんだろうけど、おそらく彼が当初狙っていた以上の「成果」が得られたことだろう。器のでかいおっさんを徹底的にでかくでかく。このあたりの思い切りの良さが、この作品のキャラが愛される理由なんだろう。最高のタイミングで最強の宝具を見せ付けて、胡散臭い問答なんかじゃなくて武力でも存分に個性を見せ付けられるタイミングも二重丸だ。まぁ、なんであんなとこにアサシンがのこのこ出てきたのか分からんけどな。あいつら、自分から表に出てきたら駄目な能力だって事くらい分かってるだろうにね。

 こうして描かれたライダーの勇姿、そしてアーチャーの圧倒的存在感。とにかくアゲられるところは全力で上げる展開。アサシンは便利道具みたいな扱いだし、キャスターは確実に前半の噛ませ、というか共通イベントみたいな扱い。これで残りは不遇のランサーと沈黙を守るバーサーカーだけだ。ホント、出し惜しみがないから毎回クライマックスですがね。7人決戦っていう設定自体が色々とハードルが高いはずなのだが、少ないキャラクターでガッツリ見せ付ける手管がずるいね。これ、もういっそ2クール一気に駆け抜けて欲しかったなぁ。

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 「遠坂さんちの家庭事情」っていうと一気にエロ同人っぽくなるな、第10話。遠坂家の素晴らしいところは以下の3点だ。
1,娘さんが父親思いで可愛い
2,魔法が使える
3,父親の声が速水奨

 なかなか異色のエピソードとなった今回。毎回壮絶なドラマが展開されて30分が短いことで有名な本作だが、今回はメインストーリーはほぼ進行せず、外縁から世界観を補完する役割を果たすこととなった。そして、そんな「他者視点」として抜擢されたのが、まだまだ幼い遠坂凛だったというわけだ。凛ならば「stay night」を知っていれば立ち位置は理解出来るし、ある程度魔法についての素養もあり、完全に何も分からずに見るわけではないので、実に良い塩梅で冬木の町を見ることが出来るのである。

 幼い凛の目から見た要素は、大きく3つある。1つは、父親である時臣。普段のエピソードならば綺礼には軽んじられ、アーチャーには馬鹿にされ、なんだか似非貴族みたいなイメージしかない残念な奴なのだが、それでも娘さんから見たら立派なお父さん。魔法に精通してるし、娘が無茶しても懇切丁寧に問題点を指摘し、褒めることで伸ばしてくれる優しさを持っている。今回凛が助かったのは間違い無く時臣のおかげだし、凛とのコミュニケーションが柔らかかったおかげで、時臣自身の株も上がっただろう。ケイネス先生もそうだけど、この世界は「なんだかショボそうww」とか思われてる人の方が世間的には優秀だったりするんです。全部切嗣と綺礼がぶっ壊れてるのが悪いんだわ。

 2つ目の要素は、禍々しいオーラで街を混沌にたたき込んだキャスター陣営、雨生龍之介。キャスター謹製の魔法の腕輪で好き放題に幼児を誘拐し、パーティーを開催しようとしていた明るく朗らかな殺人鬼だ。今回の聖杯戦争参加者の中ではイレギュラー中のイレギュラーである龍之介だが、やはりその素体は化け物である。激烈バトルばかりが見せ場と思われがちなこの作品で、今回は彼の醸し出すドロドロしたホラー風味が素敵。最終的に幼女1人に負けてるわけなんだから本当に大したことは無いのだが、得体の知れない暗闇に飛び込んでいく凛に与えたあの緊張感は、龍之介の持つ独特の不気味さがもたらしたものだろう。

