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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 アスミスまで出てきやがった、第7話。何度も何度も繰り返しますが、本作のキャストパワーは高すぎます。各所で様々な声優的小宇宙が形成されています。報瀬のママンはCV茅野愛衣ということも判明し、なんだか年上チームがどこぞのゲーム製作会社の上司チームに見えてきた。

 さておき、相変わらず1話の中にきっちりと「盛り上がりどころ」を用意しつつ、物語全体を引き締める要素を落とし込んでいるおかげで前後の連結も良いというお手本のような作劇。まぁ、すでに本作にメロメロになっている身としては、何をされても楽しいと感じてしまうのかもしれませんが(実際、アスミスキャラが「愛してる」って連呼してるシーンで何故か爆笑した)。今回は女子高生チームのあれこれよりも、大人チームがここに至るまでを描いたお話。

 これまた何度も書いていることだが、「南極に行く」ってのは本作を見ているとなんだかサラッと片付けてしまいそうになるが、とんでもないことなのである。これまで度々「この4人は何故南極を目指そうとするのか?」という部分がテーマとして持ち上がり、前回は日向というキャラクターが「こんな奴だからこそ南極にでも行ってみるものだ」ということを報瀬との不器用な関係性から掘り下げられた。今回奇しくも全員が乗員たちの前で抱負を語ってくれたおかげで乗船理由はさらにはっきりしたわけだが、キマリの「此処じゃない何処かへ」というモチベーションは、この期に及んできっちり維持されているというか、めぐっちゃんとのあれこれのこともあって、さらに志が高くなっているようにすら感じられるのが嬉しいところだ(まぁ、今週やってたことといえばレフ板持ってたくらいなんだけど)。

 こうして中心になる4人の事情は一通り分かったわけだが、物語を進めて行く上で、もっと大切なことがあったのだ。それが、「そもそも大人たちはなんで南極に行くの?」という部分である。ことの発端となったのは報瀬の母親・貴子さんであり、民間に譲渡されるという観測船・観測基地を使って、なんとか自力で南極へ渡り、その地を踏むという野望がスタートした。そして、この1回目の挑戦で貴子さんは不幸にも行方が知れなくなり、残された面々(能登ボイスが藤堂さん、日笠ボイスが前川さん)は、貴子の残した無念の分まで、「負けてたまるか」の精神で再びの挑戦を目指して戦い続けてきたわけだ。

 こうしてみると、今回乗船しているメンバーは1回目の乗員とほぼ同じということなので「リベンジ」というのが大前提の目標ということになるが、はて、それでは「復讐心」を持つ前の「そもそもの」目的とは一体なんだったのだろうか。実は、この部分は作中ではほとんど描かれていないのである。メインの3人は「南極の空を見よう」というふわっとした言明からスタートしているし、周りの人間たちはそもそもほとんど喋ってすらいない。そんなふわっとした状態では、女子高生チーム以上に「そんなに大変なことをわざわざやる理由はあるのか?」と疑問に思われてしまいそうなものなのだが、不思議なことに、本作ではそうした部分にあまり違和感がない。おそらく「リベンジ」という大前提を用意してしまっているので「その前の時点のモチベーション」があまり気にならないという二段階の構えが(ちょっとズルっこいけど)疑問の生成を抑えているのだろう。そしてそれ以上に、「何は無くとも人間は未踏の地を目指すものだ」というフロンティアスピリットの後押しが全体的な雰囲気を支えているのだ。つまり、やはり全ては「此処じゃない何処かへ」。キマリを主人公たらしめているのは、もしかしたらそうした普遍的な欲求を最大限に発揮したキャラクターであるからなのかも知れない。

 こうして漠然としながらも少しずつ形作られて行く「南極観測という苦闘」。人手が足りない、物資が足りない、何よりも予算が足りない。事情が掴みきれない女子高生チームからは「何か裏があるんじゃないか」と勘ぐられてしまうくらいに無い無い尽くしで絶望的な挑戦。ここまで不自由な部分に言及されてしまえば、あとはそこに携わるスタッフたちの「熱意」を裏に読み取るしかないのだ。冒頭のインタビューで、隊長の東堂さんは「南極の良さを皆さんに知ってほしいですね」と語っていたが、南極なんて観光地でもなければ即座に利益が出るような金の話もない。どうあがいても民間レベルでの「いいところ」を一般人が感じられるような場所ではない。それでも、観測隊の人たちは我が身を捨ててこの地を目指す。もちろん長期的に見ればお宝が眠っているのも事実であり、天文学的に、地質学的に、生物学的に、歴史学的に、とにかくやりたいことはてんこ盛り。ただ、そうした大上段の目的意識以上に、今回の観測隊の人たちは、「南極に行くこと」そのものが目的であり、1つのゴールとして見定めているのである。そのことが伝わればアニメのシナリオとして万事OK。余計な説明は削ぎ落としつつ、キマリの目的をグループ全体に押し広げたようなわかりやすい設定が、物語の「熱」を維持してくれている。

 そうして「南極へ行くんだ」というモチベーションを皆が高め合う中で、やはりひときわ特殊なのは報瀬さんであろう。東堂さんたちも、報瀬を南極まで連れて行くという一連のイベントが今回の1つの目的であるように見て取れる。全ての発端となった母の思いを受け継いで、キャッチーでウィットでセンセーショナルな旅になると良いですね。(ポンコツふだを貼りながら)

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