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最近のアニメや声優、Magicに対する個人的な鬱憤を晴らすためのメモ程度のブログ。
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<無色>
 
大いなる創造者、カーン Karn, the Great Creator (4) R
伝説のPW・カーン
あなたの対戦相手のコントロールするアーティファクトの起動型能力は起動できない。
<+1>:あなたの次のターンまで、最大1つの対象のクリーチャーでないアーティファクトは、パワーとタフネスがそれぞれ点数で見たマナコストに等しいアーティファクト・クリーチャーとなる。
<-2>:あなたはゲーム外や追放領域にあるあなたがオーナーであるアーティファクト・カードを1枚選んで、それを公開して手札に加えても良い。
【4】
 カーンが出てくるだけでテキストも見ないで投了したくなりませんか? 僕はなります。今回のカーンは……よかった! レアだからそこまでコワレじゃない! むしろ突然の原点回帰で穏やかで優しかった頃のカーンを思い出させてくれる1枚に仕上がっている。カーンはもともとレガシーと呼ばれるアーティファクト兵器であり、あらゆるアーティファクトを支配する権限を持つ。そのため、カーンが出てきたら相手はアーティファクトを起動しちゃダメだ。まぁ、これだけだと特定の相手にしか刺さらない効果だが、下の環境だとマナソースも全部シャットアウトするのは実はシャレにならない。4マナだから大丈夫だとは思うが、1ターン目に先置きすると返しで相手のMOX類がすべて紙になるという。なんだそれ。特定のアーティファクトデッキのメタとしても案外実用レベルのヘイトカードである。そしてプラス能力はほぼ完全に「銀のゴーレム、カーン」である。時代が変わったおかげで相手ターン中もクリーチャーなのがちょっとした進歩で、しかもプラス能力ってんだからさすがだ。まぁ、どの程度使えるかは定かじゃないが。一応相手の宝物トークンを破壊するのに使えるとか使えないとか。そしてマイナス能力で埒外の方向性からのアドを狙うが、流石に「願い」効果のためにメインで入れるカードでもなかろうし、なかなか追放領域への移動なんてコントロールできないし……やたらニッチな仕事ばっかり担当してるなぁ。使えるかどうかはヘイトカードとしてのニーズにかかってるだろう。リミテッドの場合、一瞬「おっ」って思ってテキスト読んでがっかりされる枠である。
 
 
人知を超えるもの、ウギン Ugin, the Ineffable (6) R
伝説のPW・ウギン
あなたの唱える無色の呪文のコストは(2)少なくなる。
<+1>:あなたのライブラリのトップを裏向きで追放する。あなたはそのカードをみても良い。2/2で無色の、スピリット・クリーチャー・トークンを1体生成する。そのトークンが戦場を離れたとき、追放されたカードを手札に加える。
<-3>:対象の、1色以上のパーマネントを破壊する。
【4】
 双子の兄弟であるボーラスさんが散々暴れまわっているというのに、せいぜいレア程度の重要度でしれっと呼び出されたウギンさん。本来ならもっと大々的な兄弟喧嘩の終幕が見られるかと思ったのだが……まー、ラヴニカはあんまり古代龍の決戦場には向かんわなぁ。今回はあくまでもサポート役。今後エルドラージとの決戦でもあった時には監督ポジションで頑張ってもらうことになるだろう。さておき、今回のウギンは一時期ぐっすりおやすみになっていたタルキールの地で生まれた「予示」を彷彿とさせる能力。ただ、いかに懐かしギミック大集合の今回とはいえ、予示まで導入しちゃうと流石にややこしすぎる、というので擬似予示くらいの能力に抑えられたわけだな。表になるギミックは変異環境でないとあんまり意味がないので、「場を離れたらそのカードが手札に」になったわけだ(正確には異なるが、おそらくカジュアルな試合の場合は面倒を省くためにそのカードをそのままトークンの代わりに使うだろう)。プラス能力でクリーチャーが出るというだけでも充分強いが、それがアドバンテージに直結するというのだからなかなかの大盤振る舞い。さらに常在型能力はアーティファクトを絡めて散々悪さできそうなやばいやつになっており、おかげでコストが若干重めになってしまった。このコストだったら流石にいきなり環境を壊すことはないだろう。リミテッドの場合はできるだけ長生きさせて恒常的にアドを稼ぎに行きたい1枚なので、他のPW以上に、戦闘での存命を考える必要がありそう。ちなみに、今回はマイナス能力であらゆるボーラスを一撃殺できるようになっている。よかったね。
 
 
ウギンの召喚体 Ugin’s Conjurant (X) U
クリーチャー・スピリット、モンク
0/0
〜は+1/+1カウンターがX個置かれた状態で戦場に出る。
〜の上に+1/+1カウンターが1つ以上置かれた状態で〜にダメージが与えられるなら、そのダメージを軽減し、〜の上からそれに等しい数の+1/+1カウンターを取り除く。
 XマナでX/Xというのは「果てしなきもの」が苦心の末に実現させた夢のステータス。それまではどうしたって色マナが必要で「キヅタの精霊」のように1マナ重くなるのが常だったが、エルドラージという異質な存在が、レアという特権的な立場を行使して実現したのである。それを今回は名もなきアンコモンが簡単に実現……したのはいいのだが、その分結構なデメリットを背負ってしまった。「受けたダメージ分だけカウンターが減る」という、いわばダメージがクリンナップされない性質は「ファイレクシアのハイドラ」クラスの決戦兵器に与えられるなら仕方ないが、たかだか「ちょっとマナレシオが良くなるかも」程度の能力で与えられるには重すぎる枷。まぁ、4ターン目に4/4が出て、ワンパン出来たら満足、という考え方もあるが……これでせめて速攻でもついていたなら、相手のPW展開を見て柔軟に攻めのタイミングを選択できる有力な候補になったのだが、現時点では「とりあえず何色でも使える一時しのぎ」くらいの役割を抜け出すのは難しいんじゃなかろうか。増殖デッキならある程度リカバリーは可能なのでやや加点。