 そして、最後の1つはこれら要素の総括であるが、幼い凛が伝えたかった今回の最大のテーマは、冬木市、聖杯戦争というステージそのものの異質さである。化け物達が跳梁跋扈する聖杯戦争は、対戦者どうしには単なる「戦場」であるが、外部の人間から見れば「呪われた魔都」である。あらゆるところに魔法の痕跡が残り、一般人がどうなるかなど考えずに張り巡らされた謀略が渦巻く町。普段は見えにくいそんな異質さが、今回は凛の視点を取ることで存分に描かれた。メインシナリオを考えれば「別に要らない話」だったかもしれないが、こうして一度外からの補強が施されたことで、今後作中で描かれる要素が、更に凄絶さを増すことは確実だろう。こうしたメリハリを、きちんとシリーズ構成の中に盛り込むことが出来るのはお見事である。

 考えてみりゃさ、凛って立派な「魔法少女」なんだよね。「stay night」までを通じて、彼女は苦労こそしてるけど、あまり悲劇っぽいことには直面してないし、案外作中では一番真っ直ぐに幸せな人間なのかもしれない。これで間桐との関係性がスムースだったら本当に幸せなんだけどねぇ。

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 ケイネスセンセにサヨナラ、第9話。ホントに救いの無いお話だよなぁ。学生に恵まれず、サーヴァントに恵まれず、あげく嫁にも恵まれず……才能ある人間っていうのは、こうして艱難辛苦が絶えず襲いかかってくるものなのですね。

 そんなこんなで、今回主に描かれた陣営は2つ。1つは当然ランサー陣営で、今回から本領を発揮し始めたソラウさんの外道っぷりが存分に楽しめます。基本的に私はM気質なので虐められる状態は割と楽しく見られるのですが、ソラウが面倒なのは、中途半端に女としての部分を残してしまっているところである。彼女が立ち上がった理由にはもちろん彼女なりの克己心、物欲も含まれているのだろうが、その背後にあるのはランサーへの呪い混じりの恋慕の情。おかげで彼女は、自分でも望まないうちに、何が何でもランサーを自分のものにしたいという抗い難い欲求に縛られてしまっている。おかげで、ケイネス先生には容赦無い鬼嫁を演じられるのだが、ランサーが相手だと単なるアホな尻軽女になってしまう。これでもしランサー自身が単なる悪党で、ソラウをケイネスから奪い取ったことに喜びでも感じてくれれば一風変わったNTRとして楽しく見られる部分もあるのだが、肝心のランサーさんが何一つ嬉しくないという本当の誰得状態になってしまっているので、見ている方としてはモヤモヤしっぱなしだ。ま、呪いを抜きにしてもソラウさんはちょっとおつむが駄目な気もするけど……彼女が令呪を受け継いで戦う大義名分はそれなりにあるんだし、脅しなんかかけずに何とかケイネスを説得できれば、ランサーだってついてきてくれると思うんだけどね。

 そして、そんなギスギスした人間関係は他にも多くあり、結局未だに会話すら出来ないちぐはぐグループであるセイバー陣営は、切嗣がアホの子セイバーに腹を立てて単騎での出陣。ま、今回ばかりはセイバーにも非があるし、仲が悪いのはどうにもしょうがないので今更関係回復は望まないけど……なんか不憫だよね。特に板挟みになったアイリが。最終的に切嗣とセイバーの間で和解して真の友情パワーとかに目覚めてくれればめでたいのだが、どうやらそうはならないらしいしね。今後も各陣営、ギスギスした雰囲気を存分に発揮してもらうことになりそうだ。

 そんな難しい人間関係をものともしないほんわかハートフルコンビが、今回第2の主役となったライダー陣営であろう。ついにズボンを手にした征服王は、すっかり単なるおっさんに成りはてて俗世に完全順応。酒をかっくらってからの征服活動は、どこぞのイカの子もかくやという適当さ。それでも、ちゃんと聖杯のことは忘れていないわけで、ウェイバーの努力もちゃんと見てくれているよいおやっさんでもある。他の陣営と違い、サーヴァントが少しずつマスターを認め始めているのが分かる、すごくまっとうな主人公気質。褒められて悪い気がしないウェイバーも、少しずつライダーの器の大きさを受け入れることが出来るようになるんでしょう。ライダーの気質と真反対の特性を持つキャスター陣営の悪行を目の当たりにすることで、少しは聖杯戦争の参加者としての気位の高さも芽生えてくれれば何よりである。

