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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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「デス・パレード」 7→7

 この作品をもって、無事に今期アニメの最終評価枠も全作品が終了。今期終了分は36本。まぁ、妥当な本数だな(感覚が麻痺してきている)。この春は冬クールよりも多少視聴本数は減りそうで安心しています。ほんと「多少」だけど……。アニメ製作もいくらか規模の縮小は進行しているようなので、出来れば週に40本以下で落ち着いてくれると助かります。

 さておき、そんな中でこの「デス・パレード」であるが、最初の段階で思い切って7をつけたことは決して買いかぶりではなかった。そもそもの出自からして、「アニメミライ」で放送された「デス・ビリヤード」からのシリーズ化という、当該企画のなかでは最大の功績として取り上げられるべきものであり、そこには一切の妥協は許されない。真剣に「アニメーションとしてのクオリティ」で勝負をかけてくれたおかげで、こちらも真正面からそのチャレンジを受け止めることが出来た。監督に抜擢された立川譲氏はまだまだ若手であるが、見事にその重責を果たしてみせた。11つの画を作り上げるデザイン面でのセンスに優れているだけでなく、画面に「語らせる」芝居の作り方にも一家言あるようで、6話や9話などに象徴される心理劇の造形が見事である。マッドハウスの優秀な制作スタッフに恵まれたおかげという部分もあるのだろうが、立川氏はなんとシリーズ構成、脚本までを全て1人で抱え込んでのこの実績である。今後のアニメ業界でも注目すべき人材なのではなかろうか。

 個人的に、「地獄少女」や「妄想代理人」でアニメにずぶずぶとはまったことからも分かる通りに、こういう分かりやすい「人間の暗さ」を主題にした悲喜劇というものが大好きなのである。おかげで必要以上に評価が高くなっていることは否定はしないが、こうしたテーマというのはそれこそ古今東西様々なジャンル、メディアで描かれてきたものであり、新しいスタイルを生み出すことはとても難しい。今作においては、「死の裁定」というコンセプトは古来よりあるものだが、「裁定する側の咎」というテーマを扱った部分が新鮮であり、それを通じて「生と死」という普遍的なテーマを振り返るメッセージ性もストレートで非常に見やすくなっている。そして、これだけを見ればどうしても説教臭くなってしまいがちなコンセプトであるところを、絶妙なシナリオ配分でもって時にはぐらかし、時にずらしてゆっくりと外周を固めることで、きちんと視聴者の興味を維持したままで語ってみせているところも秀逸だ。最初の単発作品の時に生まれた「死を賭けるゲーム」という(これまた陳腐な)目先のテーマに惑わされず、「それをもって何を描くか」というところまでちゃんと突き詰めて作品がデザインされているのが白眉な点だ。本人がどう思っているかは知らないが、立川氏は脚本家の分野でも充分に仕事を任せられるだけの技能を持っているのではなかろうか。

 「アニメミライ」もこれで一応「若手育成プロジェクト」としての面子を保つことが出来たわけだよね。出来ればこうした成功例が今後も続けられるように、アニメ業界で使える自由なお金は今後とも維持しておいてほしいものである。

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