 

 

 

 


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アジャニの群れ仲間/Ajani’s Pridemate(M19)」 U
 いきなりの再録!! なんと今回、ボーラスが次元橋を使って自分の手駒を送り込んできたことに対抗して、プレインズウォーカーたちが自分のかつての同胞なんかを魔術で生み出して応戦しているというではないか(あくまで模造品なのでそのものが転移してきてるわけじゃない)。アジャニさんと一緒に戦うのは、生まれ故郷・アラーラはナヤ次元のレオニンの方々。何度か再録されたので使い心地はよく知られているだろうが、最近は活躍の機会も多かったので意外と期待がかかるんじゃなかろうか。まぁ、M19に収録されているのでスタンだけを考えたらここに収録される意味はあんまりないんだけども。
 
 
戦地昇進 Battlefield Promotion (1)(W) C
インスタント
対象のクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。それはターン終了時まで先制攻撃を得る。あなたは2点のライフを得る。
 なんか色々やる。今回の白は増殖カラーなのでその起点となる1つ目のカウンターを置くお仕事は大事。ついでに先制攻撃もつくのでとりあえずメインから使えるコンバットトリックとしてデッキインしておき、あわよくば増殖シナジーを狙うといった立ち位置になるんじゃなかろうか。さらにそれだけじゃ物足りないってんでライフゲインまでついているが、そこを削って1マナの方が嬉しかった気もする。まぁ、こういう積み重ねが死なないデッキを作るのよね。相手に使われるとこの2点が地味に鬱陶しい。「アジャニの群れ仲間」とはプチコンボ。

 

 


規律の絆 Bond of Discipline (4)(W) U
ソーサリー
あなたの対戦相手のコントロールするすべてのクリーチャーをタップする。あなたのコントロールするクリーチャーは、ターン終了時まで絆魂を得る。
 あぁ〜こういうコンセプト好き〜。イラストを見ると、なんとオルゾフ民とアゾリウス民が手を組んで難局に当たっている様子が確認できる。まぁ、どちらも一般市民なんだからこれまでだって何かあったら協力してたんだろうけど(この2ギルドはそこまで仲悪くないだろうし)、わざわざギルドの紋章を重ね合わせて新しい紋章にしてるところが最高にエモい。「決まりごとも悪くない、強制されないならね」っていう手の組み方もいかにもこの2ギルドらしいではないか。で、そんなギルドが手を組んだ効果がこちら。イメージとしてはタップして束縛する方がアゾリウス、絆魂を与えて稼ぎをあげるのがオルゾフの仕事だろうか。効果のほどは想像に難くないが、絶妙に後ろ向きなギルド2つなもんだから、「そんなんいいからもっとゲーム終わらせるために手を組めよ」という気もする。まぁ、ほんとにいっぱいクリーチャー並べてから撃てば勝てるやで。

 

 


防壁の巨人 Bulwark Giant (5)(W) C
クリーチャー・巨人、兵士
3/6
〜が戦場に出た時、あなたは5点のライフを得る。
 ハイパー延命巨人。6マナ3/6というと、デッキに入っているのを下手したら1回も見たことがないかもしれない「用心深い巨人」と同じステータスなのでかなり抵抗があるが、こちらはおまけが5ライフと実にダイレクト。白には脈々と受け継がれるライフゲインクリーチャーの系譜だが、5点となるとあまり例がなく、ワンサイズ軽い「レイディアントの竜騎兵」はある意味構築級の活躍を見せた。流石にこいつは構築級とは言わないが、リミテッドで狙いが合致するならデッキインを考えてみてもいいレベルではなかろうか。

 


 
幸運な野良猫 Charmed Stray (W) C
クリーチャー・猫
1/1 絆魂
〜が戦場に出た時、あなたのコントロールする、他の〜という名前の各クリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。
 ネコちゃん、おいで。ネコちゃん……アアーッ! 最近、こうして猫の人権(にゃんけん)向上を図るカードが増えてきているのは大変結構なことである。アモンケットにはこれと同じステータスの「聖なる猫」がいてカルトーシュなどとの合わせ技で活躍したし、ラヴニカでも「気前の良い野良猫」が「手頃な死体」として活躍してくれた(哀)。そして今回は、「猫は殺すな! 生きてるうちに活用しなさい!」という動物愛護の精神から、ますます集めて楽しい新ギミックで登場。「しつこい請願者」に続く、「黒以外の色でネズミギミックを作ったらどうなるか」的な挑戦が何と猫で行われているのである。残念ながら「5枚以上入れてもいいよ」ギミックは導入されなかったのでハイパー猫まみれデッキを組むことは出来ないが、どうせこうしたギミックの主戦場はリミテッドなのだから関係無い。さぁ猫を崇めろ。ひれ伏し従え。貴方の集めた猫の数、それが忠義の証、それが強さの表れなのだ。5枚以上集まるようなら、割と洒落にならないスペック。とにかく2枚目さえ出してしまえばカウンターは乗るので、その後は増殖に絡めてゆっくりブリーディングを楽しもう。
 
 
果敢な一撃/Defiant Strike(KTK)C
 タルキールから帰還した渋めのコンバットトリック。だが渋いことと弱いことは同義ではなく、わずか1マナでアドまで繋がる可能性があるのだから使い方次第だ。タルキール当時はさらに果敢をテーマにしたジェスカイがあったので手軽なキャントリップとしてもニーズがあったが、今回もイゼットを中心に果敢条件が多めに収録されている。その辺りとの組み合わせでボロス・アゾリウスあたりの連携を狙おう。
 