 それにしても……アサシンあと何体おんねん。

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 ケイネス先生今までどうもありがとう! 第8話。やっぱりね、こんだけの人数がいると噛ませ役もかかせませんものね。ひどい顔だったけど、次回予告からするとまだこれでおわらねぇっていうのは凄いな。

 今回は割とおとなしめの回かなぁ、というのが率直な印象。征服王が出てこなかったせいでシナリオ的なメリハリが少し弱くなってしまい、綺礼さんの悪逆非道っぷりが目立つ結果になったおかげだとは思うのだが、このアニメって他作品に比べると恐ろしく画面が暗いので、ちょっと油断して画面に惰性が現れると、あっという間に「単なるどんよりした画面」になってしまうのがおっかない。もちろんスタッフはそのへんを意識して適宜光源をいじったり動きに幅を持たせることで飽きにくい工夫を施しているわけだが、今回はほとんどのシーンが森の中だったおかげで、どうしても難しさが浮き上がる結果になってしまった。綺礼さんが妙な拘束ポーズで森林伐採してるシーンとか、下手したらギャグにしか見えなかったしな。

 とは言っても、要所で締めてくれているので相変わらず30分が短く感じるのはいつも通り。舞弥と綺礼の殺陣シーンが最大の見どころで、お互いの刃に合わせて走る剣戟の見事さは本当に毎週毎週よく頑張れるもんだと感心する。セイバー・ランサー連合軍とキャスターの対決にしても、数少ない見せ場できっちりと御高貴な魅力を吐き出してくれる騎士王様に惚れ惚れする。真っ直ぐ金髪美人で格好良いアニメキャラって、案外珍しいと思うんですよね。

 そして、個人的に一番注目したいのは、アイリと綺礼の激突シーンである。直接の対決としては、ほぼ非戦闘員のアイリスのこと、大した勝負にはなっていない。手品みたいなピアノ線マジックで綺礼を捕らえてはみたものの、すぐに間抜けな倒木チョップで打開されているし、それだけで打つ手を失ってへたり込んでしまうようなお嬢様ではバトル描写のターゲットとしては話にならないわけだが、彼女が、相手を綺礼だと知った上で突っ込んだその心理状態は興味深い。舞弥も含めて、セイバー陣営のマスターである切嗣の人となりを少しずつ外堀から埋めるように作っていくことで、今後の2人の決戦での説得力が増すことになりそうである。あとはまぁ、単にさぁやが思い切り首締められたり、腹を貫かれてぐへぇしたりするのが珍しいから楽しかったっていうのもあるんですけどね。声優ファンやっていると、「泣き声」「うめき声」「叫び声」って念入りにチェックしたい要素になるんだよね。田村ゆかりの逸話とか。

 さ〜て、来週のフェイトさんは。「ケイネス先生血管ビキビキが治らない」「命の恩人なのにランサー廊下で正座」「アイリは遠目で見るとやっぱりイリヤに見えるよね」の3本です。

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 萌えキャラ多すぎ、第7話。ライダーさんが可愛すぎるし、それに手を焼くウェイバーも阿漕だ。そしてなんといっても、今作きっての純愛キャラであるキャスターさんが愛おしくてしょうがない。最近じゃ珍しいくらいに、真っ直ぐ女性に思いを伝えられる主人公ですよね(アレ?)。

