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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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 貫いた人生、第18話。もう、こんなもんまともな状態で見られるわけないやんけ。全身全霊での対局、その行く末に。

 島田VS柳原戦の決着。もう、どっちが勝っても納得できるし、どっちが負けても納得いかんやろ、という壮絶すぎる試合。勝負の天秤はあちらに振れ、こちらに揺れ。これまでのお話を見ていれば、どうしたって「島田さんがんばれ」と応援したくなるものだが、そんな島田さんの「呆れるほどの努力家」という強みは、最終的にしがみついた年月へと集約されていく。成長は遅いが確実に大きくなるというケヤキに例えられ、島田さんは少しずつ、ここまでの道のりを刻んできた。

 そして、刻んだものを強さだというのなら、やはり柳原さんは強かった。誰よりも自分のため、そして、そんな自分を作り上げてきた有象無象のため。焼け野原を歩き続ける最後の1人として、道無き道を進み続ける。一度は崩れ掛かった膝を立て、土壇場で気力を持ち直させたのはそんな焼け野原の道程を共有してきた者たち。誰もが倒れ、いつかは別れゆく人生。さよならだけの人生。それでも、受け取ったたすきを無下にするようなことだけはしちゃいけない。それは枷であり、命綱でもあるのだ。驚異の粘りから年齢以上のバイタリティを発揮した柳原を相手に、島田さんは、未だ自分の届かぬ領域の存在を痛感するのである。

 本当に、わずか二週の物語で全てを持っていった柳原さんはやはり化け物である。まぁ、私が芳忠さんが好きすぎるってのはあるかもしれないが、単なるわがまま爺さんだと思っていたはずのキャラが、これだけのバックグラウンドを抱え込んだ「老人」の象徴として引き立つことになろうとは。ギットギトのイラストレーションで描かれたわかりやすい勝負の熱量。燃え続ける身体と、はっきり「老人」だとわかる心身との対比。それらすべてが柳原さんの人生をあぶり出し、「この人になら島田さんが負けるのも致し方なし」というところまでたどり着く。この映像は生半な入れ込みでは作り得ないものだろう。

 そして、いざ決着した後の柳原さんの諸々も本当に素敵だ。勝利報告はきちんと周りにいるみんなに。本当は身も心もボロボロのはずなのに、応援してくれる人たちに対してはそれを見せず、まだまだ希望であり続けている。島田さんサポーターズまで転がっちゃってるのは可哀想すぎるが、島田さんだって、相手がそれだけすごい人だったことは分かってるわけでね。なんだろ、こんなに負け方にも華があって格が落ちないのは島田さんの役得だわね。しかし、二階堂までつやつやして写真に写ってるのもすげぇなぁ……それだけ棋士にとっては「魅力的な」激闘だったんだろうなぁ。誰だよ、この2人の対局を地味だなんていってたやつは。

 やはり特筆すべきは、島田・柳原両名が、本当に心の底から対戦相手の強さを認め、敬意を表しつつも憎まれ口とともに「絶対負けたくない」と思っている関係性。「そんな怖い顔すんなよ」とか、「ジジイのくせに」とか言ってるのが本当に清々しくて、これこそが男と男の勝負なんだなぁ、とニヤニヤしてしまう。勝手な妄想だが、多分芳忠さんのこの熱演を観て、島田さん役のミキシンも「負けないくらいいい芝居でやり返したいなぁ」って思っていたに違いない。島田さん、本当に素敵なんですよ。

 さて、これで棋匠戦も一段落か。次回予告は川本家の面々の声ばかりが聞こえてきたが……またそちらの話に戻るのかな?

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