 
神聖なる矢 Divine Arrow (1)(W) C
インスタント
〜は対象の攻撃クリーチャーはブロッククリーチャーに4点のダメージを与える。
 ギデオンの叱責」の同型再版。今回もおんなじ名前で良かったやんけ、とは思うのだが、この度まことに残念ながら、今回の戦争でギデオンが殉職したことが公式に発表された。今後、この効果の呪文を使うときにはもう「ギデオン」の名前が使えないのである。そのために新しい名前で生まれ変わった姿が披露されたのだろう。合掌。なお、カードとしてはそのギデオンがオケチラの矢で打ち落とされたシーンである模様。ギデさん、あんなにオケチラさんのこと気に入ってたのになぁ。とりあえず「ギデオンの叱責」と同じなんだから強いに決まっている。いつも通りに引いて、いつも通りにデッキインすればいい。ただ、今回は向かい風要素として「PWに触れない(それこそギデオン以外には)」という問題があり、非クリーチャーパーマネントの比率が増えるこの世界では若干評価を下げることになる。相手PWに打つ手がなくて立ち往生しないよう、しっかり攻めのクリーチャーベースを確保した上での採用を。
 
 
執行官のグリフィン Enforcer Griffin (4)(W) C
クリーチャー・グリフィン
3/4 飛行
 イクサランでは大変お世話になった「輝くエアロサウルス」の種族変更再版。一応恐竜はシナジーがあったのでグリフィンになったのはわずかばかりの弱体化ではあるが、まぁ誤差の範囲内。コモンで引けるフライヤーとしては破格の安定感を誇り、ちょっとやそっとの除去で落ちないアタッカーとしてこの世界でも八面六臂の活躍を見せることになるだろう。今回緑に与えられた蜘蛛枠クリーチャーのパワーとタフネスが3しかないというのも評価が上がる一因である。
 
 
栄光の終焉 Finale of Glory (X)(W)(W) M
ソーサリー
2/2で警戒を持つ、白の兵士・クリーチャー・トークンをX体生成する。Xが10以上であるなら、加えて4/4で飛行と警戒を持つ、白の天使・クリーチャー・トークンもX体生成する。
 「終焉/Finale」の名を関する神話レアのソーサリーサイクル。そのコストは全て(X)(A)(A)で、Xが10を超えた時に大体「ゲームに勝つ」と書かれている。12マナで勝利が転がり込んでくるのは高いとみるべきか、安いと見るべきか。試しにこのカードを見てみると、2/2トークンX体の時点でかなり強い。例えばちょっと効果は違うが最近活躍した「闇の救済」ならコストに(X)(X)が含まれていたし、普通トークンをX体出したいなら大体は1/1を出すものだ。5マナで2/2が3体だけでも割と使える呪文なのは間違いないだろう。ただまぁ、その場合にはやっぱり代替物があるのも事実で、「大集団の行進」などこれよりも柔軟性が高い呪文もたくさんある。となれば、やはり「ゲームに勝つ」と書いてあるX>10を目指すしかないのか。2/2が10体だけでも勝てんじゃねぇかという気もするが、実際出てくるのは天使10体+兵士10体の大軍勢。もう、オーバーキルってレベルじゃねぇ。単にやりたいだけの呪文だな……。
 
 
黒き剣のギデオン Gideon Blackblade (1)(W)(W) M
伝説のPW・ギデオン
あなたのターンの間、〜は4/4で破壊不能を持つ人間・兵士・クリーチャーである。これは引き続きPWでもある。
あなたのターンの間に〜に与えられるすべてのダメージを軽減する。
<+1>:最大1体までのあなたのコントロールする他のクリーチャーは、ターン終了時まで、警戒と絆魂と破壊不能のうち、あなたの選んだもの1つを得る。
<-6>:対象の、土地でないパーマネントを追放する。
【4】
 ゲートウォッチの面々から映えある神話レアに抜擢されたのがこちらの必殺武器を手に入れたギデオンさん。ほんと、ナチュラルに黒き剣を使いこなしてて笑うわ。これで闇落ちとかせずにひたすら白一色を貫いているのはさすがである。さて、そんなギデさんだが、PWがおおっぴらに常在型能力を持てるようになったため、今まで以上に堂々とクリーチャー。もう、起動も何も必要とせず、ターンがきたらとにかくクリーチャー。フィジカルの強さはいつも通りで、攻撃してくるこいつをまともなコンバットで葬り去る手段はまず無いといっていいだろう。時たま残骸と一緒に漂着しちゃうかもしれないのはご愛嬌。そして忠誠能力では能力付与を行い、大抵は味方に警戒をつけて相手ターン中に自分を守ってもらうんだろうか。一応最後は激おこプンプン丸で相手パーマネントを薙ぎ払う奥義も持っているが、できれば使わずとも勝てるような試合になってほしいもんである。唯一の難点は身を守る手段があまり用意されておらず、相手ターンにはクリーチャーではいられないので今まで以上にディフェンスが脆いこと。警戒付与を活用してそのあたりの脇の甘さがフォローできればマジキチ白ビートが狙えるかもしれない。どこまでいっても騎士じゃなくて兵士なので「べナリア史」と共闘しないあたり、頭の固さがむしろチャームポイントである。
 