 さて、聖杯戦争のルールってどれくらいしっかり決められてるものなのかよく分からないのだが、キャスターの暴走を理由に、教会から特別ルールの討伐ゲームが提出された。撃破ボーナスは令呪1つとのことで、時臣さんに言わせれば「絶大なアドバンテージが得られる」らしい。……んー、そうなのかな。だってケイネス先生、ものすごい滑り芸で令呪1つ無駄遣いしてたやんね。あの程度のものをそこまで必要としているのかどうか……そもそも綺礼のとこみたいにマスターとサーヴァントがうまいこといってるチームなら令呪なんて要らないわけだし。まぁ、今回はデコボコチームが多いから案外嬉しいのか? 「stay night」の時のチームはみんな仲が良さそうだったからピンと来ないわ。

 そして、一番謎なのは教会のアンフェアっぷりである。そもそも遠坂の手のものなんだから中立じゃねぇだろ、っていうのは最初から分かっていたことなのだが、他のマスターたちはそんなひどい状態でよく文句も言わずに戦えるもんだ。今回のルールだって、真正直に受け取って「キャスターを討伐するまで戦闘禁止」だとすると、呪いがかかりっぱなしのセイバーが圧倒的に不利になるはずで、遠坂陣営は適当な理由をつけてガンガン「特例」を作っちゃえばゲームを操作出来ちゃう気もするんだけど。流石にそこまでいくと今回の切嗣みたいに反抗しはじめるから駄目なのかな。まぁ、参加者が納得してるんだったら別にいいんだけどさ。

 色々とゲームとしては謎の多い聖杯戦争だが、実際に直接対決が始まっちゃえばそんな有象無象は吹き飛んでしまうのがこのアニメのずるいところ。今回は切嗣が作り出した城と森の複合兵器の中で、サーヴァント側とマスター側の2局の戦いが描かれる。触手多めでエロさアピールをするのがキャスターさん。憧れのジャンヌを触手で絡めてぐちょぐちょにしたいという彼の素直なリビドーにより、片手が使えないセイバーさんは防戦一方だ。本当に騎士王は頼りないなぁ、と思うしかないのだが、ここまで不利な条件が揃ってると仕方ないのかな? でもさ、どう考えても後衛側の能力で、絶対他人の前に出てこない方がいいはずのキャスターにここまで堂々と正面突入されるってのはちょっとみっともないね。こうなったらせいぜい痴態を披露してもらわないと。ufotable入魂のCG触手はその他の画面要素との融和が実に見事で、セイバーの四肢がガシガシと封じられていく画面はカメラワークの見事さもあって実にダーイナミック。なんやかんや言ってセイバーさんの格好良さも引き立っているのである。そして、勝手に動ける時にはホント活き活きしている女たらしランサー。こうしてシンプルに「いかにも正義側」が手を組んで悪党と戦っているのを見るのは気持ちが良いものである。

 一方、室内戦闘ながらもより壮絶なぶっ壊し合いを展開したのは、姑息な作戦では右に出る者の無い切嗣さんと、ビルバク大作戦でも傷一つなかったハイパー魔法使い、ケイネス先生。実をいうと、先生が使っていた謎の水銀状物質の滑らかすぎる動きが、今回の一番の見どころだったような気もする。「ロックマンワールド5」のマーキュリーみたいな感じですよね。防御力、殺傷力、探査能力と、あらゆる機能を備えたチート有毒金属。あれ便利だなぁ。

 そんな強力兵器に単なるコマンダーとして戦いを挑む切嗣さん。なんか最強のスタンド能力みたいな魔術が使えるみたいだけど、ケイネスさんの大魔道士っぷりを前にするといささか役者不足。前回はネタだと思っていたビル爆破も、彼が勝つための必死の作戦だったのか、というのでちょっと可哀想になる。あげく最後のチャンスにはブチャラティばりの覚悟と覚悟のぶつけ合い。追われる側のくせにやることが男前なのはずるいなぁ。

 というわけで今日の標語「征服王にズボンをはかせろ!」

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関西在住の、アニメを見ることを生業にしてるニート。必死で好きな声優を12人まで絞ったら以下のようになった。
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