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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「四月は君の嘘」 6→8

 今期最終回ラッシュはこの作品からスタートだが、スタートからどえらい作品ですよ。そりゃもう、滂沱の涙ですよ。こんだけわんわん泣かされた最終回も久しぶり。視聴後しばらくは空っぽの状態で放心しておりました。

 何から何まで完璧な作品。本当に非の打ち所がないので、いったいどこから評していいのか困ってしまうくらいである。途中までは出来うる限り感想を書いていたので、各話の良さについてはそちらをあたってもらった方が早いだろう。最終回でのまとめということで1つずつ要素を見ていくと、とにかく王道中の王道であるドラマを、一切の衒い無く、真正面から描ききったことが最大の見どころなのではなかろうか。中学生男女のほのかな恋愛に始まり、主人公の克己、成長物語。そこに音楽という戦いの場で戦い続ける若者たちの姿も加わり、最終的には人の生と死という永遠不変のテーマでもって締めくくる。あらすじだけを見れば、まるでお話作りのハウツー本にでも載っているんじゃないかと思えるくらいに直球ばかりのシナリオラインである。しかし、王道が王道であることには理由があるわけで。様々なテーマを描き、それを人の心に訴えかけるのに最も先鋭化した形が王道である。ラブロマンスも、スポ根も、人生ドラマもギャグでさえも、全てがきちんと一本の芯に収まり、真っ直ぐに引き立て合う方向に伸びていく筋運びは、22話という限られた話数の中に一切の無駄を作らず、見事に伝えるべき事を伝えきった。

 そして、今作で白眉なのはそのメインモチーフに「音楽」が採用されているというところである。普段我々はアニメを「見て」いる。アニメというのは画があり、声があり、動きがあり、音があって成り立っているものだが、どうしてもその中で視覚情報というものに重きを置きやすい。これは人間として当たり前の傾向であるが、今作は、そんな視覚的な情報と聴覚情報、つまり音を、同時多元的に伝えることに重きを置いている。普段ならば脇役になりがちな「音楽」を、舞台の中心にまで引っ張りあげ、それをドラマ作りのツールとして最大限に活用して見せた。もちろん「音楽をテーマとしたアニメ」は過去にもたくさんあるし、特に昨今は演奏シーン、ライブに力を入れる作劇は中心的な位置にあるが、今作のように「ドラマの筋立ての中に音楽が食い込み、物語全体を音楽が有機的に形作っていく」スタイルというのはなかなか出来るものではない。有馬公生という主人公の人生そのものが「演奏」に還元されていき、彼の生き様に影響を与えた2人の女性、有馬早希と宮園かをりという人物も、「演奏」で彼の人生を動かし続ける。こうして「音」が「生き様」になり、「音楽」が「ドラマ」になる。当然作画面での方向性もこの「音のドラマ化」に寄与する形になり、総合芸術としてのアニメーションとして完成を見る。ここまでの完成形を見出しただけでも、今作のスタッフは素晴らしい仕事をしたのだと断言出来る。イシグロキョウヘイ氏は素晴らしい演出家であったが、今作で改めて堂々たる実績を刻む事が出来た。今後の活躍にも期待したい。

 細かい部分を見ていけばきりが無いが、既に過去の感想で有馬早季の人生についてはある程度書けたと思うので、やはり最終回で言及されるべきは宮園かをりの人生であろう。彼女が残したものは、見方によってはひどく中途半端であるし、エゴイスティックなものにも映るかもしれない。彼女は結局公生との約束を守れず、ただでさえ傷ついた彼の人生に救いを与えるどころか、大きな傷跡を残したと言っても良い。ただし、それは公生を中心として見た場合の都合であって、彼女の人生において、これ以上に振り切った結末というのはあり得ない。彼女は自らの人生を最高の形で彩るための努力をし、自分の証を全力でこの世界に残すために生きた。それは公生にとっても力になるものであり、公生が彼女を背負って、演奏家としての道を歩み切りひらかれることで、2人の人生は揃って完成する。形こそ違えど、公生の中に自分の生の全てを注ぎ込んだ有馬早季と宮園かをりは、実に似通った選択をしたわけだ。もちろん、その根底に愛情が根付いていることはいうまでもなく、それは公生を傷つける目的ではなく、彼の人生を華やかにし、完成させるための慈愛である。だからこそ公生は、これからの人生も顔を伏せずに生きていくことが出来るのだろう。「四月は君の嘘」というタイトルもきっちり回収し、宮園かをりは、我々視聴者の中にも確実な生の証を残して去っていった。これ以上のものを、どうして望めるというのだろう。

 残された者の物語は続いていく。個人的にはやっぱり椿の物語が気になるところではあるが、どうやら最終回を見る限りでは大丈夫な様子。彼女がはっきりと告白宣言をした場所は、やっぱりあの電車道なんだよね。これまでずっと抱えてきた「三角関係」だったはずなのに、なんだか希望が持てる終わり方になっているのは実にありがたい。あ、渡を入れれば四角関係でもあるのだが……まぁ、彼は強い子だからさ……。最終回の凪ちゃんが阿漕なくらいに可愛いのはちょっとずるいと思いました。茅野魔性。

 というわけで最後はやっぱり中の人の話。中の人の話をしようとすると君嘘ラジオがよぎってきて色々と迷惑なわけだが……種ちゃんが楽しそうにしているのは聞いてて元気が出るので大変よろしい。アゲイン。また新しい種田ヒストリーが刻まれてしまう。アゲイン。そして、そんなメインヒロインを押さえ込む活躍を見せた佐倉綾音。あやねるはやっぱりいい役者に育っている。こういう彩りの多い現場でもっともっと磨き上げてほしいもんだ。そして花江・逢坂の男連中。花江君はこういう役で本当に輝くからすごい。あと幼少期で別キャスト立てなくていいからちょっとだけお得。ひょっとして梶君が人気あるのってそういうニーズもあるのかしら? そして早見、茅野、水瀬、園崎……いい現場でしたなぁ。ノイタミナはこういう作品が作れるというだけでも価値ある存在だと思います。枠が減ってしまうのはちょいと残念ね。

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