 
ギデオンの犠牲 Gideon’s Sacrifice (W) C
インスタント
あなたのコントロールするクリーチャーかPWを1体選ぶ。このターン、あなたやあなたのコントロールするパーマネントに与えられる全てのダメージは、代わりにそのパーマネントに与えられる。
 ギデさん……。なるほどなぁ、そういう展開なぁ……。リリアナに対し、「契約した悪魔全員倒して安心してたかもしれんけど、契約書ちゃんと読みや、その後は自動的に債権者がオレになるようになってるで」という闇金ウシジマ君みたいなあくどいことをやってのけたボーラス。リリアナさんはその契約書を盾にボーラスに従わされていたわけだが、最後の最後で、ギデオンが借金の肩代わりを申し出る。ものの見事に借金で火だるまになったギデオンが力尽き、リリアナさんは債務整理をはたして綺麗な身になった、というシーンである。ギデさんは自分の命が長くないことを悟った上で、最後に自分の命を一番有効利用出来る手段としてこの肩代わりを行ったんだろうなぁ……ほんと、最後の最後まで白一色の男だったよ……生前のリリアナとの関係性を思い出すだに、涙が止まりません。というわけで、そんなギデオンの尊い犠牲は「最下層民」で表現された。まず間違いなく身代わりになったクリーチャーは死ぬ。つまりカード2枚を消費しての技になるのはほぼ間違いない。その状態でも,全軍にダメージ回避のバリアが張られるのは大きな効果だ。全軍アタック時、敵の総攻撃のブロック時、PWを守る窮余の一策などなど、使い道は多岐にわたる。犠牲になったクリーチャーが死にゆく時には哀悼の意を忘れずに。間違っても破壊不能クリーチャーに使うなんて興ざめなことはしないように(オレはするけど)。ちなみに、効果が有効なのは身代わりクリーチャーが生きている間だけなので、適当な火力なんかで先に退場させられると盾は効力を失うので注意すること。
 
 
ギデオンの勝利 Gideon’s Triumph (1)(W) U
インスタント
対象の対戦相手はこのターンに攻撃かブロックしたクリーチャーを1体生贄に捧げる。あなたがギデオン・PWをコントロールしているなら、そのプレイヤーは代わりにそれらのクリーチャー2体を生贄に捧げる。
 顔悪すぎない? 確実に悪役じゃん。さすがはチンピラあがり。生贄を要求するタイプの除去であり、白なので一応レンジストライク風の制限を設けて戦闘に関与しないクリーチャーは触れないようになっている。まぁ、この効果で2マナならそこそこコストなので問題なく使っていけるだろう。そしてギデオンが絡むと突然アド狙いの爆弾スペルに変わる。ギデオンを除去しようと必死に殴ってくる相手を嘲笑い、心を折る完璧な組み合わせ。っていうかマジで3ターン目ギデオンから4ターン目にこれを構えられたらギデオン1人に蹂躙されて終わりそうな気がするんだけど大丈夫か。ちなみに、同系統の呪文とちがって「このターンに戦闘に関わっていた」という事実があれば第2メインフェイズ以降でも問題なく使える。これまでの呪文だと「攻撃orブロッククリーチャー」と書かれていることがほとんどで、そうした属性は戦闘が終わると消えていたのだ。細かい違いだが、第2メインでギデオンを出してから唱える、なんてプレイングも可能なので注意するに越したことはない。
 
 
永遠神オケチラ God-Eteranl Oketra (3)(W)(W) M
伝説のクリーチャー・ゾンビ、神
3/6 二段攻撃
あなたがクリーチャー呪文を唱えるたび、4/4で警戒を持つ、黒のゾンビ・戦士・クリーチャー・トークンを1体生成する。
〜が死亡するか戦場から追放領域に置かれたとき、あなたはそれをオーナーのライブラリの上から3番目においても良い。
 永遠神サイクルのオケチラさん。当時はそのあまりの神々しさにギデオンが惚れ込み、「いやぁ、アモンケット最高やな、よっしゃ、試練やるで試練」と訳のわからないテンションを上げまくっていた罪な人(神)。そんな彼女はゾンビになってもなお美しく、3/6の安産型ボディに二段攻撃のパッケージは変わらない。まぁ、そこはそんなに強いアピールポイントではないのだが、タフ6は神サイクルの中でもトップレベルに死ににくいのは素直にありがたい。そして、ずっしりと場に残れば、次のターンからはいよいよ祭りが始まる。かつて「オケチラの碑」は全自動で戦士トークンを生み出す生産性の高さから構築にまで食い込んだナイスカードだったが、今回はオケチラさん自身のトークンがノーコストになった。そして出てくるのは4/4ゾンビ、つまりかつて「破滅の刻」で出てきた「永遠衆」に近い性質。なぜか警戒まで付いているのはやりすぎ感がある。とにかく出して除去られなければ勝てるという神クオリティ。新たな時代のオケチラデッキの誕生なるか。
 
 
奉謝の亡霊 Grateful Apparition (1)(W) U
クリーチャー・スピリット
1/1 飛行
〜がプレイヤーかPWに戦闘ダメージを与えるたび、増殖を行う。
 色が変更された「かき鳴らし鳥」。さらに環境に適応するため、ダメージを与える対象がPWでもよいという条件緩和が施されて純粋にパワーアップした。「かき鳴らし鳥」はその後モダンマスターズでも再録されて増殖戦術の要となった1枚。今回も数多くのカードと雑にシナジーを形成し、2マナとは思えない活躍を見せてくれるに違いない。こうして自然に同じキーワードでも色が変更されていると、開発側もなかなか面白いデザインを考えるもんだと感心する。
 
 
狼煙上げ Ignite the Beacon (4)(W) R
インスタント
あなたのライブラリから最大2枚までのPWカードを探し、それらを公開して手札に加える。その後、あなたのライブラリを切り直す。
 アジャニさんの大号令より、いろんな人たちがエイエイオーすることで団結する呪文。PW用のチューターは過去に「ゲートウォッチ招致」があったが、こちらの特徴となるのは一気に2枚サーチしてアドバンテージまで稼げちゃうこと、そしてチューターにしては珍しくインスタントで引っ張れちゃうこと。5マナと投資額はそこそこだが、なるほど決定打となりそうな1枚である。これでもってテフェリーへの接続法が増えたことでハッスルするデッキもげんなりするデッキもたくさんありそうだ。まぁ、5マナのスロットにどれくらい余裕があるかは定かじゃないが。
 
