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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 百のうちの一。最終話。集大成のようにも見えるが、これもあくまで断片の1つ。人の数だけ、淡島は形が違う。

 決死の覚悟で出版にこぎつけた若菜。彼女の残した岡部絵美の記録が起こした波紋は、想定されていたものでもあり、想像以上でもあり。どうしたってスキャンダラスな側面はあるので、面白おかしく騒ぎ立てる層は絶対に存在する。おそらく普段淡島になんてさっぱり興味を持ってないような連中だって、きっと「とんでもない」だの「見損なった」だのと色々と騒ぐに違いない。これまで私は意識的に触れてこなかったが、やはりこうなってくると現実世界の宝塚の一件を思い出さずにはいられない。あの時に「宝塚」というものに全く興味が無かった私は、報道を見てどう思ったのだったか。つまりはそういうこと。

 しかし、そうした「痛み」も若菜が覚悟していた側面ではあったので飲み込める部分もある。若菜としては一番気がかりだったのは遺族への影響で、そこだけはきちんと確認せずにはいられなかった。結局、岡部絵美の次男の態度が軟化することはなかったが、長男や旦那さんからは丁寧な言葉をもらっていた。こうして、一番距離が近い遺族の中ですら、抱える感情は複雑なものなのだ。「考えるきっかけにして欲しかった」なんて、遺族については軽々しく言えることではないが、次男の表情を見るに、今回の出版を決して非のあるものだと決めつけているわけでもなさそうだ。若菜の狙い通り、「少しの膿が出て、世間が動いた」。それだけでも、本には意味があった。そして、岡部絵美の人生にも。

 流石にやりすぎな感もあるのは次なる舞台化の話。若菜からしたら「うまく行った」とかですらない、「想定を超えた」出来事。しかしここできちんと「淡島」という巨大な体制そのものが若菜の残した仕事に意味を見出したことが示されたことは重要だ。もしかしたら淡島運営陣の中でひどく打算的なものがあったかもしれないし、ファン感情に反する部分もあるかもしれない。しかし、若菜はそれでも信じたかった。自分を育て、形作った淡島という場所が、少しでも理想の形になってくれることを。そしてそれは、淡島に誠心誠意で関わった者全ての願いでもあるのだ。

 今回の結末に向けて、集まってくれた人たちがいた。竹原先輩は旗振り役に名乗り出てくれた。柳原さんもこれまで通りに舞台の実現に奔走し、その後輩である小鳥遊紗羅世代は、現役の淡島役者として舞台を支えていく。脚本家が淡島の反応を伺う紫金石の役割を果たし、出された結果には男女を問わずファンが反応していく。多くの関係者が、多くの人たちが、改めて岡部絵美の人生を想い、伊吹桂子という人物のことを考えた。それだけでも、若菜の目的は達成されたといえる。次の時代を作っていくのは、こうして淡島を取り巻く全ての人間の力なのだから。

 舞台が上演された結果を、このアニメは語らない。ラストシーンは、在りし日の岡部絵美のもの。しかも以前一度描かれたシーンの再演だ。彼女の涙は訣別を表していた。そして、その一筋の涙だけでも、人の心を動かす力があった。もし岡部が、小野田が舞台に上がっていたら、淡島の歴史は変わっていたのだろうか。しかし、それはもはや実現しない歴史であり、もしかしたら描かれたかもしれない百の景色の1つでしかない。これから紡がれていく幾千・幾万の情景の中に、それぞれの未来の可能性は刻まれ続けるのである。

 

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