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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「最果てのパラディン 鉄錆の山の王」 ―→6

 激シブなろう作品。そして今年のアニメ業界の潮流である「エルフ耳作品」の1つ。まぁ、こちらのエルフは男(注:村瀬歩)だったけども。

 なろうアニメに対しての「思ったより悪くなかったよ」という感想を表す時、私は時たま「あまりなろうっぽくなく、一昔前のラノベっぽい」と書くことがあったが、今作はそれをさらに一段階遡らせ、「ふた昔前のファンタジー小説っぽい」という印象。なろうっていうとリアルタイムでの更新を迫られる都合などからライブ感重視で全体的な完成度がガタ落ちになるイメージがあったのだが、まるで最初から単行本で刊行されているような、過剰なまでのどっしり感がある。

 「ふた昔前のファンタジー小説」っていうのは漠然とした印象ではなく、単に私のファンタジー世界への入門書の1つである「ロードス島戦記」とイメージが被ったせいかもしれない。今作はサブタイトルで表されている通り、まるまる1クール使ってドラゴンを1匹退治するお話。そして、「ロードス島戦記」の3巻と4巻は「火竜山の魔竜」である。私の中で「人類に仇なす最強最悪のドラゴン」といえば火竜山の魔竜・シューティングスターのことなんですよ。こちらの作品の魔竜・ヴァラキアカはシューティングスターに比べればだいぶおしゃべりだし、サイズ感もやや小さいながら、圧倒的戦力で主人公パーティーを壊滅させるという意味では驚異度は同じ。そんな最強のドラゴンを勇者が退治するという、マジで古式ゆかしい伝統的ファンタジー物語を現代アニメで見ることができる。それがまず驚きである。

 どっしりした姿勢はその他の配置にも表れている。こちらの勇者パーティー、現代アニメにはあり得ない設定として、なんと女性メンバーが1人もいない。エロい衣装の女騎士もエルフの射手も魔女もおらず、ウィルの周りにはドワーフのおっさんばかり。こんなに画面映えしない面子にも関わらず、しっかりと魔法バトルを頑張ってくれているし、事前にヴィンダールヴのバックグランドが丁寧に語られたおかげで、ドワーフ一族の奮起の物語としても成立している。ほんとに、こんだけ媚びる要素抜きで作品を成立させているのは偉い。

 そして個人的には想定してなかったのでちょっと嬉しかったのがガスのところへの里帰り。やっぱ1期の「3人の親」の印象がとても強かった作品なので、いまだ健在(?)なガスのところに久しぶりにウィルが戻り、親子の交流が描かれたのは嬉しかったし、「息子が立派になって友達いっぱい連れてきたよ〜」ってはしゃぐガスも可愛い。それぞれのキャラクターのドラマの積み重ねがちゃんとあるお話。本来、ライトなノベルってのはこれくらいの重みづけの話を言ってたはずなんだよなぁ。

 ほんとにシブい作品なので飛び抜けた部分を見つけにくくはあるのだが、これくらいの作品がいっぱいある時代になれば、きっと幸せなアニメライフを送ることができるだろう。いや、「切るアニメが無い〜」って困るかもしれんけど。

 

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