 
鉄覆いのクロヴァド Ironclad Krovod (3)(W) C
クリーチャー・ビースト
2/5
 「市場のクロヴァド」に続く史上2体目のクロヴァド。ちなみにクロヴァドはラヴニカ特産のビーストのようだが、どんな生き物なのかはよくわからない。牛っぽいけど、性質としては「割と温厚でやたらでかい」。さて、今回のクロヴァドは圧倒的にバニラ。「市場」に比べると1マナ軽くなり、能力がなくなった形。最近のクリーチャーでいえば「従順な召使い」の種族変更再販。あちらはアモンケットのゾンビだったのでメリット持ちだったが、今回はほんとのほんとにバニラ、バーニラバーニラ。こういうクリーチャーが収録されている時点で製作チームが環境を遅くしようとしていることがよくわかる。がっしり構えてPWで調整する、そんな世界になるのかどうか。基本的に、増殖持ちチーム(白緑)の方が動員持ちチーム(黒赤)よりも長期戦では有利な気はする。
 




法ルーンの執行官 Law-Rune Enforcer (W) C
クリーチャー・人間、兵士
1/2
(1)(T):対象の、点数で見たマナコストが2以上のクリーチャーをタップする。
 えっ? いいの?! 思わず二度見してしまった高性能タッパー。過去にはコスト無しでなんでもタップできる「おとりの達人」がタッパーの代名詞だったがそれも昔のこと。今やリミテッドを支配するタッパーは調整の波に揉まれ、大抵はコストが重く設定されているか、タップできる対象が制限されるかである。最近のヒット作である「扇持ち」でも2マナかかったし、直近の「軍勢のギルド魔道士」も3マナだった。しかし、こちらは適当な制限を設けることで1マナタップを実現。なぜこんな制限なのかは全く分からないが、この制限にあまり意味がないことは自明である。強いて言うならこの環境でサイズが膨れ上がりそうな軍団トークンがタップできないという難点はあるものの、それならそれ以外をタップしまくればいいだけの話である。白をやっているなら問答無用の高得点コモンは間違いない。
 
 
ロクソドンの軍曹 Loxodon Sergeant (3)(W) C
クリーチャー・象、兵士
3/3 警戒
〜が戦場に出た時、あなたのコントロールする他のクリーチャーは、ターン終了時まで警戒を得る。
 全軍に警戒のみを与えるという珍しいデザイン。リミテッドで大人気の「暁の熾天使」のように増強などとセットで警戒「まで」つけてくれるクリーチャーはそこそこいたのだが、警戒単品の187能力というと、探してみたが「マキンディの巡回兵」なんていう変化球しかいなかった。白といえば警戒のイメージなのでちょっと意外。まぁ、珍しいってことは貴重ってことと同義ではなく、そこまで求められていないということかもしれないが。4マナ3/3と肉は標準サイズなので能力など気にせずとも使っていける。今回のセットに寄せていうなら、警戒付与によって自軍PWの防衛ラインを下げずに相手にプレッシャーをかけることができるようになるということ。1回1回の戦闘がその後に大きく影響を与えることになる今回の環境では、今まで以上に警戒のありがたみが感じられるだろう。

 


 
間に合わせの大隊 Makeshift Battalion (2)(W) C
クリーチャー・人間、兵士
3/2
〜と少なくとも2体の他のクリーチャーで攻撃するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 大同窓会的な意味合いを持つ今回のセットは、再録キーワードの増殖以外にもちょいちょ懐かしのキーワードの片鱗が顔を覗かせている。テゼレットが持っている親和がそうだし、ニッサはゼンディカーから覚醒能力をもってきていた。そして舞台となっているラヴニカも負けちゃならねぇってんで、ボロス軍が復活させたのが「大隊/Battalion」能力である。自分を合わせて3人以上で攻撃した時に恩恵が得られる大隊は、実に明快にボロスの攻撃性を表現する良い能力だったということだろう。今回はカード名もそのまんまでの再録(?)。そして今回のボーナスは+1/+1カウンター。当時のボロスでもなかなかもらえなかったでっかいボーナス。もちろんここから増殖に繋げてさらなるサイズ拡大を見込むのが今回のセオリーである。ワンパンの時点ではまだタフネス3。そこで殺されないように乗り越えられるギミックを仕込んでおけば、一気にエンドクラスまで駆けあがれる。
 
 
目的のための殉教者 Martyr for the Cause (1)(W) C
クリーチャー・人間、兵士
2/2
〜が死亡した時、増殖を行う。
 この世界の白熊はただでは死なぬ。やはりこうしてみるとこの世界の増殖は比較的安価で提供されているのだが、決して能力自体が弱くなっているわけではない。つまり、白熊の中ではかなり有力なクリーチャーだと考えられるということだ。緑の「花粉光のドルイド」は場に出た時に増殖で、こちらは死亡時に増殖。基本的には死亡時誘発の方が弱いものとされているが、増殖は自軍パーマネントが並んでからが本番なのだから決して劣っているともいいきれまい。序盤に適宜戦闘して、あとは理由のある死を選択するだけの人生。もしかしたら相手も増殖を嫌がって攻撃を通してくれるかもしれないしな。ちなみに、過去に「Martyr ‘s Cause/殉教者の理由」という名前のカードがあるが、効果に特に関係はない。
 
 
パルヘリオンⅡ Parhelion II (6)(W)(W) R
伝説のアーティファクト・機体
5/5 飛行 先制攻撃 警戒
〜が攻撃するたび、4/4で飛行と警戒を持つ、白の天使・クリーチャー・トークンを、攻撃した状態で2体生成する。
搭乗4
 宇宙戦艦パルヘリオン2号。なんかすげぇ機体が来ちゃった。おそらくラヴニカの平和を守る正義戦隊ボロスが所持する巨大メカ、最終的にパルヘリオン1号〜5号までが合体して巨大天使ラジアとかになるに違いない(空中要塞パルヘリオン1号はすでに撃沈してるらしいです)。とりあえず1回出撃したらまず勝てる機体。8マナは重いし搭乗4も大変だが、それを乗り越えたら5点先制パンチ+4点天使×2で13点。その時点で相手は死んでいる気もするのだが、ご丁寧に全員が警戒持ちなので相手のアタックに対してさらに搭乗なんてのも余裕だし、次のターンの搭乗要員も確約される。相手のソーサリー除去は受け付けず、よほどのインスタントでない限りはこれを落とすことは不可能。まぁ、勝てるだろう。8マナでこれだけの存在感なら、ちょっと頑張ってマナを伸ばしてみようかという気にもなるぞ。テーマソングは「いけ!パルヘリオン!(歌唱:宮内タカユキ)」
 
