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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 遠い空の下にめぐっちゃん、第10話。久しぶりの登場だったが、しっかりいい仕事してくれるめぐっちゃんマジベストフレンド。

 圧倒的結月回。四人の中では比較的影が薄かった結月だが、ここにきて遅れを一気に取り戻す見事なこじらせを披露してくれている。面倒な連中の多いグループではあるが、こいつもこいつで面倒臭さが極まっていてたまらんものがある。待望の南極大陸にようやく上陸したというのに、南極のすごさとか怖さを中心的要素として描出せず、こういう方向の物語に持っていくあたり、スタッフの「わかってる」度合いが凄まじい。なお、生でペンギンが襲いかかってきたら私も5メートルを維持する自信はない。

 「友達って何?」。改めて問われると本当に面倒臭いテーゼを正面から扱う友情物語。中心に据えられた結月さんは、これまで特殊な職業的生い立ちのせいで高校生になるまでろくな友情を育んでこなかったというエリートぼっち。そんな彼女が初めて「友達的な何か」を手にし、改めてドラマの出演という「隔絶」をきっかけにして関係性を問い直すという内容。まぁ、ぼっち度合いでいえば他の三人だって並大抵のものではないんだけどね。孤高の奇人ぼっち、小渕沢報瀬。不可視の壁の体現者、三宅日向。そして大親友がめぐっちゃんでした、玉木マリ。まぁ、キマリはさすがにぼっちじゃなくて普通の友情を持ってる人間だけどね。そんなヘンテコで出会って間もない4人組が、プロぼっちの結月から「友達ってなんですか?」と聞かれ、言葉にできないあれこれをなんとか体現しようと模索する。

 友達なんてものは、確かに「言葉にするもんじゃない」。我々だって、改めて「友達」だと思っている人間に面と向かって説明しようとしたらこっぱずかしいだろうし、「友達だって明言してくれ」なんて言われたらそれこそ腰が引ける。しかし、そんな不文律的な空気感なんて、ぼっちには分からない。幼い頃から芸能界に生きる結月の場合、そこには何らかの口約・誓約が必要なビジネスライクな関係性だったのかもしれない。「言葉にするもんじゃない」ことと「言葉にできない」ことはまた別問題だろうが、残りの三人はそんな結月に「言葉じゃなくて心で理解した!」と言わせるためにあれこれ考えてあげている。そりゃま、あんだけ拗らせている様子を見たら無下にはできないだろうが、「友達だから友達だよ」みたいな適当な言葉で説き伏せるのではなく、魂に伝わる方法を探してあげているあたりは素敵な関係性である。まぁ、誓約書を出された時のキマリは本当にショックだったろうしなぁ。もちろん、「かわいそう」という上から目線の保護欲よりも、純粋な愛おしさがあったとは思うけども。こうしてみると6話の「しら×ひな」同様、今回の「きま×ゆづ」も新鮮でインパクトの強い関係性であるな。

 こうして改めて形成された「本当の友情」。誕生日のお祝いを通してそのことを伝えるなんてのはベタの極みなので新鮮なもんでもないはずだが、今作はやっぱり1つ1つの言葉選びというか、シーンの作り方が上手いんだ。最初に取り出したように、奮起・激励するキマリの背後にめぐっちゃんというベストフレンドの存在があるのがとても大きい。確認したら今回のコンテ演出は5話と同じ澤井孝次氏。この人は「へうげもの」とか「ユリ熊嵐」でもいい仕事をしてくれていた職人さんだったりするのだ。

 個人的に注目したいのは、昨今の友情・慕情アニメで増えてきたLINEを使ったコミュニケーション描写。「月がきれい」「Just Because!」の2本では特に目立った働きをしたが、今回もキマリを中心にLINEでのコミュニケーションが描かれ、その効果について、キマリが丁寧に説明してくれている。既存のコミュニケーションツールでいうメールに近い部分はあるが、よりリアルタイムに近い即時性を持ち、さらに目に見える形で既読がつくという部分には肌と肌の近さを感じさせる働きがある。今の若い子の友情って、すでに「同じ場所にいる」っていう「場所性」すら求められていないのだなぁ、なんてことを考えるとおじさんも色々と思うところがありますね。まぁ、ラストシーンでなんで結月だけ別な場所で行動してるんだよ、とは思うけども。「ね」って言いたいためにわざわざ離れてたんだろうね。「言葉にできない友情」から「言葉にしない友情(パーシャル友情)」へのステップアップ。なんとも象徴的な、良いお話でした。

 それ以外にも、今回は南極上陸1話目ということで、そこかしこに「南極のワクワク」みたいなものが転がっているのも注目したい部分。個室完備に床暖房とは、思った以上に良い生活だぞ昭和基地。まぁ、今後は色々と大変な部分も描写されていくだろうが、とりあえず1話目では「まだ見ぬ新天地への期待感」みたいなものが押し出されていて楽しそうである。魅力になる部分が「面倒臭そうだけどちょっとやってみたい」という意味では「ゆるキャン」につながるものがあるのかも。まぁ、こっちの方がよっぽど「はーどキャン」ではあるのだけども。

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