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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 なんでこっそり「グラップラー刃牙」って言ったの!? 第9話。まぁ、原作にそう書かれてるんだろうが……謎のコラボレーションやめろや。

 何とも不可思議な味わいのお話になった。一応零の人となりを表すエピソードとしては予想外の角度から掘り下げられもしたのでなかなか面白い絡みになったが、今回のお話は零や香子の内面を描く本筋とはちょっと逸れて、「将棋に関わる色んな人生」の1ページを切り取ったお話、と見た方がいいのかもしれない。これもまた将棋アニメの1側面ってことですわね。

 前回、香子が色々と含みを持たせた言い方でチクチク刺していった零の対戦相手、松永氏。先週までの情報だけなら「勝ち負けに関係無く、ただひたすら将棋にしがみつき、戦い続けた老兵」みたいなイメージが構築されており、実際、零もそのつもりで最初に彼の背中を追いかけたのだろうが……。まー随分濃いお人だったようで……。でもさ、凡人にとっての「戦い」って、こんなもんだよね。零のように天才肌の人間が、同じように選ばれた人間とだけ戦っていたのでは決して見られない景色が、そこには広がっている。いや、おそらく零だってこれまで数々の相手を打ち倒してきたのだから、松永と同じように「弱くて」「それでも諸事情で戦い続けている」人間とは対戦したこともあるのだろうが、おそらく零は、そうした対戦相手のバックグラウンドなど気にしている余裕が無かったはずだ。なにしろ自分が将棋を指す理由すら定かでない状況なのだから、相手の事情まで気にしていられないだろう。今回、そんな零がたまたま相手の人生の後ろ側を覗いてしまったのは、香子のちょっかいがあってこそである。

 「凡人」の中でも随分極端なキャラクターの松永氏。零から見たら異星人のごとき存在で、将棋の「弱さ」にも様々な見どころがあることを教えてくれる。「わざと負けようにも難しい」という零の泣き言が全てを物語っており、人間、長く続けたからって誰もが偉いわけでも、尊いわけでもないのだ。弱いなりに戦う理由があるってことは、弱いなりの戦い方も、どれだけみっともなくてもどこかにきっとあるのだ。ただ、残念ながらそれは零のいる世界とはちょっと違う世界の理の中にあるというだけなのである。

 結局、零は松永という人間を理解することは出来なかったのだと思う。理解を阻むのは年代の壁であるし、経験の壁であるし、実力の壁、そして将棋への執念の壁。文字通りに生き死にを将棋に賭けてしまった零は、松永のところまで「降りていく」ことは決して無い。それでも、(望まなかったとはいえ)彼と膝を突き合わせて色々と話を聞くことで、これまで見たこともなかったような将棋の世界が垣間見えた、それはもしかしたら、彼の人生にとっては幾らかのプラスになったのかもしれない。……かな? どうなんでしょうね。

 それにしても羽海野チカという人はこうした「才能が無い人間の嫉妬」みたいなテーマに何かこだわりがあるのだろうか。「ハチミツとクローバー」の時にも、こうして「天才」と「凡人」が交わり、その中で何かがぶつかったり、壊れたりする様子を、どこか残酷に描いていたように思う。彼女の書く「凡人の嘆き」は、何とも切実で、身につまされるものがある。松永さんのようになりたいとは思わないが、彼の気持ちもなんだか分かる気がするのは、同情なのか、共感なのか。歳の取り方、、考えて今後も生きていきたいですね。

 なお、今回何の脈絡もなく挿入されたことで「ニャー将棋音頭」は無事に完結。毎週エンディングで流してくれてもええねんで。

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