 
飛びかかるオオヤマネコ Pouncing Lynx (1)(W) C
クリーチャー・猫
2/1
あなたのターンである限り、〜は先制攻撃を持つ。
 「初々しい補充兵」の単色版。元がハイブリッドだったのでこれでも一応「色拘束が厳しくなった」ということもできるカードだが、まぁ、弱体化したっていうのもおかしいのでそのままの使い心地。攻め気の強いボロスなどでは実に信頼がおけるありがたいコモン。2マナ域はとりあえずこれを集めておけば手駒には困らないだろう。しかし、ラヴニカ民はカラカルやらなんやら、色んな動物をペットにしてるよな……普段はおりこうな猫ちゃんらしいです。
 
 
牢獄領域 Prison Realm (2)(W) U
エンチャント
〜が戦場に出た時、対象の、対戦相手のコントロールするクリーチャーかPWを、〜が戦場を離れるまで追放する。
〜が戦場に出た時、占術1を行う。
 毎度おなじみリング枠の白除去。今回は対処できる範囲が狭くなってしまったが、代わりに占術がついて非常に丸い仕上がりになった。正直、このコストでこの効果なら「いつも通りに強い」としか言いようがないので、占術なんてクッソ適当なボーナスがついても「まぁ、ありがたいけどね」というくらいのもんである。現在スタンでは「議事会の裁き」は当然使われているわけだが、対処したい範囲が最初からわかっているなら、よりお手軽お得なこちらが使われることもあるだろう。
 
 
翼の結集 Rally the Wings (1)(W) U
インスタント
あなたのコントロールするクリーチャーをアンタップする。あなたのコントロールする飛行を持つ各クリーチャーは、ターン終了時まで+2/+2の修正を受ける。
 フライヤーのためのフライヤー呪文。もし自軍クリーチャーが全部飛んでいたら、わずか2マナで全軍+2。それだけでもゲームが終わりそうな勢いだし、アゾリウスやオルゾフが殺してでも奪い取りたい呪文になっている。一応、地上クリーチャーにも全軍アンタップ効果は適用されるので防御用のトリックとしてならどんなデッキでも採用することができるが、やっぱりフライヤーのダメージを全弾叩き込む使い方が本筋だろう。何しろ天使の顔が怖すぎる
 
 
戦乱のラヴニカ Ravnica at War (3)(W) R
ソーサリー
全ての多色パーマネントを追放する。
 サンキュー&グッバイラヴニカ。頑張って育て上げてきたギルド文化全否定されて足腰がくがくのラヴニカかわいそう過ぎるわ。一応「このセットのラスゴ」枠……ではないなぁ、流石に今回はそこまで多色カードばっかりってわけでもなかろうし、そもそもラヴニカだっていうても「多色のパーマネントカード」って言われたらかなり限定されてしまうんじゃなかろうか。そういえばかつては同じようにラヴニカのギルド文化に別れを告げようとしていた「ギルドとの縁切り」なんて呪文もあったが、特に活躍したという話は聞かない。今後のデッキ次第ではあるが、多分メインで入れるようなことはないだろうし、わざわざサイドにこれを採用して対策したいデッキってのもパッと思いつかないし……一応追放効果になっているのが特徴なので、万が一それが刺さるようなデッキがあるなら。
 
 
立ち上がる民衆 Rising Populace (2)(W) C
クリーチャー・人間
2/2
あなたのコントロールする他のクリーチャーかPWが死亡するたび、〜の上に+1/+1カウンターを1つ置く。
 「オッ、オラたちの次元をめちゃくちゃにすんでねェ!」と叫んでいるかどうかわからないが、突然のPWドタバタ大戦争のとばっちりでボロボロになったラヴニカ住民遺族の会の方たちの怒りの声が上がっている。そりゃね、どう考えても寝耳に水。天災よりもやるせない訳のわからない戦争に巻き込まれて突然街をゾンビの大群が襲ってきたわけで、どんなパニック映画よりもひどい巻き込まれ方である。基本デザインは「物騒な群衆」で、あちらは2マナ1/1、こっちは3マナ2/2。あまり差は無いが、一応スタート時点での除去耐性やサポートがない場合の仕事を考えればこちらの方が使いやすい。そして今回の独自要素としてPWの死亡でもその義憤がたまる仕様。これまでなら「PWなんてそんなに死なねぇよ」と言われたところだが、今回はPWも割と人の子。それなりに街中に倒れてたりもする。見ず知らずの他所の次元の住人の死ですら怒ってくれる優しい民衆である。カウンターがらみの能力なので増殖とも相性がよく、実は案外キーとなるコモンといえるのかもしれない。
 
