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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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Wake Up, Girls! 新章」 5→3

 ずいぶん時間がかかってしまったが、ようやくこれで今期分の最終感想が出揃った。今期執筆した本数は34本。だいたいいつも通りの本数だとは思うが、やっぱり年齢とともに体力が落ちてきて処理に時間がかかるようになってきたのは難点である。今後の視聴体制は如何にすべきかな(毎回言ってる)。

 さておき、今期最後にエンディングを迎えたのはこちらの作品。毎回感想を書いていたので最終回の感想とまとめてここに記録しておくことにするが、一言で言うなら「今作を認めてはいけないだろうな」と言うこと。やはり、ダメなものはダメとはっきり言う必要がある作品だった。

 以前から言っていることだが、私はもともとこの「WUG」と言う作品のコンセプトを評価している。群雄割拠のアイドルアニメ時代。各社がそれぞれの武器を持って、様々な方面から「アイドル」と言うテーマを魅力的に描こうとしているこの時代、WUGは色々と一筋縄ではいかない因縁を抱えて生まれてきた。その詳細は今更触れないが、他社作品に比べると、明らかに資金面で劣るだろう、というのが最初の課題だった。アイマス、ラブライブを中心として、それ以外にもプリパラだってアイカツだってそうかもしれないが、アニメ作りに際し、スタジオ本来が持つ強さだとか、太いスポンサーによる多方面からの支援とか、そういう土台があって、アイドルのアイドルらしい煌びやかさみたいなものがアニメの中でも冴え渡る。残酷なようだが、これは間違い無く事実である。

 しかし、そんな逆境の中でスタートした本作は、他作品にはないアイドル像を描くことで、その逆境をも武器とした。もともと「復興」をテーマにスタートしたプロジェクトだったということもあるが、なるべく現実に即した場所から、アイドルの良い部分も悪い部分も、ないまぜにしながら描いていく方向性。これはこれで唯一無二であり、描くべき価値があるテーマだった。第1シーズンがあれだけ作画面でガタガタになりながらも、しっかりと存在感を示し、WUGがこれまでアイドル活動を続けてきたのも、そうした「描きにくい」テーマから逃げずに挑み続けたことが評価されてのことだろう。

 そういう意味では、この「新章」も同様に価値のあるものである。今回のテーマとしては、ある程度確立され、スタートを乗り越えたアイドルの「次の一歩」である。業界で生き残るための試行錯誤、新人から抜け出し、個の存在とチームの存在を両立させるための精神性。さらに業界全体の「アイドル不振」の脱却や後進育成に至るまで、なかなか他の作品では見出しにくいテーマがそこかしこに確認できる。今期もきちんと、WUGはWUGオリジナルで戦う姿勢を示していたのだ。もちろん、そうした戦いを挑むためには基盤となる部分が保証される必要があり、WUGの場合は楽曲の魅力もそうだし、キャストも含めて1人1人の「アイドル」が人間的な成長を遂げようという意識があってこその挑戦である。

 こうして示されたテーマ性、独自性は文句のつけようもないものだ。しかし、残念ながら今作はそれを支えるだけの地力がなかった。映像面での問題は、そうした脆弱さが最も端的に表れたというだけの話だろう。CGモデルによるアニメ進行は、ライブシーンと日常パートをシームレスに繋げる面白い試みであったし、クセはあるが1話目では充分に可能性を感じられるものだったと思うのだが、残念ながらそれを1クール維持するだけの力を持っていなかった。また、シナリオ部分に関しても、様々な問題に切り込んではいるが、それを効率的にドラマとして盛り上げるまでの推敲がなされていたとは言い難い。クライマックスに至るまでの白木さんの心情変化などはいかにも説明不足であるし、WUGの内部での人間模様にしても、どうしてもインスタントな印象があり、7人を掘り下げるのにも尺が足りていない。これで2クールあればもっと様々な切り込み方で「アイドルの魅力」が見せられたのだろうが、この度の作画の体たらくを見るにそれも夢のまた夢。残念ながら、掲げた目標と実力が伴っていなかったために起こった不幸だと考えざるを得ない。

 非常に残念な結果にはなってしまったが、まぁ、まだプロジェクトが終結したわけではない。リアルでのWUGも、作中のWUGも、まだまだ成長過程にある「続いていく物語」。この度のシナリオラインも、粗は目立つが次につながるという部分では希望が持てるものではあるのだ。さらに後輩のRGRの登場で世界観はますます広がり、I-1サイドの物語はそれだけでシリーズ一本作れるくらいに様々な興味対象を抱えている。今回のシリーズははっきりと「足りなかったもの」が分かっているのだから、次のステップでは今回の反省を活かし、また新しい魅力を持ったWUGの姿を描く機会があれば喜ばしい。誰が手をつけるのかは分からないけどね。

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