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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 サンダルさんの絶望的な存在感、第4話。結局あいつ何で居るのかさっぱり分からないんだよな。

 色々とざわざわするお話が続いています。今作を見ていると、どうしようもない不安感に襲われることがある。それはアニメとしての出来が悪いとかそういう意味ではなくて、「作品がどこに向かうかが分からない怖さ」みたいなのが常に付きまとっているのである。理由は大きく2つ。1つは、まずもって「町興し」というテーマそのものに正解が無いということ。例えば比較してみると、同じお仕事シリーズでも「SHIROBAKO」の場合、「スタッフが愛情を持って全力で作り上げた結果素晴らしいものになったアニメ」は現実でも過去に数多存在している。部活もののようなジャンルでも、「みんなの努力と愛情が実を結んだ成果が素晴らしくなる」ことは定番の流れであり、たとえどんなハプニングが起ころうとも、そこにはハッピーエンドが待ち構えていることが想像出来るからこそ、ある程度の保証を持って見ることが出来るのだ。「花咲くいろは」の喜翠荘再生記の場合、そこには四十万スイという絶対的存在があり、最終的には「喜翠荘の復活」ではなく、「スイの満たされた世界」がゴールに設定された。その結果、最終的に喜翠荘がその役割を終えても、四十万スイと松前緒花という2人の主人公(?)の成長と完成を持って物語はカタルシスを得ることができた。

 しかし、今作では今のところそうしたゴールが見えない。「SHIROBAKO」と違い、「どうしようもない田舎の町興しが成功した事例」が日本にはほとんど存在しない。もちろん探せばいくつかはあるのだろうが、それが我々視聴者の頭にテンプレとしてすり込まれておらず、例えば「何かがきっかけで間野山にめっちゃ観光客が!!」なんて展開になっても、「そんなうまい話あるわけないやんけ」という印象の方が先に来そうなのである。設定された問題は本質的に「SHIROBAKO」と変わらないはずなのだが、「上手くいった事例を全然知らない」という容認度の差は非常に大きいと思う。これですんなり国王が仕事を果たせてしまったら、日本むかし話と同じレベルのリアリティになってしまうだろう。では、「花咲くいろは」と同じように個人レベルの成長記として落とし込む流れはどうかというと、まぁ、現時点ではおそらくそちら側のゴールになるのだろうと思われるが、それでも、満たされる対象が今のところ由乃くらいしかいない。喜翠荘の場合と異なり、間野山は現状に不満を抱いている人間、「救われるべき人間」があまりに多く、ちょっとやそっとの展開ではハッピーエンドを感じるのは難しい気がするのだ。「結局間野山は寂しい田舎町だけど、みんな楽しくやってます」という終わり方は、けじめの付け方としては中途半端な印象になってしまうだろう。そんなわけで、現状この作品の「終わり」が見えていないというのが、漠然とした不安を抱く最大の要因になっていると思われる。

 おそらく、ここまでの流れから考えるに、「なんか色々上手いこといって間野山はそれなりに賑わいました」エンドを迎えないというのは間違いないと思う。町民はそれを望んでおらず、そんな上手い方法は素人考えで実行出来るほど甘くはない。今作は、その部分の最低限のリアリティは保持するはずだ。となると、やはり「由乃(たち)の成長と、由乃にとって望ましい間野山の姿」に辿り付くのがゴールになると思うのだが……一体どうなることやら。

 そして、予測がつかず不安になるもう1つの要因は、現時点では間野山の全容がさっぱり見えていないということである。例えば4話にして初めて登場した要素がいくつもある。間野山彫刻がそうだし、謎の変人発明家ドクもそうだ。まぁ、田舎といっても狭いわけではないので「出てきていない町民」がたくさんいるのは当たり前なのだが、視聴者に対して全ての要素が開示されていない状態が理論上ずっと続いてもおかしくないわけで(あとからいくらでも変な町民を追加出来る)、これも「あとが読めない」要因の1つになっている。極論すれば、「そういえば掘ったけど全然でなかった金山跡があったな」とかいう話になり、由乃たちが掘削したらザクザク金が出て突然人が押し寄せた、なんて展開だって不可能ではないのだ(まぁ、絶対やらないだろうけど)。「間野山とは一体何なのか」という情報開示がどこで「ゴール」になるのかが示されないあいだは、我々はポテンシャルの分からぬ間野山という土地に期待と不安を抱えながら見守るしかない。

 そして、そんな「知らなかった要素」が、今回登場した間野山彫刻だったわけだ。国の伝統工芸にも指定されているというそれなりの歴史を持つ無形文化。まぁ、言われてみればどこの田舎にも探せばそういうものはある気がするが、これがどの程度の可能性を持つ「パイ」なのかはまだ見えていない。単に由乃たちが素人判断で「すごくイイ」と言っているだけなので、その辺の温泉地にあるような割と陳腐なものなのか、それとも本当に人を魅了してやまないような独自の魅力を持つリソースなのか。おそらく早苗が兄弟子の人の様子に惹かれたところを見るに、そこには何らかの求心力はあるはずなのだが、まぁ、そんなもの1つで町興しにつながるならどこの自治体も苦労してないわけで。そして、この「伝統工芸」という武器をどのように使うかで水掛け論が起きるのもお約束。「伝統工芸を安売りするな」というプライド論、「使えるもんはなんでも使え」という商売論。ぶっちゃけ、どちらも別に間違ったことは言っていない。単に、お互いにプライオリティの置き方が異なっているだけなのだ。それ故に、普通はこの議論は解決を見ない。今後の展開としては「伝統に固執する頑固な職人すら唸らせるようなエポックメイキングな工芸品の用途」をワカモノでバカモノでヨソモノが見つけられるかどうかだが……普通に考えたら無理だよなぁ。ドクが開発したそれなりに手頃なパワードスーツを量産する方がよっぽど手っ取り早い収益源になるような気もするのだが……それじゃ間野山の復興にはつながらないのかね。

 やっぱり難しいよ町興し。手っ取り早く戦車走らせよう。あとはしおりさんのおっぱ(略)

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