 
一騎打ち Single Combat (3)(W)(W) R
ソーサリー
各プレイヤーは、自分のコントロールするクリーチャーかPWを1体選び、その後、残りを生贄に捧げる。プレイヤーは、あなたの次のターンの終了時までクリーチャーやPW呪文を唱えることができない。
 やっぱり喧嘩始めちゃったよ! まぁなぁ、ナヒリさんだってあの一件で溜飲が下がったとは思えないし、ソリンさんは激おこに決まってるし……「ラヴニカ?! ボーラス?! 知らんわ!」ってんでタイマン勝負始めちゃうお二人を誰も止めることはできないのである。もう、別な次元でやってくれ。さておき、そんな二人の場外乱闘を描いた呪文は「神聖なる報い」がベースになった全体除去だが、選択するのがクリーチャーではなく「クリーチャーかPW」なのがポイント。つまり、複数のクリーチャーとPWを並べていてもその全てから1つしか残せない。完全に2体だけが残った状態になり、しかもその後のアフターケアまで完備されているのでじっくりタイマン勝負を観戦することができる……のだが、どうなんだろ、これって撃った方が有利になる可能性はどれくらいなんや? いや、薙ぎ払う数で有利が取れればそれでいいのかもしれないけどさ、「神聖なる報い」って結局は「1体しか残らない」じゃなくて「1体残っちゃう」から使われなかったわけで、そこに1ターンの事後保証が付けられてどれくらい意味があるのだろう。しかも展開できるようになるのは相手からだし。この1ターンのラグが嬉しいのはクリーチャーをほとんど展開しないコントロールだろうが、そうしたデッキは相手クリーチャーが1体残ることを許容しにくい。……やっぱ他所でやれや。
 
 
陽刃の天使 Sunblade Angel (5)(W) U
クリーチャー・天使
3/3 飛行 先制攻撃 警戒 絆魂
 能力増し増し天使。よし、アクローマまであと少し(無限遠)だ。このあたりのコスト域で「キーワードだけで簡潔にまとめた天使」ってのも絶妙なジャンルとして存在しており、印象深いのは当時レアだった7マナ5/5先制攻撃の「天罰の天使」。初見の時の「いや、悪くはないけど、レアではないやろ……」感がたまらなかった。サイズが3/3となると、一番近いのは1マナ軽くて絆魂が足りない「迷いし者の番人」だろうか。1マナ追加で絆魂を得たというのはすごく納得できるし、割とお得感もあるいいバランスである。一度殴り始めればこれを止めるのは困難であるし、先制攻撃の確実性と絆魂の安全性を持った壁として立ちはだかるのもかなり美味しい。総じて見ればコスト分の強さは充分に持ち合わせたカードだ。ただ、やはり6マナで出してタフネス3というのが最大のネック。このコストで火力1枚に落とされてしまうとどうしても損した気がしてしまうので……いっそ相手が除去を使い果たしたタイミングで最後に降臨できればラッキーか。
 
 
盾魔道士、テヨ Teyo, the Shieldmage (2)(W) U
伝説のPW・テヨ
あなたは呪禁を持つ。
<-2>:0/3で防衛を持つ、白の壁・クリーチャー・トークンを1体生成する。
【5】
 今回何体か登場する新入りPWの1人。なぜ「PW大集合!」の記念すべきセットでわざわざ新入りが登場し、わずかとはいえ欠席してる連中がいるのかというと、まぁ、絶対来られない(死んでるとか、死ぬよりやばいとか)っていう実質的な理由もありつつ、どちらかというと「寄せ集めると色のバランスが悪い」ということらしい。特にPW不足が深刻なのが白だったらしく、今回白単色で2枚の追加PW登場しており、そのうち「わかりやすい方」がこちら。盾魔道士の名を冠し、なんかもう、とにかく守ってあげるという父性溢れるやつである。まぁ、どこの誰なのかはさっぱり知らんが。おいとくだけでプレイヤーに呪禁が与えられる「象牙の仮面」的な置物で、その効果だけが欲しいなら特に能力を起動せずにぼんやり側に立っててもらうだけでも役には立つだろう。もちろん、エンチャントなんかと違ってこいつは殴り殺される可能性があるため、延命のためには文字通りの防壁を築いておいた方が生存確率は高くなる。ひたすら壁を作り続け、その内側でわがまま勝手な人生だ。なんか、トランプ政権への皮肉だって言われても信じられそうな1枚だな。なお、「策略の龍、アルカデス」さんから熱烈なラブコールがあるとかないとか。
 
 
テヨの光盾 Teyo’s Lightshield (2)(W) C
クリーチャー・イリュージョン
0/3
〜が戦場に出た時、対象のあなたのコントロールするクリーチャーに+1/+1カウンターを1つ置く。
 そんなわけで守ってあげる系男子の筆頭であるテヨさんの生み出す壁がめでたく個別カード化。単なる0/3だと流石にニーズがなさすぎるため、そこに+1/+1カウンターを絡めることで攻防一体のカードとしてオファーを待つ。トータルで3マナ1/4とぶっちゃけ大したことのないステータスなのだが、+1/+1カウンターはその後の増殖戦術への布石にもなるので、そうしたシナジーが多めに集められれば手軽な起点として多少上めの評価でも大丈夫なはずだ。
 
 
公明な弁護士、トミク Tomik, Disinguished Advokist (W)(W) R
伝説のクリーチャー・人間、アドバイザー
2/3 飛行
戦場にある土地と、墓地にある土地カードは対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。
あなたの対戦相手は墓地から土地をプレイできない。
 超マニアックな制限を設ける……一応ヘイトベアと呼べる人物。「墓地から土地をプレイできない」の方は完全に「世界のるつぼ」対策以外にない。何しろ「プレイ」に限定しているのだから、あとはありうるとしたら……「ヨーグモスの意志」? そして「墓地にある土地が呪禁」も恐ろしく限定的。墓地の土地を対象にするカードなんて……あ、いたわ……。でもわざわざこんな形で対策する? そして「戦場にある土地が呪禁」はそれなりに意味がある効果。トータルでみるとかなりマニアックな作りだが、そこを埋め合わせるために2マナ2/3フライヤーというわけのわからないステータスが与えられており、これ、能力なくても使えるじゃねぇかという節操のないアピールである。白ウィニーだったらこれだけでも出番があるかもしれない。なお、クリーチャータイプがスタンでは貴重なアドバイザーということで……どこかの誰かが呼んでいるようなそうでもないような……あ、レジェンドだから1体しか並べられないじゃん。なんだぁ。
 
