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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「暁のヨナ」 5→6

 やっぱり「花とゆめ」アニメは何故か相性が良い。毎週楽しみに正座視聴、ってほどではないし、同誌掲載の「それせか」ほどのヒットでもないのだけど、実は割と楽しんで観ていた作品でした。なんか、すげぇ懐かしい匂いが漂っている作品だったのです。

 筋立ての基盤は、とても王道路線のファンタジー活劇。国を追われた王女様が、伝承を手がかりに各地に散らばる「四龍」の青年を捜し求め、1人1人を手に入れる中で人情あり、恋愛ありのドラマを紡いでいく。仲間集めをしながら少しずつ成長していくヨナを見ていると良質のRPGをプレイしているような気分になり、「パーティーが大きく強くなってるなぁ」という達成感と「家族のような広がりの中が温かいなぁ」という充足感が得られる。私の中で王道ファンタジーの原体験というとおそらく「ロードス島戦記」になるのだろうが、アレと似たような、「それほど大きくもない社会の中を旅して、各地でミッションをこなすとパーティーレベルが上がるよ」という設定が、すごく見やすかったんじゃないかと思う。また、少女漫画的要素はヨナを中心とした男連中の逆ハーレム状態から得られるわけだが、ここでの恋愛要素が少女漫画にありがちな押しつけがましいコッテコテの「女に都合がいい」目線ではなく、基本的には「主従」の関係を守りながら、ハクが中心的ポジションとして少しずつヨナとの関係を深め、残りの取り巻きはそこにちょっかいを出さず、あくまで主君の幸せを見守ってくれている、という穏やかな関係がとても優しい。そりゃまぁ、ドロドロと取ったり取られたりの恋愛ドラマもそれぞれに楽しさはあるが、ヨナの場合、生い立ちで既に苦労していて道中全てが試練なのだから、男女関係くらいは穏当に育んでほしいのが親心なのである。

 そう、結局このアニメの中心を定めるとするなら、ヨナという1人の少女の人間性に帰結する。彼女が四龍を従えるに足る主君であり、その上で一人の女性として魅力的であることによって、この珍道中が説得力を持ち、その成長が達成感を提供してくれる。1話の時点で既に「千和礼賛」の一環としてヨナを褒めていた気もするが、現在は別にキャストありきではなく、普通にドラマの中で「ヨナはいい女だよ」と思う事が出来る。まー、ぶっちゃけ困った時には「王家パワー!」とばかりに主人公補正が働くのだからずるいといえばずるいのだが、物語の主人公ってのはそれで良いのである。きちんと彼女の人間性が真正直でカリスマ性を備えていることは台詞や設定以外からも伝わってくるし、彼女は信頼を得るに足るだけの努力をし、態度で示しているのだ。そこに群がってくる男共にご都合主義を感じることもない。ありきたりな「お姫様のお話」としてテンプレ的に処理するのではなく、「幼なじみであり、憧れの対象であった男に国を簒奪された」という彼女なりの煩悶がきちんと人間形成を豊かにしており、ラスト前でスウォンと再会した時の複雑な感情などは、無茶なシチュエーションなのになんだかストンと腑に落ちる説得力がある。ハクとの信頼関係は動かず、父親の仇としてスウォンを恨まないといえば嘘になるが、彼女は「国がそうなってしまった理由」を自己の内省から追い求め、ふがいない自分を客観的に見て、現状を受け入れているのである。ここまで「聡明な」女性主人公キャラって、なんだか久しぶりに見た気がする。こういう真正直で魅力的なヒロインって、なかなか男向けの漫画や小説では出てきにくいものなのかも。どうしても「相手」として描出してしまいがちになるので、個として立たせる機会が少なくなってしまうからねぇ。

 そんなわけで「ヨナが立派」というのがこの作品の最大の眼目であるが、もちろん、そんなヨナに従う四龍+αだってきちんとキャラが活きている。青龍との物語はずしんと重たい中にも慈愛が感じられるし、緑龍のエピソードはいかにもファンタジー世界にありがちなミッションで綺麗にまとまっている。ラストの黄龍登場はどやねん、とは思ったが、まぁ、こればかりはアニメの尺の問題なのでしょうがないし、彼の問いかけによって「ヨナの成長経過」が非常に分かりやすく表れ、最終回の「俺たちの冒険はこれからだ!」エンドを綺麗にまとめ上げる効果もあったので、シリーズ構成はとても良かったと思う。やっぱり花とゆめアニメにはずれ無しやで。同時期に放送してる「神様はじめました」より僕はこっちが好きです(あっちも嫌いじゃないけど)。

 千和以外のキャストだと……まぁ、野郎連中はいつも通りの濃さだったから何も言うまいよ。でも6人の男パーティーにしこりん、下野、皆順っていう3人が並ぶのは、ちょっと声が可愛すぎやしませんかね。あ、一番可愛いのはそりゃプッキューですよ。実はこっちの作品の方が「山本希望主演作品」だった可能性が。

 

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