 
立像崩し Topple the Statue (2)(W) C
インスタント
対象のパーマネントをタップする、それがアーティファクトであるなら、それを破壊する。
カードを1枚引く。
 あっという間に倒壊してしまったボーラスの像。まぁ、ヴィトゥ=ガジーに襲われたんじゃひとたまりもないわな。こうして為政者の像が倒されるシーンって、典型的な凋落のサインなのだが、ボーラスさんの野望は成就するのかどうか……。さておき、なんとも妙な効果の呪文である。基本設計はタップしてカードを引く「圧点」などに近い呪文。あらゆるパーマネントがタップできるが、クリーチャー以外でタップして意味があるのは土地くらいだし、土地をタップするのに3マナはあんまり現実的ではないのでこれだけではあまり意味がない。そこで追加効果としてアーティファクト破壊が導入され、めでたくイラスト通りの使い方が可能になったわけだ。アーティファクト対策としてサイドボードから投入するのが基本的な使い方だが、ジェスカイタイプのデッキが組めればスペルカウントの増加も見込めるかもしれない。これで「王神の立像」を破壊した時は鬨の声を忘れずに。まぁ、5マナかかるが。
 
 
信頼あるペガサス Trusted Pegasus (2)(W) C
クリーチャー・ペガサス
2/2 飛行
〜が攻撃するたび、対象の、飛行を持たない攻撃クリーチャーは、ターン終了時まで飛行を得る。
 ギデオンが最後の戦いに挑む際に選んだ相棒。その顛末は「神聖なる矢」へと続く。これがほんとの「即堕ち2コマ」である。かわいそうに。性能としては最近ではおなじみの「空に連れて行く」系クリーチャー。これまで「ペガサスの駿馬」を中心に1/3が基本ステータスだったが、より前のめりなステータスにチューニングされ、狙いはより明確になったといえる。この能力が強いことは歴史が証明済みだが、コモンにこれが入っているということはそこそこ対応できるバランスということなのか、それとも、今回もまたトップコモンとして無双の活躍を見せるのか。PW環境における回避能力持ちは普段以上に評価が上がるわけで、能力自体はどう見てもトップコモンだが……。
 
 
放浪者 The Wanderer (3)(W) U
伝説のPW
あなたやあなたのコントロールする他のパーマネントに与えられる戦闘ダメージでないダメージを全て軽減する。
<-2>:対象のパワー4以上のクリーチャーを追放する。
【5】
 史上初、サブタイプを持たないPW。最新のルールだと単に同名カードが並べられないレジェンドルールなので問題ないが、以前のPWルールだとどういう処理になってたんだろう。それにしても正体不明。一体彼女(女性だよね?)は何者なのかというので各方面で憶測が飛んでいるらしいのだが、現状では想像するしかない。わざわざ顔を隠しているということで既存のキャラの変装だという意見も多いが……さて? まぁ、白単色のキャラなんだから悪いやつじゃないよね。めっちゃプレイヤーのこと守ってくれるし。こいつがいれば火力を心配する必要がほとんどなくなり、相手はこいつを殺そうにも何をしようにもとにかく戦闘を介して力で押し込む必要が出てくる。4マナの割にはけっこう影響範囲のでかい能力である。そして戦闘で押し込もうにも、能力を使えばファッティが2体までは対処されてしまうという。誰にでも刺さる効果ではないが、対処しようとしたらかなり鬱陶しいのは間違いないだろう。ただ、よく読むと彼女自身に防御壁は存在していないので、可能ならば直接火力でこいつを焼き払ってしまうのが手っ取り早い。彼女はまたどこかへ彷徨っていくのだろうな。
 
 
放浪者の一撃 Wanderer’s Strike (4)(W) C
ソーサリー
対象のクリーチャーを追放し、その後増殖を行う。
 正体不明の放浪者さんが振り回す驚異の一太刀。当然のように戦慄衆を切り刻んでいるので、この人はいい人である。そのシーンを目撃したラヴィニアさんの相変わらずなコメントも要注目。この人、こんだけ体制がガタガタになってんのにいまだにお役所感が抜けないのは本当に生まれながらのアゾリウスなんだろうな。さておき、効果としては「祝福の光」あたりで見られた「重いけど確実に除去できる白呪文」枠で、白のくせにマナさえ払えば節操なく除去できるのがずるい。最近は黒も確定除去は5マナくらいかかるわけで、なんで白ってのはこうも傲慢なのだろうかと嫌になってしまう。まぁ、使うけどね、強いからね。おまけで増殖までできるしね。こうしてみると、前回の増殖は青や黒を中心として禍々しいファイレクシアの特性として登場していたが、今回は白にも普通に提供されて「PWとの絆を強めるアクション」みたいに認識されているのが新鮮だ。
 
 
戦地の金切り声上げ War Screecher (1)(W) C
クリーチャー・鳥
1/3 飛行
(5)(W)(T):あなたのコントロールする他のクリーチャーは、ターン終了時まで+1/+1の修正を受ける。
 「協約のペガサス」さんェ……。まぁ、この手のコモンに上位種が作られるのは日常茶飯事ですからね……。とはいえ、実はこのステータスは同型こそ多いが上位種はほとんどおらず、白に限れば同じステータスで能力持ちは初。青を含めてもコモンでの上位種はこれまで存在していなかった。そういう意味では歴史的な1枚だったりする。まぁ、ほとんどの人生においては「協約のペガサス」と同じように「チクチク殴る時もあるし、2/2飛行とかが出てきたら優しく受け止める」という仕事に従事すると思われる。それだけでも誰も文句は言わないが、試合も終盤になればたまに能力を使うチャンス。全軍GOの旗印を振る役割を務められるのはとても偉い。どちらかというと遅めのデッキだろうが、案外速攻デッキなんかでも最後の一押しを見越したニーズがあるかもしれない。
 
 

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